○池田(禎)
委員 航空管制の話について、私も一言申し上げたいのですが、あなたがいろいろと申されておられるが、これは何といっても先行するのは安全保障条約に基く
行政協定によってやられているのです。これは幾らあなたがそうしますと言われても、国がそうしなければできない。
ただ私
どもは
飛行機に乗って——先ほどこれは
小山先生からいろいろ御
注意があったようですが、私も実は昨日の一便で来たのです。これも一時間おくれた。一時間おくれてもどういうわけでおくれたという
説明が何
一つありません。ここにおいでの近県の方はあまりお乗りにならないかもしれませんが、一番乗るのは九州と北海道の者が乗るわけでございます。私
どもはすでに議員として幾たびか乗ったが、よい思い出なんか
ただの一回もありません。それはもちろん機上の
操縦士やスチュワーデスではなくて、最も悪いのは
航空基地の人々が悪いと思うのです。あれは
サービスではない、
サービスになっていない、そういう扱いについて私は不愉快にたえない、独占事業というものはこうもなるものかと思っておる。現に今この中で
日本語で言われぬかという話も出ましたが、それは私はできないと思います。今の
航空界というものは戦前に比べれば革命です。まさに革命が行われている、その比率におきましては何十倍、何百倍の
航空機の増加であって、私は
英語を国際語として使うことは当然だと思う。当然なら当然で、それにたえ得るだけのことをなぜおやりにならないか、これは全くこっけい千万です。船だって汽車だって時代の進運とともに数もふえて灯台もでき、水先案内があっていろいろのことをやっておる、それにはそれだけの所要のことがあるからやっておるのです。
航空管制は
英語をもって国際語として統一する、それが当然のことであるとすれば、それにたえ得るだけのことをすればよい、できなければそれの完備されるまでの期間の補助的の方法があると思う。国際会議だって単一語で必ず翻訳しておる、こういうことは画一的でなく、それの完成されるまでの準備なり方法があると思う。現に運輸
委員の人々でさえはなはだ失礼ですが、今あなたにいろいろなことを聞いてわかったようなわからないような状態です。そうすると
飛行機に乗っている人が一時間も一時間半も滑走路で待って、
ただいままだ
航空管制から
許可が出ませんからお待ち願います。何のことかだれもわからない。そんなことは
日本人にわかっているでしょうか、国会のあなた方の所管に関する
運輸委員会においてこの
程度です。一般の
乗客がわかるでしょうか、何のことかわからない。全くそれは乗っておる人はぽかっとして何か知らぬけれ
ども、乗せてもらっているのだから仕方がないわというのが今日の姿です。変なことを言うようですが、一昨年七月に私がたまたま福岡から来るのに三時間おくれた。
大阪の
伊丹の
飛行場で一時間二十分待たされた。夏の暑い盛りです。
エンジンをフルにかけて一時間二十分です。乗っておる客は満員でどうにもならない。そこで私は今から思えばずいぶんいなかっぺだったと思いますが、スチュワーデスを呼んで、どうして立たないのだ、立たなければ立たないで一ぺん発着所まで帰って、そしてあらためて立てる時間がきたら立ったらどうだ、こういうことを言いますと、
操縦士と相談して来ましょう——どうなったかくらいは機内に放送すべきじゃないか。そういたしますというて、
操縦士と相談して、それでもまた二十分かかった。そしたら北村徳
太郎君も腹を立てて、何をしておるか、ばかにするなといって、機内が大騒ぎになった。そうして羽田には三時間遅れて着いた。自動車の運転手はそれに対して問い合せに行っても、何時に着くかわからないといって何もいわない。そういうことは
日本のいかに独占事業なりといえ
ども、公的性格を持つ
日航なりといえ
ども、私は許すことができないと思う。そこで私は、社長か専務ちょっと来いと言った。翌日私のところにやってきて、今から行きたいがというから、今十人ばかり人が待っているからだめだと言うと、じゃ私は大
へん忙しいのだから、十分間でいいから会ってくれという。十分でよければ来なさいと言ってやった。来たら一時間も
説明してわからないから、君はあらためて
運輸委員会に喚問して、五時間でも十時間でも発言の機会を与えるから、きょうは帰りたまえと言って帰しました。今までこんな思い出は際限がありません。あなた自身は専門家であり、
航空管制というものは、まだ
日本に手がない、
管制できないのだというならば、それだけのことを周知徹底せしめる道はないか。乗っておる人は金を払っておる。私
どもは法の示すところによって国鉄運賃は無料ですけれ
ども、
飛行機に乗って高い金を出すのは、よくよくの事情がなければ乗らないのです。それを多くの人々はこういうことを平気でわからないままで過ごされておるのが今日の姿で、これは全く人民を侮辱するもはなはだしい、こう思うのです。そこで私思うことは、私は
航空界の革命ということを言ったくらいですから、そう思いますが、それではあなたのいわれるようにシカゴ条約によって
日本がこれに参加して、
承認しているとするならば、それだけの
航空界の革命が行われて、これに伴うところの国際的な
処置を
日本としてもしなければならないとするならば、
航空局はどういう裏づけをしておるか。条約上の義務と
責任を持ちながら、これに対する
予算上の
措置と、それに対する
拡充、
整備、施設というものについては、パーセンテージで従来からいえばどういう形においてあなた方は
整備しておるのですか。それだけのことができ得ずして、条約上の
責任と義務を負わされることは、一国の政府として私は許すことができない。あなた方自身それに伴うところの経費なり設備というものは万全であるかどうかということを、
一つまず抽象的な
質問でございますがお答えを願いたい。