○楯
委員 大体ばかに
監督局長は得意になって罰則の条文を読まれましたが、あなた方のやることをやっておらぬじゃないか、
自分たちの当然やるべきことをやっておらずして、一方に処分だけ押しつけるというのはけしからぬ。十日にも
労働組合は
調停案をのもうじゃないか、のんでこの
争議をできるだけおさめ
ようとしておるにもかかわらず、あなた方はこの
調停案すらのまぬじゃないか。ここに今日
紛争が起きている
原因があるということを言っている。私は何も
労働組合の一方を正としておるのじゃありません。片方の
組合がのんでおさめ
ようとしておるにもかかわらず、先ほど来繰り返しておりますが、
政府の閣僚懇談会においてはその結論すら出さずに散会をしておる。しかもあすからこの問題が起き
ようとしておる直前ですらそういう
状態です。そうして事が起きてしまってから、あまり
事態が大きいので裁定は尊重する、実施をしていく——そんなことならなぜ起きる前にそういう
措置をしなかったか。それは
予算編成上、あるいは参議院において
予算が審議されておるという
政府の
立場も私は認めます。認めますけれ
ども、そういうことは
組合も了解しておる。しかしほかの方法でそういう確約を与えたならば、今日この
ような
事態が起らない。
自分たちがその
立場を守らずにおいて、そして挑発しておいて、
組合のみ処罰弾圧するということはけしからぬじゃないか、そういう勝手な解釈は私はやめていただきたいと思う。しかも先ほど来私が申しております
ように、車両はすぐできない、線路は増設されない、
職員の
努力によってのみ今日百数十億円の増収を上げておるじゃありませんか。これはあなた方が上げておるのじゃない。
職員が身を粉にして働く
努力によってのみこういう増収を上げておるのです。しかも事の是非は別として、
職員に不利になる
ような物資部の問題、あるいは家族パスの問題、これはなるほど世論は批判をするでしょう。攻撃するでしょう。このことの是非はこれは別でありますが、とにかくそうされることにおいて、
職員の待遇というものは悪くなっていくという点は、これは認めなくてはいけないと思います。そういうばかに勝手な、自民党の諸君も公平な
立場に立ってものをまじめに
考えてもらわなくちゃ困ると思う。
そこで私はいま一点
運輸大臣にあるいは
国鉄当局にお伺いをしたいのでありますが、私はけさの
新聞で同僚の中居
委員が今度の運賃値上げのことについて質問をしておる
記事を読んだのでありますが、どうもふに落ちないことがあります。といいますのは、われわれは
国鉄の資産評価に対しても、そういう事務的な準備を持っておりませんから疑義があっても調査することができません。いろいろ疑義があるのでありますけれ
ども、こまかく調査することはできませんから、運輸省から出されました、あるいは
国鉄から出されました資料によって物事を組み立てていきます。ところが三十年度の資料を見ますると、減価償却を経営調査会の答申に基いてやるので百八十三億でありますかの赤字が出ておる、こういうふうに私
ども資料によって見たわけであります。ところが三十年度のあの決算書を見ますると、三十二年度の
予算の編成というものはやはり赤字がないという前提に立って
予算を編成していかなくてはいけないと思います。ところがけさの朝日
新聞の中居君の質問に答えて
監督局長は、いや三十一年度も赤字が出るのだ、こういう
ように私は読んだわけであります。これは
新聞記事でありますからその正確はわかりませんが、そういうふうに読んだので私
ども社会党としては、とにかく赤字が出る出ないにかかわらず
国鉄の五カ年計画というものは、この輸送の隘路を打開しなければならないから、これはやってはならない、しかし公共企業体としてはやはり資産維持のためにも運賃のバランスをとる、他の近代化その他の問題については借入金でやっていく、こういう基本原則に立って、出しませんでしたけれ
ども予算の組みかえ案を一応作りました。ところがあなた方が出される資料に基いてわれわれ社会党はこれを検討して、将来の対策を立てるのでありますが、出される資料とあなた方が今日言明されることとはどうも一致しない、こういうふうにとれるわけでありますが、きのうの中居君に対する
答弁は違いますか。