○三輪貞治君 本
法案につきまして、
商工委員会から
連合審査を申込みまして一カ月近くなるのでありますが、その間、同数としてはたしか三度ほど
連合審査を持っていただきまして、申し込みました
委員会としてはその点満足をいたしておるわけであります。しかし
資料の提出の
状況、御答弁の
内容等を考えてみますと、皆さんお聞きのように、
商工委員会としては満足をいたしておりません。特に
資料の点につきましては、その要求したものが全部出ないばかりでなく、
内容においても不備でありまして、しかもその調整の期間がまことに、あるもののごときは二十日以上もかかっておるのでありまして、そのためにわれわれの慎重に
審議すべき時間に制約をせられておるということは、まことに遺憾であります。また御答弁の
内容にいたしましても、ただいまの古池さんの御
質問一つをとってみましても、非常にその
計画がずさんであることをわれわれは
指摘しなければならぬ。たとえば十四億円
建設資金がかかるというようなことでも、これはもうすでに二十八、九年ごろに
計画された数字なんです。それが今でもやはり四十億じゃおかしいじゃないかということを
指摘いたしますと、今の御答弁のように、あるいはシャフト・キルンは外国から輸入する
計画であったものが国産にしたため、それが一億円下った、そのために資材の高騰の分がそれで消せる、また予備費を削ってちょうど数字のつじつまを合せる、こういったようなことで、まことにわれわれはこの
資料、御
説明をば信頼することができないのです。たとえば繰り返し言っておられる一トン当り一千円下るというような基礎にいたしましても、これは非常に不明瞭であります。千円果して下るかどうかということを私
たちはここで確信をもって納得するわけに参りません。
特にその対象になっておる数字等を見ますというと、現在の
セメントの価格というものは
昭和三十年の十二月で押えておる。自分らのものはこれから一年先に出るのです。しかも操業度というものをば無視して、そこでこれから操業度が、いかに一般の施設の向上の度が上っていくかということは、全然勘定に入れておられない。しかも、それを
通産省に聞いてみますと、一〇%操業度が上れば何がし下るということがはっきりしておるわけです。そういうことをばいろいろと考えてみますと、千円下るということだってこれは私
たちは信頼することはできません。また今、もしその
セメントが売れたければどうなるかという御
質問でありましたが、おそらくこれは私は
建設省が直轄でやっておられる工事の所要量等もわかっておるのだし、さらに使っていけば何も売る心配がない、こういう考えを持っておられると思うのです。これは明らかに民業の圧迫というような問題も起ってくるのでありまして、いろいろと考えてみると、この
法案はまことにいろいろな不可解なものをばわれわりれは感ぜざるを得たいのです。
しかし、きのうも
建設委員長から非常に熱心な御要請がありまして、きょうの午前中でぜひ
連合審査を終りたいということでありまして、一応われわれの要求をいれていただきましたので、この紳士的な話し合いを履行いたしまして、われわれはこれ以上の
質問をすることをやめるわけですけれ
ども、しかし
内容においては決して満足をしていないということを十分
建設委員の諸君は御理解いただきまして、なお
一つ慎重なる御
検討をしていただきたいと思うのであります。われわれは自分の
所管でありませんから、これで終るわけです。しかし、この
事業の遂行については十分たる関心を特って参りたいと思いまするので、今まで御
説明になっておりまする成果をぜひ
一つ上げていただきまして、国損を招かないように御留意いただきたいことを切に、
商工委員長として、これはもちろん会同して
意見をまとめたわけでありません、しかしおそらく皆さん方の
意見がそうであろうと思いまするので、私結論的にさようなことを申し上げまして、皆さん方の慎重なる御
検討をわずらわしたいと思います。
それからこの際実は時間がありますれば、われわれ午後の
委員会で
付帯決議の案等を一応考えまして皆さん方の御
検討をわずらわしたいと思うのですが、しかしもうそういう時間ももしないといたしまするならば、
衆議院の商工、
建設の
連合審査会で作られたものがありまして、これは比較的よくできていると、こういうふうに考えておるわけです。ところが、
建設委員会では、その
衆議院の
連合審査会の
付帯決議なるものを無視いたしまして、別なものを作っております。従って、われわれは
衆議院における商工、
建設連合審査会の
付帯決議のような
性格を持ったものであるならば、われわれの危惧が幾らかでも薄らぐのではないかということを考えますので、ぜひ
一つ御協力を願いたい、こう申し上げまして、ごあいさつにかえたいと思います。