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1956-05-26 第24回国会 参議院 決算委員会 第19号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十一年五月二十六日(土曜日)    午後二時三十七分開会   ―――――――――――――   委員異動 五月二十五日委員加賀山之雄君及び常 岡一郎辞任につき、その補欠として 溝口三郎君及び高橋道男君を議長にお いて指名した。 本日委員石村幸作君、小幡治和君及び 最上英子辞任につき、その補欠とし て井上知治君、酒井利雄君及び島津忠 彦君を議長において指名した。   ―――――――――――――  出席者は左の通り。    委員長     田中  一君    理事            青柳 秀夫君            紅露 みつ君            白井  勇君            大倉 精一君    委員            岡田 信次君            小沢久太郎君            西川彌平治君            酒井 利雄君            瀧井治三郎君            久保  等君            近藤 信一君            山田 節男君            梶原 茂嘉君            島村 軍次君   事務局側    常任委員会専門    員       池田 修蔵君   説明員    日本国有鉄道厚    生局厚生課長  山崎  武君    日本国有鉄道施    設局長     佐藤 輝雄君   ―――――――――――――   本日の会議に付した案件 ○本委員会の運営に関する件 ○昭和二十九年度一般会計歳入歳出決  算(内閣提出) ○昭和二十九年度特別会計歳入歳出決  算(内閣提出) ○昭和二十九年度国税収納金整理資金  受払計算書内閣提出) ○昭和二十九年度政府関係機関決算書  (内閣提出)   ―――――――――――――
  2. 田中一

    委員長田中一君) これから第十九回決算委員会開会いたします。  まず委員の変更を御報告申し上げます。五月二十五日、常岡一郎君、加賀山之雄君の辞任に伴いまして、高橋道男君、溝口三郎君が補欠として選任されました。五月二十六日石村幸作君、小幡治和君、最上英子君の辞任に伴いまして、井上知治君、酒井利雄君、島津忠彦君が補欠として選任されました。  午前十時から委員長理事打合会を開いて、前回の委員会でとりきめました元国鉄総裁加賀山之雄君住宅交換の問題について、国鉄当局から昨夜資料提出がありましたので、打合会を開いた旨の御了承を願い、これに基く取扱い方、すなわち加賀山君を参考人として出席を求める件、交換住宅現地視察の件、並びに理事会散会委員会開会について協議いたしましたが、本委員会開会の件だけ意見の一致を見ました。  右、御了承願います。   ―――――――――――――
  3. 田中一

    委員長田中一君) ではこれより議題入ります。昭和二十九年度一般会計歳入歳出決算昭和二十九年度特別会計歳入歳出決算昭和二十九年度国税収納金整理資金受払計算書昭和二十九年度政府関係機関決算書議題といたします。  公務員の不当事項に対する処分に関する件を審議いたします。  本件について御答弁下さる方は、国鉄佐藤施設局長、同じく山崎厚生課長の両君でございます。総裁はただいま病気中で、副総裁は外出をしておりますが、今、行き先を調査中でございますが、のちほど出席するかもわかりません。  御質疑のある方は順次御発言を願います。
  4. 近藤信一

    近藤信一君 資料をいただきましたのですが、資料について一応御説明をお願いいたします。
  5. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 昨日お届けいたしました資料につきまして御説明を申し上げます。大きな紙の方の資料でございますが、「加賀山之雄との土地建物交換調」、こういう資料がございます。これについてまず申し上げます。  第一が、国鉄総裁に就任及び退任の時期でございます。就任されましたのが昭和二十四年九月二十四日、退任されましたのが昭和二十六年八月二十五日でございます。  二番目が、交換により引渡し物件世田谷松原所在)の買収時期でございます。昭和二十四年八月九日に登記済みでございますが、大体買収もこの近くでございます。  第三が、同上買収価格でございますが、土地が十二万七千八百円、建物が八十八万二千六百九十円、それから付帯設備が三十一万九千五百十円、ここで付帯設備と申しますのは、電燈給排水設備、門、へい、それから造作、応接間の調度、そういうようなものがこの付帯設備の中に入っております。  第四は、国鉄内部規程により徴収した宿舎料金でございます。昭和二十四年九月から同二十六年八月まで、つまり在任当時の家賃でございますが、月額二百六十円の割合になっております。合計いたしまして六千二百四十円、これは実は国鉄総裁宿舎義務居住なのでございますが、ここに家賃といたしまして二百六十円とっております。その次は昭和二十六年九月から同二十八年三月まで、これは退任されまして後、この家が交換されるまでの時期でございますが、この間の家賃月額は七百七十円の割合でとっております。合計しまして五千三百九十円、両方合計いたしまして一万一千六百三十円でございます。  それから五番目が、交換によりまして国鉄が取得した建物登記済証写し、これは別紙についております次のものでございます。  それから第六は、交換した建物修繕費調、どういうふうに修繕費をかけたかという問題でございます。それはその次にございます。  (1)交換受け建物世田谷下代田所在)、これは加賀山さんから国鉄受け建物でございます。  これは昭和二十八年三月に、修繕個所として敷物六万三百三十三円かけております。  二十八年五月に窓かけ二万一五千八百八十円、  二十九年の二月に板べい二万八千六十円、  二十九年八月と壁塗りかえその他九万九百四十四円、  二十九年八月に浴槽二万四千九百円、  同じく八月にガス管一万四百二十四円、  三十年十二月に畳、ふすま八千十三円、  合計いたしまして二十四万八千五百五十四円でございます。  (2)交換渡し建物、これは加賀山さんの方に渡し建物でございますが、世田谷松原所在、修繕しました年月は、  二十四年八月に台所、給排水等等十三万円、  同じく八月に畳、ふすま二万七千八百九十円、  二十五年一月に屋根、板べい、門扉、物置等二十五万一千五百円、  二十五年五月に、芝、樹木手入れ二万三千八百三十円、  二十五年七月に、ふろがま七千七百五十円、  二十五年七月に樹木手入れ一万九千円、  二十五年七月に畳一万八千二百七十円、  二十六年九月に同じく畳二万五千八十円、  二十六年九月に壁塗りかえその他二万四千四百三十七円、  合計いたしまして五十二万七千七百五十七円、これだけの修繕費をかけております。  なお「不動産売渡証」、こういうのが別についております。これは結局加賀山さんへの売り渡し人鈴木ちよさんからの不動産売渡証でございます。  これは中を読みますか、よろしゅうございますか。
  6. 田中一

    委員長田中一君) 読んで下さい。
  7. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君)  一、不動産表示  後記の通り    売渡代金参拾七万四千五百円也前記の不動産を本日貴方に売り渡しその代金を確に受取りました。若し、この不動産について故障等を申し出る者がありました時は、私が一切を引受けて貴方には少しも御迷惑をお掛けいたしません。   後日のためこの売渡証書を差し入れます。    昭和弐拾七年拾壱月五日     東京世田谷下代田町     百九拾五番地        売渡人 鈴木ちよマル印   東京世田谷松原町四丁目   百四拾六番地    買受人 加賀山之雄殿    物件表示     東京世田谷下代田町百九拾五番地     家屋番号同町七七〇番   木造瓦葺弐階建 壱棟   建坪弐拾九坪壱合六勺六才   弐階 拾参坪七合五勺   及び右に附随する畳建具造作一式有形の儘  以上でございます。
  8. 田中一

    委員長田中一君) なお「土地建物交換調」というのがありますが、これも御説明願いたいと思います。
  9. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 御説明申し上げます。これはその土地建物交換したときのいろいろのデータでございますが、まず交換渡し交換受けとの両方に分けて二段に書いてございます。  所在地は、交換渡しの方が世田谷松原町四丁目百四十六番地の二。交換受けの方が世田谷下代田町百九十五番地。  面積は、渡しの方が土地七百四平米、建物百九十七平米、ほかに物置二十・八平米。受けの方が土地二百三十四平米で、これは借地建物百四十二・一平米。  価額は、渡しの方が土地六十三万八千九百七十円、建物百四十七万五百一円、合計二百十万九千四百七十一円、受けの方が土地十四万一千七百五十一円、建物百八十五万八千三百六十七円、合計二百万百十八円でございます。  それから交換登記の時期でございますが、昭和二十八年三月十八日、これは両方とも同じでございます。  国鉄が収受いたしました益金は十万九千三百五十三円、  土地評価は、渡しの方が坪当り三千円、平米当り九百七円五十銭、それから受けの方は、更地坪当り四千円、同上平米当り一千二百十円、借地権といたしまして、この場合、半分の平米当り六百五円、こういうものを見て算定しております。以上でございます。
  10. 田中一

    委員長田中一君) 次に交換事由を御説明願います。
  11. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 交換事由でございますが、松原所在宿舎交換渡財産)は、本社の所在地から遠くまた道路は二間半である上、測溝があいているために自動車の行き違いに困難であるので、宿舎管理上及び宿舎利用上不便であった。しかるに下代田所在宿舎交換受財産)は、区画整理済みの三間道路に面し、幹線道路にも近く、位置、交通、環境等良好であるばかりでなく、交換渡建物が当時すでに十七年経過であるに反し、交換受建物は十三年経過であって、構造においてもはるかにまさっていたので、宿舎利用及び保守の点から交換右利と認め、この評価額の差に対しては差金を徴収することとして交換を行なった。  根拠になりますところの法律関係でございますが、  「日本国有鉄道法抜粋」、昭和二十三年十二月二十日法律第二百五十六号、   (財産処分の制限)  第四十六条 日本国有鉄道は、法律に定める場合の外、営業線及びこれに準ずる重要な財産を譲渡し交換し、又は担保に供することができない。  結局まあ重要なものはこういう交換はできないけれども、重要でなければできるという解釈でございます。  次は内部の規定でございます。  「日本国有鉄道固定財産管理規程抜粋」、昭和二十七年十月二十四日総裁達六百号、   (交換をなし得る場合)  第九十七条 次の各号の一に該当する場合は、固定財産交換することができる。  (一)交換でなければ必要とする固定財産を取得することのできないとき。  (二) 交換による方が有利なとき。  (三)略  結局本件の場合はこの第二号によっております。以上でございます。
  12. 近藤信一

    近藤信一君 今の御説明によりますると、下代田町の加賀山さんが買われた家、この家は加賀山さんが住んでおられた前はどなたが住んでおられたのですか。
  13. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) その点は私たちはっきりはいたしませんでしたですが、とにかく鈴木ちよという人から買いました。おそらく鈴木ちよさんが入っておったのじゃないかと思うのでございます。
  14. 近藤信一

    近藤信一君 そうすると、鈴木ちよさんという人は家主さんですか。
  15. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 家屋所有者でございます。
  16. 近藤信一

    近藤信一君 そうすると、加賀山さんは買う前はどこにおられたのですか。
  17. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 松原町の国鉄公舎でございます。
  18. 近藤信一

    近藤信一君 加賀山さんが松原町の国鉄公舎におられて、それから二十六年の八月二十五日に退任されたので、退任されてからしばらく松原町におられたわけなんですが、それからこの下代田の方には、いつお入りになったのですか。
  19. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 加賀山さんは下代田の方には移られておられませんです。ずっと松原町の公舎におられました。
  20. 近藤信一

    近藤信一君 そうすると、松原町の公邸におられて、そうして下代田の家を買われた。そして買って一回も住ますに今の松原町の家と国鉄さんの方は交換をされた、こういうわけなんですね。
  21. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) さようでございます。
  22. 近藤信一

    近藤信一君 総裁公邸としてあなたの方が日本国有鉄道固定財産管理規程の九十七条第二号に基いて有利だったとお考えになって、そうして下代田町の方の家を交換されたわけなんですが、そうすると、総裁であった加賀山さんが一回も住まずに、あなたの方は、この下代田町の方の住宅総裁公舎として適当であるとお認めになって交換をされたのでございますか。
  23. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) それは、先般お話しいたしましたごとく、松原町の公舎というのは非常に違うございますし、それから作りもいいとは思っておりません。それで結局下代田の方が便利でもあり、また、できもいいので、保持費もかからない。ただ保守経済その他を考えまして、松原町の遠い所よりもう少し旧市内寄りの近い所に整理した力がいい。その場合は交換しても、たとえば交換して受けるものが、そろばんをはじいたところ、どう見ても工合がいいというような考え交換したのでございます。総裁宿舎といたしましてこちらの方がいいという考えは入っておりません。
  24. 近藤信一

