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1956-04-12 第24回国会 参議院 逓信委員会 第14号 公式Web版

  1. 会議録情報

    和三十一年四月十二日(木曜日)    午後一時四十三分開会     —————————————   委員異動 四月三日委員相馬助治辞任につき、 その補欠として永岡光治君を議長にお いて指名した。 四月六日委員久保等辞任につき、そ の補欠として山本經勝君議長おい て指名した。 四月十日委員最上英子君、新谷寅三郎 君及び山本經勝君辞任につき、その補 欠として鹿島守之助君、小滝彬君及び 久保等君を議長おいて指名した。 四月十一日委員鹿島守之助君及び小滝 彬君辞任につき、その補欠として最上 英子君及び新谷寅三郎君を議長おい て指名した。 本日委員永岡光治辞任につき、その 補欠として小笠原二三男君を議長にお いて指名した。     —————————————  出席者は左の通り。    委員長     松平 勇雄君    理事            宮田 重文君            久保  等君            柏木 庫治君    委員            石坂 豊一君            白波瀬米吉君            寺尾  豊君            最上 英子君           小笠原二三男君            三木 治朗君   政府委員    郵政政務次官  上林榮吉君    郵政省電気通信    監理官     平山  温君    郵政省貯金局長 成松  馨君    郵政省簡易保険    局長      小野 吉郎君   事務局側    常任委員会専門    員       勝矢 和三君   説明員    郵政省郵務局次    長       渡邊 秀一君     —————————————   本日の会議に付した案件 ○理事補欠互選北海道簡易保険郵便年金加入者  ホーム設置請願(第四〇号)(第  四一号)(第六八号)(第五六五  号)(第六〇〇号) ○簡易保険診療所増設等に関する請  願(第四二号)(第四三号)(第六  九号)(第五六四号)(第六〇三  号) ○簡易保険保険金最高制限額引上げ  に関する請願(第四四号)(第四五  号)(第七〇号)(第五六六  号)(第六〇一号) ○簡易保険郵便年金積立金融資範  囲拡大等に関する請願(第四六号)  (第四七号)(第七一号)(第五六  七号)(第六〇二号) ○兵庫県明石市鷹匠町に郵便局設置の  請願(第一一〇号) ○郵便年金支給額増額に関する請願  (第三二三号) ○郵便年金支払額更正に関する請願  (第六七九号) ○福島市向鎌田地区郵便局設置の請  願(第三六二号) ○小規模郵便局制度改革に関する請願  (第三七八号) ○愛媛県仕七川郵便局存置に関する請  願(第四八七号) ○お年玉つき郵便葉書等の発売に関す  る法律の一部改正反対に関する請願  (第五九〇号) ○宮城県中新田駅前郵便局集配事務  存続に関する請願(第六三八号) ○岩手放送株式会社放送局出力変更  に関する請願(第六七八号) ○広島県大柿町深江に無集配特定郵便  局設置請願(第七〇一号) ○公職選挙郵便規則第三条及び第五条  削除に関する請願(第七七〇号) ○愛知県小鈴谷町の電話増設に関する  請願(第八三〇号) ○広島県尾道市にテレビジョン放送所  設置促進請願(第九〇一号) ○群馬県藤岡藤岡地区に無集配特定  郵便局設置請願(第九八〇号)     —————————————
  2. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 逓信委員会を開会いたします。  前回以後の委員異動について御報告いたします。  去る四月六日に久保等君が、また四月十日に新谷寅三郎君及び最上英子君がそれぞれ委員辞任され、その補欠として山本經勝君小滝彬君及び鹿島守之助君が委員に選任されたのでありますが、久保等君は四月十日、新谷寅三郎君及び最上英子君は四月十日にいずれも再び本委員に復帰されました。また本日永岡光治君が委員辞任されまして、その補欠として小笠原二三男君が委員に選任されました。  以上御報告いたします。     —————————————
  3. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) それではこれより本日の議事に入ります。  まずただいま御報告いだしましたように久保君が一たん委員辞任されましたため現在理事に欠員を生じておりますので、その補欠互選いたしたいと存じます。互選方法は前例によりこれを委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり]
  4. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 御異議ないと認めます。それでは久保等君を理事に指名いたします。     —————————————
  5. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 次に本委員会に付託されております請願三十四件を順次議題としてその審査を行います。  まず第四十号、第四十一号、第六十八号、第五百六十五号、第六百号、以上いずれも北海道簡易保険郵便年金加入者ホーム設置請願を一括して議題といたします。専門員から請願趣旨について御説明願います。
  6. 勝矢和三

    専門員勝矢和三君) 御説明いたします。わが国初めての国立有料老人ホームである簡易保険郵便年金加入者ホームが熱海に設置されたのであるが、北海道は国の総合開発の一環として最も重要視されておるところであるが、その地理的条件あるいは文化的その他の生活環境は他の都府県よりも恵まれない幾多の面があるから、北海道地方加入者が容易に利用できる加入者ホームを作ってもらいたいという趣旨であります。
  7. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) それでは次に政府当局の御意見をお述べ願います。
  8. 上林山榮吉

    政府委員上林榮吉君) では私から政府意見を申し上げたいと思います。簡易保険郵便年金加入者ホーム設置につきましては、その後全国各地から設置方の強い要望もありますが、加入者の多い地域でしかも地理的に見て、多数の加入者が利用できるところに優先的に設置する必要がありますので、現に保有している全契約件数の四〇%を占める関西以西対象として設置するよう一応予定しております。なお将来はなるべく全国加入者が均等に利用できるように設置したい希望を持っておりますので、請願の趣きは今後拡充の際特に考慮いたしたいと思っております。
  9. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) それでは質疑なり、請願処理について御意見がありましたら御発言願います。
  10. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 採択して内閣に送付すべきものと決定していただきたい。
  11. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) それでは本件採択に決して御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  12. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。  次に第四十二号、第四十三号、第六十九号、第五百六十四号、第六百三号、以上いずれも簡易保険診療所増設等に関する請願を一括して議題といたします。趣旨説明を願います。
  13. 勝矢和三

    専門員勝矢和三君) 御説明いたします。戦前簡易保険健康相談所各地に設けられて多くの加入者がこれを利用し、その価値は重要視されたものであるが、無医村並びに医療機関に恵まれない多くの地区があり、かつ、交通不便の地域が多い北海道おいては一そう簡易保険診療所増設巡回診療必要性が強いから北海道簡易保険診療所の大幅の増設巡回診療拡充をはかってもらいたいというのであります。
  14. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 政府当局意見をお述べ願います。
  15. 上林山榮吉

    政府委員上林榮吉君) 本件について政府側意見を申し述べたいと存じます。簡易保険及び郵便年金加入者健康保護増進並びに医療費負担軽減等加入者の福祉をはかるための施設として現在簡易保険診療所全国十七カ所に設置しておりますが、将来この施設を各都道府県に一カ所あて、北海道につきましては四、五カ所、計五十カ所程度簡易保険診療所設置し、同所にエキス線、その他最新の医療器具を装備した巡回診療自動車を配置し、随時巡回診療を実施し、加入者の要請に沿うよう目下計画中であります。  なお既設の診療所としては東京、岐阜、京都、善通寺、福岡、仙台、室蘭、前橋、名古屋、金沢、大阪、広島、松山、熊本、札幌、長野の各診療所及び簡易保険医事研究所でございます。  近く開設する診療所は、出雲、釧路、計二カ所であります。  なお診療自動車のみ配置して巡回を実施している個所は、宇都宮、千葉、清水、和歌山、小松島、宮崎、大分、盛岡、秋田、計九カ所となっております。  以上意見を申し上げます。
  16. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 御質疑なり本件処理について御意見がございましたら御発言願います。
  17. 久保等

