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1956-05-29 第24回国会 参議院 議院運営委員会 第57号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十一年五月二十九日(火曜日)    午後三時二十四分開会     ―――――――――――――   委員の異動 本日委員岡三郎君及び戸叶武辞任に つき、その補欠として小笠原二三男君 及び田畑金光君を議長において指名し た。     ―――――――――――――  出席者は左の通り。    委員長     石原幹市郎君    理事            剱木 亨弘君            寺本 広作君            天田 勝正君            藤田  進君            森田 義衞君    委員            雨森 常夫君            石井  桂君            木島 虎蔵君            榊原  亨君            佐藤清一郎君            佐野  廣君            高橋  衛君            高野 一夫君            宮田 重文君            横川 信夫君            阿具根 登君            東   隆君           小笠原二三男君            田畑 金光君            永岡 光治君            上林 忠次君            三浦 辰雄君     ―――――――――――――    議     長 松野 鶴平君    副  議  長 寺尾  豊君     ―――――――――――――   政府委員    内閣官房長官  根本龍太郎君    内閣官房長官 田中 榮一君    警察庁長官   石井 榮三君    郵政政務次官  上林山榮吉君   事務局側    事 務 総 長 芥川  治君    参     事    (事務次長)  河野 義克君    参     事    (委員部長)  宮坂 完孝君    参     事    (記録部長)  丹羽 完月君    参     事    (警務部長)  佐藤 忠雄君    参     事    (庶務部長)  渡邊  猛君   法制局側    法 制 局 長 奧野 健一君     ―――――――――――――   本日の会議に付した案件常任委員長辞任及び補欠に関する  件 ○首都圏整備委員会委員任命につき本  院の同意を求めるの件 ○日本放送協会経営委員会委員任命に  つき本院の同意を求めるの件 ○国家公安委員会委員任命につき本院  の同意を求めるの件 ○国務大臣河野一郎戒告決議案の委  員会審査省略要求の件     ―――――――――――――
  2. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) ただいまより議院運営委員会開会いたします。  まず、本委員会委員に移動がありましたので、御報告いたします。
  3. 宮坂完孝

    参事宮坂完孝君) 二十九日付、岡三郎君が辞任いたされまして、小笠原二三男君が就任いたされました。
  4. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 次に、常任委員長辞任及び補欠に関する件を議題に供します。
  5. 芥川治

  6. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) ただいま報告通り決することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 御異議ないと認め、さように決します。
  8. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 次に、首都圏整備委員会委員任命につき本院の同意を求めるの件を議題に供します。
  9. 藤田進

    藤田進君 本日、手元に渡されました資料のうち、年令別公務員数調、三十年一月一日現在、このうち私の求めたものは、十五才、十六才というようなところではなくて、七十才前後という人たちが一体どのくらいいるだろうかということが重点でありましたが、ここを見ますと、六十五才以上千五百二十五人、こうなっている。六十五才以上であるから、九十才、八十才もいるかもしれませんが、千五百二十五人のうちで、それの最高がしからば幾らなのか、その人の職種はどういうものなのか。私の常識をもってすれば、六十五才くらいまではあり得るが、七十三才なり、五才なりという人はそう多数はないと思う。あったとしても、これは何か異例に属することだろうと思う。この点について資料に関連して説明を求めます。
  10. 田中榮一

    政府委員田中榮一君) お手元にただいま出しました表は、これは人事院調査いたしました表の一部を利用させていただいたわけであります。昨日のお話で、七十才以上の公務員はどういうものがあるかという調査をしてもらいたいというお話でありまして、これを各官庁に調査命令を出しまして、この報告をとりますると、非常に事実時間もかかりますので、とりあえず、かような表を差し上げてございます。従いまして、これによりますると、どこの省庁の職員がどういう年令であるかということは、お話のようにわからないのでありまして、この点は御要求の趣旨には合致しない点は、はなはだ申しわけなかったのでございますが、とりあえず、こういう表を差し上げまして、大体のことだけごらんを願ったわけでありまして、これがもし各省の具体的な管掌の面等になりますると、非常に時間がかかりますので、かような表で御了承を願ったらということで出したわけでございます。はなはだ不十分な調査で申しわけないと思うのでありまするが、あしからず御了承願いたいと思います。
  11. 藤田進

    藤田進君 そうすると、この表は、六十五才だけでとどまっていずに、人事院のその表なるものは、十五才からずっと一才ずつ逓増いたしまして、六十四、六十五、六十六、六十七、六十八と、ずっとあったのかないのか。ちょうど六十五才でとまって、六十五才以上が千五百二十五というのだから、一体何才までなのか、その点私にわからないからお尋ねしているわけです。
  12. 田中榮一

    政府委員田中榮一君) この表は、六十五才以上は一本になっておりまして、六十六、六十七はないのでありまして、六十五才以上はこれだけになっていると、こういう調査になっておりますから……。
  13. 藤田進

