○若木勝藏君 それはとにかく委託されている事実は事実として、そのことが一体いいか悪いかという問題になりますれば、私は根本的な立場から
考えても、地方公務員の今後の身分保障というふうな方面から
考えても、当然これは委託から返すべきである、そういうふうに
考える。しかしこれはどこまで行っても、これは意見の相違になるかもしれませんけれ
ども、しかし筋から
考えていったらこれははなはだおかしい。一体さっきも
行政部長にも
質問したのですけれ
ども、非常に地方公務員というものが、今度の改正案はいわゆる
臨時待命の条項を見ても乱暴な規定がある。地方公務員の身分保障なんてことを全然
考えないで、ただ行政の
都合なんていうことからばかり
考えられている。あるいは
経費の節減というような方面から
考えられて、この
考えが一貫しているために、公平
委員会も廃止してしまうということが出てくる。その点は非常に私は遺憾に思う。そこでそれは委託した場合を今度さらに
考えてみる。この事務処理から見て、
政府の
考えている
通りほんとうに一体行政能率が上ってくるか、処理が簡明直截にいくか、この問題になってくる。私はどうも地理的な
関係から見ましても、北海道あたりで北の方の端に起ったところの
市町村の案件を今度は札幌にあるところの中央の道の人事
委員会で処理するということになったら、これは処理する場合にいろいろ精査するというふうな方面から
考えても、相当の時間と相当の
経費というものがかかってくるのではないか、こういうふうなことが
考えられるし、また地方公務員が当面しているところのその人自身にとって、その自分の身分、あるいは案件についてのいろいろな陳述なり、そういうことについて解明するとか、そういうことになっても、これもまた同様時間的に、あるいはまた
経費的にもスムースにいくところがないように思う。それを
政府の
考え方はそういうところにゆだねるというと簡単にいく、能率が上る、しかも適正である、こういうふうなことをお
考えになっているようでありますが、これは全然私は反対な
考え方ではないかと、こう思う。ことに地方の
市町村の公平
委員会においてそこに起った問題を解決するということになれば、身辺の問題ですから具体的な事実もよくわかっているだろうし、そういうふうなものが処理されて初めて適正に処理されたということになるにもかかわらず、全然それと離れているところのものが、遠いところにおるものが、抽象的な
一つの見方でもってそれを処理するということは、これはどうしても私は適正だと
考えられない。この点はどういうふうにお
考えになりますか。