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説明員(加藤
桂一君) ただいま鈴木
委員から甲府の貯金局の原簿移管ということにつきまして御質問ございましたので、私
どもの方で考えております案につきましてちょっと簡単に御
説明いたしたいと思いますが、それは従来、戦争中に御承知のように原簿疎開の
意味で東京
地方貯金局に属します口座のうち一部を仙台、それから甲府に疎開しておったのでございまして、その口座は現在も
地方に残っておりますし、また東京都内で新しい郵便貯金をされる方の口座も、東京都内の郵便局には御承知のように記番号がございまして、そのうちの何番から何番までは自然に甲府に行く、それから何番から何番までは東京に入る、何番から何番までは仙台に行くというふうな、郵便局の記番号によりまして区別されている次第であります。従いまして、私
どもが考えておりますことは、なるべく東京都内の郵便局で貯金される方の通帳の原簿は東京
地方貯金局の
建物の中で保管いたしたい、そういうことが、もし通帳に事故等がありました場合でも、公衆のために
調査その他便利でありますので、そういうことにいたしたいと従来から考えておりましたが、すでに仙台、甲府に移っております東京都の原簿をそのままこちらに持って参りますことは、非常に従業員の定員の点から申しまして影響が大きいと考えまして、将来東京都内で新しくふえる貯金につきまして、ほうっておけば永久に甲府なり仙台に移るべきものの中から、年間大体二割ぐらいずつ東京の貯金局の方へ移していこう、そういうことに改正をいたして、結局大体五年間で東京都内に新しくふえるものにつきましては、甲府のものが東京に移り、仙台のものが東京に移ってしまう、こういう
計画でございまして、甲府について申し上げますと、大体五年間で人間にいたしまして大体百二十人の分の仕事が、ほうっておけば甲府に残りますし、そういうことをやりますれば、五年間で百二十人が東京に移る、こういうことになる次第でございます。しかし甲府の定員は御承知のように五百人ばかりの局でございまして、
相当小さな局でありますので、そのままにいたしておきますというと
相当問題が大きいと思いまして、現在東京の積立貯金の原簿が長野
地方貯金局に疎開いたしておりますが、その大体七十五人分のものを甲府に持ってくる。これはまあ長野から申しますれば人の、まあよその何か心配事に狩り出されたという気を持たれて、長野では非常に反対が強いのでございますが、事務的に申しますれば、長野は長野の郵政局の管内でありまして、甲府は東京郵政局の管内でありますので、東京
地方貯金局と甲府は一緒の郵政局の管内にございます。また郵便局の窓口を通して貯金局に送られますところの貯金の預け払い、そういう処理等は、一応郵政局の
調査課を通じて計算をいたして参って、貯金局で原簿に登記する、こういう二重の計算方式になっておりますので、長野に東京の積立貯金を置きますよりも、甲府に移した方が、仕事上やや少し便利になる。こういった気持で、甲府を救済する
意味で、東京の積立貯金の原簿で長野に現在行っておりますものを甲府に移そう、こういう一連の案でございます。
これが原簿移管の
関係でございますが、現在組合の方でいろいろな問題にされておりまする点は、東京
地方貯金局の現在の仕事は六割が機械化されておりまして、四割が手作業でやっておりますが、その機械化を全面的に完全に行いまして、その成績をためすという
意味におきまして、もう少し機械化の方に仕事を与えたい、ところが従来の手作業でやっております四割のものを機械に移すということは、非常に労が多くして効果が少いものでありますから、新しく東京に移るものから機械にかけていきたい、こういたしますと、東京
地方貯金局の機械化も大体百な次第でございますが、これに対しまして組合の方では、この案を撤回しろということで非常に言っておられまして、将来とも組合とも話を続けていく、こういう格好になっておりまして、まだいついっかから
地方の方から移行するということになっている案ではございません。