    藤田進君 これはどういう表ですか。たとえば官房長官とか、そういう人たちがもし年寄りならば公務員の中に入るのか、特別職に入っているのじゃないのかな。それから特に公務員と言っても、きこりなどで、いなかで半公務員的な人があるのでしょう。のこやかまを持って山へ行ったりするおじいさん、これらもこの中に入っているかもしれない。農林省系統で林野庁というようなところは……。普通常識で言う事務系職員ですね、今、首都圏に関連しているものが進んでいるわけですが、そういうところで六十五才以上の人、ことに七十才前後というのが相当あるように見える。」六十五才以上千五百名もあるのですから……。
  14. 田中榮一

    政府委員田中榮一君) 本調査は、これの対象となっておりまするのは一般職職員全員でございます。除外されておりまするのは、国会、裁判所職員、防衛庁の職員教育職員公企体職員等でございまして、五現業の職員はこの調査の中に含まれておるわけでございます。
  15. 藤田進

    藤田進君 何かこの中からピック・アップして、拾いあげて見て、千五百二十五人全部は、もう時間がないから仕方がないが、六十五才以上はこういう人がいるというのがわかりませんか。七十才の人があるのかないのか。
  16. 田中榮一

    政府委員田中榮一君) まあ不十分な、部分的な調査でありまするならば、可能な範囲においてならばできぬととはないと考えておりますが、しかし、こういったものは非常に不十分な調査でございまして、十分な資料にはならぬと考えておりますけれども、そういう調査でよろしければ、しいて言えば、できぬことはないと思います。
  17. 藤田進

    藤田進君 どうもこれ、要領を得ないので……。最高裁判所の場合でもあれでしょう、七十才が限度、高等裁判所が六十五才というようなことなんですね。検事に至っては六十五才が歩どまり大学教授とか、その他何か特殊なものがなかったら、六十五才以上が千五百幾らあるというのはどう考えてみても……。
  18. 天田勝正

    天田勝正君 本件が当委員会において難航していると同じ理由によりまして、衆議院においても実は難航いたし、いまだきまっておらないわけであります。特に次田大三郎氏が七十三才、こういうことになりますと、他のことにも影響を及ぼして参りまして、だんだん年も、年令制限のないものはみんな老齢化するというようなことで、衆議院で問題になって出ておるわけで、本院において、なかなか、会期末でありまするので、これを出し直せと言うても容易でないということからいたしまして、これを今日承認するかいなかを決するについては、この質疑応答を通じてもおわかりのように、政府側でも十分これを検討した後でないと……、こう考えられますので、この点は一つ今後の点について、委員長からも何らか御注意を喚起されるようお願いいたしたい、こう思うわけであります。
  19. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 最後に、委員長から政府の方に要望と言いまするか、意見を申し上げておきたいと思うのですけれども、最近の人事案件につきましては、種々論議対象になるところが非常に多い。ことに高齢者起用が今度非常に目立っております。それも非常勤の委員というようなものであるならば、これはまあ格別ですが、常勤されるような人に非常に高齢者起用というようなことについては、今後よほど慎重に考えてもらいたい。この委員会の各会派からの論議を見られても、その点は政府としては十分おわかりになったと思いまするから、今後は、こういう案件を提出されるについては、よほど慎重に考えた上で善処していただきたいと思います。
  20. 田中榮一

    政府委員田中榮一君) ただいまの委員長さんの御発言につきましては、まことにごもっともな点でございまして、今後、政府といたしましても、こうした委員任命につきましては、ただいまお申し出の点につきまして、十分に検討いたしまして、慎重に取扱い方を考えております。御了承願いたいと思います。
  21. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) ほかに御発言もなければ、政府要求通り次田三郎君、西畑正倫君、工藤昭四郎君及び島田孝一君を任命することにつき同意を与えることに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  22. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 御異議ないと認め、さよう決します。
  23. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 次に、日本放送協会経営委員会委員任命につき本院の同意を求めるの件を議題にいたします。
  24. 天田勝正

    天田勝正君 本件は、今の話に出ました高齢者ということについては、さらに色濃いものがありまして、これは衆議院においては、ときによっては撤回するというような空気すら実は出て来ている、こういう際でありますので、今日は時間もありませんし、本会議も続いてあることでありますから、一つこれは次回と、こういうことにいたしてもらいたいと思います。
  25. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 本件決定は、それじゃ次回にすることに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  26. 藤田進

    藤田進君 次回以降にすることに異議ありません。ただその間に、放送協会の会長をどうするかということが種々流布されております。これらのことについて、公式的に言えば、これは経営委員会の方の意見をと言われるでしょうが、そういう紋切り型でなくて、十分腹のあるところを、要すれば速記をとめてからでもいいから、とくとお伺いいたしたいと思いますので、御答弁の御用意をいただくということで、一つ時間をいただきたいと思います。     ―――――――――――――
  27. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) それでは本件決定は次回にいたします。
  28. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 次に、国家公安委員会委員任命につき本院の同意を求めるの件を議題に供します。  質疑を続行いたします。
  29. 藤田進

    藤田進君 これは政府委員はどなたがお見えでしょうか。
  30. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 政府よりは田中官房長官及び警察庁長官石井政府委員が見えております。
  31. 藤田進

    藤田進君 この出席状況を見ますと、小汀委員はどうも成績の悪い部類に属しているんですね。金正委員というのは、また半分も来ていない。これは何か特殊な事情があったのか、この際、御説明いただきたい。
  32. 田中榮一

