○大田説明員 ただいまの御質問の、
統一されているかどうかという点につきましては、一昨年の四月に常時の測定を開始いたしまして以来、全国的に
統一された
方法でやっております。なおいろいろと、たとえば環境衛生の面などに
利用することを
考えまして、ごく最近若干の新しい
方法を追加する計画は持っておりますが、もちろんそれも全国的に
統一してやるつもりでおります。
それから、何点でやっているかという点につきましては、全部で十五点で
放射能の
観測をいたしております。そのうち主要な都会に
観測気象台が五カ所ございます。札幌、仙台、東京、大阪、福岡、ここにおきましてはやや充実した測定をいたしておりまして、これを
基準的な
観測といたしまして、そのほかの十カ所はやや簡易な
観測であります。
それから最後の点の、微気圧によってどの
程度のものが探知されて、かつ何時間ぐらいでそれがわかるかという御質問ですが、御承知のように、微気圧の変動は、空気の音波とほとんど同じような性質を持った波が伝わってくるのでございまして、その速度はわれわれが今まで
調査いたしました結果によりますと、一秒間に約三百メートルでございます。そういたしますと、たとえば
ビキニで
爆発があったといたしますと、あそこから
日本までの距離が約三千キロ、時間にいたしまして約三時間。それから、かりにクリスマス島で行われたといたしますと、これの距離が約七千キロ、時間にして約六時間それから、最近行われております
シベリア大陸、中央アジア付近の
爆発、これは距離がはっきりわかりませんが、昨年の秋に行われたソ連の
実験では、中央アジアと推定いたしまして、距離が約六千キロと推定いたします。もし同じ場所で行われたといたしますと、これがやはり約六時間かかるわけでございます。時間の
関係は、
爆発があって、そのくらいの後にキャッチできるということでございます。
それから、どのくらいの大きさのものをつかまえることができるかということでございますが、これはわれわれも一生懸命
研究しているわけでございますが、はっきりしたことは申し上げられません。ただ、今まで行われた各地の
爆発で、
新聞報道などでその
爆発の大きさを推定して報道しておりますが、それあたりから推定いたしますと、
ビキニあるいはクリスマス、あるいは中央アジア、このくらいの場所で
実験が行われたといたしまして、およそのところはメガトン級以上の
爆発であればキャッチできる、特に、クリスマスあるいは中央アジアの方は距離が遠くなりまので、メガトンと申しましてもやや大きい部類に属するメガトン、数メガトン以上くらいのものであればキャッチできるのではないかというふうに思っております。