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戸叶武君 農林次官からの
報告で、もう今回の
被害というものは二十八年度よりもさらに深刻で、広範囲にわたるということが大体大ざっぱながら把握されておりますが、私も三日ほど自分の県だけを回ってみましたが二十八年のときに長野県や新潟、群馬、栃木等を回った経験からすれば、確かに今度の方が
被害がひどいようであります。従って私はこの
対策は緊急を要するのじゃないかと思いますが、いずれにしても
政府におきましては、二十八年の際の経験もありますので、きわめて迅速にこの
対策が立つと思うのですが、
被害を受けた所の農民が一番欲しているのは、何と言ってもやはりこの
融資の問題で、それはこの前のときからで、暫定
措置法ができているから、それによって長期低利資金の
融資ということはできるということでありますが、これをやはり円滑にやってもらいたいと思います。
それから
農業共済金の仮払いもいつでもこの早期支払いをと言っておるのでありますが、これが非常におくれがちですが、この問題もやはり名実ともに早くやってもらいたいと思います。
それからこの凍霜の場合に考えてもらいたいのは、いつの場合においても凍
霜害のときには桑の
被害の大きさが一番目立つのですこの前も桑だけ目立って、麦の
被害や果樹の
被害の方をおろそかにしたために、具体的に言うと、養蚕の盛んな群馬と埼玉だけにしこたま取られてしまって、ほかの県は
被害地が均等な恩恵に浴せなかったというので、これは大問題が起きているのです。そういう形からこれは
実態の把握というものは私は早期に把握すると同時に、何段階かを経て
被害の程度というものを正確に把握することが必要だと思うのです。特に私の見たのは果樹等の
被害ですが、この前よりもひどい。この前の経験があるのでナシなんかを割って見ますと、表面は
被害がないように見えるが、中がやはりだめになっておるので、果樹栽培をやっておる人たちでもそれを割って見せると、これほどの経験を自分たちは持たなかったと言って、がく然としておるようなわけでありますが、そういう意味で、第一にとにかく正確に
被害の
実態を把握すること、それから応急処置をやること、もう一つは、蚕糸
関係の
対策等はすでに前の質問者からも言われましたが、技術員なり
指導員というものは、待遇はそれほど恵まれておりません。それで恵まれていなくても、予算がなくても、これは農民の要求に対して応じなければならないと思う。私は迅速に動き回らなければならないそういうときに、機動力が具備されているかどうか、やはりオートバイなりスクーターなり、何か身体をそれほど労力をむだに費すことなく迅速に立ち回れるようなやはり足を与えること、待遇とともにこういうことを考慮しなければならないと思うが、それらのことに対して配慮はできているかどうか、それを承わりたいと思います。