    政府委員田中榮一君) 小汀委員につきましては、開催回数四十八回のうち三十六回でございまして、出席率はあるいは多少落ちているかもしれませんが、非常に御熱心な方でございます。  なお、金正委員は二十一回でございまして、非常に少いのでありますが、この方は、御承知のように大阪に居住されておりまして、距離の遠隔な関係もございまするし、さような関係から若干出席率が落ちておりますけれども、しかし、これは地理的な関係等も考慮いたしまして公安委員任命いたしている関係上、やむを得ないのではないかと考えております。
  33. 藤田進

    藤田進君 これは本表によると、年俸ではなくて、月俸が八万八千円と書いてありますが、そうなんですか。
  34. 田中榮一

    政府委員田中榮一君) さようでございます。
  35. 藤田進

    藤田進君 そうだとすれば、これは出席を督励されて、国家に奉仕をしていただきたいと思うんです。この開催回数が、一年間を通じてわずかに約四十八回、これは毎週木曜日に開催せられると書いてありますが、このほかに定例でないものも若干あったのですが、いずれにしてもどうも思わしくないですね。一年三百六十五日と承知しておりますが、それに四十八回しかない会合に半分も出られないようなことで一体どうなるのです。八万八千円といえばあまり公務員なり、特別職にしても安い方じゃない。
  36. 田中榮一

    政府委員田中榮一君) 回数のことにつきましては、今申し上げました通り、おそらく今後も国家公安委員として十分御精励いただけるものと考えております。  なお、俸給額についてのお話がございましたが、現在、全国の警察官の上に立ちまして、非常な重責をになっておりまする公安委員の方でございまして、従いまして、その待遇国務大臣と同じような取扱いをしておられる方でございます。公安委員としての非常に重要なる職責を十分に果していただく、かような意味から、かような待遇を与えたものと考えております。
  37. 藤田進

    藤田進君 これは制度というよりも運営の問題だと思うのです。本件は小汀君だけが問題になっているわけですが、他の営利会社の社長なり、何なりを兼ね、そして国家からは毎月八万八千円の支給を受けるというような状態がある。この重要な国家公安委員任命に関連して、これはもう少し、政府におかれては専念できるような人を考慮される必要があると思います。今回はやむを得ないとしても、その点はどうです。一つ所信を伺っておきたい。
  38. 田中榮一

    政府委員田中榮一君) 公安委員といたしましては、国家重責をになう方でございまして、もちろん治安全体の責任者でございますので、今お尋ねのような点につきましては、政府といたしましても、十分に一つ意見を尊重して今後人選に当って行くことは当然だと考えております。
  39. 天田勝正

    天田勝正君 警察法の第五条によりますと、この国家公安委員たる者の行うべき職務が規定されております。それが一項、二項、三項にわたり、特に二項においては一号から十二号まで、この内容がここに掲げられておるわけです。この膨大な権限を有するこの委員会が、その仕事支障なく遂行する、こういうことのためには、単に月二回程度会合をするというだけでは、とうてい十分に仕事ができないことは明らかであって、ふだんにも出て来ていただいて、常に勉強された上会議に臨む、こういうことでなければならぬと思います。それだからこそ、国務大臣級並みのすべての待遇が与えられている。特別職職員の給与に関する法律を見ましても、俸給のほかに勤務地手当期末手当もみな差し上げる、こういうことでありますから、旅行等についても、すべて国務大臣と同様に待遇されておる、こういうことになっておるわけですが、さて、われわれが心配になるのは、会議すら十分でないという状態であっては、普通の御勉強というようなことは、さらにおろそかになるのではないか、こういう心配があるわけで、この点について、官房長官でなしに、警察庁当局から来ておれば、これらの五名の委員がふだん十分これに精励されておるかどうか、その状態が数字によって明らかにされるならば、この際明らかにしてもらいたい、こう思います。
  40. 石井榮三

    政府委員石井榮三君) ただいまの御意見まことにごもっともでございます。公安委員仕事はきわめて重要なお仕事でございまして、従って各公安委員方々は、非常に熱心に仕事に当っておられることを、私どもそばにおりまして拝見をいたしております。ただ、御指摘のように出席回数の非常に少いという方のありますことは、はなはだ遺憾なことでございます。しかし、いずれも高適な識見持ち主であり、円満な良識持ち主の方でございまして、警察運営大綱方針につきましては、的確に私どもにお示しをいただいておるのでありまして、一週一回の会合では、なるほど重要な問題を多くかかえ込んでおる警察運営といたしましては、不十分ではないかという御指摘は確かに仰せの通りであります。各公安委員方々はいずれも、先ほど申しました通り、非常に高邁な識見良識持ち主でございますので、期間は短うございますが、重要な問題につきまして、大綱方針を的確にわれわれにお示しをされておるのであります。正規会合は一年五十二週のうち四十八回、つまり週に一回平均になっておりますが、そのほかに人事の重要問題のありまする場合には、いわゆる持ち回り公安委員会と申しますか、特に各公安委員さんをお訪ねして、御意見を伺って御指示を仰ぐといったような場合もあるのでありますが、そうしたものは統計には載っておらないということで、回数も少くなっておるのでございます。  以上申しましたように、各公安委員さんは非常に熱心に仕事をしておられ、私どもも的確な御指示をいただいておりまして、そのもとに仕事をさしていただいておる、こういう状況でございますので、御了承を願いたいと思います。
  41. 天田勝正