    近藤信一君 総裁が買われた家は、総裁考えとしては、自分が退任したら、あそこに入れば非常に有利だというふうなお考えのもとに、これを買われたと私は思うのです。ところが総裁をやめたとたんに向うの方は住まいたくない、こういうお考えで、今の松原町の方の家と交換国鉄の方に申し出られて交換をされたわけなんですが、この意どうも私どもの考え方からいきますと、自分が住まうにも環境のいいというふうの家をわざわざ買っておきながら、そうしてあなたの言葉をお借りいたしますならば、松原町の方が不便だし、悪いところに居住まわれたと、こう私は考えるのですが、それはどうも考えられないことじゃないかと、私、思うのですが、これはやはり自分総裁として住んでおった、総裁公邸を、これはかえてもらう目的のために、何か下代田町の方の家を買われたように私は思うのですが、その点いかがですか。
  25. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) これは加賀山さんがどういうふうにお考えになったか、それはわかりませんですが、ただ私たちが第三者的に判断いたしますと、まだ当時は住宅事情もそういいときではないと思っておりましたし、国鉄としては早く総裁公舎が必要だというような見地から、あそこにちょうどまあ手に入る家があったもので求めたのじゃないか、こういうふうに私は考えております。
  26. 近藤信一

    近藤信一君 総裁公邸としてあなたの方が下代田町の方の家を買われて交換されて、その後総裁が、次の総裁がこの公邸に住まわれたことがあるのですか。
  27. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) その次の総裁長崎総裁でございまして、これは秋田県のたしか寮とかにおりまして、国鉄の方の公舎にはお入りになりません。そのころ人事異動がありまして、公安本部長宿舎がなかったものですから、とりあえず公安本部長入りました。この公安本部長のあとに、また現在の公安本部長が入っておる次第であります。
  28. 近藤信一

    近藤信一君 そういたしますると、総裁公邸として、下代田町の方の住宅の方が適当であろうとお考えになって交換された。次の長崎さんはこの公邸に住まわれなかった。ところが現在の十河総裁もここに住まわれずに、他の方に総裁公邸というものをお作りになられたという、この間御答弁がございました。そうすると、これは総裁公邸に不適当だ、こうなるわけなんですが、そう解釈してよろしいですか。
  29. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) その下代田の家と松原の家との関係は、下代田の方が便利であり、あるいは保守その他の面からも経済的であるということから選びました。総裁公邸として下代田の方がすぐれているという考えはないのでございます。官舎も、富合でございますが、宿舎も余り遠いところは整理していきたいという国鉄のその当時の方針もございましたので、できるだけ旧市内の方に近寄せるという線に沿ってこれは進めた、こういうふうに思っております。それで現在の下代田の家が総裁公舎として適当かどうかということになりますと、私、必ずしも十分な大きさはあると思っておりませんです。しかしこれも見方でございますから、もし家族の少い総裁でございましたら十分でございますし、また多い方でしたらとても住まえない、こういうふうに思っております。
  30. 近藤信一

    近藤信一君 国鉄の方の方針としては、総裁のかわるたびに総裁公邸というものを新しく建てる、こういうような方針でございますか。
  31. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) そういう方針はございませんです。総裁公邸がもしありますれば買うということはいたしません。
  32. 近藤信一

    近藤信一君 総裁がかわりまして、かわったたびごと公邸を作るのじゃない、こういうお言葉ですが、もしその総裁が、自分が入るのに不適当だと、こうお考えになった場合には、また総裁公邸というものを他にお求めになる、こういうような方針ですか。
  33. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) それは仮定の場合でございますが、おそらく総裁はそう無理して、自分がこれは不適当だという、あまり個人的のお考えは、私、出されないと思うのでございますが。
  34. 近藤信一

    近藤信一君 下代田の方の家は、総裁公邸としては適当だというふうには判断しなかった。ただ周囲の環境、それから公社に通うところの便宜、それから宿舎管理上、こういうような御都合で、こちらの方がよろしいというように判断されて、あなたの方は交換をされたわけなんですが、大倉委員が先日ちょっとその通行されたときに、この下代田町の方の家は玄関まで自動車が入らない、こういうことになれば、私は便利とは考えられないと思うのですが、この点いかがですか。
  35. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) これは入らないことはございません。私、現に行っております。自動車は門のところまで入ります。加賀山さんのところもなかなか入りにくいところでございますが、門の下までは入ります。
  36. 近藤信一

    近藤信一君 それから、ここの交換に対しての土地査定、それから建物査定査定委員会にかけられた、こう先日言われたわけなんですが、これはどのような人が関係して査定されたのでございましょうか。
  37. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 査定委員会は、そういうものはございません。ただ私の方の施設局に、こういう用地、不動産売買をやる専門の者もおりますので、いつも全国の土地買収その他に当っている人間でございます。これがまあ勧銀調査とか、あるいは近傍類地売買価格、そういうようなものを参考にいたしまして、土地はきめております。建物につきましては、建築の専門家が見まして、そうして算定いたしまして、それで複成価格を出して最後の値段をきめております。
  38. 近藤信一

    近藤信一君 そうすると、これは外部の人が査定したのではなくて、国鉄の中のそういう建物に通じた人、また査定に通じた人、こういう人たち査定したというわけなんですね。
  39. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) さようでございます。
  40. 近藤信一

    近藤信一君 内輪建造物であり、内輪査定の方々だ、こういうことになると、私はこれは自由に査定ができるのではないかと思うのですが、その点どのようにお考えになっていますか。
  41. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 自由と申しましても、やはり国鉄仕事というものは国家の事業でございますから、十分各自が気をつけて仕事をしておりますし、またいつ何どきでも会計検査院検査受けることになっておりますので、そういうあまり理屈に合わない査定はしていないと思います。
  42. 近藤信一

    近藤信一君 そういたしますると、これは会計検査院査定したことはございますか。
  43. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 私この本件会計検査院検査受けたかどうか、今ちょっとはっきりしないのでございますが、大ていの物件会計検査院検査しております。
  44. 近藤信一

    近藤信一君 もう一つお尋ねしますが、私は、査定をされた人が国鉄内部の人であるが、これは国有物であるから厳正な立場で査定しておるのだ、こう言われますけれども、これはやはり、こういうような交換条件が出てきた場合に、これは内輪同士でこういうような交換物に対して査定をするのじゃなくして、やはり公平な人に査定をしてもらうというようなことをお考えになって、そうしてそういうような人に依頼するというようなお考えは持たれなかったかどうか、そういう点を一点伺っておきたいと思います。
  45. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 御説の通りでございまして、現在におきましては、重要な不動産の売り払いというものに対しましては、特に土地のごときは、評価委員会という外部の人も入れましての評価に関する委員会を作っております。そこに評価してもらいまして、それを参考にしてきめております。この評価委員会は、正式に置いておりますのは東京大阪に置いてあります。これは東京大阪のこういう不動産価格が高いために、そういうものにかけてきめるようにしております。
  46. 近藤信一

    近藤信一君 下代田の方の土地でございますが、更地坪当り四千円と、ここに出ておりますが、先日のお話でございますると、これは借地だということでございますが、借地料はどのような方法で坪当り幾ら借地していたか、その点をお聞かせ願いたいと思います。
  47. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 坪当り月十円でございます。七〇・八八坪ございますので、借り入れる料といたしましては月額七百九円、こういうことになっております。
  48. 近藤信一

    近藤信一君 そうすると、交換の場合にこれは借地ということで交換して――下代田の方は借地だ、それから松原町の方はそのまま買う、こういうことになるのですが、この評価からいくと相当差額があるように考えられるのですが、いかがですか、その点。
  49. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 下代田の方は借地でございますから、借地権だけを買っているという形にしております。それで、今、借地権大体五〇%余り、多いところになると六〇%ぐらいになるのでございますが、ここでは五〇%いたしまして、結果坪当り四千円の半分の二千円というものを見まして、土地は組んでおります。平米当りはここに書いてございまするように六百五円、これを基礎にして計算しております。
  50. 近藤信一

    近藤信一君 この土地の十四万一千七百五十一円というのは、これは借地料ですか。
  51. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 借家権に相当するものです。いや借地権……。
  52. 近藤信一

    近藤信一君 借地権に……。
  53. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) はあ、借地権でございます。
  54. 近藤信一

    近藤信一君 借地権――。そうすると、こちらの松原町の方は取得した金額、こういうことになるわけですが、この評価は当時の公定の評価をされたのか、一般闇価格といいますか、闇価格というもので評価されたのか、どちらをお取りになって評価されたとお考えになるのですか。
  55. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) これは一般価格でございます。闇といっては語弊がありますが、普通取引されている価格でございます。
  56. 田中一

    委員長田中一君) ちょっと関連して伺いますが、今の地上権として十四万一千七百五十一円というものは、地上権設定はしておりますか。
  57. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 地上権設定はしておりません。借地権のみでございます。
  58. 田中一

    委員長田中一君) そういたしますと、国鉄では、どの土地を借りても、借地の場合は地上権設定をしないで、ただ評価をして一応記帳しているというような全部現状でございますか。それとも地上権というものをはっきり確立する、地上権設定するということは慣例ですか。それともだまって推定される価格財産台帳に記入するのですか。慣例はどうですか。
  59. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 賃貸借契約のみでございまして、地上権設定に対しましては財産台帳に登記しておりません。
  60. 田中一

    委員長田中一君) 次に関連して伺いますが、十四万一千七百五十一円というのは何を根拠にしてこれを財産台帳に記入されたのですか。財産台帳に記入されておらなければ二百万円という価格は算定されないわけなんです。少くともこれは地上権そのものを……国有財産です。権利書があって、権利書に記載されて、初めてこれをもって財産とすべきものと思うのですが、その点はどうですか。
  61. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 私の申し上げたのは少し違っておったかもしれません。先ほどのは取り消します。金を払ったのは十四万一千円でございますから、それだけ払ったことがやはり台帳に上っております。
  62. 田中一

    委員長田中一君) そうしますと、権利金を払ったものはそのまま地上権というものを設定しないで記帳しているということは、これが財産だとおっしゃるのですね。
  63. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) そうです。
  64. 田中一

    委員長田中一君) そうしますと、国鉄借地というものは、全部地上権を、設定をしないで金の取引をした価格のみが財産であるとしているのが常道でございますか。
  65. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) さようでございます。
  66. 田中一

    委員長田中一君) この点につきましては今会計検査院を呼んでおります。会計検査院に、そういう形の方法が是か非か、会計法に違反していないかどうか、ただしてみます。
  67. 久保等

    ○久保等君 今のに関連して私もちょっとお伺いしたいと思うのですが、国鉄不動産交換をやられる場合には、同類のものでなくても交換をしてもいいのだというお考え方なのかどうか。まあ結論的はその点をお伺いしたいと思います。  もう少しわかりやすくいえば、ただいまの御答弁でも明らかなように、借地権とそれから土地の所有権、こういったようなものとでも一般市場価格が同じであれば交換するのだ、それからまた、ときと場合によれば、建物がかりに百万円する、それから土地の所有権がやはり大体百万円するというような場合には、土地家屋とでも交換してもよいのだというような考え方でおられるのかどうか。私は、特に財産管理という観点からみて、国鉄の御方針、あるいはお考え方を承わりたいと思います。
  68. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) たとえば土地建物との交換というようなことはやっております。
  69. 久保等

