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政府委員(竹尾弌君) 文化財保護
委員会委員高橋誠一郎及び同矢代幸雄の
両君は、本月五日
任期満了となりましたが、その
後任として、河井彌八及び矢代幸雄の
両君を同
委員会委員に
任命いたしたいので、文化財保護法第九条第一項の
規定に基き、両
議院の
同意を求めるため
本件を提出いたしました。
お
手元の
履歴書で御
承知のように、河井君は、
大学卒業後、文部省に入り、以来、佐賀県学務
課長、貴族院
委員課長、同書記官長、内大臣秘書官長、侍従次長、皇后宮大夫、帝室会計審査
局長官等を歴任し、
昭和十一年九月
退官いたしましたが、この間、御物
管理委員会委員、臨時東山御文庫取調掛等の職にあったものでありまして、同十三年一月貴族院議員となり、次いで同二十二年五月以来、二回にわたり
参議院議員に当選、本年六月
任期満了し、現在に至っているものであります。この間、同二十八年三月参
議院議長に選任されたほか、現に静岡育英会、大日本報徳社、全国治水砂防協会の各
役職にあるものであります。
矢代君は、
大学卒業後、
東京美術学校、第一高等学校等において、二十数年間にわたり教べんをとり、この間、美術
研究所主任、美術
研究所
長等を歴任し、同二十五年八月、
初代文化財の保護
委員会委員に
任命され、引き続き同二十八年十一月再任され、現在に至っているものでありまして、現に、国立近代美術館評議員会評議員の職にもあるものであります。
以上申し述べましたように、
両君は、その
経歴から見まして、いずれも文化に関し高い
識見を有するものでありまして、わが国文化財の保護に当ることを職務とする文化財保護
委員会委員として最も適任であると存じます。
何とぞ慎重御
審議の上、すみやかに御
同意を下さるようお願いいたします。