○森八三一君 まあ形式的なことをお答えになっておると思うのですが、それは何%か人を減らしたと、そこでその活動行動がにぶっちゃいかぬから、それを補完する意味においてのあるいはオートバイをやるなどということをお
考えになった。これも非常にむずかしい問題になるんです。現在欠員が多い県と少い県とあるでしょうし、そういうことを一体配置転換をしてならせるかならせぬかという問題も、これは当面起きてくる問題なんです。平均に欠員がありますれば、それは平均にそういう交通の
施設をしてやりまして、活動の半径を延ばしていくということができますが、欠員が府県別にアンバラスになっておる場合には、一体どうするのか、オートバイをアンバランスの実情に応じてある県には非常にたくさんやるが、ある県には非常に少い、こんなことは私は実際問題としてはできぬと思う。それでは人間の配置転換をやる、こういうことを
考える、これも実際問題としてはなかなかむずかしい問題だと思うし、それをやったといたしましても、それは現状を維持するにとどまる。この仕事がふえてくることに対応する充実はちっとも
考えておらぬ。将来に向って希望するということは、希望であって現状の解決にはちっともならぬ、こう思うんですが、そういう点は一体どう取り組んでいかれるのか。
制度は作った、そうしてわれわれの希望とは違った方向に向っておる。しかし
農業生産力はますます上げなければいかぬ。そのことを解決するために、この
制度がほんとうに後進の
地域に
普及徹底していくということをはかるためには具体的に一体どうおやりになるのか。活用すると申しましても、そうはこういう新らしい
事業に取り組んでいくだけの充実はないんです、過去の
状態にとどまっておるということなんだから……。しかもこの仕事をやって参りますと、これはかなり改良
普及員諸君には事務的なことまでもめんどうをさせなければならぬということになると私は思う。従来はそういう一切のわずらわしいことはなかったわけです。改良
普及員としてはそういう事務的なことにわずらわされないということが私は一番好ましい姿と思っております。今度はこの
制度によってそういうことまでもしわよせられてくる。必然的にそういう新しい仕事がふえてくるときに、そっちの方のことをやらせれば、人間の能力には限界があるのですから、当然一方の方はにぶってくる。せっかくこの
改良普及員制度というものが創設されて数年間、関係者の努力によって非常に
農民から歓迎され、喜ばれておるというときに、今度は事務的なことをしょわされていって、そっちの方に向ってしまうということになると、従来の仕事に手抜かりが生まれてくると思うのですが、そういうことはどうなさるのか、もう少し問題の本質に触れてお答えをいただきたいと存じます。