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戸叶武君 私たちは、今
国会運営に関して
参議院で考えなければならないのは、いろいろな過去の
事例は、参考としてこれは私たちは認めるのですけれ
ども、現
段階に対する認識だと思いますが、私は先ほどから自民党の人の御
意見を伺っていてけげんにたえないのは、実は本
国会が開かれるときの鳩山総理大臣の施政方針演説というものが、二大政党による責任政治を持つ
段階になったからという現状分析の上に立って施政方針を説かれたのです。また二大政党のもとにおける責任政治のあり方による
国会運営というものを、これを起点として考えなければならないのが今の自民党のあり方であって、そうでないとするならば、総理大臣である鳩山さんの現状分析を否定する上に立って、この多数派工作によって自分たちの目的のために制するという、この
国会運営の方針の上に立つというので、そこに総理大臣との間に非常に矛盾が起きるのです。このことは
参議院の性格の上にも今後大きね影響があるし、
国会のあり方にも影響があるし、今後の政党の進め方にも問題点があるので、やはり私は鳩山総理大臣の
出席を求めて、自民党の二大政党におけるその責任政治のあり方をどういうふうに思っているかということを、この際聞いておかなければならないと思う。今回こういう行動に出られると、いつでも、多少は世論は自民党という党においても考慮せられるので、私は当然、自民党が
議長、副
議長をえげつない形で独占したということは、どういう
理由にしても、天下から私は袋だきになると思う。そうすると、せっかく保守、革新の共同責任によって
国会運営に当ろうとされても、自民党を危機に導く立場では、理性において反省を求めていく必要があると思う。その点が一つ。
もう一つは、衆議院における今日の状況というものは、新聞が連日論説においても書かれているように、乱闘寸前というところで、つばぜり合いでもって過去一週間ほど戦った、その
段階における
議長並びに副
議長の果したところの役割というものは、衆議院の私は危機というものを救っていると思う。その危機を救ったのは、自民党から
議長を
出しており、それから
社会党から副
議長を
出しておることによって、私は、
議長、副
議長の
協力によるところの協同動作というものが大きな役割をしたと思うのであります。その成立の過程はどうであっても、結果的には現在衆議院のおかれている姿というものが、やはり与論の賞賛をも私は博したと思う。衆議院というものの
国会運営というものがいろいろな批判を受けていながらも、苦悩を通じて
国会運営に対して一歩前進しようとするときに、良識を売物にしていると言っては失礼だが、良識ということを
参議院のまくら言葉にしておるような
参議院が、衆議院すら
国会運営に対する反省期に入って
国会運営に対して苦心をして、そうして前進しょうというときに、今までの一番最初は、そういうふうに
国会において第一党から
議長、第二党から副
議長を出すというような形で進んだが、過去の二、三回はそうは行かなかったからという名目のもとに、その過去の力の政治を押して行こうということは、今の自民党の少くとも衆議院におけるあり方から見ると、かなり
参議院においても闘争的な本能というものがそこに出ておると思う。たとえば
寺本君のような
発言の中においても、この衆参いずれの院でも、
国会の
運営については過半数を占めねばならない、現実には過半数を制するということがこの慣例になっておると、まさに
緑風会に対する呼びかけは
緑風会を併呑し、これを制するというようなときに、制圧を加えて
国会運営を行おうとするものであり、力の政治を最も端的に表示しておる。これは
速記録に明らかに残っております。言葉じりを取るのではないのですが、こういう露骨な形において
国会運営を行おうとするのかどうか、特に私は
寺本さんから御答弁願いたい。