○山下義信君 ちょっと
田中副
長官に
山本委員御
質疑になります前に、関連して私は
労働大臣に伺っておきたいのですが、ちょっと今の点について……、先ほど
労働大臣は、近く係官を派遣して
実情も
調査をしたいと思う、それから
関係の
公共団体にも十分
一つ実際に即したいろいろプランを持ってこい、持ってきているかどうか知りませんけれ
ども、十分向うの
計画性についてもよく話してみた、
要望しておいたという
お話がありました。ごもっともでありまして、ごもっともといいますか、当然でありまして、一々の
実情がわかっていなければ
対策が、まあ大ざっぱな、抽象的なことは別といたしまして、具体的な
対策の方てようもおありではないと思うのであります。それですから、各所の対象さまざまありまして、解雇の時期、順序、それらの対象者の
実情、いろいろな点をよく御
調査になって初めてそこで
対策が具体的に固まってくると思うのであります。従いまして、当局の
調査といいますか、いろいろそういうふうな裏づけになりますような資料の収集等は、これは極力お急ぎになることだろうと思いますし、迅速になすっていただかなければなりませんが、しかし、おしなべて私思いますのに、何としましても、
地元そのもので
解決のつきますような
ケースと、どうしたって小さな地域でそれを
解決して、救済して、善処してその状況を解消していくということは、とても入れものが小さくて受け入れることのできない
ケースと、大別して二つあると思うのです。いずれの場合においても、ことに後者のように、たとえば呉地区のように、今度一万近いものが
整理された。すでに
山本委員御指摘のように、二万近い
失業者をかかえている。そういう地域でそれをどういうふうに職業補導したからといって、どういうふうに何の世話をしたからといいまして、
失業者の救済をその地域のみで
解決するというようなことは、これはとても天から降ってくるような名案でもない限り、奇想天外なことを
考え出さない限りは、現実にその地域においてそんな
解決のつくものじゃとてもない。それは三年も五年もかかっていりゃできましょうけれ
ども、当分
解決をするということはとてもできっこないと思う。それはいろいに
要望しておりますような、機械化
事業とか、全額国庫の大きな
仕事でもすぐやってもらうというようなことをなさっていただかない限りはできっこないと思うのであります。呉地区のような大量解雇の地域でなくても、まあ少数の地域でもでありますが、通じて私は
解決のかぎは、何といいましても一番御研究を願わなければならぬことは、さいぜんから
大臣の
お話がありましたが、何といいましても、
失業者の手元に、
失業者自身が自分を善処していくことのできるある程度の何といいますか、必要な金が入ることが、これは私はかぎだろうと思う。でありますから、その
失業者が、どこから金が入るか知りませんが、
失業保険金というものがどうなるのか、適用があるのかないのか、私は勉強が足りませんので存じませんけれ
ども、
米軍からもらいますのか、
国連軍からいただけることになっているか知りませんが、
日本政府がどれだけの御尽力下さるか、
負担があるのかないのか、今盛んにそのことの話がありましたが、それ以上は私は深く申しませんが、要するに
失業者にできるだけこの際ある程度のまとまった金が入るということが問題
解決の要諦である。そうすれば、その地区から自分自身が適当の職を求め、
政府のいろいろな機関等の便宜も受け、そうしてその地区で
解決ができなければ、いわゆる吸収してもらえなければ、他の地区に行く。適当に随時随所に、適所適材に自分みずからが適応していくことが、何というても大筋は、私は一番それぞれの本人自身の気にかなうよう自己
解決といいますか、これが非常に肝心ではないかと思います。それを一ぺんに十万人出るから、さあいろいろな
希望があるだろう。どこから金が出るか出ないかは別として、金の問題でありますから、すぐに何十億、何百億といって大へんなことにもなりましょうが、逐次、きょうは百人、あすは三百人、来月は千人ということになりますれば、きょうから解雇になるものから逐次必要な資金というものが、それを退職手当とか何資金と言えば角が立ちますから、どこから出るか、やぶへびなことになってもいけませんから申しませんが、そういろいろ逐次解雇されるに従ってその対象者に何らかの方法で必要ないわゆる
整理資金というようなものが渡るような工夫ができましたらば、それが自然に問題を
解決するもう最適の方法になって参ります。
整理をためておいて、できなくて
対策がずっと延びりゃ延びるほど
整理者はたまってくる。
対策がかちんとできるまでには二カ月かかる、それまでにはもう何千人か出てきた、それが緒につかないでまたその次のが出てきた、来月から追っかけられるというようなことになって、そうしてあの地域にもこの地域にもと総数が相当巨大な数になってからまとめて、それを何らかの方法にそれぞれ当てはめていこうというようなことは、
対策は、まことに案としてはけっこうにできたけれ
ども、現実にはそれまで待たなきゃならぬ、あるいは右往左往しなきゃならぬ、
地元も騒がなくちゃならぬ、
方針もきまらなくていろいろに心配しなくちゃならぬというようなことになりまして、無用なロスがたいへんにそこに生ずる。それよりか、もうこの月から、本日からそういう
整理に会います対象者に何らかの方法でその土地を立ちのいて他に行きますとか、
仕事を求めるとか、それはいろいろご
あっせんは
政府の所定の機関で御尽力願わなければならぬ場合もありましょうけれ
ども、
失業者みずからが善処し得るような支度金が何らかの方法で入りますことが、一番安くついて、一番早くて、一番実際に個々の
ケースの本人に適応する方法、私はそれに
全力を傾けて心配願うということがまず第一要諦ではないかということを思うのでありますが、先ほどの
質疑応答に
大臣から
お話もありましたのですが、そういう点につきまして御心配をいただきますというようなことについてはいかがでございましょうか。