    久保等君 まあ北海道の場合、またさらにその他の場合においても同じですが、特にこういった診療所の設備の増置はわれわれも日ごろからその必要性を痛感しておりますが、郵政当局でも今の政務次官の御説明で具体的な計画をお持ちのようですし、本請願採択すべきものだと存じますし、賛成をいたしたいと存じます。
  18. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) それでは本件採択に決して御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  19. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。
  20. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 二件ともこの簡易保険に関連してのホームなり診療所の問題ですが、先ほど政務次官の御説明の中では、簡易保険等保険金額ですか、それらの増高地域を勘案してこの種の施設をするやに聞くのですが、そういう意味ですか。簡易保険加入あるいは保険金額が低いところは、あと回しで、将来ともにおくれるのだということですか。この種の公共性を持つ施設は一体化して全国的な視野の上に立って実施されるということも望ましいというような理屈も立つように思うのですが、いかがです。
  21. 上林山榮吉

    政府委員上林榮吉君) 診療所については、そういう御指摘のような考えは持っていないで、あまねく全国的に配置したいと、こういう考え計画を進めております。
  22. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 次に第四十四号、第四十五号、第七十号、第五百六十六号、第六百一号、以上いずれも簡易保険保険金最高制限額引上げに関する請願を一括して議題といたします。趣旨説明を願います。
  23. 勝矢和三

    専門員勝矢和三君) 現在の経済事情から考え簡易保険保険金最高制限額十五万円は金額が少く保険的効果が乏しいから、国民経済生活安定擁護本旨に沿うようその保険金最高制限額を三十万円程度まで引き上げるようにしてもらいたいという趣旨であります。
  24. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 政府当局の御意見を求めます。
  25. 上林山榮吉

    政府委員上林榮吉君) 政府側意見を簡単に申し上げます。簡易保険の現在の保険金最高制限額十五万円は、現在の経済事情から見まして、決して十分とは考えておりません。しかしこれが引き上げにつきましては諸般事情もありますので、慎重に検討して善処することに努力したいと考えております。
  26. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 御質疑なり本件処理について御意見がありましたら、御発言を願います。
  27. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 民間保険会社等の問題や金融機関預貯金等問題等もあって、いろいろお話になるんでしょうが、もう少しはっきりこの点は、少くとも郵政当局見解としては積極的な御意見をお尋ねしたい、諸般事情ということでは何のことやら私不明にしてわからん。一つ政務次官の御見解を伺っておきたい。
  28. 上林山榮吉

    政府委員上林榮吉君) 簡単な意見でございましたのでそういう御質問が出るのももっともだと、こういうふうに考えておりまするが、質問者におかれましても諸般事情は具体的に相当御研究になっておることだとも察せられるのでありますが、簡単に申し上げますと、これは金融全体にも関係がある問題でございますし、なお保険会社等におきましてもただいま料率改訂等やっておられるようでございますので、ある程度そうしたような見通しというものがつかなければ、かりに郵政当局だけの考え方でこれを提案をしてみましても、その見通しというものが立たない以上はどういうものであろうかというようなことを考えているわけでございまして、できるだけそうしたようなものをにらみ合せまして、確かに民間保険の無審査額等から考えまして、適当な高にこれを引き上げるのが私どもは当然だと、こういうふうに考えておりますけれども、最後の結論と、あるいはその提出時期等についていまだここで御回答申し上げる段階に至っていない、こういうことを一応お答えいたしておきたいと、こういうふうに考えるのでございます。  なお料率の問題を申し上げましたが、簡易保険の方は料率改訂等を合理的にいたしまして、幸いにして相当の成績を保険事業だけについて考えれば上げておる段階でありますので、やっぱり全体としての調整をとった上で、必ずこれが成立し得るという見通しをもって法案等は提出した方がいいじゃないだろうか、こういうふうに考えておるわけでございます。
  29. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 そうしますと、政府としては具体的に何らか引き上げのための措置をしなければならぬということの方針はある、けれどもその諸般事情、時期的な問題、民間の動き、それらを勘案して、もう時期としてねらいを定めて、まあおるわけなんだと、こういうことなんですか。それともそういう積極的なところまでにはいかんので、どうしたものかという程度のところであったと、こういうわけですか。
  30. 上林山榮吉

    政府委員上林榮吉君) 現段階における考え方といたしましては、先ほど申し上げました通り、全体的な調整ができたならば、できるだけ早く出したい、こういう考えをもって研究を進めている段階でございます。できるならば制限引き上げて、しかもそれが通過する見通しの立つ場合に出したい。こういう段階でございまして、見ようによってはいろいろと見られるだろうと思いますけれども、そういうふうに答弁申し上げる以外に今の段階では答弁のしようがないと思っております。  端的に申し上げますと、できるだけは出したい。しかし今御指摘にありましたようにその時期というものは相当まだ研究の余地がある、こういうふうにおとり下すってけっこうだと思います。
  31. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 そうすると郵政当局としては引きて上げは当然であり、ぜひそうしたいということで具体的な検討はしておられる、外部のいろいろな全体的な事情もにらんでただもう時期の問題だと、こういうことでございますね。
  32. 上林山榮吉

    政府委員上林榮吉君) おっしゃるように、できるだけ出したいという意味検討を進めておることは事実でございます。しかしその額などについては、諸般情勢ども考え調整をはかった上でないといけないという考え方から、諸般情勢検討をいたしておるところでございます。まあそういう程度一つお聞きを願いたいと思います。
  33. 三木治朗

    三木治朗君 この保険金金額引き上げの問題は、この前第何回の国会でしたか、上げたときに、委員会は三十万円を妥当とするという意見が非常に強かったのが、いわゆる仰せの諸般事情でもって十五万円ということにきまった、これははなはだ不満であったわけです。しかも各実際の仕事に当っている職員諸君はことごとく不満を持ち、少しも早く三十万円ぐらいに上げてもらいたいという熱望があるわけなんです。ところが、どうも私営の保険の方とか、あるいは大蔵省の方に御遠慮か気がねかしらぬが、はなはだ消極的な感じがあるんです。これはまあ最も堅実で、国家的な責任でもって、間違いのないこの簡易保険のごときは、最も国民のために安心と、それから保険をたやすく……いわゆる簡易保険ですから、できる方法であって、大へんいいことなんですから、あまりに諸般事情考えないで積極的にやっていただきたいと私は考えるのですが……。
  34. 上林山榮吉

    政府委員上林榮吉君) 御説の通りでございまして、私ども郵政省に参るまでの間保険金最高限度引き上げの問題については協力をさせていただいた一人でございますが、現在においても郵政省だけで考えますというと、引き上げたいということに積極的な意図を持って事務当局でも私どもでも研究をし、すでに政調会等にもわれわれの意図を伝えましてただいま検討を続けておる段階でありますので、大蔵省調整をとることは必要でございますけれども大蔵省に対して消極的であるという考え方だけは持っていないつもりでございますので、この点は一つ御了承をいただきたいと考えております。なお額の問題等については、先ほども申し上げました通り、それこそ全金融体系と申し上げましょうか、あるいは経済の状態と申し上げましょうか、そうしたようなものを勘案いたしまして額はきまるべきものであると、先ほども一言申し上げました通り、たとえば民間保険の無審査の額などもその参考一つになるのではなかろうかというように考えておりますので、果して三十万円が適当であるか、あるいは二十五万円が適当であるか、その辺のことはただいまはっきりお答えする段階に至っておりません。
  35. 三木治朗