    ○久保等君 その問題……国鉄はやっておられるということですから、おそらくそういう考え方からすれば、こういう場合にでも借地権とそれから土地の所有権との交換がなされてみたり、それからこの場合は若干複合したような条件になっておると思うのです。が、片や堂々たる二百十坪あまりの純然たる土地所有権のある土地、その上へ建てられた建物と、片や、はるかに坪数の面においても少い、それからまた、それは完全な所有権ではなくて、単なる借地権というものの設定せられた程度の七十坪程度の土地に対する支配権、そのものにプラスされた家屋、そういったようなものとの交換がなされておる。国鉄一般的に土地家屋とでも同じ程度の価格であるならば交換をされるのだというのですか。これはしかし土地家屋といったような問題は、相当財産価値の面からいろいろと私は本質的に違った面があるのじゃないかと思うのです。従って、土地であれば、これは天災地変があっても、おそらく土地が完全に埋没してしまうといったようなことは普通あり得ないことなんですが、家屋が焼失をするといったようなことは、これはもう十分通常あり得ることだと思うのです。従って、利用価値云々の問題は別として、財産権という面から考えて、国有財産という観点から考えた場合には、土地家屋とも交換していいのだという考え方は、非常に国有財産に対する管理考え方が私はルーズでないかという判断をするのです。もちろんそれぞれ違った目的はありましょうが、目的を別にして、国有財産というような問題の扱い方に対する基本的な考え方として、滅失することが通常あり得るものと、それから滅失することが通常あり得べからざるものと、同じ価格であれば交換してもいいんだという考え方は、非常に問題があるんじゃないかと思うのですが、それについてどのようにお考えでしょうか。
  70. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) それは非常にむずかしい問題じゃないかと思うのでございますが、従来の私たちの取り扱ってきた方法といたしましては、土地建物というようなものとの間では交換しております。それから土地とたとえば自動車とか、そういうものとは交換しておりません。大体土地建物との間の交換ぐらいと、こう申し上げていいんじゃないかと思っております。
  71. 久保等

    ○久保等君 それじゃ実情は今の問題について一応明確になったと思うのですが、これはしかし非常に私は本質的に究明すべき問題の一つだと思いますし、また解決を今後ぜひはかっていかなければならない問題がここでたまたま一つ出てきたような気がいたすのです。しかしこの問題については一応問題として保留をして、なお先ほど来の御質問に関連する問題を私も若干質問してみたいと思うのですが……。
  72. 田中一

    委員長田中一君) ちょっと。御提示になった不動産売渡証という、これは昭和二十七年十一月五日の日に加賀山君がもらっております。これを国鉄は承知で二百万何がしというような交換価格というものを認めたのでしょうか。こういうものは全然知らなかった。いわゆるそれこそ、ものの半年もたたないうちに七倍も高いものを売り付ける。買ったのは三十七四千五百円で、それを二百万で査定するという根拠、あるいはこれを知らないというならば、加賀山君が大きなやみをやってもうけた、まあ、あり得べからざる、常識としてないような安い物を買って高く売り付けたということになるわけなんです。しかし、国鉄がこれを知っておって買ったというならば、どういう算定の基準でやったか。たった六カ月間で七倍の値上りになる物件を了承するとは考えられない。もしそうなれば、これほど国費の濫費はないわけです。あるいは通謀して国の財産を詐取しているということも言い得るのです。この点は明確に一つ御答弁願いたいと思います。
  73. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 私の方は、買収をするときには不動産売渡証、これは必要でございますから、当然交換のときにはこれを私の方は見ているはずでございます。ただこの不動産売渡証の数字というものは、もう世間一般の例が非常に数字がまちまちでございます。それで実際の数字をなかなか現わしておりませんでございます。ですから私たちは、もっと技術的な観点に立ちまして、この交換当時の真実の価格をはじいております。
  74. 久保等

    ○久保等君 下代田の方は、先ほどちょうだいした資料によってうかがいますと、昭和二十七年の十一月五日に、先ほどの鈴木さんですかから加賀山さんが買われたというのですが、それはすでに加賀山さんが総裁をやめられた後ですが、お買いになった。おそらく御自分でお住まいになる意思でお買いになったのじゃないかと私は解釈したいのですが、しかし買われてわずか一カ月ばかりして、すぐそれを従来からずっと総裁在任中から入っておられた松原の方の建物交換をされてしまったということになっているわけです。従って、おそらく自分の私宅をお買いになる場合には、将来の長い見通しも考えながら、しかも不動産を、百万、二百万といったような相当多額の金額を投資して買われる場合には、非常に私は一般の常識からいえば慎重におそらく調査もし、それからまた、自分の家族のいわゆる家庭的な事情も勘案せられて家居をお買いになるだろうと思うのです。ところが、この場合を考えてみますと、二十七年の十一月五日の日に買い取られたと思ったら、ただちにこれが同じ年の十二月十八日の日に交換をしたということですから、表面を見ても、わずか一カ月程度でただちに国鉄自分が従来から入っておった公邸交換してしまわれたという点を考えますと、自分の私宅として買われた下代田の方の建物は、ほとんど自分がお入りになる意思がなくて、これは全く単なる、公邸を何とか今まで自分が居続けて、自分の私邸に切りかえるために、単なる方便として、利用価値があるかないかは別として、大体公邸と見合った適当なものを買ってという気持でおそらく買われたにすぎないのじゃないかというふうにも思うのです。ところが、片や国鉄のことについて考えますならば、先ほどからの御説明でも、有利だと考え交換をしたのだということを主張しておられるのですが、私は、有利か不利かという問題についてのそれぞれの条件を一つ一つ分析をしてみますというと、相当問題があるのじゃないかと思うのですが、先ほどの交換事由の中であげられております一つの条件として、環境下代田の方が非常によろしいのだということを言っておられるのですが、松原町の方の前の公邸であった建物環境と、それから下代田の方とは、そんなに雲泥の差があるほど松原町の方が悪くて下代田の方が住宅環境がいいのだというふうに、事実御判断になっているのですか、どうですか。
  75. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 私たちは、下代田の方が道路の工合その他いいと思っております。と申しますのは、下代田のところは、渋谷から来まして梅ヶ丘に抜ける自動車路線に沿っております。近くには東急の淡島の車庫もございますし、自動車が非常にひんぱんに出ております。また東急のバスも通っております。あの道路というものは三間だか四間だかの舗装道路でございます。渋谷にもすぐ出られます。それからちょっと入りましたところでございますから閑静であり、しかも道路交通には非常に便利だというふうに思っております。それから、松原町の方のお家は、これは明大前の方から入るのでございますが、非常に道がせまい道を長く行って、そうしてだらだら降りていきまして、帝都電鉄のすぐ傍でございます。しかも玄関に上るのにも、門に入るのにも、高い階段を経て入らなければならない、自動車もすぐは門に着かない、こういう家でございます。電車が通れば揺れる。必ずしも……あの付近にはいいところもございますが、あの付近では最も悪い土地だと、こういうふうに思っております。
  76. 久保等

    ○久保等君 それから交換事由の中で、交換をすると非常に保守の点から言って交換が有利なんだということを指摘しておられるのですが、私は、保守という点から考えますると、別の資料でいただいておりまする交換した建物の修繕された状況が出ておりますが、交換をされる前に、実は公邸の方については五十二万円ばかりの、これは国鉄のおそらく経費の中から支出されたのだろうと思いますが、五十二万円という多額の経費を使って修繕をし、いろいろ具体的にあげられておりまするように、台所、給排水管だとか、あるいは畳、ふすま、屋根、高べい、門あるいは物置、それから樹木の手入れ、あるいは、ふろがまの取りかえ、ふろがまの修理ですか、樹木の手入れ、畳といったものについて、約五十二万円余りの経費を使って、おそらくこの程度修繕されておれば、相当いたんでおっても相当りっぱな修繕ができるのじゃないかと思うのです。それから片や下代田の方については、交換せられた後に、すなわち国鉄のものになってから、やはりこれも修繕をしておられますが、この場合には、こまかいことで何ですけれども、敷物とか窓かけについても、交換して後、今度は国鉄は、それをかえておった。国鉄の方で相当金額を使って修繕をしておるという点を考えますると、私は交換をする直前に、国鉄交換をして私人に譲り渡すというものについて、譲り渡す前に相当多額の経費を使って修繕しておるという点等を考えますると、保守の点から言って非常に有利だという点は、これは建物ですから、ある程度年数がたてば、これは修繕しなければならないことは当然でしょうけれども、交換する前に相当多額の経費を使って修繕しておったというような点は、交換が有利で、交換というよりも保守の点から見て有利だという点を、長い目で見た場合には、そういうことも一つの理由になるかもしれませんが、交換せられる直前の状態を考えてみまするならば、むしろ多額の経費を使ってそれが交換して払い下げられるものに対して非常な手入れをしておるという点を考えますと、これまた交換の有利であったという点も、私は非常に何か事由が不明確になってくるのではないかという気がいたすのですが、その点どういうふうにお考えになっておられますか。
  77. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) この表でごらんになると、こういう点がおわかりになると思うのでございますが、世田谷松原所在家屋の修繕でございますが、一番金がかかっているのは、上から三行目の門扉、屋根、板べい、物置等、これで二十五万円かかっております。その次が台所、給排水、こういうふうな家屋の本体に非常に金がかかっておる。これは非常にやはりこの家がいたんだ家だ、こういうふうに考えられます。それに対しまして下代田の方の家は、かけておりますのは、敷物とか窓掛とか、こういうものでございまして、建物の本体に余り金をかけていない。この点から見ますと、下代田の方の家の方がいたんでないというふうに大体見られる。それでまあ、その点が一つと、それから、その修繕費をたくさんかけて交換するのがおかしいじゃないかと、こういうお話でございますが、この最初の修繕というのは、この買いましたときの大体大修繕でございまして、それ以降は骨とかその他のものでありまして、大したものはないのでありまして、いずれにしましても、こういう金は、当然これが新しくなっていれば、これは交換のときの価格には見込んでおります。
  78. 久保等

    ○久保等君 いずれにしましても、私はその点、問題があると思うのですが、少くとも公邸としてお買いになるからには、公邸としてふさわしい、しかもまた財産権という面でも決して不当な高価なものでないものという点から、不動産の購入をやらなければなりませんし、公邸を買うにしてもそういう態度でなければならぬと思うのです。従って、ただ単に交換条件がほぼ同等であることを理由ずけるために、問題が、お買いになった松原町の方の公邸が非常にお粗末だったのだ、従って建物そのものも非常に修繕しなければ保守がほんとうに不便だったのだ、そういうものを買ったのだという問題になってくると、これもお買いになってまだそう実は長い年月がたっていない。ただいま言われた特に屋根、板べい等の修繕されたのも、昭和二十五年の正月に修繕されておるようですが、お買いになったのはおそらく二十四年の八月の、前の年、わずか半年足らず前にお買いになったと思うのですが、そうすると、せっかく公邸ともあろう建物をお買いになるのに、わずか半年足らずしかたたないうちに大修繕をやらなければ使用にたえないというものをお買いになったとするならば、大体公邸自体を購入されるときの私は購入の仕方そのものが非常に何かルーズだったのではないかという気がしたのですが、その点はお買いになったときはどういうお気持でお買いになったのか、お伺いしたいと思うのです。
  79. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) この当時は住宅事情もそういいときじゃないと思っておりますし、それからまた至急公邸が、総裁宿舎が必要となりましたものですから、ちょうど出ました家を買ったと思っております。どうしても、買いますと、前に人の入ったものは、ある程度の古さになりますと、ある程度どうしても手を入れなければならないのでありまして、当然これは買収当時から見込んだところの終繕、こういうふうに考えていただいてけっこうだと思います。
  80. 久保等

    ○久保等君 それと私は、やはり国鉄という大きな企業体ですから、当然総裁等の公邸、これは必要だと思います。がしかし、非常に公邸の購入についての方針も、そのときどきの事情によって、特にそこへお入りになる特定の総裁個人の御都合等が中心になって、何か公邸が買われたり、あるいはまた交換せられたりしているように、この経緯から伺いますと考えられるわけなんです。と申しますのが、その次の長崎総裁のときには公邸がなくて済ましたというのですが、これもまあ、こまかい事情はよく知りませんが、何でも秋田の寮にお住まいになっておったから、別に買わなかったというのですが、これも私はやはり総裁という公職にある方に対する住宅問題、特に大勢の来客等のある公職にあられる総裁に対する邸宅というものがどうあるべきかという問題については、基本方針を明確にしておらないのではないかという気がするのです。御本人が別に言わないし、狭いが寮に住んでおったから、それで済ましておった、しかもその前に公邸があったのをどうしたのかと言われると、それは前に入っておった総裁がおやめになったときに交換してくれと言ったので、そちらの方に差し上げたのだ、交換した下代田の方はどうかといえば、それは公社の総裁としては使うのに狭くて使用できないのだ、使用するのに不便だということで、現在なんか公安本部長がお入りになっているというのですが、そうすると、松原町の建物は、国鉄総裁公邸なり総裁住宅というより、個人加賀山さんの都合でお買いになった、おやめになったときに、ぜひ交換してくれと言われたから交換した、他のと交換した、下代田の家は本米総裁の使うべき住宅としては狭くて使えない、従ってこれは格下げをしたような格好で、しかるべき人に使わしておったということになると、私は非常にその目的そのものについて明確なやはり態度をもって住宅そのものの確保にやはり当らなければならんにかかわらず、その方針がはっきりしておらない。はっきりしておらないというよりも非常に疑惑を招く。私的な都合によって不動産が購入されたり、あるいはまた払い下げたり、交換せられるのではないかという、非常に疑惑をこれは持たざるを得ないと思う。その点いかようにお考えになっておられますか。
  81. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 先ほどもお話申し上げましたが、早急にまあ用立ていたしましたので、今から考えれば、確かに松原町の総裁宿舎というものは、ほんとうにいい宿舎じゃなかったと私たちはそう思っております。ただその当時の住宅事情その他を考えますと、当時としてはやむを得なかったのではないか、こういうふうな感じでございます。なお、総裁宿舎に対するまあ私たち考えでございますが、これはやはり総裁宿舎といたしまして、適当なのをやはり旧市内近くに私は求めるべきだと、こういうふうに思っております。長崎総裁の場合は長崎総裁御自身の御都合もありまして、今までおられました秋田県の寮の方、そちらの方を欲せられたので、その場合は私たちあらためて宿舎を買い求めなかったのでございます。
  82. 近藤信一

