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秋山長造君 これは今
文部大臣のおっしゃるようなことを言っているのじゃないので、これはなるほど
文部大臣に公立学校の授業料を上げる、上げないという権限がないことは、われわれもよくわかっている。わかっているけれ
ども、毎年
政府の方で地方財政計画というものをお立てになるわけでしょう。その地方財政計画というものが、やはり地方財政を
運営していく一つのワクになっていることも御
承知の
通りです。その地方財政計画を作るのは、何も自治庁の事務
当局で事務的に勝手に作るわけじゃないので、おぜん立てを整えたら、一応整える過程においても、最終決定はやはり
閣議でやられるわけなんです。だから
文部大臣としては直接地方をそういう面で監督する権限はないにしても、
政府の地方財政計画というものを立てる過程において、あるいはそれを決定する過程において、これは当然
文部大臣としての
発言権というものは大いにあると思うのです。ところが今のは
衆議院です。その後私もこの
委員会で二月半ばごろに
質問したことがある。また、その後三月になって予算
委員会でもこの問題について
質疑応答があった。その間終始
文部大臣のおっしゃったことは、授業料の値上げは国立大学についてのみ
考えられておることで、これにならって地方の公立高等学校あたりが授業料値上げをするということは、極力押えていきたい、そのために自治庁長官なり、大蔵
大臣ともよく話をしたい、こういうことを繰り返しておっしゃっておる。ところがそんなことをおっしゃっておるよりもずっと前に、地方の公立高等学校がみな二割程度値上げをするということが地方財政計画でちゃんときまっておる。ところがそこらが
文部大臣は努力する、努力するとおっしゃっておるが、私は実際には何も具体的な努力をするということをお示しになっていないんじゃないかという疑問を持つのは当然だと思います。すでに
文部大臣が善処するとおっしゃっておるはるか前に、
政府の
態度として地方の公立高等学校は二割程度の授業料値上げをするということをちゃんときめて、それに基いた地方財政計画というものをちゃんと
政府の方で作って、地方にそれを押しつけておるのだから、そこらに
文部大臣は口ではおっしゃっておるけれ
ども、実際には何もおやりにならなかったのじゃないかという疑問を持つのは当然だと思いますが、その地方財政計画を作られるときに、
文部大臣はどういう
態度をとられたのか、どれだけの努力をされたのか、その点を一つお伺いしたい。