    三木治朗君 その額の問題もいろいろ前に検討して、戦前の額が幾らでしたか、千円でしたか幾らでしたか、それを今の貨幣価値で換算すると三十万円は決して高くない、もっと高くなってもいいというような観点から三十万円という線が出たんだと思っていますから、これは最も非常な有力な参考資料になると思うので……。それからまあ民間保険屋さんが相当やはり策動したりいろいろやっておるのですが、これはそれに惑わされるようなことがあってはいけないと思うのです。すでにもうわれわれのところに手紙なんかたくさん送ってきております。自分たちに相談しないのはけしからぬというようなことを言ってきておりますが、そういうことは意に介すべきではないので、今郵政部内のためとかおっしゃいましたが、これは国家のためによいことなんだから御遠慮は要らない。郵政省のためにやるのではなくて、国家のためにやるべきだと、私はこういうふうに考えております。
  36. 柏木庫治

    柏木庫治君 政府当局も上げることについて考慮しておるし、それから皆の意見もそういうふうなんですから、これは採択してぜひそういうことを伝達していただくということでよいのではないですかね。今法案を出す出さぬの問題ではないのだから、請願をどうするかという問題なんだから……。
  37. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 柏木さんの御意見もっともです、大賛成です。ただ、この鳩山内閣くらい実をもって安定しておる政権はないのです。三百名の与党を持っておるこんな強力内閣はない。まして政務次官は強力なる方なんだから、日ごろ努力しようと思っておった方が政務次官になって、長期政権で、この政権下でなおできないということになったら、いつの日かこういうことができるだろうということを私たちは心配する。この際、大蔵省は問題でないと言っておるのですから、民間との問題、政府与党の中の問題なんですから、政務次官政治力に期待して、すみやかに結論が得られることを望みながら、これを採択して、はっきり今度は具体案を近くお示しになられるように強く希望しておきます。
  38. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) それでは本件採択に決して御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  39. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。  次に第四十六号、第四十七号、第七十一号、第五百六十七号、第六百二号、以上いずれも簡易保険郵便年金積立金融資範囲拡大等に関する請願を一括して議題といたします。趣旨説明を願います。
  40. 勝矢和三

    専門員勝矢和三君) 御説明いたします。簡易保険郵便年金積立金は、地方への還元公共への利益のために融資することを本旨としておるのであるから、いま一段と積極的に地方産業振興並びに発展のために融資範囲拡大せられるとともに、また短期融資は窮迫しておる地方財政に寄与するところがすこぶる多く自治体に対して重要な役割を果しているのであるから、その融資額を大幅に増額してもらいたいという請願であります。
  41. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 政府当局の御意見をお述べ願います。
  42. 上林山榮吉

    政府委員上林榮吉君) 政府側意見を申し上げたいと思います。地方産業振興のための融資につきましては、現在も地方債を通じて行なっており、明年度におきましては、農林漁業金融公庫へ五十五億円の融資も行われるので、さらに地方産業に寄与することになると考えられますが、適当な融資対象については、今後とも確実有利な公共利益地方還元運用原則に照し研究いたしますとともに、地方公共団体に対する短期融資ワク増額については要望に沿うよう極力努力いたしたいと考えております。
  43. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 本件処理について御意見がございますれば、御発言願います。
  44. 柏木庫治

    柏木庫治君 今の政務次官説明は非常に美しかったですが、その内容について拡大というよりもすでに法律できめられておるものを、みずから三つ方面ですか、削って実際はやっておらないのですが、それで、そうすると、今のさらに地方云々という美しい文句がどういう内容を持つのですか、やるべきことをやらずにおってですね。
  45. 上林山榮吉

    政府委員上林榮吉君) 不敏にして十分具体的に存じていないのでございますが、もし信用金庫等に対するワクの問題でございますと、あるいはこれとは違うのじゃなかろうかというように事務当局の連絡があるようでございますが、どういう点でございましょうか。
  46. 柏木庫治

    柏木庫治君 たとえば……、勝矢君、この間僕が示したのがあったね。
  47. 勝矢和三

    専門員勝矢和三君) 融資範囲でございますね。
  48. 柏木庫治

    柏木庫治君 融資範囲の問題で法律で出すことをきめてあるものを僕は三つ指摘して、どうかということを質問してあるのですがね。もうちょっとはっきり申し上げますが、今融資する方面をどことどことどこということをきめてありますね。きめてあって、しかもそれを強く要望してあるものを、事務当局でやってないんだ。だから拡大するということよりも、法律できめられたことをやってなくて、今抽象的な美しい言葉を言うて、言いのがれか、言い回しか、ごまかしか、もっとはっきりしなければいかぬですよ。
  49. 上林山榮吉

    政府委員上林榮吉君) 決して言いのがれをしようという考えもなく、拡大しようという熱意を持っておることだけは事実でございますけれども、ただいまの御指摘の具体的な問題について先ほど申し上げた通り私十分承知しておりませんので、事務当局から答えた上で結論的にまた私から申し上げたいと思います。
  50. 柏木庫治

    柏木庫治君 ええ、どうぞ。
  51. 小野吉郎

    政府委員小野吉郎君) お答え申し上げます。柏木先生の御質問趣旨は、現行法運用先として認められております農林中金とか、商工中金、その方面への運用が具体的には計画として残らないじゃないか、現行法運用し得ることになっておるにもかかわらず、具体的には融資上何ら頭を出していない、こういうことであろうと思います。まさに現状はその通りでございますが、何分にも原資総体の額にも制限される関係もございますし、簡保の運用先といたしまして最も大宗をなし、また地方還元趣旨から申しましても、地方公共団体に対する貸付を優先的に考えております。その方面融資所要額が非常に膨大に上ります関係上、現在法律で許されたあらゆる方面を網羅して運用することになっておりませんが、これは将来も原資の増加に従いまして、運用し得る先にはそれぞれその必要に応じて運用して参りたいと、かように考えております。
  52. 柏木庫治

    柏木庫治君 それでは、これは中金の問題は、ずっと一番最初、本年度、今度で二年になるわけですね、これを加えて三年前ですね。前は回すことにきまっておったのですよ。事務の内部できまっておって、そして自由党が予算の組みかえをやるときに削って、削ってしまってから今度自由党一つになって今のようになっているのですから、当然復活すべきものであるものを、それさえしてないのだね。それさえしてない。そうして今御趣旨に沿うて拡大何とか何とかいうことは何だかおかしいじゃないですか。今日はいいから、一つ政務次官に心をこめて研究して、この件について御答弁を願うことにして、まあこの拡大せよという請願に対しては採択されることに僕は賛成します。それから他日、政務次官なり大臣なり、このことについてはっきりした、矛盾のない御説明をいただくことにして、今日の請願採択賛成します。
  53. 上林山榮吉

    政府委員上林榮吉君) 御趣旨に沿うように、まあ第一段階としまして、農林漁業金融公庫で新たに五十五億円を拡大したわけでございますが、御指摘方面については先ほど事務当局からお答え申し上げた通り、これはまだまだ誠意を尽していないと言われましてもその通りだと、こういうふうに考えまするので、これは私一個の考えだけでも参りませんが、政府全体の問題にもなりますので、大臣その他とも相談をいたしまして、適当な措置をするように極力努力を進めていきたい、こういうふうで御了解願えますならば幸いだと考えております。
  54. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) それでは本件採択に決して御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  55. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。  次に百十号、兵庫県明石市鷹匠町に郵便局設置請願議題といたします。趣旨説明を願います。
  56. 勝矢和三

