○羽生三七君 ただ誤解のないように申し上げておきますが、私は
日本で防衛生産を発展さしてですね、アメリカのMSA供与にかわって
日本で自己生産するならば事足りる、そういう議論ではないのでありますから、これは誤解のないように願っておきます。
それからこれはまあ
一つ議論になるのですが、MSA援助を打ち切る時期は想定できないとしても、それから
先ほど来、まあ
先ほどに限らず今日までこの
予算委員会あるいはその他本会議等で、
政府としては今後の防衛六カ年計画というものは一応の
試案というものはあるが、確たるものではないということでしょっちゅう避けておられるわけです。しかしもしそういうことであるならば、
先ほど私が申し上げましたように、こういう目的を持っておるが、
予算の制約があってこれ以上進めない、残念ではあるが、これは
政府の立場ですよ、残念ではあるが、これ以上増強することはできないが、目的はここにある。従って何年の後にはアメリカの援助を打ち切ることができるかできぬかわからないけれ
ども、想定すれば、何年後にはこういう形になる、それが望ましいものである、こういうものをもって年次
予算を組んでいくのでなければ非常な私は無責任なことだと思う。無責任のみならず、一体
日本の防衛力というものは出たとこ勝負の、私がよく冗談に言っておる言葉でありますが、これは床の間に生花をいけるようなそういう
意味の
日本の自衛力ですよ。床の間に生花がいる。そういう式のものです。ほんとうにもし
政府が近代的な原水爆時代に、アイゼンハワー大統領がつい数週間前に誘導弾を実戦に使えば世間の人類は破滅するだろうというそういう時代に、
日本が本格的な何か軍備をもしおやりになるとするならば、それなら何年後にはこういう姿でこうということが、いい悪いは別ですよ、私らは全然
反対の立場ですが、なければならないはずだと思う。それが何もありゃしない。防衛力はどこに限界を置くのか、何にもありやしない。この
程度ならば自衛力としてある
程度満足だというものが何も出ていない。しかし私はここで自衛力の論争をやる意思は全然ない。ほかに時間を必要とすることがありますからやりませんが、これは
政府としてもお
考えにならなければならないことだと思います。こんなでたらめな立場でその防衛力の増強を
考えておるか、
先ほど同僚
吉田議員がおっしゃったように、この毎年の驚くべく繰越額はどうでありましょうか。私は
昭和二十五年度のいわゆる警察予備隊以来の翌年度繰越額というものを全部調べてみました。不用額も。これは驚くべきものであります。だから、こういうことからこの防衛庁の汚職や疑獄というものが起るわけです。このことはもうあなたにはこれ以上申し上げませんが、ただ大蔵大臣に関連して承わりたいことは、このように翌年度繰越額が多いということは、大臣はどこか行かれましたか……それじゃ
主計局長でもよろしいと思うのですが、こんなに翌年度繰越額が多い場合には、もちろんこの利害得失はそれぞれあるでしょうが、適当なところで線を引いて繰り越しできる範囲を何か制約するようなことをお
考えになったらどうかと思うのですが、これは防衛庁関係ばかりではありません。その他の建設省関係経費でも相当あるでありましょうし、とにかくある一定のところで線を引いて当該
予算の何分の一
程度、そこで線を引いて繰り越しについて制約を加えることが望ましいことかどうか、この一点をお伺いいたします。