    天田勝正君 私いつも人事の問題をここで議する場合に、戦後のいわゆる行政委員会、こういうものを、委員になられる方自身が、とかく諮問委員会と同じように勘違いされておる向きがあるのではないかと思うのです。この国家公安委員会などは、法律改正によりまして国務大臣委員長になる、こういう制度になっておるものだから、勘違いなどはとうてい起りそうもないと思うけれども、しかし何かやはりそういう感じが、出席率等を見ると考えられる。正規会合のごときは、もとより一日も欠勤なしということが、普通の公務員の場合を考えましても当然でなければならぬ。でありますから、他の一日出れば千五百円の日当を受けるという程度委員と違って、われわれは国民の名において、ここに正規会合が四十八日ならば四十八日皆勤と、そのほかに、さらに常時この職務について勉強を怠らないで精励をする、こういうことが当然要求されてしかるべきものだと考えております。  そこでお尋ねいたしたいのは、小汀君は、これはほかの委員諸君のことは尋ねません。小汀君はこの四十八回のうち四分の一は欠席されておる、こういう状態でありますけれども、今日までの実績から見て、今後またこの委員任期中、委員として十分に仕事をなし得る、そういうことを責任をもって政府側は言明できますか。
  42. 田中榮一

    政府委員田中榮一君) 過去の出席回数につきましては、すでに出ておりますので、これは万やむを得ぬと思いますが、今後の出席等につきましては、十分に政府側といたしまして、本日御意見のあったような点を、十分に一つ公安委員の諸先生にもよく御了解を願いまして、今後欠席のなるべくないように、職務を十分に遂行していただきますように今後御注意いたしたいと、こう考えております。
  43. 藤田進

    藤田進君 いずれにしても、当然なことだと思うが、月俸八万八千円を支給し、これはまた行動すれば行動したので出張等の費用が出るので、そういう人は常任だと考えていいわけです。それが持ち回りしなければならないというふうに私は聞いたわけですが、これはもってのほかです。これではそういう人はいない方がいいかもしれません。これにはいろいろな警察関係公安関係に、時間があれば書物も読み、特殊な書類にも目を通すような時間的余裕がなかったならば、万全の職務の遂行はできないと思うが、注意していただきたい。  そこで質問を終るが、小汀君はここでわかるが、他の委員任期改選日をちょっとお知らせ願いたい。
  44. 石井榮三

    政府委員石井榮三君) 小汀委員が本年の六月三十日に任期満了になります。満五年経過するわけでございます。来年の六月三十日に高野委員任期満了になります。その次の年の六月三十日に金正委員任期満了になります。その次の年の六月三十日に野村委員任期満了となります。その次の年の六月三十日に永野委員任期満了になる、こういう順序になっております。
  45. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) ほかに御発言もなければ、政府要求通り小汀利得任命につき同意を与えることに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  46. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 御異議ないと認め、さよう決しました。  これにて暫時休憩いたします。    午後三時五十二分休憩      ―――――・―――――    午後十時八分開会
  47. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) ただいまより議院運営委員会開会いたします。  決議案委員会審査省略要求に関する件を議題に供します。
  48. 芥川治

    事務総長芥川治君) お手元に御配付してあります通り東隆君外二名から、国務大臣河野一郎戒告決議案が発議されております。  この決議案に対しまして、同じく東隆君外二名から委員会審査省略要求が出ておりますことを御報告申し上げます。
  49. 藤田進

    藤田進君 その決議案文をこの際読んでいただきたい。
  50. 芥川治

    事務総長芥川治君) では、朗読いたします。    国務大臣河野一郎戒告決議案        (東隆君外二名発議)   本院は、国務大臣河野一郎君を戒告する。  右決議する。    理 由   国務大臣河野一郎君は、本日の本会議において日ソ交渉経過報告を行うことを通告し、その発言を求めていたにもかかわらず、定刻に至るも登院せず、本院の議事日程支障を与えたことは、立法府の権威に対する甚しき無礼行為である。本院は、かかる河野国務大臣の態度に対して戒告するものである。
  51. 藤田進

    藤田進君 この際、戒告対象になっている国務大臣河野一郎君並びに総理または官房長官出席要求いたします。委員長においてお取り計らいを願います。
  52. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) このまま暫時休憩します。    午後十時十三分休憩      ―――――・―――――    午後十時十七分開会
  53. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 再開いたします。  委員の変更がありましたので報告いたします。
  54. 宮坂完孝

    参事宮坂完孝君) 戸叶武君が辞任されまして、田畑金光君が選任されました。
  55. 藤田進

    藤田進君 委員長が再開された理由がよくわかりませんが、私はお聞きの通り河野国務大臣総理または官房長官の御出席要求いたしたわけでありまして、いまだ河野国務大臣の御出席がありませんので、出席方を促していただきたい。
  56. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) ただいま級本官房長官出席されまして、一応政府を代表して出席しておりますので、私に質疑をしてほしいということでありましたので、一応、根本長官に御質疑を願いまして、なお足らざるところがありましたならば、農林大臣出席を求めるつもりであります。
  57. 藤田進