    専門員勝矢和三君) 御説明いたします。明石市鷹匠町は、明石公園の西南部にあり、最近は各種建物及び住宅が著しく増加するとともに明石地区として有名な工場も二、三を数える地勢にあるが、郵便局は市の中央にあって当町から約一、五キロあるいは二キロ以上も離れているため、当時民の受ける不利不便は実に大なるものがあるから、当町に郵便局設置してもらいたいという請願であります。
  57. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 政府当局の御意見をお述べ願います。
  58. 上林山榮吉

    政府委員上林榮吉君) 請願の地に無集配特定局を設置することは現行の設置基準にはほぼ達しますけれども、他との振り合い上現状においては早急に実現は困難だと思われます。他との振り合いと申し上げますのは、これ以上の必要度のあるところもございますし、予算その他の関係もございまするので、早急実現は困難かと思われます。
  59. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 御質疑なり、本件処理について御意見がありましたら御発言願います。
  60. 久保等

    久保等君 今の政務次官の御説明にもありましたように、設置基準にはまあ該当する内容であるようでありますし、ただ早急に実現することは、他にもこれ以上の資格要件を持っていながら、現実に実現できないで、まあ直ちに実現ということは困難たという御趣旨であるようでありますが、しかしまあもちろん他にこれ以上のところについても、これは設置すべきだと存じまするが、本件につきましても、これは私極力できる限り早急に無集配郵便局設置せられるよう御努力を政府当局要望いたしまして、本件につきまして採択されることに賛成をいたしたいと思います。
  61. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) それでは本件採択に決して御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  62. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。  次に第三百二十三号、郵便年金支給額増額に関する請願又び第六百七十九号、郵便年金支払額更正に関する請願を一括して議題といたします。趣旨説明を願います。
  63. 勝矢和三

    専門員勝矢和三君) 御説明いたします。昭和二十年までに郵便年金の契約掛金を完済した者に対しては、現在月額二十五円以上二百円までの年金が支給されているが、この少い金額では老後の生活を維持していくことはできないから、郵便年金の支給額を文官恩給増加の標準に従って増額してもらいたいという請願であります。
  64. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 政府当局の御意見をお述べ願います。
  65. 上林山榮吉

    政府委員上林榮吉君) では私から政府意見を申し上げたいと思います。郵便年金加入者の払い込んだ掛金の一部をもって事業経営に必要な人件費、物件費等に充て、その他はこれを積み立てて運用利殖し将来支払うべき年金に充当し、収支の均衡を得るように一定の死亡率、予定利率及び附加率を基礎として掛金額が計算されているものでありまして、恩給制度のように給付金の大部分が一般国庫金から支払われるのとは根本的にその性質が相違しております。しかもその収支の均衡は貨幣の名目価値によって計算されているものでありますから、経済事情の変動により貨幣価値が下落した場合にも、その下落の度合いにスライドして年金額を増減することはできないものであります。それゆえかりに支払う年金額を申込み当時の貨幣価値に換算して増額するとすれば、これに要する原資は莫大な額に上り、一般会計から繰り入れを受けない限り年金額増額することは不可能なことであり、しかも現下の財政事情のもとにおいてはこの繰入金を仰ぐことはほとんど期待できないことであります。今かりに郵便年金額を恩給の年金額増額したように増額することといたしますと、新たに約一千億円の財源を必要とすることになります。従って現在のところ年金額増額することは不可能な状況であると思います。以上御説明申し上げます。
  66. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 御質疑なり、本件処理について御意見がございましたらお述べを願います。
  67. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 これは郵政当局にお尋ねすることはあるいは問題としては当を得ないかもしれません。確かに今当局から御説明通り、理論的には、貨幣の名目額でそれぞれ増減があれば減の場合には減になるぞというようなところからその不合理性をついてできないのだということは事務的にはそう言えることと思います。しかし他の一般の恩給の増額等、あるいは軍人恩給等、戦争によって受けた被害に対して国家が応分の措置をしていこうという政治的な配慮の上からこの問題を考える段取りになるならば、それは計算上は一千億を必要とするかもしらんが、そうでない方法でもやはり同じ考慮を加えられるというようなのが一つの政治のあり方ではないかというふうにも考えられるのですね。全然この種の問題は大きく運動なり、受益者の団体というものができて請願等が行われておらんからその程度の御答弁で済まされるのかもしれぬのですが、地主連盟が反当り十万円の補償を出せとか、何だとかいろいろの諸問題が起ってくればこの種の問題もやはり考慮せられなければならんという段階もあるいはこないわけでもないだろうと思うのです。確かに一般財政からの繰り入れがなければできない。しかしそれだけ国家が損害を補償していくという一応の考え方も年金である限り老後の年金とという性格から言えば一応考えられる筋も成り立たないわけではないと思うのですね。そういう意味ではあまりなたで切ったような事務的な御答弁では冷たいという批判を受けるのではないかと思いますが、部内において相当強く地方からのこういう諸問題について陳情もあり、真摯な検討も加えるということが行われたことがあるのですか。
  68. 上林山榮吉

    政府委員上林榮吉君) この問題について気持の上において言うまでもなくできるだけ御趣旨に沿いたいという気持を持っているわけでございますし、またそういう気持で検討も加えてみたこともあるのでございますけれども、何分にも事務的に見たといたしましても、あるいは政治的な考慮を加えましても、今直ちに具体的にこれを御要望に沿うようにすることが困難である、こういう事情にございますので、一応そういう答弁を申し上げましたが、将来の研究の課題であり、あるいはおっしゃるような思いやりを持った検討を加えるというようなことについては私どももやぶさかではございませんが、今直ちにこれを具体的にやる意思があるかという意味を含んでおるといたしますと、そういう意思は残念ながら含んでおらない、こういう趣旨で御答弁申し上げたわけでございますから、御了解願いたいと思うのです。
  69. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 戦前におけるこの種の事業は国庫の支出金がない、独立採算制でやってきたものであるとしましても少くとも旧日本国としては社会保障制度の唯一のといっていいくらいの一環の施策だったろうと思うのですね。一方恩給の方は何と申しますか、戦前で退職された方の恩給の掛金と申しますか、そういうものはあの当時の価格で納められた。しかるに給付される額はスライドされておる。こういうスライドされている分は一般財政でこれを補てんしている。こういう点から言えば単に軍人であると国民であるとを問わず、老後のための、一つの社会的な役割を果した方々のためのこの年金の制度に何らの考慮も加えられなくていいのだということはやはり相当意見の分れるところだろうと私は思うのです。この種の方々の声が大きくないから、小さな声であるからということで政府は取り上げない、大きく声が巻き上ってくるような諸問題では取り上げる、そういうようなことにならぬようにやはり十分今後においてもこれは検討すべきものと私は考える。そういう意味ではどういうことになりますか。われわれとしても結論は得られませんが、専門的な御検討を加えておかれるよう希望いたしておきます。
  70. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) それでは本件採択に決して御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  71. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。  次に第三百六十二号、福島市向鎌田地区郵便局設置請願議題といたします。趣旨説明を願います。
  72. 勝矢和三

