○吉田
法晴君 AA
会議の十
原則は
日本も参加しておるし、これは認めると申しますか、われわれの
方針でもある。五
原則については
日本は参加をしておらぬ、こういう
お話でありますが、これは私は周恩来
総理と、それからネール首相の間に最初了解ができたものでありますから、話は、
原則の趣旨は、パンチ・シラというように、私はインドの方から出ておると思います。まあそれはとにかくとして、五つの
原則をここで申し上げるまでもございませんけれども、それぞれの
東西両陣営、あるいはその中の個々の国にしましても、それぞれの国の政治形態はどうであろうとも、あるいは思想はどうであろうとも、いずれの国も平和的に共存をする。それぞれの主義主張をもって共存をする、内政には不干渉、干渉しない、こういう点からいうならば、これは今度の
共同宣言の中にうたわれております
原則と変るところがないのじゃないか。今度の
共同宣言の中にうたわれております
精神と同じものじゃないか。そうしてもう
一つ申し上げますが、アジア諸国との今後の
国交調整、賠償問題も含んででありますが、ほんとうにアジアの諸国と仲よくして行こう、その中に
貿易も含まれますけれども、そのためにはこれは五
原則、あるいは十
原則というものを
日本の
方針として行かなければ、ほんとうのアジア諸国との友好というものは私は打ち立てられぬ。インドネシアの賠償問題が片づかない、あるいは韓国の久保田発言の問題が障害になっておるのは、五
原則の平和共存の緊張緩和の観念じゃなくて、違ったものが支障になっている。従って今後アジアにおいて緊張の緩和をしようとするならば、アジアの諸国とのほんとうの友好提携をはかろうとするならば、私は五
原則、十
原則以外にない、こう思うからお尋ねをしておるわけです。
それからもう
一つ、具体的にはアジア諸国との
国交調整、あるいは友好
関係の促進と、こういうことを言われますが、そのアジア諸国との
国交調整なり、友好、あるいは
貿易の促進というものは、中国なり、あるいはインドを通じてやる以外にはない。
アメリカだけと仲よくしようというのじゃないかもしれんと思いますけれども、
アメリカとのあれが第一になっては私はうまく行くはずがないと思うのです。そこで、今後のアジア外交の推進の上から、平和五
原則なり、あるいは十
原則をどう
考えられるかと聞いたわけです。
それからもう
一つ。中国との
関係は先ほど聞いたんですが、インド首相をあるいは招聘する、あるいは国を代表する首相なり外相がお会いにねる、こういうおつもりはないかどうか、あるいは二、三日のうちに日印文化
協定の調印記念パーティがあるようであります。これは一萬田さんがおいでになるようであります。これは大蔵大臣としてでなくて、日印何とか協会の議長か何かの資格でおいでになるのでありますが、そういうインドのネール首相との間に、
日本の
政府なり、あるいは首相、外相がお会いになる、あるいはその間にこの
国交調整と言いますか、アジア外交の推進の道を講じておいでになる、こういうつもりはないかどうか。