    藤田進君 壁頭私は河野農林大臣に、当該直接の責任者でもありますので、戒告決議案内容が全く河野農林大臣一人になっている事情からも、ずっとお伺いをいたしたい。その点重ねて出席の督促を委員長においてお願いをいたしたい。
  58. 根本龍太郎

    政府委員根本龍太郎君) 本日、河野国務大臣から日ソ漁業交渉に関する報告をいたすため発言を求めておったのであります。しかるところ、私の方に直接実は連絡がなく、党部の方で計画を立てまして、報道機関との会談その他の手配がされておりましたので、御承知のような結果になったわけであります。(「国会を何と思うか」と呼ぶ者あり)さっそくそのために国会に帰るように手配をいたしましたが、新聞社並びに報道機関におきまして、スケジュールを組んでおって、どうしてもそれは困るといってとどめられたために、やむなくそれに七時十五分までかかって、本院に参りましたのが七時二十分でございました。それで河野国務大臣も実は党部の方からのそういう指名でありましたので、帰ったばかりでありましたので、どういういきさつになっておるか知らなかったというのが実情でございます。  これは、次第はその通りでございまするが、いずれにしましても、政府として、これは大へんな手落ちをいたしたものでございまして、その意味におきまして、先ほど各会派について事情を申し上げて、おわびを申し上げておる次第でございます。従いまして、この間の事情につきましては、河野国務大臣が来ましてもそれだけのことでございまするので、事態につきましては、私の方から今のような状況を申し上げて御了承を得たいと思っておる次第でございます。
  59. 藤田進

    藤田進君 河野国務大臣が七時二十分ごろ登院したということであれば、現在登院せられていると解するわけで、そうだとすれば、ぜひこの際、直接のこの問題との関係を持つ大臣であるし、同時に今朝来政府から、鳩山総理から文書をもつて当院において発言をいたしたいという要求があっておるにかかわらず、御本人の都合で、これが出席がなかったという趣きのようでありまするので、しばしば食い違いを生じているという事情からも、国務大臣河野一郎君の問題は、直接私はただしたいと思うので、勝手のようでありますが、ぜひこの際、委員長において、先ほどせっかく出席方要求委員長を経ていたしたわけであります。河野さんの代理が直接そのまま官房長官でできようはずはありませんから、総理にかわるべき諸問題等については、十分官房長官からも承わりたいと思いますから、鳩山総理をたってとは申しません。しかし国務大臣河野一郎君は、いまだ重要な日ソ漁業交渉の任務が完全に解放されたとは思わないのでありまして、その意味合いからも、これはぜひ出していただきたい。そこにいられるのに出てこられないわけはないではないですか。
  60. 寺本廣作

    ○寺本広作君 これは事務当局に聞きたいと思うのですが、この案件委員会の審査省略を要求されておりますが、審査省略をせずに委員会に付託されるとすれば、どの委員会に付託になる筋合いのものでございましょうか。
  61. 芥川治

    事務総長芥川治君) 付託になるといたしますと、この議院運営委員会となります。
  62. 寺本廣作

    ○寺本広作君 そうすれば、委員会で審査するということになれば、ただいま藤田委員からお話になっておりますように、なぜ河野大臣が本日の本会議におくれて、発言要求しておったにもかかわらず、定刻をはずして登院しなかったかというようなことが委員会で審査されるのが当然だと思いますが、発議者から、委員会における審査を省略するように要求されておる案件でありますので、そこいらの事情は、本会議で審議されるのが発議者の趣旨に沿うものではなかろうかと、こういうふうに考えます。それで、ただいまの河野大臣のその意見を聞くための出席要求するというのは、これは本会議で聞かれるのがこの要求の趣旨に沿うのではないかと、こう考える次第であります。
  63. 藤田進

    藤田進君 寺本委員が少しはき違いをしていられる、まず委員長官房長官に対する質問から始めてくれ、河野国務大臣に関するものについては後刻ということがあったのだ、いいですか。私は勢頭、河野国務大臣に聞きたいので、その順序は変更して、国務大臣河野一郎君の方を先に出席を求めたわけです。しかも登院せられていることは、官房長官が今発言せられたことでもあるし、おそらく、いすに腰かけているか、立っているか知らないが、とにかく待っているはずなんです。院議に反して本会議にこないという人が、ここにまたこの議運に出てこないということは、重ねてのこれはもう国会の軽視だと思う、その点どうですか。
  64. 寺本廣作

    ○寺本広作君 ただいま藤田委員からの発言でありますが……。(発言する者多し)
  65. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 発言を許しております。(「委員長が聞かれているんじゃないか」と呼ぶ者あり)寺本肩に発言を許しております。寺本君からも議事進行に関して発言をしているのでありますから、私は許しております。(「何の議事進行ですか」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)静粛に願います。
  66. 寺本廣作