    近藤信一君 先ほど委員長からもちょっとございましたが、松原町の方は非常にこうあなたの方のお考えでは古くて修繕費もたくさんかかった、そしてなかなか住まうに困難であったから、修繕によけいかかったとこう言われる。それで今の表を見ますと、松原町の方は約四年で交換当時の建物の値上りというものは約六十万円ばかりである。ところか一方は下代田の方は加賀山君が買われたのは三十七万四千円、そしてあなたの方で査定されたときには、これは五倍もはね上りまして百八十五万八千円、約四カ月で百万円も値上りしておるわけです。私はここに査定の問題があるのじゃなかろうかと思うのです。片方はわずか四ヵ月の間に百万円も値が上っておる。片方の方は四年の経過でやっと六十万円の値上りだと、こういうところに私は査定のいわゆる疑惑というものが生まれてくるのじゃなかろうかと思うのですが、一体どうして片方はわずか四ヵ月で百万円も上ってきている、片方は四年で六十万円ほどである、ところが修理費を見てみますと、松原町の方は五十二万七千円、こうかけてりっぱにしておる。千代田の方は二十四万八千円しか修理費はかかってない、こういうことでございますから、修理費をかけた点からいくと、松原町の方は倍くらい、倍以上の修理費がかかっておる、値上りの点はわずかに四年で六十万円。修理費をかけない方の下代田の家は四ヵ月で百万円も値上りをした、この点どうお考えになっておるのでございますか。
  83. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 先ほど委員長さんのお話でお答え申し上げたのでございますが、この不動産売渡証に書きます数字が、世間一般ほんとうの不動産価格を現わしてない場合が多いように見受けられます。それですから私たちは実際にはじいて計算した、このはじいたものも相当私の方の専門家がはじきまして、そうむちゃな数字は出てないつもりでございます。
  84. 近藤信一

    近藤信一君 ちょっとお尋ねしたいのですが、世田谷松原町の方の公邸の方は一番修繕費がかかっておる。ところが屋根、板塀、門扉、物置等、こうなって、二十五万一千円、こうかかっております。一体屋根は修理する前はどういう屋根でもって、屋根がわらならまた尾根はどういうふうになって、修理は、どういう屋根がわらにしたか、かわらの点じゃなかろうかと思います。こんなにたくさん金がかかっておるから、その点どのようにお考えですか。
  85. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 私はこまかい内容を知りませんですが、おそらくこの屋根がわらは日本がわらでございます。それから下代田の方はこれは西洋がわら、洋がわらを使っておりまして、こちらの松原町の方の屋根がわらは雨漏りするとか、そういうことで、少しずつておるから、そういうものを直したのじゃないかと、こういうふうに思っております。ただ私、この内容はよく検討しておりませんですから、それに一番かかったのか、あるいは物置、門扉、そういうものにかかったのですか、これはよくわからないのでございます。いずれにしても、この屋根、板塀、物置、それぞれに少しずつかかったのだろうと、こう思っております。   〔委員長退席、理事大倉精一君着席〕
  86. 近藤信一

    近藤信一君 当時のこういう詳細な何かあれがありますか、区分したものは。
  87. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) これは工事書類でも、もうこの程度でございまして、おそらくこれよりこまかいことはないのじゃないかと、あるいはあるかもわからんです、調べますですが、今ちょっとわかりませんでございます。
  88. 久保等

    ○久保等君 交換された理由として特に国鉄財産管理規程に準拠して考えてみた場合には、「交換による方が有利」だという場合には交換することができるというふうに規定されている。おそらくその点を一つの根拠にして、財産交換というものがなされたのだと推測されるのですが、また施設局長のお話を伺っておっても、交換した方が有利だと判断したから交換したということを力説しておられるのですが、少くとも一昨日なり本日御説明を伺ってみましても、さらにまた書類等を拝見いたして考えてみましても、有利な点という点が違った……特に取り上げていえば、非常に建物がしっかりしている、従ってその建物がしっかりしているからして、補修の面から非常に便利だという点が、あるいは有利といえば右利かもしれませんが、しかし財産価値の通から考えた場合に、土地の坪数は片方は七十坪、片方は二百十坪以上という三倍の開きがあり、しかも土地の場合には片や所有権であり、片方は単なる借地権にすぎないというふうな条件、それから建物自体の大きさにしましても、これまた非常に大きな開きがあるわけでして、四十坪程度と六十坪程度といった開きがあるわけですから、そういう点をどうもつき合してみた場合に、なおかつ下代田の方が有利だという判断は、どうもちょっと私は常識的には判断しかねるのですが、これらの問題はさらに先ほど申し上げた環境も非常に下代田の方が有利なんだという問題も、どうもここでお伺いをしてこれに対する御答弁を伺っておった程度では、私は水かけ論だと、いずれわれわれ現地等を拝見すれば、これは非常に論より証拠で的確に判断できると思います。そういう点で、私どももさらに不明の点は明確にして参りたいと思っております。  さらにまた先ほど私劈頭に御質問いたしましたように、下代田の方は加賀山さんがお買いになってすぐ右から左に交換されてしまった。しかも公邸の方は全然他の総裁がお住みになったことはないので、加賀山さん一代限りで、在任中にお買いになって、お入りになって、やめられてもしばらく入っておられた。それでやめられたのちにお買いになった建物交換をして、そのまま今日に至っているという点を考えますると、どうも交換と言っても、自分が長く使っておった建物、しかもそれ自体が非常に自然な形で購入せられて、しかも自然な形で評価してつき合した場合に、大体財産価値としても同じくらいだというふうな判断から、自然な形で財産管理規程にのっとって交換せられたというふうに、どうも理解しがたい実は点があるわけなんです。もちろんここで下代田の方をお買いになるときのお気持はどういうお気持でお買いになったということを、施設局長にお伺いしましても、これは非常に私、的はずれの御答弁しかできないと思います。それらも御本人の御意思をお伺いするより手はないと思いますから、本日のところその問題についてもこれも保留しておきたいと思います。ただ先ほど来の御説明価格の問題等についてはトータルをすれば、下代田の方が土地借地権と、それから建物家屋のトータルが約二百万円、それから松原町の方が土地所有権のある土地建物等を含めて二百十万円程度ということで、十万円程度の差額だということで、それだけ加賀山さんが支払われて公邸を譲り受けたという形になっておるのですが、これも小さいことを指摘して恐縮ですけれども、公邸の方はおやめになってからやはりいろいろの畳の取りかえ等の手入れをされておる、それでおやめになってから手入れをされておる、五万円程度のものですが、手入れをされておる、そうして現実交換した場合には、十万円程度の差額を払ってお入りになった、居続けにお入りになった。しかも下代田の方も非常に堅固なりっぱな建物だと言われますけれども、その後やはり二十数万円、二十五万円程度の修理をして国鉄としてはお使いになっておると、こういう状態を考えますと、どうもその修繕の問題をとって考えてみましても、何か私はこれは一般の第三者から見れば、非常に割り切れない、できるだけ、公邸に入っておられるときには国費でもって、国費というか、国費に準じた国鉄の予算でもってできるだけ修繕をやった、それから片方御自分交換をしたいと思っておりまする方は、もちろんお入りになる意思はないのですから、修繕をやらなかったと思います。全然修繕をやらないで、国鉄交換して買い受けてから国鉄の方が修繕をしたという経過考えてみますと、これは非常に何か割り切れないものが私はあると思う。しかしそういう問題は別といたしましても、私はこの際二百十万円と二百万円というその価格をはじいたその根拠そのものを、坪数の点からいい、また土地の点からいい、建物からいっても、非常に開きがありますだけに、金額は果して二百十万円と二百万円という数字はどういう根拠ではじき出されたのか、これは理由を相当はっきりして参る必要があると思う。先ほどの御説明では、銀行あるいはその他の一般専門家の判断というものを根拠にして最終的な判断をして評価されたのは、やはり国鉄の、もちろん専門家がおいでになるわけですから、一般家屋なり不動産評価をされる、これはどこになりますか、施設局部内に専門の担当部課があると思いますが、そこでおやりになったという御説明だったと思うのです。そこで私資料としてこれを要求をいたしたいと思うのですが、当時一体第三者の銀行なり会社なりでの判断を基礎にされたという、その銀行なり会社なりの評価価格といいますか、そういうものは単に電話なり口頭でお聞きになった程度ではなく、たとえば会計検査院検査があったとき等には、ある程度証拠書類で説明をされなければならぬ、私は一つの基礎証拠でもないかと思うのですが、そういう点を考えますると、単に口頭とか電話でお聞きになった程度ではなく、文書等のやりとりでもって第三者機関の評価というものをやはり私は作られたと思うのですが、その点はどういう状況でしょうか。
  89. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) この場合は口答で聞いているようでございます。書類の取り交しはいたしておりませんです。
  90. 青柳秀夫

    ○青柳秀夫君 ちょっとお尋ねいたしますが、この資料をいただきまして、ごく簡単に目を通したのですけれども、何と申しますか、国鉄総裁公舎をお買いになった時期が昭和二十四年ということで、加賀山さんに譲られたときは昭和二十八年で、四年間たっているわけなんです。これはこの数字を見ても私わからないものですからお尋ねするのですが、土地の方はその四年間に、お買いになったときは十二万七千円で買われて、売り渡しのときの評価は六十三万八千円、まあ大体五倍になっております。ところが建物の方は付属設備と合せましてその評価が百二十万円ばかりでお買いになっているのを、売り渡されるときの評価は百四十七万円になっておる。ところが百二十万円といいまして、小さい話ですけれども、修繕をその間にやっているのを入れますと、五十二万円入れますと百七十二万円になって参りまして、かえってお売りになった四年目の評価の方が二十五万円安い。土地の方が五倍値上りしているが、建物の方は修繕されているが、時がたって建物は傷みますけれども、二十五万円ばかり低くなっている。こういうのは、私専門家でございませんけれども、この基準が、国鉄ではたくさんのことをおやりになっているから、専門家が御計算になったのだと思うのでありますが、あれでございますか、われわれにわかるようにそこのところを一つ説明していただきたいのでございますが。
  91. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) これは非常なこまかい計算を申し上げなければならないので、私もちょっとその資料をこまかいのはないのでございますが、土地の方は相当変動がございましたものでございますから、こういうふうな値上りをしたと思っております。それから建物の方は私今内容ははっきりしていないのでございますが、これは今お説のように建物の値段といたしましてはこの百三十三万円から大体土地の十二万七千円を引いた残りの百二十万円というのが大体の建物の金でございます。それから、私の方も建築の工事費の建築学会その他のこう指数がございます。それをかけまして、またこれを二十四年に買って二十八年に交換しておりますが、そこまで四年たっております。それでまた老朽しております。その金を入れますと、大体百四十六万円くらいになります。ほとんど同じに出てくると、こういうふうな結果でございます。
  92. 青柳秀夫

