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永井委員 ほかにまだ質問があるそうですから何しますが、そこで
お尋ねをしたいのですが、今
アメリカから下院の歳入
委員会のボッグス
委員長がこちらに見えて、六日まで滞在して、
繊維製品関係の
関税その他の問題の
調査等を進めるということであり、通産
当局及び外務
当局は、これらの
委員会の連中と折衝を持つようでありますが、これは今のところどういうスケジュールで、どういう範囲でこれらの
委員会が
日本において
活動されるのか、そうして役所同士の
話し合いをしておるのだから、議会や国民や業者は黙っておれ、まあおれにまかしておけ、よきに計らうから、こういうようなお考えで主としてこの問題を処理されようとしておるのかどうか、これが一点。
それから
関税引き上げに対する大統領の調印は十二月二十三日が最終であるということでありますが、これに対して何らかの働きかけを用意しているのかどうか、そうして用意しているとすれば、どういうことを現在やっておるのか、それに対する
見通しはどうなのか、この点を伺いたい。
第三点は、先ほど来
日本の商品を買ってくれ、買ってくれという、こういう場面の話だけが重点になっておるのでありますが、
日本は
アメリカから
原綿を相当量
輸入しておる。しかも価格はメキシコその他から比べると二割くらいも高いものを買っておる。また
アメリカ国内において、農産物価格の支持政策の維持のために、安い
外国からの
輸入を
制限しなければならないということが、正当化された主張としてされるならば、
日本においても、——
日本は
アメリカの余剰農産物の買い入れを押しつけられた形でやっていて、
アメリカのこれらの農産物価格の維持政策の犠牲になっておる——幾分は恩恵もあるが、相当寄与しているわけです。
アメリカの農産物価格の維持のためには、
日本の国民も相当にこれは犠牲にもなっておるし、貢献もしておる。そうすると、同じ
立場においてやはり余剰農産物の
輸入国として
日本は
アメリカに発言権があるのではないか、堂々とこういう面でもう少し発言したらどうか。これができないのかどうか、これが第三点。さらに
貿易の自由と通商の互恵という
立場において、両国親善の
立場において、友好的な
話し合いの上に立って、堂々とまっ正面からもう少し主張できないのかどうか、これが
一つ。さらに
日本が今日こういう資源の乏しい国で、そうして
貿易によって経済の自立をはかっていかなければならない。こういうような条件の中において、なおかつ
アメリカから再軍備を要求されて、これが拡張されておる。これの犠牲というものは非常に大きなものだと思う。であるから
ギンガムや
別珍の業者の支持であるとか、あるいは農産物価格の維持とかいうようなことよりも、
アメリカの外郭における
一つのアジアの拠点としての
日本の背負わされておる
アメリカの犠牲というものは、こういうものなどではかえがたい大きな犠牲でありますから、こういうような
立場において、われわれはもっと積極町にこれらの問題の正当な解決——不当な解決はわれわれは要求しょうとはさらさら考えておらないのでありますが、こういうような
立場からもう少し主張して、堂々と渡り合えないのかどうか。占領ボケで、やはり
アメリカさんには大きな声も出せない、そでにすがって泣きを入れるというようなことだけではいけないのではないか。こういうような点について
一つ通商局長から伺いたい。
それから
湯川経済局長から、これらの問題を大きな外交の分野の中に取り上げて、その中の
一つとして、
繊維製品なんかこういうひどいやり方に対しては、妥当ではないのではないかということを主張することは、私は相当力強い背景によって主張できるのではないか、こう思うのであります。そうしてこれらの問題を
一つ展開するには、
政府と
政府との
話し合いというような弱い声、びくびくしながら
話し合いをするというような、こういう格段の差のある力
関係における折衝ではなしに、もっとその実情を国民の中に浸透させて、国民の世論を背景にして、もっと経済外交なり何なりを展開しようというようなお考えはないのか。どうか。こそこそ、こそこそと行政的な折衝だけで、知らない間にきまってしまって、これが最善なんだ、決してこれは悪くはないのだという、こういうことで国民にしわ寄せされたのではかなわないのでありますから、そういうような
立場においてこの問題を取り扱われる考えはないのかどうか。もしその考えがあるとするならば、ボッグス
委員長が在日中におけるやり方というものはあると思うのでありますが、こういうことになるということでさえあまり知らされておらない。新聞を見て初めて国民が知り、
国会が知るというようなこんな状態ではいけないのではないかと思うのですが、それらを含めまして
一つ二人からお話をはっきりとした線で伺いたいのと、最後に
小室局長——
通産省の中で最も優秀な局長といわれている
小室局長が、
繊維製品に関しては何だか腰が抜けたようで、そして答弁もいつもほどさえないでしどろもどろでというようなことは、やはり何か答弁はしているがこれはしまったというような気持は、これはやはり反省があるのだろうと思うのですが、答弁の限りにおいては少しも反省のない厚顔無恥な答弁をしているようですが、
一つ卒直に最後にこの問題に対して責任ある局長として今後どうするか、将来に対してはどういうふうな手を打とうと考えておるか。できるできないは別として、やってみたのだがだめだということではなくて、これこれ最善の手はこういうふうに尽そうと考えているが、結果は相手のあることだから待たなければならぬというふうに、
一つどういう手を打とうとしているのか、手の
うちをはっきりと伺わしていただきたい。