    専門員勝矢和三君) 向鎌田地区は、福島市の郊外住宅区域として、市営住宅を初め住宅が次第に増加し、人口もまた増加しつつあり、また当地区は蔬菜、果物などの県外輸送が多く、貯蓄、通信、連絡などの必要性が多くあるのにもかかわらず郵便局がないためにその不利不便はまことに大きいものがあるので、すみやかに当地区郵便局設置してもらいたいというのであります。
  73. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 当局の御意見をお述べ願います。
  74. 上林山榮吉

    政府委員上林榮吉君) 請願の地に無集配特定局を設置することは、利用予定戸数が少く設置標準に達しないので現状においては実現は困難と思われます。なお窓口機関利用上の不便はあると思われますので、簡易郵便局設置ならば将来考慮してもいいと考えております。
  75. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 御質疑なり、本件処理につきまして御意見がありましたらお述べを願います。(「採択」と呼ぶ者あり)  それでは本件採択に決して御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  76. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。  次に第三百七十八号、小規模郵便局制度改革に関する請願議題といたします。趣旨説明を願います。
  77. 勝矢和三

    専門員勝矢和三君) 御説明いたします。簡易郵便局の受託可能性は、都会地に比較的少く、主として農山漁村に限られていたのであるが、町村合併が大規模に促進されたために町村並びに協同組合などが大幅に統合せられ、委託対象の少くなった今日ではその限界に達しているものと考えられる。また一方既設の簡易郵便局ですら地方赤字財政の現況からその多くは維持存続さえ困難な窮状下に置かれ、またあるものはすでに廃止されつつある実情で、もはや現行法の意義から逸脱し、その性格を失ってきておるから小規模郵便局経営の合理化をはかるために、請負制度の郵便局、分室制度の郵便局局長だけを郵政省の職員とする郵便局などを検討し、いずれかの経営方策とする小規模郵便局制度に改革せられたいという請願であります。
  78. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 当局の御意見をお述べ願います。
  79. 上林山榮吉

    政府委員上林榮吉君) では私から意見を申し上げたいと思います。郵政事務の取扱量の少いへんぴな地方にまで省直営の窓口機関を設置しますことは、合理的経営の見地から見て妥当な措置ではないと考えております。そこでこうした地方における郵政業務の普及をはかるため、その業務を地方公共団体及び農業協同組合等の公共組合に委託することによりその要望を満たすことにしたのが現行の簡易郵便局制度であります。この制度は制定後日が浅いのでいまだ完全な軌道に乗っているとは認められませんが、請願趣旨も考慮しながらよく実情を検討した上で必要な改正をしていきたいと考えております。
  80. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 御質疑なり、本件処理について御意見ありましたら御発言願います。(「採択」と呼ぶ者あり)  それでは本件採択に決して御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  81. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。  次に第四百八十七号、愛媛県仕七川郵便局存置に関する請願議題といたします。
  82. 勝矢和三

    専門員勝矢和三君) 御説明いたします。昨年三月末の町村合併により愛媛県旧仕七川村は美川村となり、この合併に伴い仕七川郵便局を廃止して弘形郵便局に統合し、新たに同村御三戸に局舎建設の議がある由であるが、御三戸の地は美川村の中央に位置しているものの、仕七川村から考えるときわめて遠く交通も不便である上、地方事情からみると仕七川は交通、経済の一中心地である点から仕七川郵便局を弘形郵便局に統合することなく、現在のまま存続せられたいという請願であります。
  83. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 当局の御意見をお述べを願います。
  84. 上林山榮吉

    政府委員上林榮吉君) 昭和三十年三月三十一日愛媛県上浮穴郡仕七川村、弘形村及び中津村の一部が合併して新しく美川村として発足した結果美川村の郵便物の集配は美川局、仕七川局及び柳谷局で分割して行うこととなったため郵便物の区分運送上著しく不便が生じ郵便物の遅達を来たしている状況にありますので、集配施設調整を必要としますが、本件についてはなお実情を十分調整の上、検討することにいたしたいと思います。
  85. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 御質疑なり、本件処理の御意見がありましたら御発言を願います。(「採択」と呼ぶ者あり)  それでは本件採択に決して御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  86. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。
  87. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 ついでですからちょっと、この町村合併に伴い郵便局の統合なり、あるいは集配等の区域変更なり、いろいろ問題のある地が多いようであります。たとえば町村合併前でありますとですね、速達が即日配達になったものが、合併されましたら翌々日でないというと回ってこないというふうになったというような地域も名古屋周辺の場合聞いているんです。具体的にそういう材料を私持っておりますが、なかなかやはり定員等の関係からやはり部内としても処理しにくいというような出先の意向もあるようです。これは極端な場合は除いても全国的な趨勢にあると思うんですが、よほど政務次官あたりから下の方に対して積極的にこの不便を解消する方策については至急やるということを相当出先に対して指導しなければ、やはり役所主義の扱いになってじんぜん日を送るということがないとは言い切れないと思うんです。従ってこの種の請願に関連しまして、一般的に何か具体的な方向を示されるように、またこのことは関係町村にもはっきり努力しているというととがわかるように措置されるように期待いたしておきます。
  88. 上林山榮吉

    政府委員上林榮吉君) ただいまの御意見はまことに示唆に富んだ、また緊急に処置しなければならない御意見であると拝聴いたしております。御承知の通り、郵便物ができるだけ早く手元に配達されるように、合併後の局の統合、集配の区分等をやらなければならないということも私ども十分に考えておりますので、ただいまのような事案が起らないようにするためには行政区画を改めた場合は行政区画に伴うような、改正に伴うような、合併に伴うようなやり方をしていかなければならぬということを基本的に考えて、郵政省としても努力をいたしておるのでございますが、ただいま御指摘のような点もまま聞きますので、こういう点がないように解消するよう努力いたしたいと、こういうふうに考えております。
  89. 久保等

    久保等君 今の問題で私はこれは全国的に相当な局数にもなるだろうと思いますし、一挙に解決するといってもなかなか困難だろうと思うのですが、何局ぐらいそういう町村合併に伴う局の問題を解決しなければならぬ局があるのか、またそうなると、これは局舎あたりの問題が相当問題になってくると思うのですが、そういった方面の予算的な概算あたりも把握しておられるかどうか、おわかりならば局数、予算、そういったことについて概略でけっこうなんですが、簡単に御説明願いたいと思うのですが。
  90. 上林山榮吉

    政府委員上林榮吉君) こういう問題については、ほかの局舎の建築等と合せまして、総合的に年度計画を立ててやっておりますので、一挙に御指摘通りこれを解決するということはとうてい困難であると、困難である点は、その他の方法によってできるだけ解消するような応急的な処置ももちろん考えるわけでございますが、具体的に数字等をということになりますと、事務当局からでも答えさせてもかまわないと思いますが、私としてはそういうふうに考えておるところでございます。
  91. 久保等