    ○寺本広作君 藤田さんからのただいまの御意見を伺いますというと、委員、長から、今、河野大臣の出席要求するから、官房長官にまず質問しておいてくれと、こういう言葉があったということでありますが、そうであれば、私の方は委員長のその措置は適当でないと思います。というのは、これは審査省略要求なんで、審査を省略することに私たち異論がないのです。で、審査を省略するにもかかわらず、この案の内容について御審議をなさるために河野農林大臣出席要求されるということであれば、要求の趣旨と違うのではなかろうかと、こう思うのです。だから、委員長がもしこの決議案内容について審査をするために農林大臣をお呼びになるということであれば、それは必要ないことだと思います。私はこの決議案の審査の際に、本会議で審議さるべきものだと、かように考えます。
  67. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 藤田君に申し上げますが、ただいま議題になっておりまするのは、寺本君からも発言になりましたように、審査省略要求に関する件が議題になっております。そこで、ただいま根本官房長官より、政府その他の事情については自分より答弁するからという発言があったのでありまして、しばらく根本官房長官に対して御質疑願いまして、どうしても足らないというところがありましたならぱ、私は場合によりましては農林大臣出席要求してもいいと思います。根本官房長官より、その間の事情については申し出るということを言っているのでありますから、根本長官に対してもし質疑があれば続行してもらいたいと思います。
  68. 藤田進

    藤田進君 根本官房長官はどれだけの方がよくわからないが、しかし国務大臣の代理がそのままできようはずがない。根本官房長官一人いたらいいじゃないか、鳩山内閣は。そういうことができるなら……。河野農林大臣の身がわりもできるだろうし、あるいはまたその他の身がわりができるということはあり得ないはずです。そうであったならば、当然本会議官房長官がかわってやりますというようなことになるかもしれない。そうはいかぬです、実際問題として。その当人に壁頭聞きたいというのだから、委員長はせっかく呼ぶ気持になっているのだから、あなた方はその妨害をしてはいかぬ。内容についてやっているのじゃない。委員長がそれを取り計らうということになっているのだから、まかして下さい、出席を……。
  69. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 重ねて申し上げます。本日の議案になっておりまするのは、審査省略要求に関する件でありますので、一応関連して、政府側から根本長官が出ておられるのでありますから、もしこの間の事情に関連してただしたいことがあれば、根本長官は、自分が答えると言っておられるのでありますから、一応根本長官にただしてもらいたい、この案件の趣旨は審査省略要求でありますから、私はまずただいまのところでは、これで十分じゃないかと思っております。
  70. 藤田進

    藤田進君 ちょっと委員長に伺いますが、私が質問して、これはあくまでも河野大臣に聞きたいという点があれば、それはその際に配慮するということであるが、いいですか、そこで時間的に根本長官にまずそれをただしてくれ、その間に、河野農林大臣に対して直接聞きたいことがあれば配慮しようということで、私は一歩譲って、この際さっそく事務局をして出席方を促していただく。いいですか。その間にくる時間はあるでしょう、大臣室からくるのだから。この間に官房長官にただすことにはやぶさかでない。
  71. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 重ねて申し上げますが、同じようなことでありますが、審査省略要求議題になっておりますから……、(発言する者多く、議場騒然)事情は根本官房長官が説明すると言っておるのでありますから、必要があれば、まず根本官房長官にただしていただきたいと思います。質疑を続行していただきたいと思います。
  72. 藤田進

    藤田進君 だから質疑は、委員長の言うことも聞きたい、だから始めるが、その間に河野国務大臣をぜひ呼んでもらいたい、それを要求いたします。
  73. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 重ねて申し上げますが、この案件に関連して、どうしても河野農林大臣を呼ばなければならないような場面が生じましたならば……、 (「生じているぞ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)根本官房長官が代理して答弁すると言っておるのでありますから、私はまずこの程度で続行してもらいたいと思います。
  74. 藤田進

    藤田進君 それでは、私は明白に河野農林大臣でなくてはこの答弁に適当でないという質疑を数項目について持っております。この点は時間が非常に貴重でありまするから、従ってさっそく事務局において手配をしてもらう、こちらへ出向くように……。そこで私はそういうことを条件に、とりあえず、今時間がもったいないので質疑に入りますが、ぜひその点は配慮してもらいたい。よろしいですか。(発言する者あり)いや、もうこれは納得したのです。そこで事務総長にまず伺うが、本日、鳩山内閣総理大臣から当院松野議長に対して、国務大臣河野一郎君のいわゆる日ソ漁業交渉という件名で発言したいという申し出があったのであるが、この申し出のあった前後、今日までのまず事務局としての経過をここに説明をしてもらいたい。
  75. 芥川治

    事務総長芥川治君) 内閣総理大臣鳩山一郎君から参議院議長松野鶴平殿に対しまして「本日貴院会議において、河野国務大臣が日ソ間の漁業協定及び海難救助協定に関する交渉の経緯について発言いたしたい。右国会法第七十条によって通告する。」、事務局として受けましたのは本日の午前十一時五十九分。  以上でございます。
  76. 藤田進

    藤田進君 そこで河野国務大臣は、鳩山総理の要請で発言は許すことになって待っておったはずだが、その後、事務当局として出席方を促し、いろいろその出席について努力をしたのか、しないのか、この点を詳細に一つこの経過を説明してもらいたい。
  77. 芥川治

