○關谷
委員 その
行政管理庁の勧告の写しを、
自動車に関する部分だけでけっこうでありますので、一つ次の
委員会の際に御提出を願いたいと思います。見ておりますと、何か少しむずかしい案件になってきますとむずかしいというのでありますが、決して判断に苦しむというのではないと思います。賢明な
山内自動車局長が判断に苦しむような
事業が、そう
自動車にあろうとは
考えられぬのでありますが、
免許申請をして以来数年たっておるという事例はたくさんあるのであります。こういうふうなことは、私いずれまた次の機会に一度、
自動車行政全般について御
質問申し上げ、また私たちの希望も申し上げたいと思っておったのでありますが、幸いきょう原君からそういう
質問が出ておりましたので、関連して一、二だけ申し上げてみたいと思うのであります。
どうもこのごろは、少し複雑な問題になってきますと、
自動車局は一切これをたな上げにしておいて、何にも省みないというのが、今の状態であろうと私は思います。なおまた、これは役人としては利口なやり方かもわかりませんが、従来の
方針通りを踏襲をして、情勢の変化というふうなことをいささかも考慮に入れていない、こういうふうなことが私たちには感ぜられるのでありまして、私たち具体的な例に当りましても、ひしひしとそれが私たちにこたえてくるようなこともあるのであります。きょうはガソリン税の
関係あたりでやりますので、そういうふうなことは私多くを申し上げませんが、現在長距離輸送等につきまして、貨物あたりにつきましても、やはり以前と問じような
考え方で処理をしておられるが、今は鉄道の輸送が限度に達しておる。海上経由もできないのだ。
自動車にたよる以外にないのだ。それを知っておられるはずでありますので、高速
自動車道というふうなもの、あるいは縦貫
自動車道も作りたいということを
運輸省が念願をしておる。それにもかかわらず、長距離の
免許については一切
許可しないのだ。そのために
実情としては、もぐり
業者が数年前からしきりにやっておる。ほんとうに出願した人間は、もしそういうふうなことをやったという理由で出願が
許可されないようなことがあっては大へんだというので、そういうことをしないで、手をこまねいておって、もぐり
業者だけがやっておるという
実情があってさえ、一切これを
許可しない
方針をとっておられるらしいので、これをなぜしないかというと、
運輸省の大きな転換というか、革命といわなければならぬようなことであるから、慎重に
考えておりますという。慎重というのは、五年、十年
考えたら慎重というのかわかりませんが、よく
調査をして、なるべく早くこういうふうなことをやって、事態に即応するようにしなければならぬと私たちは
考えておるのであります。一方には
自動車事業をやらなければならぬ、これは
運輸省の所管であるからどうしてもやらなければならぬ、これに力を入れなければならぬと言いながら、一方ではもとの
通りを踏襲しておって、長距離輸送は
許可をしないというような、まことに矛盾をした状態がある。こういうふうなことはもう少し
自動車行政について積極的に
考えて、打開すべきものだというふうに私たち
考えております。なお
バス路線の
免許等につきましても、これは
法律の第一条に書いてあるように、公正なる
競争を
確保するというのは、その
事業を複数制にしたがために倒れるというようなことがあってはならないけれ
ども、できる限り公正な
競争をやらすようにして、サービスの
競争をやらす、それで両立することができるのならやらせよというのであります。ところがそういうふうな事態のものがあてっも、一切
免許をしないのだというのが非常に多いのでありまして、私たちはこれも遺憾に思っております。いずれ具体的にそういうふうな事例を、示して申し上げたいと思います。ことに東京都内の定期観光の問題も、これは何年来の問題でありますが、これあたりも何も手をつけてない。私がよく聞いいてみますと、陸上
交通事業調整法があってこれがどうにもならぬのだ、それならそれを廃止すればいいじゃないか、いやこれは今までいろいろ使うてきたのだから廃止はできないが、しかし都市
交通審議会において代案を研究中であるから、もう近いうちにできると言っていたのは半年くらい前であります。
運輸省が近いうちというのは二年先のことであるか、三年先のことかわかりませんが、これも放任したままに見送っている状態であります。いろいろいうておりますと、放任せられたり、たな上げしているような問題が非常に多い。周囲では
運輸省の
自動車局というのは何をしているのだ、判断ができないのだろうか、判断ができないで困るようなものは、これは
需要供給の
関係からいうて成り立つか、成り立たないかというすれすれの点であるので、そうゆうふうな場合には、第一条の
精神にのっとって公正な
競争を
確保するという
意味から、これは
免許しなければならぬのではなかろうか、こういう意見を吐いている人がたくさんあるのでありまして、私たちもそういうようなことをたくさん聞いておりますけれ
ども、一向
自動車局としては何もしない。先ほど原君は、上層部の人はよく知っているのだと言いましたが、私に言わせると、上層部が知らないので、上層部が誤まらしているのだ。現地では非常によく知っておっても、上層部が知らずにそういうものを不
免許ということにしてしまっているのだ、こういうふうに
考えております。私この問題はきょうはいうつもりでなかったのでありますが、小さいいろいろな資料をたくさん持っている案件がありますので、いずれ臨時
国会中にあらためてこの件についてお尋ねいたしたいと思います。この
免許事業中についての判断はもう少し早くやれぬことはないのです。あれだけの人員がかかって、月に百五十件もあるのだからやれない、やれないのなら、なぜ人員をふやさぬかということになるのであります。これだけの人聞ではどうにもならぬというのなら、人員をふやしてでも公衆に利便を与えるようにやらなけれでならぬのでありますが、私は何も人手が足らぬというようなことではないと思う。百五十件やそこらのものが月々出てくるのを、処理することができないということはないのである。ただそれをいろいろどうしようか、こうしようか、今ごろ
自動車局長はノイローゼにかかってどうにもならぬのじゃないかとも
考えますが、もう少し早くやっていただきたい。
免許すべきものは
免許し、
免許すべからざるものは早くこれを
却下するというような方法をとってもらいたい。こういうことだけを要望しておいて、私は次の機会にこの問題については具体的な事例をあげて、これはどうするのだ、あれはどうするのだというふうにお尋ねするつもりでありますから、その心準備だけをしていただきたいと思います。
〔
木村(俊)
委員長代理退席、山本(友)
委員長代理着席〕