    久保等君 簡単に御説明願えなければ、まあ資料等でまた後日お出し願ってもけっこうだと思うのですが、私はいずれにしても一挙に解決できない問題であるだけに、町村合併の問題としてやはり郵便配達区域の問題、それから今言った局舎等の問題についてはある程度何年かにわたる長期計画といったようなものをやはり樹立して解決をしてもらわなければならないのじゃないかというように考えるわけなんです。これは私自体の場合においても、いなか等で現実にやはり今まで隣の郵便局から配達されておったのが、違った別の村と一緒に村がなったために、その同じになった村には実は郵便局一つあるのですが、従来通りのところから配達をされておる関係で、これはもう全然ほかの方から配達される関係で、町名が変ったために、非常に一日程度は郵便物が現実におくれるようになったという事実もあるのですが、いずれにいたしましても、私はこれは単に例外的な問題じゃなくて、全国、相当そういった問題が出ているだろうと思うのです。ですからそれに対する一つの施策が早急に、具体的にやはり実施されていかなければならぬと思うのですが、そういったことについては、計画もお立てになっておるのじゃないかと思うのですが、そういう実情等についての一つ資料を別途後日でもお出しを願いたいと思うのですが、なお立っておらないということであれば、早急に一つお立てを願うように要望いたしたいと思います。
  92. 上林山榮吉

    政府委員上林榮吉君) 計画は立てておるのでございまするが、御指摘の資料は後日提出いたしたいと思います。
  93. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 次に第五百九十号、お年玉つき郵便葉書等の発売に関する法律の一部改正反対に関する請願議題といたします。趣旨説明を願います。
  94. 勝矢和三

    専門員勝矢和三君) 御説明いたします。お年玉つき年賀はがき寄付金の運用に関し郵政当局が新団体を設立してその実権を掌握しようとしているが、寄付金を受ける事業の範囲拡大することは、時期尚早である、また寄付金の使途を施設または設備に限ることは適当でない、さらに郵便募金管理会を設けることは絶対に許さるべきでない、さらに審査委員会は設ける必要がない等の理由によってお年玉つき郵便葉書等の発売に関する法律の一部改正には反対であるという請願であります。
  95. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 次に政府当局の御意見をお述べを願います。
  96. 上林山榮吉

    政府委員上林榮吉君) 本件に関する法律改正案を今国会に提出することは、あるいは時間的に困難と思われますのでその趣旨を御説明申し上げておきたいと思います。なお私どもの立場から言えば、それぞれの意見もありましょうけれども調整の上でできるならば本法案が通ることを希望いたしておるということだけを申し添えておきたいと思うのです。
  97. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 御質疑なり、本件処理について御意見をお述べ願います。
  98. 三木治朗

    三木治朗君 この問題は相当各方面にいろいろの意見があるのであって、簡単にはこれはきまらん問題じゃないかと考えます。従ってこの請願は保留にしておいたならばいかがかと存じます。
  99. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) それでは本件は保留に決して御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  100. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。
  101. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 政府意見によるのではないのだからね、国会としてだよ。
  102. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 次に第六百三十八号、宮城県中新田駅前郵便局集配事務存続に関する請願議題といたします。趣旨説明を願います。
  103. 勝矢和三

    専門員勝矢和三君) 御説明いたします。町村合併により宮城県中新田駅前郵便局が縮小され、無集配局になる場合は、当地方民はもちろん中新田駅、農協、学校等はすこぶる不便を感じるから、集配事務は存置してもらいたいという請願であります。
  104. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 次に当局の御意見をお述べ願います。
  105. 上林山榮吉

    政府委員上林榮吉君) 政府意見を簡単に申し述べたいと思います。昭和二十九年八月一日中新田町ほか二カ村が合併し、新しく中新田町として発足した結果、中新田町の郵便物の集配は中新田局及び中新田駅前局で分割して行うこととなったため、郵便物の区分運送上著しく不便が生じ、郵便物の遅達を来たしている状況にありますので、集配施設調整を必要としますが、本件につきましてはなお実情を十分調査の上検討することといたします。
  106. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 御質疑なり、本件処理について御意見がございましたら……。
  107. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 十分調査の上この願意に沿うようにやるという御説明になるわけですか、今の御説明は。
  108. 上林山榮吉

    政府委員上林榮吉君) そういう趣旨とおとり下さってけっこうでございます。(「採択異議なし」と呼ぶ者あり)
  109. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) それでは本件採択に決して御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  110. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。  次に第六百七十八号、岩手放送株式会社放送局出力変更に関する請願議題といたします。まず専門員から概路の趣旨説明を願います。
  111. 勝矢和三

    専門員勝矢和三君) 御説明いたします。岩手放送株式会社の経営する放送局JODFの出力は昼間一キロワットであるが、夜間五百ワットにすぎないため、夜間において容易に聴取できる区域はきわめて狭小な区域にすぎず、加うるに地元盛岡市には十キロワットの強大な出力を有するNHK盛岡放送局があるため、常に両者は比較対照されて批判の的となり、それによって生ずるラジオ岩手の不人気は商業放送として致命的ともいうべき打撃を受けているから、ラジオ岩手の出力を夜間一キロワットに増力していただきたいという請願であります。
  112. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 紹介議員から特に御発言がございましたらお述べを願います。
  113. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 そこに御配付してあります表をごらん願いたいのでありますが、このラジオ岩手は他の都市における民間放送とは違いまして東北でも僻地の岩手の地に設置するということは、娯楽機関の少いという点もあり、また公共団体の広報活動にも資するという関係もあって、実を言えば資本力としては岩手県としてはそういうものをやり得るような企業等が他府県に比べてないので、従って資本の形成等も県市町村団体、農業団体あるいは漁業団体等公共団体なり半公共的な諸団体の出資で県民のための機関として設置せられておるのであります。こういう意味で聴取者の立場から考えますと、この図面に見られる通り、昼間一キロ、夜間五百ワット、ということになると、膨大な岩手県の区域の中でも一小部分の聴取区域にしかならぬのであります。一方NHKの方は東北にもまれな強力な十キロ放送が盛岡市にございますが、それでさえも岩手県に、全地域に行き渡らぬという結果が出て参りまして、北の方で申しますと、青森県の八戸市に分局があり、あるいは宮古市、釜石市、大船渡市、それから宮城県側に入りまして南部の方、気仙沼市にそれぞれ分局が五つもできて、放送網ができておるのであります。それに比べまして民放の方は政府の御援助によって昨年県南の方に前沢放送局という分局を設置させていただいて、一応県南の方の未聴取地域も聴取できるという状況になったのであります。しかし外環の方においては出資関係町村には何ら受益するところがないという状況がありますので、釜石市に分局を設置したいということで政府当局に会社側から要請しておるようでありますが、これは気象関係、漁業発展上の施策からも必要なものとして地元として強く要望されておるのであります。ところがそれらのことはともかくといたしまして、根本的には夜間の五百が一キロワットに、強力にならぬということであると、NHKの十キロが盛岡市にあり、盛岡市におけるNHKのブランケット・エリアの関係から言いますというと、非常にラジオ岩手の方は不利益をこうむる。これは現地に行きまして両者の電波を聞いてみますならばそれは全然音量と申しますか、音質と申しますか、強度が格段の差で、この事情は高知県でしたか、同周波の放送局があって、夜間一キロにするとある地域で衝突する、それぞれ障害が起るというようなことで、五百になっておるような話も伺います。ところが一方隣県の秋田県においては最近夜間も一キロになったやに聞いておりますが、これは外国放送の障害を排除するという特殊な理由で許可になったというふうにも聞いておりますけれども、何せこういう広大な地域で電波の公平かつ能率的な利用を確保するという意味から言えば、一方NHKが十キロ放送を持つ同じ地元に、五百ワットの民放ということではこれは聴取者にとって非常に不利益でありますし、県民のためにしようとしたこの放送としては採算上からも常非に問題が起ってくることがおそれられるのであります。と申しますのは、消費県ではございません、農業、漁業関係の農民あるいは漁民という零細県民が非常に多いのでありまして、こういう方面へのスポンサーがつくためには、広域に聴取区域が展開されておらなければスポンサーもつきずらいし、ついてもその価格が安いというような点もあって、非常な努力をしなければこの企業経営は成り立たぬという状況になることを心配しておるようであります。幸い今日においては経済利益を追求する性格を持つことを極力押えて、経理面、事業面で節約もして非常な企業努力によって赤字というものを生み出さぬようにやり、分局等の問題でも出資等もやって、県民の協力をいただいておるという事情から、ぜひ夜間五百ワットを一キロに増力してもらいたいという請願であります。私もこれは委員という立場を離れましてでも、県民の立場からしましてでも公平にこの種のことが行われるためには、五百ワットではとうてい岩手県民の希望を満たすことができない。そういうことでたまたまチャンネル・プラン等の変更の時期等も参っておるこの機会において、実質的な検討も加えられて願意が実現できるように政府も考慮をしていただきたいということを重ねて希望して申し上げ、皆さんの御賛同を得たいと思います。
  114. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 当局の御意見をお述べ願います。
  115. 上林山榮吉

