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足鹿委員 今
農業中央会の構想について
池田さんからちょっと漏らされましたが、これはよほど前にあなたの所属しておられる楠見
理事長がまだ中金に行かれない前に、本年初頭に党がお招きをして、構想についていろいろプライベートな話をしたときにいろいろと話を聞いたのです。それは
一つの卓見だと思って私は聞いたのです。ただそれが今あなたの
お話から聞くと、全く夢のような話に聞いておりますが、私はそういうものではないと思うのです。もっとそういったところに現在の
日本の
農民が、農政活動については非常な不幸な立場におかれておる。それを今後どうやっていくかということについてはいろいろと構想なりについて検討してしかるべきものだと思う。それは
一つの卓見だと私は思う。ただその構成なり運営の点については、今後いろいろと検討を要するところがあろうかと思う。むしろ先ほど荷見さんが言われたように、
農協が
農業会議所に出資をして、それに入っていくというような
考え方でなしに、新しくできる
農業中央会そのものにあなたたちの都道府県
連合会が加盟していくというふうにしてつないでいった場合には、私はある程度それは、都道府県
農業会議というものは
行政補助機関ではない。これはあくまでも
農民の
利益代表的な要素を多分に持っておるわけでありますから、その新しくできる
農業中央会というものに加盟をしてみても、そう大きな理論上のあやまちはないと私は思う。
全国のいろいろな、またこれに類するものがあればこれは同様だと思うのです。もう少し組織論的にお互いに検討してみる余地がこの問題についてはあると思うのです。
法案のどこがああだということもさることながら、もっと先のことを
考えてみて、そしてそこを目標にどういうような組織論が将来の
日本の農政活動や
農民の
利益代表機関にふさわしい姿であるか、また
農業団体が多元的に多元的にと発展していく現在から見て、これを一元的にまとめていく、そういった構想からやはりもう少し組織論の上において相当時間をかけて、あなたたちもこの問題に対しては当面やれないから非常な熱意をもって示されておるが、当面の問題もさることながら、もう少し長期の展望ということをお
考えになる必要がありはしないかということを、私はきのうからの公述を聞いておってしみじみと感じたわけであります。そこでそれは私のほんの
一つの
意見にすぎませんが、こういったことはどうですか。
会長を一号議員でつなぐというなら、
会長というものは、さっきあなたが言われたように
行政補助機関ですから、市町村の
農業委員会の
会長は
行政補助機関の長です。それが県の農政活動なり
農民の
利益代表機関の県
会議に会を
代表して出ること自体が間違いじゃないかと思うのです。それ一本で
法律で規制しようとするところに無理があると思うのです。なぜそこにもう少し道を開いて、県
農業会議とどうしても結ばなければならぬというならば、もう少し市町村の
農業委員会を構成しておるその一号議員を主とする人の中からいわゆるその会を
代表するものを市町村
農業委員会において
選任をし、これに都道府県
農業会議の議員たるの資格を与えていくということについてもう少し検討が足らないのじゃないか。結び目、結び目と言われますが、結び目はいろいろなことでできますよ。別に
会長でなくてもいいですよ。市町村
農業委員会の
会長は1大体原則的にいって
会長というものと議員というものは
考え方なり構想が少し違うのです。
会長はとにかくものをまとめよう、まとめようとするのです。議員となり
委員となると、やはり少し鋭角があって、物事にぶつかっていく
性格を本質的に持った人間が選ばれるものです。新しくこれがかりに通ったとして、選ばれていく
農業委員会の
会長というものは、これはもう円満な、毒にも薬にもならないような、とにかくそういう人間が多分に出てくる可能性がある。それらの連中をあなた方は都道府県
農業会議の議員さんだといって集めて、これが
農民の
利益代表機関における
会議の結果でございますと建議をいたします。だから結局いわゆる属僚政治になって作った文章を
異議なし、
異議なしということで出す、こういうことになるのです。そういうものを望んでおるものではないと私は思う。どうも少し論理が合わないですよ。市町村
農業委員会は
行政機関であって、上にいけば
農民の
利益代表機関だ。その
代表機関につなぐのは
会長でなければならないという
考え方自体が私は少しおかしいと思う。その点についてどうですか。