    ○青柳秀夫君 数字の方はこまかい基礎でお調べにならぬとわからないのかもしれませんですけれども、えらい問題を飛ばしてはなはだ恐縮なんでございますけれども、私これを見ておりますと、国鉄ではいろいろの法律なり規則なりで、何といいますか、確実にそれに従ってすべての処理をされていることは当然だと思うのでございますけれども、この問題についての私がこう考えますのは、いわゆる醇風美俗といいますか、国鉄においでになった功労者でございますから、そういう方には評価評価でございますけれども、それとは別の意味で、できるだけ一つ優遇という言葉はあてはまらぬか知りませんけれども、そういうお心持もあって、こういう問題を扱っておいでになるのじゃないか。これは私そういうことが悪いとか何とか申し上げる意味じゃないのでありますけれども、そういう一種の伝統的の、国鉄でいろいろ功労があった方には報いるといっちゃあれでございますけれども、できるだけ一つやっていくというような精神もあっておやりになっているので、いわゆる商取引きの売買のようなきびしい、ただ経済問題だけを考えてやっていくというのでないお気持でお扱いになったのじゃないか、これはこの問題だけじゃなしに広くお伺いしたいのでありますが、そういうところはどうなんでございましょうか、そういうお気持であれば、大局論で、まあ非常にこう何となしに朗らかにそういう気持でおやりになったなら、わかりましたということにもなってくるのじゃないか。ただ数字でこう一々議論していますとずいぶん、その方が決算委員会のほんとうの使命かもしれませんけれども、何となし大局論で、また御遠慮なくいろいろの点をお述べ願った方がいいのじゃないかという気もするものですから、少しこれはあるいは失礼かもしれませんけれども、その点もお聞かせを願いたいのでありますが、いかがなものでございますか。
  93. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 私たちといたしますと、やはりこれは公物でございまして、やはり国家の財産に準ずるものでございますから、それはまた加賀山先生に対しましては多くの諸君がそれはお世話になっておりますから、あるいはそういう情を持つかもわかりませんですが、実際の私のことと、公けのこととは私は区別するというのが、これが公務員あるいは準公務員の使命でございますから、その点は私は非常に冷やっこいと言えば冷やっこいようでございますが、その点は私は忘れてないつもりでございます。
  94. 青柳秀夫

    ○青柳秀夫君 いや、私は国鉄でおやりになっておることは公正な、公私混同するなんということは絶対ないということはもう当然なんですけれども、その問ちょっとこんがらかってくるかしれないけれども、やはり一面何と言いますか、情実になっちゃこれはいけないのですけれども、ただ長年の功労の方には何かの精神でできるだけ報いていくというような気持が御処理の間に現われているのじゃないかというような、余計なことかもしれませんけれども、そういうことが全体にあれば、便宜計らいとして、それは他のいろいろの物品購入とかすべてに対して不適正とか何とかいう方じゃないですよ、私は国鉄で長くお勤めになった人には、何かの意味でそういう精神が現われて処理されていることもあるのじゃないかと思って伺ったのですけれども、その点もお伺いするのはくどいようでありますけれども、全然あれですか、総裁が幾年やられてもそういうことは、これは全然別だというふうにお考えなんでございますか。
  95. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 私たちはそれは全然別だと、こういうふうに割り切って考えております。それで特にまた加賀山さんはそういう点非常にはっきりされておる方でございますし、国鉄に損をかけるというようなことだったら困るというようなことは、日ごろいつも言っておられますし、ですからおそらくこういう場合も特に加賀山さんからどうのという話もございませんし、実際に扱う人も、ですから何もそういうことを考えず、ほんとうに私たち準公務員としての仕事を果したと、こういうふうに私は思っております。
  96. 大倉精一

    理事大倉精一君) ちょっと関連して。今までのずっと御答弁で少し私腑に落ちないところをお伺いするのですが、この前の委員会のときには、松原町の方の邸宅はこれは国鉄総裁用としてお買いになった、こういうお話でございましたが、そうでありますか。
  97. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) さようでございます。
  98. 大倉精一

    理事大倉精一君) きょうもらった資料によりますというと、総裁の就任が二十四年九月二十四日になっております。が、しかしながら松原町のうちの登記済みになったのが八月の九日になって、総裁就任前にこれはお買いになったのですか、これはお買いになったと同時に加賀山さんがあそこへお入りになったと聞いております。お買いになったと同時にあそこへお入りになったのですか。
  99. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 確かに前に買ってあります。それでその当時総裁宿舎がないものですから、まあ求めようということで求めておりまして、そのときにもうすぐ加賀山さんが総裁になられた、それでそちらの方に入られたということでございます。このころはまだ副総裁でございました。
  100. 大倉精一

    理事大倉精一君) どうもその辺が私は腑に落ちないのだが、総裁におなりになることは、もう一応買われるときにもう決定しておったのですね、内定しておったのですか。
  101. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) その点詳しくは私知らないのでございますが、おそらく総裁候補者がないので、いずれ総裁を置かなければならないので買われたのだろうとこう思っております。前の総裁は下山総裁でございますから、御自分の家に入っておって、それでああいうふうな不慮の死をされたものですから、当然新しい総裁が来られた場合に、家がないと困るという状態になって、すぐ買ったのだろう、こう思っております。
  102. 大倉精一

    理事大倉精一君) これはちょっと変な矛盾だと思うのですがね、総裁公邸としてお買いになったその家に副総裁が直ちにお入りになったということなんですね、それで総裁公邸にまず入ってから総裁に御就任になったと、どうもこれは私は腑に落ちないのですが、私は九月の二十四日に総裁におなりになったということを聞いておりましたので、そうすれば総裁におなりになってから総裁用の公邸をお買いになったという工合に思っておったのですが、この資料によりますというと、宅を買われる前に、副総裁当時にすでに総裁公邸用として買って、そうして副総裁がそこに入ってそれから総裁に就任になったと、こういうことは今まで例がございますか。
  103. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 私の答弁が間違っておりましたから取り消さしていただきます。今話を聞きますと、やはり副総裁としての宿舎として買われたそうであります。そうしてそれへ入っておるうちに総裁になられたので、それをそのまま総裁用にしたと、こういうふうに聞いておりました。
  104. 大倉精一

    理事大倉精一君) そうしますと、これは総裁公邸用でなくて、副総裁公邸用としてお買いになったというわけですね、そのときに総裁公邸用というのは別に物色されておったのですか。
  105. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) その点は今詳しくわからないのでございますが、もし何でしたらあとではっきりさせてよろしゅうございますが。
  106. 大倉精一

    理事大倉精一君) 今の御答弁だといずれ総裁ができるので、総裁公邸がないから総裁公邸を買わなければならぬので、これを買ったというお話ですが、これは御訂正なすって、副総裁公邸用としてお買いになったと、こういうことだから、当然これは総裁公邸用としてのものも別にどこかで物色しておられなければならぬはずですが、その点どうもつじつまが合わないのですがね。
  107. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) その点私もどうもはっきりしないところがありますから、はっきりして御答弁を申し上げたいと思います。
  108. 大倉精一

    理事大倉精一君) それから次にお伺いしたいのですが、この資料によりますというと、鈴木ちよという人から三十七万四千五百円でお買いになっておるというのですが、これは鈴木ちよという方はこの建物を持っておった人ですか、所有者ですか。
  109. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) この書類から見ますと、売渡人でございますから当然所有者だと、こういうふうに私たちは思っております。
  110. 大倉精一

    理事大倉精一君) 所有者であれば、これは所有権の登録がなければならぬと思うのでありますが、これ登録がありましたか、このときに。
  111. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) お答え申し上げます。加賀山さんはこの鈴木ちよという方から買われておりますし、それで登記されております。それからこの不動産売渡証を取られましてそうして登記されておりますから、私はそれでいいのじゃないかと思います。
  112. 大倉精一

    理事大倉精一君) これは登記がなければその人の所有権を確認することができぬと私は思うのでありますが、これは加賀山さんに聞かなければわからぬかもしれませんが、これはこの登記はやはりあったのだと私は思うのです。また国鉄も、これを交換される前提として、これをお買いになったとすれば、この所有権をやはり確認されていなければならぬと思うのですが、それはどういう方法で確認されましたか。
  113. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 加賀山さんの方でこれは登記しておられますから、それを私の方は交換の手続を進めまして、そして、やはり私の方へ移転登記をいたしました。
  114. 大倉精一

    理事大倉精一君) 加賀山さんは登記をなさっておられる、こうなると、やはり加賀山さんに来ていただかなければわからないことになるのですが、加賀山さんは、鈴木ちよさんの所有であるということをどうして確認されたかということが問題になるわけです。このうちに鈴木ちよさんの以前か同時かわかりませんけれども、久留さんという人が入っておったということなんですが、これは国鉄関係の人じゃありませんですか。
  115. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 久留さんという人は国鉄公安本部長でございまして、結局交換したのちに同時代に入った公安本部長でございます。
  116. 大倉精一

    理事大倉精一君) そうしますと、鈴木ちよという名前がどうも調べに見当らないのですが、久留さんがここにお入りになったのはいつでございますか。
  117. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 正確な日にちがわかりませんですから、のちほど御報告申し上げます。
  118. 大倉精一

    理事大倉精一君) 大体でいいのですが、昭和二十七年十一月五日後でありますか、以前でありますか、久留さんがこの家へお住まいになったのはですね。
  119. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) あとでございます。十一月、この交換後でございます。
  120. 大倉精一

    理事大倉精一君) 公安本部長は今高倉さんだと思うのですが、高倉さんがここにお移りになったのはいつですか。
  121. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 昨年の秋ごろじゃないかと思うのでございますが、これものちほどはっきり御報告申し上げます。
  122. 大倉精一

    理事大倉精一君) 次にもう一つお伺いするのですが、加賀山さんが、松原町に移転なさる前のおうちはどこだったのですか。そして、そのおうちがここへ転居後どうなっておるかおわかりになりませんか。
  123. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) それもわかりませんでございますから、のちほど御報告申し上げたいと思います。
  124. 大倉精一

    理事大倉精一君) これはわからぬと言えばわからぬのですが、先ほどのお話で副総裁用の公邸をお買いになったと、そこへ全部お引き移りになったということですから、どこから引っ越してこられたかわかりませんか。
  125. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 加賀山さんがこのうちに入る前は隣りにおられたのです。隣り、やはり国鉄宿舎だったのです、その松原のは。その前がわからないのです。
  126. 大倉精一

    理事大倉精一君) その隣りの宿舎は副総裁におなりになってからお入りになったのか、いつごろお入りですか。
  127. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 職員局長のときに入られましたと思います。
  128. 大倉精一

    理事大倉精一君) そのうちは今どうなっていますか。
  129. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 天坊前副総裁が入っておられます。
  130. 大倉精一

    理事大倉精一君) 今でも天坊さんはそこにお入りになっておられますか。
  131. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 今でも入っておられます。(「それもおかしい」と呼ぶ者あり)
  132. 大倉精一

    理事大倉精一君) 次にお伺いしますが、加賀山さんが解任になってからの家賃もこの資料に出ているんですが、これは非常に安いと思うのですが、この安い高いは別としまして、これは賃貸契約があったかなかったか、この資料を要求しておきましたが、その点はどうですか。
  133. 山崎武

    説明員山崎武君) 退職されましたあとの居住につきましては、一般の職員と同じように、賃貸契約はしておりません。
  134. 大倉精一

    理事大倉精一君) 賃貸契約をせずに使われておる。しかも非常に安い家賃で一年有余も入っておられる。さらに天坊さんの方も、今のお話によれば、解任になってから二カ月あるいは何カ月でしたか、指定期限をこえて居住になっておられる。こういうのは賃貸契約をなさらないですか。ずっとそれを永久に使うとしても、職員に対しては賃貸契約をなさらないですか。
  135. 山崎武

    説明員山崎武君) 一般的には、公社取扱規程というのがございまして、二カ月以内に退去せよということの一つの条文があるわけです。ところが実情といたしましては、大体の方は退職されたあと自分の家を建てるというのが普通であります。現在借家があちらこちら簡単に見つかるという状態ではございませんので、事実上は長く延びております。私たちの方としましては、もし賃貸契約を契約いたしますと、何か借家の一つの権利ができる。私たちの方といたしましては、公社でございますから、早く出てもらいたいという気持の方が強いのでございまして、規定によりまして早く退去してくれということを常に催促しておるわけでございます。
  136. 大倉精一

