○小山(亮)
委員 副
総裁のお話を伺っておりまして私非常に不思議に思うのは、副
総裁は、
運賃の
値上げをしようとしておる直前にこういう問題が起った、これは実に残念だったということを言っておられますが、問題が発覚したことが残念だというふうにあなたは言っておられるように思うのですが、問題はすでにずっと数年前から起っておる。すでに二十一議会から今日までの議会を通じまして、鉄道の問題が議会の問題にならなかったことはないでしょう。
鉄道会館の問題といい、洞爺丸の問題といい、紫雲丸の問題といい、
参宮線の問題といい、のべつ
総裁が
運輸委員会であやまらないことはないのですよ。また必ず粛正をしますと言って誓わないことはないのです。けれ
どもいまだかつて、鉄道が粛正されたことは聞いておらない。私はただいまの副
総裁のお話を伺っておって、鉄道の中にいろいろな問題が起るのは当然だと思うのです。鉄道で長い間枢要な位置で働かれた人がやめられて、退職金や恩給をもらわれた上に、住んでおる邸宅までばかに値段の安い、想像のつかないような値段で鉄道から払い下げてそこにちゃんと住んでおる。そして選挙が始まると鉄道の
関係を利用して、参議院に当選なさってこられて平然として、おられる。われわれ今の話を聞いても、
又貸しをしておる。その問題の陰には、鉄道にかって籍を置かれた
相当有力な
人たちがおって、これをあやつっておる。それでまたどういうからくりでもうけておるか知らぬがもうけておる。鉄道からいろいろな老後の生活の立つようにまで心配してもらったあげくに、またそうして昔御厄介になったところにダニのように食いついて、またそこからうまい汁を吸っておるのが見のがされておるのです。白昼公然とやっておることを議会で何回つかれても、これを改めます。改めますと言いながら、けろりとして
一つも改めない。それを下僚の者が見ておるから、上の好むところ下これに従うで、上の者がそれで勤まっておるのですから、鉄道においては悪いことをしなければえらくなれないと思うのです。ですから結局下の者が悪くなるのは当りまえです。鉄道は疑獄の巣くつですよ。この問題を
解決しないで、鉄道が損をしたから、あるいは直すべき線路を直さないでおいて、乗れば危険だ、
運賃を上げろ、こんなばかなことでは
国民がかわいそう過ぎるじゃないか、あなた方そう
思いませんか。何と言っても切り捨てごめんで、いやだといえば鉄道に乗るなという
態度であなた方おいでになるかもしれないが、
国民かかわいそう過ぎますよ。あなた方は万難を排してこの問題はこう
解決をする、また、だから
運賃を上げてくれというならわかる。何もやらないで、やりましょう、やりましょうと言って、今度は改めます。今度は改めますと言っても、不良少年が親に怒られて言いわけばかりしておって、実は
一つも改めていないのと同じで、それで
運賃を上げろというのでは、これはひどいじゃないか。私
ども冗談に言っているのではない。今鉄道の
運賃を
値上げしようというせっぱつまったところにおるという話を聞いて、それが私
ども当然上げるべきものなら上げますよ。しかし今のままでは、目をつむって上げろと言っても、それは無理です。われわれはどんなことをしたって、議員を辞職したって、今のままでは、私
たちに承諾しろと言っても、とても承服することはできない。この点はこの
審議の始まる前に非常な
決意をはっきりさせてもらいたい。それを私は希望いたします。また御返事を伺いたい。