    事務総長芥川治君) その後におきまして、議運理事会におきましてこの点を私から御報告を申し上げ、その後において随時内閣と連絡をとりまして、本会議に即応して農林大臣出席できるように連絡をとっております。
  78. 藤田進

    藤田進君 ところが実際には見えなかったわけだが、この点は一つ官房長官に、まずその経過を伺いたいと思いますが、当院としては、今、事務総長からここに説明があったごとく、十一時五十九分、約十二時、正午ですね、正午にかような発言を求めての要求があった。ところが本日の議事日程の公報は午前十時開議になっておる。午前十時に開議になっておる以上、通例十時ないし十時半、定刻間もなく本会議は開かれる。たまたま本日諸般の事情でおくれていたけれども、十時ないし十時半、十一時ごろには開かれるはずだが、特に本日二十九日の本会議を指定してその発言を求めてみえた。そこで当院としては、それぞれの成規の機関、会議にかけて、さらにその間には政府とも折衝を保って日程をかっちりきめた。ところが待てど河野国務大臣は出てこない。その間の事情を、いきさつを詳細に一つ述べていただきたい。
  79. 根本龍太郎

    政府委員根本龍太郎君) 先ほども概括的に申し上げました通りでございますが、本日、ただいま事務総長が御報告なさった通り、衆参両院に対しまして発言を求めたのであります。衆議院におきましては、定刻若干おくれまして、一時二十分ごろ本会議が開かれまして、そうして報告をいたし、質疑を行なって、そうして本院の方に来ておるものと私は実は信じておったのでございます。なおまた、与党の理事の方にも、なるべく早くということを私はむしろお願いをしておったのでありますが、先ほど申し上げたように、実は私のところに連絡なく、報道関係との約束がありまして、そちらの方に行っているという事情が明らかになりましたので、使いを出したほか、私がその場所に電話をかけまして、参議院の関係において政府から発言通告をしておって、そうしてそれが許可されておるという状況であるから、いろいろ報道機関とのお約束もあるでしょうけれども、ぜひその間打ち合せの上、本院に出ていただきたいということを再三言ったのでございます。それで河野国務大臣も、それは当然だと言うので、立ち上ってお断わりしたけれども、報道機関としては、実は農林大臣自身ははっきり知らないのかもしれないけれども、実ははっきりと、こういうスケジュールであるということになって、これが変更されるというと、非常に支障を乗たすからというので、たっての要求があって、なかなか立ち得なかった、こういう事情でございます。そうして引き続いて十時ごろまでかかるという状況だった。それではとうていいけませんから、そこは何とかして、報道機関としても国会の重要性を知っておることでございましょうから、その点ははっきり話をつけて出ていただきたいということで、七時十五分打ち切っていただいて、そうして七時二十分に本院に参りまして、待機しておる、こういう状況でございます。  こういう状況でございまするので、河野農林大臣が参りましても、これと同様なことでございますので、これはこの出席が遅れたという事情については、客観的事実は、同じでございます。そういう状況でございまするので、ぜひこの際われわれとしては、これは事のいかんを問わず政府の手落ちであるということについては、重々おわびをいたします。
  80. 藤田進

    藤田進君 鳩山総理から当院に対して、国会法第七十条の規定に基いて発言を求めて来ているということは、河野国務大臣は知っていたのか知っていなかったのか。(「そこだ問題は」と呼ぶ者あり)
  81. 根本龍太郎

    政府委員根本龍太郎君) これは、本日の閣議で実は発言を求めるということをきめておるので、その席上におりましたから、本人は存じております。ただこれはそこでそれが行き違いがあるのでございます。河野農林大臣としましては、党の方から、そういうふうに言われておるのと、それからまたその対談の相手に参議院におられる方も出ておるし、その他の方も出ておるので、これは話し合いがついたものと河野農林大臣は、そう言っておられました。それをわれわれの方に連絡がありますれば、それは処置したのでありますが……、それは私が聞いております。そう言っておりました。(「本人を呼べ」「知らないことがあるか」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)そういう状況でございまして、行き違いしたということは事実でございまするが、河野国務大臣が決して本院を軽視するとか何とかということは全然、毛頭考えていない。(「事実はそうなっておるじゃないか」「それなら、くりゃいいじゃないか」「それが本院を無視しておるんだ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)
  82. 剱木亨弘

    ○剱木亨弘君 私は本案に関する審査省略につきまして、提案者に対する質疑は当然許さるべきものだと思います。これは官房長官……。(発言する者多し)
  83. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 剱木君に発言を許しております。
  84. 剱木亨弘

    ○剱木亨弘君 私はこの審査省略の決議案を拝見いたしますと、もうはっきりこれはあなたの方では、立法府の権威に対するはなはだしき無礼行為であるという断定をされて審査省略を出されておる。今これで官房長官にいろいろお聞きになられたり、河野さんに聞くということは、私どもが聞いておると、審査の省略じゃなくて審査の内容のような気がするのです。御質疑なさっておるというのは、官房長官やら何かにお聞きして、それで事情が、あなた方が決議案を出したのに対して誤まりであったと了解したという場合に、撤回するという意味合いにおいて、あなた方はお聞きになっておるのか、審査の内容をお聞きになっておるのか、その点について……。
  85. 藤田進