    理事大倉精一君) 早く退去してくれということと、これは公有の財産ですから、これを何らの契約もなくして随意に貸しておる、任意に貸しておる、しかも貸し賃なんかは非常に訂正がないというようなことですね。そういうようなことでいいのか悪いのか、特に、加賀山さんの場合は住まうところがないとおっしゃるけれども、現に退任なすってから代田町の家を買っておられる。どういうようないきさつで買われたかしれませんが、非常に安い価額で買っておられる。しかも非常に安い価額で買っておられる。そうして、資料によれば、そちらの方が建物がりっぱだと、こうなっておるですね。そういうところがあるにもかかわらず、ずうっとおられる。しかもそれが交換するという、そこに腑に落ちないところがございますね。
  137. 山崎武

    説明員山崎武君) ただいま申し上げましたように、新しく契約いたしますと、賃貸契約を締結することになるのじゃないか。ところが、退職いたしました人は、現在の公社取扱規程によりますと、居住の資格がないのであります。居住の資格のない者と契約を結ぶということは、一般の借家契約になるじゃないか、こういう気持を持っております。その点で、とにかく私の方としましては、居住の資格のない者であるから、早く出てもらいたい、別個に契約いたしまして権利を設定するというような疑いを持たれるということは非常に問題だと思いますので、これは一般宿舎としましては、加賀山さんのみならず、先ほどお話にございましたが、天坊さんも退職されまして四カ月ぐらいになりますが、やはり同じように扱って、早く出てもらおうと言っておるわけであります。
  138. 大倉精一

    理事大倉精一君) これはそういうことになりますと、退職後二カ月なんというのはこれは一つの何と言いますか、アクセサリーみたいなものであって、そうしてあとは特権ですか。国鉄一家の特権ですか。
  139. 山崎武

    説明員山崎武君) アクセサリーというわけではございません。
  140. 大倉精一

    理事大倉精一君) そうなっておるじゃないですか。
  141. 山崎武

    説明員山崎武君) 実は現状ではそうなっておりますが、公舎取扱規程といいますか、たしか太政官達時代からできておるのだと思います。その当時は借家が非常にございまして、よく覚えておりませんけれども、何か宿舎の居住もかわるがわる入っておる。たとえば一年入ったらすぐ出ていってもらうという工合にやっていたようでございます。よくわかりませんけれども、といいますのは、当時非常に借家がありましたものですから、二カ月あればよろしかろうという規程を今までずっと続けてきておるわけでございます。また最近の宿舎事情からいきますと、借家はとうていありませんから、本人たちが在職中に家を建てるとか、あるいはやめてから家を建てるというより仕方がないのでございますが、実情といたしましては、やはり二カ月では非常に無理だと思います。さりとて、じゃ、現在の宿舎事情からいって、一年ぐらいいいんだということも非常に宿舎の困窮状態からい一きまして、かえって、それが一年ということになりますと、じゃ一年はいてもいいのかという気持を起させる心配もございまして、これにつきましては実情に合いませんので、だいぶ、いろいろ話し合いしたこともございますけれども、一応二カ月ということになっておるのでございます。実情は、なかなか二カ月で退去されるということは非常に少いのでございます。
  142. 大倉精一

    理事大倉精一君) これは、太政官時代であろうが、天保時代であろうが、規程としては厳としてある。憲法であろうが法律であろうが、これは、ある以上は守らなければいけない。これは太政官時代にできたのだから、天保時代にできたのだから、そんなものは事情が違うのだから守られんでもいいのだ、とにかく公有物に対しまして、これは二カ月にしろ、三カ月にしろ、一カ月にしろ、こういう宏壮な邸宅が月わずかに七百七十円という家賃、これはただですよ。申しわけにとっている。そういう資格のない人に、何の契約もなしに公有の建物を貸しておいて、しかも、こういう世間一般からみて、まるっきりただみたいな価格でもって貸している。これはどうしても国鉄一家の特権というよりほかありません。これは、おそらくずっと調べてみるというとたくさんあると思います。こういうようなことから、いろいろな問題が私は出てくると思いますが、これは私は不当なものだと思います。これはあなたがどんなに説明されても、賃貸契約をしなくても、職員の資格がなくなれば、そのかわり世間なみの家賃を払って下さいと、これは当然のことだと思います。これは私有物じゃありませんから、公有物ですから、国民のものですから、これをそういう価格で勝手にやるというのはけしからんと思いますが、どうですか。
  143. 山崎武

    説明員山崎武君) 現状においては、追い出す、追い出すというと非常に悪いですが、やめたばかりですぐにいけというのは非常に無理なんでございますが、一応二カ月はおきますが、とにかく公舎取扱規程によりまして、地方の局長あたりは二カ月以内に出てもらいたいということを非常に催促をしておるようでございます。実情はだんだん延びたようでございますが、現状においてはそういう気持をもって、別に賃貸者契約はしておりません。ただ御指摘のように、この家賃加賀山さんの七百七十円と申しますのは、まあ、一般の、私の方できめております、現在の規程による料金でございますが、今後は、退職した後に、果してこれ以上罰則的にとるべきかどうかということにつきましては、別に研究したいと思っております。
  144. 大倉精一

    理事大倉精一君) もう一つだけ、あとで質問者がたくさんあるようですから、お伺いしますが、代田町の土地を借り上げられてから、その地代をお払いになっているのですが、これがときによっては渋谷の駅にもらいにいったり、ときによっては新宿にいったり、ときによっては鉄道会館の方ヘもらいにいったということで言っておるのですが、それはどういうことでそう方々にもらいにいくのですか。
  145. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) この地代につきまして、払っておる窓口は東鉄の施設部の用地裸でございます。その実際の問題としまして、どこの窓でもらいましたか、そういうふうにぐるぐる回りましたかどうか、私たちはまだつかんでおりませんから、これも後ほど御報告申し上げます。
  146. 大倉精一

    理事大倉精一君) これはちょっと調べていただきたいと思うのですが、そのつどあなたの方からかどこかからか知らぬけれども手紙がきまして、今度はいついつかまでに渋谷駅に取りにこい、今度は新宿に取りにこい、今度は鉄道会館の方に取りにこいというふうになっているそうですが、どうも常識では考えられぬ、それから、質問の方もおありのようですから……鈴木ちよさんの所有権の登記の写しをぜひもらいたいと思います。
  147. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) その登記でございますか。
  148. 大倉精一

    理事大倉精一君) それから建築に対しまして評価をしたそうですね、その当時どういう人が評価をしたか、具体的にその名前もお示し願いたい、きょう今わかりますか。
  149. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 今わかると思います。
  150. 大倉精一

    理事大倉精一君) 今すぐわかりますか。
  151. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 今わかりません。帰りまして調べればわかると思います。
  152. 久保等

    ○久保等君 ちょっと関連して。先ほど私ちょっと質問して、最後に資料の要求をいたしておった途中で、関連質問があってそのままになっておりますが、ただいまの問題に関連するのですが、交換せられた当時に二百万円対二百十万円という相場が出て参ったその数字的な根拠を、どういう第三者機関の評価に基いて、それをトータルしたものが、そういう金額になったのか、従ってその金額の内訳と、さらにその内訳を出されたことについての、いろいろ資料を、おわかりになる範囲内で、もし電話でお聞きになって、たとえば銀行で評価された金額をもとにして、それではじき出した数字がこれなんだという、そういった算出の根拠の出どころを一つ、もしできれば、銀行なら銀行のだれそれというところまではっきりして、だれだれの判断が集約されてそういう金額になったのか、そういう経緯を文書で一つお出し願いたいと思うのですけれども、これはもちろん松原町と下代田と、両者の家屋並びに土地のそれぞれについてなんですが、一つぜひ明らかになる限りの範囲で、できるだけ詳細に御提出を願いたいと思うのです。
  153. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 今の資料に関しましては、先ほど御答弁申し上げましたように口頭で聞いておりますので、おそらくその人の名前はわからぬと、私はそう思っておりますがそのときは、一つ関係個所ぐらいでお許し願いたいと思います。
  154. 久保等

    ○久保等君 わかる範囲内で……。
  155. 大倉精一

    理事大倉精一君) 今のは土地の問題ですか。
  156. 久保等

    ○久保等君 土地家屋……。
  157. 大倉精一

    理事大倉精一君) 家屋は今おわかりになりますね、それで今の久保君の内容ですが、名前と、それから価額と積算ですね、御報告願いたいと思います。
  158. 山田節男

    ○山田節男君 これはさっき久保君の質問に関連してですが、ここに出されている土地建物交換調、これは私はちょっと不動産売買専門家じゃないが、これを見て、どうも数字上の遊戯というか、ことさら数字を合わせるように、バランスを十万円ぐらいに作ったような、これは直観的に思うのですが、これは誤りかもしれません。そこでさっきの久保委員の質問に対して佐藤局長は、不動産管理売買、それから交換については、あくまでもビジネスだ、きわめて厳正にやる、こう言われた、ところが今の山崎説明員の話を聞くと、退職してから二カ月の期間はおいてやろう、しかし事実は四カ月も半年も、一年もいる、そこが非常に矛盾するのです。これはやはり、私はまあ国鉄に勤めたことはないが、これはたとえば電々公社とかああいった公社、専売公社とか、とかく国鉄一家という表現があるくらいかたまってしまって、いわゆる人情といいますか、人情からしてそうひどいことはできぬ。これは私はわかるのですが、しかし今言われたように不動産売買、それから交換、その他まあ貸与も含めて厳正にやると局長は言うたが、今、山崎課長はこれを裏切るようなことを言った、われわれが聞いていますと非常に矛盾している。それはやはり従来国鉄とか電電公社、とかく公社なんというものは一家という非常に旧体制の思想を持っておる。排他的になっている。その者だけに何とかしてやるのだ、そこに国鉄でも電電公社でもいろいろな問題が起きてくる。ですから私はこれを見てどうも、優遇と青柳委員が言われたように、今まで長くおって、そうして総裁までなった人だから温情的にそうやったんじゃないかと、こう言われると、これは大へん僕は痛いのじゃないかと思う。あなたは最初から加賀山君に渡された、交換された家は加賀山君から譲り渡された建物とは非常に造作が違うと言われている。今この評価額を見ますと、加賀山君に渡された方の家は坪四万五千円、それから総裁邸としてあなたが買ってこられたのが約二万五千円ぐらいになっております。建てたのは片っ方は十七年で、片っ方は十三年というお話ですが、私は昭和九年に五十坪を買った。ちょうどこれを見ますと、加賀山君の今おられるところが昭和十年、それから国鉄で譲り受けた方がこれは昭和十四年ということになっている。そうしますと、私は昭和九年に家を作って、九年、十年、十一年は不況の一番どん底だった。そのときの家屋は大体優秀なものです。ところが十二年になりますと日支事変が始って、比較的造作は悪くなった。そういう点もありますので、私は現物を見ないが、どうも初めから交換の理由書を見たし、佐藤局長の最初から言われることが、まあ地理的環境、ロケーションがいい、交通が便利であるとか、あるいは道路がいいとか、それからまた造作が非常にいい、こういうことを言われるが、私は現物を見ませんからわかりませんが、どうもそのあなたの今の御説明でははっきりしない。たとえば、この交換した建物修繕費調で、松原所在建物で、これは非常に修繕をたくさんした、五十二万円ほどやっておるというのは、要するに非常に家が悪かったからだと、こういうふうに言われるが、たとえば台所とか給排水十三万、あるいは尾根板べい、それから門のとびら、物置、こういうものは修理じゃなくてむしろ家の格好をよくするために……、台所あたりは、副総裁が入ろうとすれば台所なんかも広くしなければならぬ、そういう意味の、口で修繕したというのではないのであって、ここらあたりはどうも僕は具体的に厳正にやるというあなたの説明が、それがために非常に双方が違うということから、常識として僕は受け取れない。そこで私はあなたにもう一度確めたいということは、たとえばこの「土地建物交換調」のところに、この受けられた方の、いわゆる加賀山君の前に持っておった建物が四十二坪、百八十五万八千三百六十七円と、こうなっている。これは個人の所有だったのですから、必ず固定資産税をとられておると思うのですが、御承知のように固定資産税の課税物件としての評価というものがちゃんと区役所にあるわけなんです。税務署にありますね。ですからこれは私は現物を見ないからわからないが、少くともここに百八十五万何がしという金を出した以上は、これは常識上税務署における固定資産税の評価額がなくちゃならない。それとこれとは同じものであるか、あるいはそれにプラス時価というものを加えて百八十五万円というものが出たものであるか、これはさっき資料を一応説明されましたが、そういう点はどうでしょう。
  159. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) まず三つ御質問がございましたから、三つお答えいたします。一つはその建物の質の問題でございます。これは前回私、総ヒノキ作りだと申し上げましたのは、これは間違っておりましたので、これを訂正させていただきます。それでどういうふうに違うかと申しますと、下代田の家は洋かわらぶきなんです。ですからそれはもう相当値段が変ります。それから準防火の建築になっておりまして、外が壁で塗ってあるのでございます。それから天井には、全部じゃないとも思いますが、調べたところキリを使っております。これはまああるいはベニヤ板かもわかりません。それからなげしなども杉の糸まさを使っております。これはもうはるかにヒノキよりいいものを使っておりますですね。で、欄間などもおさ欄間と申しまして、非常にこまかいやつを使っております。こういうところに非常に手が入っておりまして、これに比べますと松原町の家、今入っておられる家というのは、いい部屋がちょっとあるのですが、あとは非常に質が落ちている。玄関などもあれは非常に古びておりまして、だいぶ違うような感じがするわけであります。まあこういうようなことから私の方の建築屋がはじきまして、まあこんなふうな値段を出した。  それから先ほどの課税の関係でございますが、私の方で査定いたしますときに、たしかその要素も一応考えに入れて査定していると思います。  それから第三の点でございますが、厚生課長の言ったのと私のと違うというおしかりでございますが、これはまあ大体同じものだろうと思うのでございますが、と申しますのは、まあ私たち総裁であろうがやはり厳格にやる。ですから当然この評価では厳格にやったつもりでおります。それから二年間入っておられた、これが内部の規定からいいますと、六十日以内で出なくちゃならぬということでございますが、これも同じように厳格にやれ、これだけはやはり入っておられるのをほっぽり出してしまうということは、これはちょっと情において忍びないところがありますので、この点は確かに、それは評価よりはあたたかい情があるといえばあるのでございますが、これはほんとうの生活権、居住権といいますか、生活権みたいな関係もございますから、その点は私たちそう手荒いこともできないので、まあこういうふうな状態になりましたので、気持といたしましては、先ほど厚生課長が申し上げました通り、私たち一般考えておるのと同じものでございます。
  160. 山田節男