    政府委員上林榮吉君) 本請願につきましては、その実情は十分承知しておりますが、御承知の通り周波数を変更したり増力したりすることは、標準放送用周波数が著しく不足している現状から見て、なかなか容易なことではない事情にございます。しかし本年五月末にはすべての標準放送局の免許が切れ、再免許をいたすわけでありますので、それを機会に混信の除却等のため若干調整を必要とするのではないかと考えまして、目下本請願の件をも含めまして、六月以降の標準放送用周波数の割当計画について、全国的な観点に立って鋭意成案を急いでおります。それができ上り次第一般の御意見をも伺って最終的に決定する考えでございます。従いまして具体的な問題については、現在いまだお答えできる段階にないことを御了承いただきたいと思います。
  116. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 御質疑なり、本件処理について御意見がありましたら御発言願います。
  117. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 そういたしますと、当局といたしましては一方の十キロのNHK放送と、五百ワットのラジオ岩手との問題から起ってきておる現状については、なるほどこれは打開の道を講じなければならぬというお考えははっきりお持ちになっているようにまあ聞きとるわけですが、そう了承してよろしゅうございますか。
  118. 上林山榮吉

    政府委員上林榮吉君) ただいま政府側意見を申し上げた通りでございます。大体そういう考えを持っております。
  119. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 これは確かに今ここでこうだああだということは言い得ない技術的な問題もあるだろうし、他に影響する問題等もあることは十分私も承知しております。しかし私は、まあこの種の請願にかかわらず、請願そのものを国会の窓口を通して政府としても慎重に考えてもらうために、先ほど来まあ他の請願等についても慎重に扱って参っているわけですから、私紹介議員であるなしにかかわらず、こういう実情では非常に困ったものだということを考えるので、ぜひ願意が届くように今後の御研究を願っておきたいと思うんですが、まあこれ以上申し上げません。
  120. 三木治朗

    三木治朗君 いろいろの技術的な問題もあるでしょうけれども、この実情をよく理解されて、なるべくすみやかに希望のいれられるようにお願いして、これを採択することを希望いたします。
  121. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) それでは本件採択に決して御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  122. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。  次に第七百一号、広島県大柿町深江に無集配特定郵便局設置請願議題に供します。趣旨説明を願います。
  123. 勝矢和三

    専門員勝矢和三君) 御説明いたします。広島県大柿町深江地区は、通信機関が峠を越えた遠隔の地にあるために常に不利不便を感じ、無集配特定郵便局の設置は長年にわたる当地区民の念願であるから、今般大柿町郵便局局舎が移転するに伴いぜひともこの地区郵便局設置してもらいたいという請願でございます。
  124. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 当局の御意見をお述べ願います。
  125. 上林山榮吉

    政府委員上林榮吉君) 率直に申し上げたいと思いますが、請願の地に無集配特定局を設置することは、隣接局に近いため設置標準に達しないので、現状においては困難と思われます。
  126. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 御質疑なり、本件処理の御意見がございましたら御発言願います。
  127. 久保等

    久保等君 非常に隣接局と近いというんですが、距離にしてどの程度なんでしょうか。
  128. 上林山榮吉

    政府委員上林榮吉君) 距離にして一・二キロでございます。標準は約二キロ以上ということに大体なっております。
  129. 久保等

    久保等君 さらに、その同じ地点の二キロでも地形その他の事情もあろうかと思うんですが、まあ峠か何か途中にあるとかということが今の説明にもあったようですが、一・二キロではあっても途中の地形の状況等から考えて普通の平坦な場所から考えれば二キロないしはそれ以上に該当するといったような事情等はないでしょうか。
  130. 上林山榮吉

    政府委員上林榮吉君) 事務当局から答えていただきたいと思います。
  131. 渡邊秀一

    説明員(渡邊秀一君) お答えいたします。略図で見ますと途中山もあるようでございますが、実際の通路をこの略図に書いてありませんので、実はどういうような地形かはっきりしたことは申し上げかねますが、大体この無集配特定局というのは非常にたくさんの要望がございまして、それに対しましては予算その他の事情の制約を受けまして十分には全般的に御希望に沿えないというような状態でございまするので、かれこれ考えまして、一応の標準距離、あるいは標準戸数、あるいは人口といったようなものをきめまして、その標準に合ったもので、しかも予算の許す範囲でできるだけ努めておるつもりでございますが、さような事情でございまして、多少特殊な地形等のことも考えなければならぬと思いますが、今申し上げましたように、今持っております標準に比べましても、なお標準以上の地形のところが相当たくさんございますので、この請願になったような地域について早急に実施するということはやはり困難ではないかと、かように考えます。
  132. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 速記をとめて。
  133. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 速記をとめて下さい。   〔速記中止〕
  134. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 速記をとって下さい。
  135. 久保等

    久保等君 保留。
  136. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) それでは本件は保留に決して御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  137. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  次に第七百七十号、公職選挙郵便規則第三条及び第五条削除に関する請願議題といたします。趣旨説明を願います。
  138. 勝矢和三

    専門員勝矢和三君) 御説明いたします。公職選挙法第百四十二条において選挙運動のために使用することができる通常はがきは立候補準備のため選挙期日告示前に一括購入し印刷するため、これが貴重な経費がむだとなった事例があるから、私製はがきに限らず手持の官製はがきがある場合もこれを郵便局に提示して「選挙」の表示を受ければ使用できるよう公職選挙郵便規則第三条及び第五条を削除せられたいという請願であります。
  139. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 当局の御意見をお述べ願います。
  140. 上林山榮吉

    政府委員上林榮吉君) 政府側意見を申し上げたいと思います。選挙運動のための郵便物として手持の官製はがきの使用を認めないとしましたのは、無料とするものについて手持の官製はがきを使用するようなことは一般に考えられないとともに、有料のものについても候補者にさしたる不便を与えるおそれもないと考えられ、かたがた郵便局における取扱いの手続を簡素化するためでありますが、去る三月十五日公布された公職選挙法の一部を改正する法律の施行に伴い選挙運動期間が短縮された関係もありますので、御意見参考として慎重検討してみたいと思っております。
  141. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 御質疑なり、本件処理の御意見がありましたならば御発言願います。
  142. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 これは慎重検討されて……重大な問題なんで、何も通信事務のことでない、選挙運動に非常に大きな関係を持ってくることなんですから、郵政当局だけの扱いできめられては……、ちょっと速記をとめて。
  143. 松平勇雄