    藤田進君 私は質疑をいたしておりますから、私がお答えしますが、審査を省略すべきか、すべきでないかということは慎重に扱いたいと思う。審査を省略するほど事態が明確であるか、ないかということは、これは短時間ではあるけれども、やはり直接当人にとっても調べて、なるほど審査を省略して、本会議においてこれは可決すべきものという立場をとっているわけでありまして、審査省略の案件に関連をしてやっていることを了解をしてもらいたい。また今御指摘の、なるほど、これは事実と相当な相違があるということが億が一あったならば、これはしかるべき措置が望ましいと思うので、両々相関してやっておりますので、一つ了承いただきたいと思います。
  86. 剱木亨弘

    ○剱木亨弘君 ただいまのは非常に重大な問題でございまして、あなたは審査省略の決議案をあなたの方で提案されておって、審査省略をする必要があるかどうかをここで今聞くと、それはおかしな話であって、提案された以上は、あなたの方が審査省略をするということは、すでに御決定になっていただいたものと私どもは考えている。まして先ほどの理事会におきまして、私どもはあなた方にはっきり申し上げた。審査省略をされたならば、直ちに省略すると。審査省略をするということを言いながら、提案者が審査省略するかどうか、ここで質問しなければわからないような……。一つ、国会の運営において重大な問題であって、私はそういう提案をされる場合は、審査省略するということは、はっきりしてから、そこでそういう要求を出さるべきことであって、私どもは、はっきりあなたの方で出されたら賛成すると言っているのですから、すみやかにこの問題については委員長において、今の提案者の言のようであるから、これは審査省略について賛成するかしないか、われわれは賛成するといって、理事会においてきめておるのですから、ここでこれをするかせぬかを論議するというような状態は、これはあり得ないことであると思います。一つ委員長でお取り計らい願いたい。
  87. 藤田進

    藤田進君 かなりこれは痛いところで、ここらでちょいと逃げたいところであろうが、そうは参らぬ。われわれ議院運営委員会で、議院の運営については責任を持っておる、お互いに……。それが七時二十分になっても出てこない、しかもまず院に総理の名において発言を求めて来ておきながら、本人が承知をしておると称するならば、これは伝聞だけれども官房長官に、こういう無責任なことについては、議院運営委員会として、この決議案が上程され、審査省略が出た以上は、これに関連してわれわれは十分ただす必要がある。
  88. 剱木亨弘

    ○剱木亨弘君 まずこの問題について、私は、官房長官なり、何なりに事情を聞いて、しかる後判断して、審査省略の決議案を出されるというなら、あなたの言うのはわかるが、しかしながら、審査省略の決議案を出されて要求しておいて、それからこれをここで出すか、出さないかということを審査するというようなことは、議会運営にあり得べからざることだ。だから直ちに審査省略するかしないか、委員長において諮られることが当然だ、それは理の当然だ。
  89. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 藤田君に発言を許しましたから、藤田君に申し上げますが、ただいま議題になっておりますのは、審査省略要求に関する件でありますから、議題の範囲内において発言を願いたい。
  90. 藤田進

    藤田進君 私は質疑をいたしておりますが、私が提案者のような錯覚が、何か、私が間違っておるかもわからないのですが、事務総長、この提出者はだれになっておりますか。(「そこだ、問題は」「答弁した以上提案者は無効になる」と呼ぶ者あり)
  91. 芥川治

    事務総長芥川治君) 発議者は東隆君、戸叶武君、三橋八次郎君が発議者であります。
  92. 藤田進

    藤田進君 わかりましたか、私は提案者じゃない。秩序を立てて質問をやろうじゃないか、官房長官、忙しいのに来ているから……。
  93. 寺本廣作

    ○寺本広作君 先ほどから藤田委員から質問がありました質問の第一点、河野発言要求通告の時刻。質問の第二点、出席督励の状況。質問の第三点、内閣と河野農林大臣との連絡状況。質問の第四点、国会法第七十条の要求河野大臣が知っていたかどうか。これはいずれも本決議案理由書に書いてあることでございまして、決議案自体の内容を審査しつつあると、こう思うのです。私たちは、この決議案の審査を省略してくれという社会党の要求には賛成でございますので、一つ審査をここで打ち切っていただきまして……。(「あわてるな」「おかしい」「そんなことはだめだ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多く、議場騒然)
  94. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 動議が提出されております。賛成者がありましたので……(「おかしいじゃないか」「賛成」と呼ぶ者あり、その他発言する者多く、議場騒然、聴取不能)……動議は可決せられました。  直ちに、審査を省略することに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  95. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 御異議ないものと認めます。(「何を採決するんだ」「おかしい」「何だ、何だ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多く、議場騒然、聴取不能)……審査省略要求について……(「何をやってる」「委員長は何をする」「審査省略とは何事だ」「手を出すな、口で言え」「インチキなことをしたってだめだ」「小委員会を開きなさい」と呼ぶ者あり、その他発言する者多く、議場騒然、聴取不能)   〔委員長退席〕    午後十時四十八分