    ○山田節男君 これはやはり僕はどうもそれじゃ一つのこれは牽強付会というか――これはやはり正直に言った方がいいと思う。そういうことを言えば、こっちが言いたくなるのは、これは鉄道弘済会の営業料金をどうしてあれほど、たとえば問題になった鉄道会館や民衆駅を調べてみても、営業料金をなぜあんな差別をつけるか、弘済会はこれはやはり明らかに国鉄の一つの不即不離の関係にある役員である。だから非常にこれがために民衆駅では一般業者と弘済会とはしょっちゅう問題を起している。ですからやはりこれは理屈にならぬと思うのです、あなたのおっしゃることは……。そういうふうにおっしゃるならば、今、山崎説明員が言ったように、二カ月たってもどうしても立ち退きできない、しかも気の毒な事情にあるといえば、それなら家賃を普通家賃でもって取るか。そうすると今みたいに、大体立ち退かなくちゃならぬのだから、それに賃貸契約を結んだらおかしい、それだから正規の家賃を取るのもおかしい、こういう理屈になる。これもやはり一つの牽強付会になると思う。しかも二カ月しかおれないものが、もう何年もおられたというのはおかしい。実際おるのじゃないか。それは一つのあなたたちがここへ来て言う理屈であって、やはり公社にはどうも必ず悪弊がある。何だかその公社の者は一家だと、それは解釈のしようによっては非常にいいけれども、むしろそれが経済的に悪用されている。それがために一般の公社に関係のない者と比べると非常に恩恵をこうむっておる。不当にその特権を濫用しておるというところに、今日非常な批判があるわけです。ですから今あなたのおっしゃるようなことでは、私はどうも腑に落ちない。あなたの今の説明ではどうも割り切れない。
  161. 近藤信一

    近藤信一君 先ほどちょっと聞き漏らしたのですが、加賀山君が鈴木ちよさんから買ったこの証書ですね。不動産表示のところに売り渡し代金三十七万四千五百円と、こうあるのは、これは借地権も含めてですか、これは当然含まれておるでしょうね。
  162. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) これは私入っているんだろうと思いますが……。
  163. 近藤信一

    近藤信一君 きょうの日本経済新聞を見ますると、山崎国鉄本社の厚生課長の談ということになって、「世田谷下代田の家(土地借地、七十三坪、建坪四十四・七坪)は、もともと加賀山氏の所有ではなく単に公社の払下げを受けるため購入したものであることも分った。」、こうわかったというはっきりした淡になっておるのですが、先ほどの施設局長さんの御返答によりますると、そういうようなことはないんじゃないかと、こう言われたのですが、どちらがほんとうですか。
  164. 山崎武

    説明員山崎武君) 私、実は昨日日経の記者の方が見えたのです。そういう話がちょっと出たのでございしますが、多分そうじゃないだろうかということを申し上げたのですか、実はこの点につきましては、そういう点は施設局でやっておるものでございますから、施設局の方にお聞きになったらいいでしょう、多分そうじゃないかと言ったことがそういうふうに出ているのじゃないかと思いますが、私としてはあまりはっきり存じておりません。
  165. 大倉精一

    理事大倉精一君) 局長いかがですか。
  166. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) この点、私先ほど借地権が入っているんじゃないかと申し上げたのですが、これはよほど研究しないとむずかしい問題だと思っております。今突然、私もちょっと正確な御答弁を申し上げかねるのでございますが、よく調べて御答弁申し上げます。
  167. 近藤信一

    近藤信一君 もう一つ、この淡のところでございますが、「国鉄には約七万戸の公舎があるが退職後も立退かないものが多く、東鉄管内の百五十余戸の中には訴訟問題まで起しているものもあるが所管の本社厚生課ではまったくその数字などの実体が分っていないという。」と、こういうまた淡もあるわけなんですが、東鉄管内に百五十余戸あって、そういうたくさんの住宅がですね、公舎が、その退職してからの人に、先ほどからの話の安い、今どきの家賃と思えないような家賃でそれぞれ居すわっておられるわけなんですか。
  168. 山崎武

    説明員山崎武君) 数字ははっきりそれとは一致しておりませんが、実はその本社でわからないと申しましたですね。実は、この退職した者の住居の立ちのきあるいは宿舎管理でございますね、これは各地方の局長がやっているのでございますから、ときどき機に応じて集めることはいたしておるのでございます。で、ことしの三月の末でございますが、全国でまだ退去してないのが六百件くらいあるのでございます。そのうち、東鉄が非常に人数か多いものでございますから、そこに百五十件と書いてありますのは、記者の方が何かそうあるらしいぞということを私に申したのでありますが、しかし、必ずしもそれは当らずといえども遠からずで、きょう調べましたところによりますと百三十八戸でございます。そのうち半分以上、たとえば三十一年の三月にやめましたものが七十七件ございます。必ずしもこの二カ月以内というのにこだわっているわけでもございませんけれども、やめてすぐに出ろといっても、なかなかうちがないものでございますから、これはちょっと無理じゃないかと思います。それから訴訟を起しているというのは、事実これはございます。これは先ほど施設局長が申しましたように、居住権と申しますか、いろいろ理屈をつけてなかなか立ちのかないのがあるのでございます。例を申しますと、昔のレッド・パージのときでございますね、あのときの人たちがなかなか立ちのきませんものですから、私の方としましては、ああいうものを含めまして、相当長期にわたるのは訴訟を起して、ときどき回ってきた書類を見ますが、これは私の方の法務課でやっておりますけれども、時には示談になり、時にはこちらが勝訴になりまして、強制執行してもよろしいというのが相当あるのでございます。東鉄管内の百三十八件につきまして、大体半分は退職したばかりでちょっと無理ではないんじゃないかと……。しかし、これも各局長に命じまして、相当強硬に出てもらうように言っているわけでございます。先ほどの御質疑にございましたが、決して国鉄一家という意味でやわらかく軽く見ているわけではございません。その点一つ御了承願いたいと思います。
  169. 近藤信一

    近藤信一君 百三十何件のうちで、高級職員の方々で退職後もまだ公舎におられるというのは何件ぐらいありますか。
  170. 山崎武

    説明員山崎武君) 実は個人別に取っておりませんものでございますから……。で、ただいま申しましたのは東鉄管内でございますから、あと調べましてお知らせしたいと思いますが、大体は普通の職員でございます。
  171. 近藤信一

    近藤信一君 じゃあそうした資料も一つずっと出していただきたいということのお願いと、それから先ほどの天坊副総裁の入っておられる公舎ですね、公邸、これは副総裁公邸として国鉄の方では天坊前副総裁に当てがわれたのかどうか、その点一つお聞かせ願います。
  172. 山崎武

    説明員山崎武君) 職員局長時代でございます。
  173. 近藤信一

    近藤信一君 そうすると、副総裁公邸というものは別になかったのですか。
  174. 山崎武

    説明員山崎武君) その御答弁になっているかどうか知りませんですけれども、副総裁公邸とか総裁公邸というものは事実上ないのでございます。たまたま職員局長がよそから転任されてきた。うちはないかといってあちらこちら探し回るわけなんです。非常にいいものがあった。もちろん、ほかの人が転任したあとがあれば非常にけっこうなんですけれども、そういうときに一応入っていただいたのが、副総裁になりますと、まあ私たち通常副総裁公邸と呼んでおりますけれども、一般宿舎の扱いなんでございます。
  175. 近藤信一

    近藤信一君 現在の副総裁はどのようになっておられますか。
  176. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 今自宅で、鎌倉におります。
  177. 久保等

    ○久保等君 この世田谷住宅鈴木ちよさんから加賀山さんが買い取られた価格がここに出ていますが、これに借地権の金額が果して入っているかどうかわからないという今御説明だったのですが、もしそういったものを別途にお払いになって取得せられたということであれば、また何か金銭の授受関係もあろうかと思いますが、それに対する書類が、写しでもけっこうでありまするが、あるのならば一つお出し願いたいと思います。従って、結論的なことを申し上げるのはちょっと差し控えますが、しかし、これは全くどうも私非常に奇怪に存ずるのは、二十七年の十一月の五日に鈴木ちよさんから三十七万四千五百円で買い取られた建物を、わずか一カ月たった二十七年の十二月の十八日に国鉄公舎交換するという形で譲り渡す場合の金額は、かりに借地権を除きましても、この国鉄評価からいくと百八十五万になっているのですね。私は、この一点は非常にますますわからなくなってくるのですが、たった一カ月前に三十七万円余りで買った建物が、一カ月程度で二百万円というものにはね上ったのです。これは非常に金額の点で――しかも御本人は入る御意思がなくてお買いになったものと推測されるのですが、自分が入っておられる公邸交換するために急遽お買いになったのではないかと思うのですが、その買い上げられた値段が三十七万円程度であったものを二百万円程度に評価して交換したということは、一体、どういう事情なんでしょうか。
  178. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) それは先ほど来たびたび申し上げましたごとく、あの家が三十七万円で買えるとはだれも思いませんです。それで実際にこういう売買で使います世間一般の数字がなかなか信用ならないものですから、私どもは別途の見地から査定いたしまして、先ほどの金額を出したのでございます。
  179. 久保等