    委員長松平勇雄君) 速記をとめて下さい。    午後三時九分速記中止      —————・—————    午後三時二十一分速記開始   〔委員長退席、理事柏木庫治君着席〕
  144. 柏木庫治

    理事柏木庫治君) それでは速記をつけて。  本件の御意見を……。
  145. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 選挙の公正の原則等から考えることも多いと思います。単に通信事務としての事務処理上だけの問題でなく、影響は大きいと思います。よってもっと検討をすることとして、留保。
  146. 柏木庫治

    理事柏木庫治君) それでは本件は留保の意見が出ておりますが、留保と決定して御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  147. 柏木庫治

    理事柏木庫治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。  次に、第八百三十号、愛知県小鈴谷町の電話増設に関する請願議題といたします。御趣旨説明を願います。
  148. 勝矢和三

    専門員勝矢和三君) 御説明申し上げます。愛知県小鈴谷町は、知多半島の中央部西海岸に位し、東は半田市武豊町に、北は常滑市に隣接して町全地域が南知田県立公園となっており、観光客の出入激しく商工業も著しい進展をたどり、その躍進は目ざましいものがある。しかるに文化経済の最も必要とする電話架設数は隣接市町村に比してきわめて少く、特に終戦以来正内上野間、坂井方面の架設は皆無の状態であり、この方面の架設希望者だけでも六十余名に達している現状であるから、特別の詮議をもってぜひとも増設を許可せられたいとの請願であります。
  149. 柏木庫治

    理事柏木庫治君) 当局の御意見をお述べ願います。
  150. 上林山榮吉

    政府委員上林榮吉君) 政府意見を申し上げたいと思います。請願趣旨はまことにごもっともでありますが、現在小鈴谷局、いわゆるこれは九級局ですが、小鈴谷局のような行き詰り局は全国でおびただしい数で、三十年度末で八級局以下が約百七十局に上っており、公社としてはかかる局舎の行き詰りを逐次打開して加入電話を増設してきておりますが、御要望に対しては今直ちにお答えすることは困難であります。しかし昭和三十二年度以降においてできるだけ早い機会に御要望に沿うよう努力いたしたいと思います。(「採択」と呼ぶ者あり)
  151. 柏木庫治

    理事柏木庫治君) それでは本件採択に決して御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  152. 柏木庫治

    理事柏木庫治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。  次に第九百一号、広島県尾道市にテレビジョン放送所設置促進請願議題といたします。  ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕
  153. 柏木庫治

    理事柏木庫治君) 速記を始めて、それでは一時保留いたしまして、次に第九百八十号、群馬県藤岡藤岡地区に無集配特定郵便局設置請願議題といたします。趣旨説明を願います。
  154. 勝矢和三

    専門員勝矢和三君) 御説明いたします。群馬県藤岡藤岡地区は、政治、文化、商業、交通等の各部面において当市の中心地となっており目下極度に発展しつつあるから、当地区にぜひとも無集配特定郵便局を設置せられたいとの請願であります。
  155. 柏木庫治

    理事柏木庫治君) 当局の意見をお述べ願います。
  156. 上林山榮吉

    政府委員上林榮吉君) 請願の地に無集配特定局を設置することば現行設置標準には達しますが、他との振り合い上現状においては早急実現は困難と思われます。
  157. 柏木庫治

    理事柏木庫治君) 御質疑なり、本件処理の御意見がありましたら御発言を願います。
  158. 最上英子

    最上英子君 藤岡市は最近隣接七カ町村を合併して人口が著しく増加し、市内に無集配特定郵便局の設置要望する声が多いのでございまして、最もこれは必要と認められる高崎市に通ずる沿道の適当の個所に無集配局をぜひ設置せられますよう福島藤岡市長よりの請願でございます。どうぞ御採択を願います。
  159. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 政務次官の御答弁では早期にはだめ、だということですが、条件的に早期であろうが、ゆっくりであろうがためなんだということですか、どうです。
  160. 上林山榮吉

    政府委員上林榮吉君) 先ほど申し上げました通り、早急実現が困難であるというわけでございますが、年度を追えばやがて実現しなければならぬ個所である、こういう意味でございます。
  161. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 時期的な問題であるとすれば、それは政府側の行政措置の問題ですから、われわれの関知すべからざるところであり、でき得る可能性があるということで採択
  162. 柏木庫治

    理事柏木庫治君) それでは本件採択に決して御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  163. 柏木庫治

    理事柏木庫治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。  速記をとめて。   〔速記中止〕
  164. 柏木庫治

    理事柏木庫治君) 速記を始めて。  それでは前の九百一号の趣旨説明願います。
  165. 勝矢和三

    専門員勝矢和三君) 御説明申し上げます。広島市に近くテレビジョンの正式放送が開始される由であるが、尾道市を中心とする備後一円及び四国西北部一帯はその受像圏外となるため、専門家の話によると、備後六市と四国西北部一帯の大部分がサービス・エリアに入るような場所に送信所を設置することが望ましいとのことであるから、立地的、地理的好条件を有している尾道市にテレビジョン放送所設置せられたいという趣旨であります。
  166. 柏木庫治

    理事柏木庫治君) 当局の御意見をお述べ願います。
  167. 上林山榮吉

    政府委員上林榮吉君) テレビジョン放送局の置局場所につきましては、先に決定いたしましたテレビジョン放送用周波数の割当計画基本方針に基きできるだけ多くの人々にテレビジョン放送が聴視できることを目標といたしまして、人口密度とか、政治、経済、文化その他地域社会の重要性を全国的な視野に立って十分考慮することになっております。郵政省といたしましては、目下右の基本方針に基き全国的な観点から、鋭意周波数の全国的な具体的割当計画につきまして成案を急いでおり、これができ上り次第それについて一般の御意見も伺って最終的にきめたいと考えているところでありまして、御要望の次第につきましては、十分考慮いたしたいと存じますが、各地域についての具体的割当は右のような次第で現在まだお答えできる段階にないことを御了承いただきたいと存じます。  なお請願趣旨がよくわかりませんけれども、先お答えした趣旨通りであろうと思いますので右の通り説明を申し上げます。
  168. 柏木庫治

    理事柏木庫治君) 御質疑なり、本件処理の御意見がありましたら御発言を願います。
  169. 久保等

    久保等君 本請願趣旨は、尾道市にテレビジョン放送局を設置してもらいたいという趣旨のようではありまするが、しかしやはりNHKの方針、さらにはNHKの申請を待って、さらに政府当局としてそれに対する措置がなされる性質のものだと考えるわけなんです。そういう点から考えますると、目下のところNHKの申請がなされておらないような事情にもあるようでありまするから、直ちに政府としてテレビジョン放送局の設置の可否、あるいはこれに対しての態度を決定するということはできかねる状態じゃないかと思うのです。従いましてその設置促進という請願ではございまするが、手続的にまだ問題も残されておるようでありますので、本件は保留にされることを希望いたします。
  170. 柏木庫治

    理事柏木庫治君) それでは本件は保留に決して御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  171. 柏木庫治

    理事柏木庫治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。  これにて予定の請願審査は全部終了いたしました。  なお以上の審査の結果に従い議長に提出する報告書の作成並びに本会議における委員長の口頭報告の内容につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  172. 柏木庫治

    理事柏木庫治君) 御異議ないと認めます。  それでは本日はこれにて散会いたします。    午後三時四十三分散会      —————・—————