    ○久保等君 どういういきさつでどういう筋を通じてお買いになったのかしりませんけれども、二年か三年か四年か持っているうちに二、三倍になったということであれば、これはあるいはまぐれ当りで当ることがあるかもしれないのですが、ほとんど右から左に売られるのに、買うときには三十七万円、国鉄に売るときには二百万円という形になっておるのは、今の御説明だと、非常にべらぼうに安い価格で実は買っておったから、それをむしろ適正価格評価をして交換をしたのだというのですが、このあたりは私は、それならば一体三十七万円という評価が、この売られた鈴木ちよさんがどういう立場でどういうふうに判断して売られたかということも問題になってくると思うのですが、これはまあ中古エンジンとはもちろん比較になりませんけれども、要するに一カ月程度で約三倍程度の金額にとび上っているのですがね。これはもう非常に、ちょっと私は納得どころではなくて、何かここに非常に事情があったのではないかと推測されるのですがね。しかもここにおそらく借地権というものは、もう当然むしろ不動産授受の場合には含まれておる性格のものですから、地上権だとかあるいは所有権じゃなくて借地権なんですから、建物には当然借地権というものが不可分の関係でついておらなくてはならない、家屋不動産としての価値はないものですから、おそらく万が一別個に支払われておれば、書類をお出しを願いたいと申し上げたのですけれども、しかし推測は、おそらくこの三十七万円が不動産並びに借地権を含めての金額でないかと推測されるのですが、そうなると二百万円という数字も比較的きちっとまとまった金額で、あまり端数が――百十八円という端数がついておりますが、二百万円というきれいな数字になっているのですが、元値は一体幾らかというと、たった一カ月前に囲った元値は三十七万円だというのでは、非常に不可解だと思うのです。このあたりについては、もしそちらの方で、これは特に加賀山さん個人の問題にだいぶ入っていくような経緯になると思うのですが、もしそちらの方で事情がおわかりになっておれば、当時三十七万円でお買いになった経緯というものが、何か事情があるとすれば、私は御説明を願いたいと思うのですがね。国鉄でお買いの場合、不動産をお買いの場合には、私はそういう経緯も参考資料になるのではないかと思いますがね。売らんとする御本人が、一体どの程度の値段で入手をされたのかということも一つの判断になると思いますね。途中で三十七万円を二百万円で、この百七十何万円ももうけなくてもいいのではないか、もう少し安くしてもいいのではないかという交渉もあるのじゃないかと思う。国鉄は常にどんなに安く売っても適正価格で買わなければならぬというおきてはないと思います。いわゆる不動産を買うという場合の禁止規定はないと思います。むしろ高価なものを安く買うということは、国有財産として入手される場合にはむしろ私は好ましいことだと思うのです。従って入手された金額は幾らであったかという問題、これは相当重要な、二百万円という数字をはじかれるについての根拠になったと思う。それは常識として、たった一カ月前に三十七万円の価格のものを二百万円で国鉄に売られたと同じ結果になっているのですが、この点は非常に不可解だと私思うのですがね。もしその点が当時の事情がおわかりになれば御説明願いたいと思うのですが、この問題、非常に大きな一つのポイントだと思いますから。
  180. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) これはわかるかどうか、わかりませんですが、私たびたび先ほど来申し上げますように、とにかくどちらの数字が正しいかと申しますと、この三十七万円の数字は私は納得がいかないのでございます。私は百八十五万円の方が妥当だと、こう私は思っているのでございますが、この世の中一般の建築をやっている人に見てもらいますと、これは非常にはっきりしております。あれはおそらく三十七万円じゃできないだろうということは、建築屋さん言われるだろうと思いますが、国鉄としてはそうぼるわけにもいきませんし、たたくわけにも参りませんために、やはり公正妥当な値段でいくのがいいのじゃないかと私は思います。そういうように感じておりますので、それを申し上げます。
  181. 久保等

    ○久保等君 その問題について、この鈴木ちよさんから加賀山さんがお買いになるときのあっせん、その他の関係については、これは国鉄は全然タッチしておられないのでしょうか。やはり公式にはもちろんタッチすべき性格のものじゃないでしょうが、多少何らかの形で国鉄さんの方であっせんをせられたといったような経緯もおありなのでございましょうか。
  182. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) はっきりは私ども存じませんが、この件については何か加賀山さんの方で全部やられたように聞いております。
  183. 大倉精一

    理事大倉精一君) ちょっと関連して二点だけお伺いいたしますが、第一点は、三十七万四千五百円というのは不当だとおっしゃいましたが、私もそうだと思います。そこで加賀山さんが実際どれだけ支払っておったのですか、地上権がついて幾らだったのですか、それが評価の一つの標準になると思いますが、それをお調べになっておりますか。
  184. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) それは今わからないのでございます。
  185. 大倉精一

    理事大倉精一君) それはわかりますか。
  186. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 調べたらわかるのじゃないかと思います。
  187. 大倉精一

    理事大倉精一君) これがわかれば、評価する一つの大きな基準になると思いますが、これがわからないことはないだろうと思います。わからなければ加賀山さんに聞くよりほかしようがないと思います。
  188. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 私はそういうのはあまり、これとかそういうものは基準にならないのじゃないかと思うのでございますが、と申しますのは、私たちこのお渡しした方の家も、それから受取る方の家も、同じ人の口で見まして評価しておりますから、その方が私は正しいのじゃないかと思います。片一方は売買価格によって、片一方は他の査定だというのもおかしいと思いますし、それからまた松原の家がやはり百三十三万円で買っておりますから、これをあまりもとにしましても、まだちょっと安い値が出るかもしれませんから、ですからほんとうに建築屋が見まして、公正妥当な値を出すのが私は一番いいのじゃないかと、こう存じております。
  189. 大倉精一

    理事大倉精一君) これは水かけ論になりますから、私はあまり言いませんが、幾らで買ったのかということは、これは常識として一応お調べになって知っておられる必要があると思います。評価するときに全然関係ないのだ、関係なしでやはり全然別個にある人に評価をさせるということになれば、これは悪く考えれば、その評価をする人に対していろいろ細工もできるわけだ、特に国鉄内部であれば、やはりこれは当然買入価格について一体幾らであったかということは重大な要素になると思いますが、あなたはこんなものは全然問題にならぬと、これはそうやっておられるならば、評価その他の方面において何といいますか、矛盾を生ずるのじゃないか、こう考えます。これは考えの相違でありますから、これはそうお調べになっていなければやむを得ません。  もう一つの質問は、今、久保君の質問で、国鉄は一切介入していないというお話でありましたが、これは少くとも交換する目的をもってお買いになった、そういうように考えられるのですね。交換する目的でお買いになったのなら、交換することに都合のいい、特に交換右利になるという規定がある以上は、これを交換していいか悪いかということは、やはり国鉄としても下見といいますか、そういうものはやっていると思います。やはりそういうものを物色する際に、総裁がそういう意向であれば、当然秘書課なり厚生課の担当の者がそういうものを探していくのが当然だと思う。国鉄一家であれば当然だと思います。なくても当然だと思います。それを全然タッチしないなんということは常識的に考えられませんが、これはどうですか。
  190. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) それは交換する前には下見をしなければならないわけであります。これはしております。ただこの家を見つけることについては、私、国鉄は関知しなかったように聞いております。これは関知してもどちらでもいいのでございますが、この件についてはどうも関知していなかったように聞いております。あるいは関知したのかもわかりません。私の今まで聞いていたところでは、関知していないというふうに聞いております。
  191. 大倉精一

    理事大倉精一君) これはまた水かけ論になりますが、よくその間の事情がおわかりになっておる方があればけっこうですが、でなかったら、やはりこれも加賀山さんにきていただかなければならない。これはここに居住する目的であれば、加賀山さんみずからお買いになった、自分で探されたと思いますが、居住する目的であっても、おれが総裁をやめると困るから一つ探してくれと言えば、その道についてはあなた方専門家ですから、総裁のために探して上げるということが当然だと思います。特にあとは国鉄で使う。しかも交換の条件にかなうようなものを物色するということになれば、当然あなたの方がこれはお世話をしておられると思うのです。これを覚えがないということはまあ言えないのじゃないかと思うんですけれども、どうしてもそれはわからなければ、これもやはり一つのポイントになっておりますから、加賀山さんに聞かなければわからないと思います。
  192. 近藤信一

    近藤信一君 今はこれは加賀山君の問題がここに出てきておるのですが、このような事例が今まで国鉄にございましたでしょうか。
  193. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) どういうことでございますか。
  194. 近藤信一

    近藤信一君 この、総裁が住んでいた、あるいは副総裁が住んでいた家と公舎交換にしたというような……。
  195. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 交換の例は、この前のときどういう例があるかという御質問がございまして、大体今調べておりますが、大体三件だか四件しかないのであります。それも最近はほとんどしておりませんでして、皆今から二、三年ぐらい前の話でございます。
  196. 近藤信一

    近藤信一君 その事例の資料は出ますか。
  197. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 出ると思いますので、今書類を探しております。
  198. 近藤信一

    近藤信一君 それから国鉄さんで、非常に駅に近い所はもちろんのこと、駅と離れた所に土地を相当所有されておると聞くのですが、おわかりになりませんですか。
  199. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 駅と離れた所にも土地は所有しております。それは何に一番持っているかといいますと、新線建設の土地でございます。国鉄は全体の土地は広いのでございまして、あと持っている土地というのは、将来の改良工事とか新線建設、それから東海道の、昔弾丸列車のときの計画の土地、これをまだ二〇%ぐらい持っております。まあそういう土地でございまして、いずれも将来使おうという土地でございます。
  200. 近藤信一

    近藤信一君 現在はその土地は空地になっているのか、または民間の方に貸しておられるか、そういう点、何か一つ資料ができますか。
  201. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) これは膨大なものでございまして、これを全部出すのは大へんなんでございますが、大体もう貸しております。ただ、貸付は皆期間を切っての貸付でございます。
  202. 近藤信一

    近藤信一君 小さなところを含めれば膨大なものになりますから、一応まとまった範囲の何か資料はできませんですか。
  203. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) これは大きなまとまったというのはございませんですが、おそらく全国でありますと、何万件という数になるんじゃないかと思いますが、私もちょっとわかりません。見当つきません。
  204. 近藤信一

    近藤信一君 全国でなくてもよろしいんですが、取りあえず東京都内だけでも何かわかりませんでしょうか。
  205. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 東京都でしたら、それはあいている土地でございましょうか、どういう土地ですか。
  206. 近藤信一

    近藤信一君 空地になっているが、予定しているとか……。
  207. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 東京はほとんどありません。
  208. 近藤信一

    近藤信一君 その土地は貸してあるとか……。
  209. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 東京都近くはありません。あいておりますのは幹線の用地でありますとか、新線建設の予定地とか、そういうものでございます。ほとんどあとはありません。
  210. 近藤信一

    近藤信一君 大へん時間もおそくなって参りまして、施設部長にこれを質問しても、施設部長も課長もわからない点が相当あるし、聞けば聞くほどわからない点が出てくるわけなんですが、そういう点から考えまして、一つ本人の加賀山さんに一ぺんそのわからない点を聞くとか、また現地の調査、こういうような点について、一つ委員長に取り計らっていただいて、きょうは散会にしていただきたいと思います。
  211. 大倉精一

    理事大倉精一君) 今、近藤君の提案は後ほど御相談申し上げるとしまして、私は一つ資料をお願いいたします。退職後引き続いて二カ月以上居住しておられる住宅、これは非常に膨大なものですから、局長以上でいいと思います。本省並びに地方の局長以上です。その他は、ほか何件ということにお願いいたしたい。それから年限はどのくらい、それから将来譲渡されるのか交換されるのか、立ちのきをされるのかという見通し、こういうことをつけてお願いいたしたい。それから退職後交換または譲渡をされたところの土地建物、これは部長以上はできますか、部長以上。それからその坪数、価格交換の事情、こういうようなもの、こういうものについてお調べを願いたいと思います。
  212. 梶原茂嘉

    ○梶原茂嘉君 一つ資料をお願いしたいんですが、公社関係でけっこうですけれども、借地権に基いての建物利用している場合、これは比較的全体からいえばおそらく割合は少いだろうと思いますが、どういう程度あるのか、わかる程度の資料でけっこうです。土地建物と一緒に持っている場合、これが大部分のケースであろうと思います。
  213. 佐藤輝雄

    説明員佐藤輝雄君) 借地の場合どのくらいあるかということですね。
  214. 大倉精一

    理事大倉精一君) あと御質問ございませんか。――それでは本日の質疑はこの程度にしておきます。速記をやめて。    午後五時八分速記中止    ――――・――――    午後五時二十一分速記開始   〔理事大倉精一君退席、委員長着席〕
  215. 田中一

    委員長田中一君) 速記を起して。  本日委員から要求のあった資料については至急御提出を願います。  次回の委員長理事打合会は月曜日午前十時、本委員会は火曜日午後一時から開きます。  本日はこれをもって散会いたします。    午後五時二十二分散会