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1956-05-09 第24回国会 参議院 議院運営委員会 第45号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十一年五月九日(水曜日)    午後一時八分開会     —————————————   委員異動 五月七日委員田中啓一君、三浦義男君、 白井勇君、有馬英二君、吉田萬次君、 川口爲之助君、野本品吉君、秋山長造 君、吉田法晴君及び亀田得治辞任に つき、その補欠として寺本広作君、佐 藤清一郎君、木島虎藏君、西岡ハル君、 高橋衛君、雨森常夫君、石井桂君、阿 具根登君、加瀬完君及び田畑金光君を 議長において指名した。 五月八日委員高橋衛辞任につき、そ の補欠として三浦義男君を議長におい て指名した。 本日委員三浦義男君、西岡ハル君、 高野一夫君、田畑金光君及び高橋道男辞任につき、その補欠として齋藤昇 君、高橋衛君、小西英雄君、戸叶武君 及び河野謙三君を議長において指名 した。     —————————————  出席者は左の通り。    委員長     石原幹市郎君    理事            剱木 亨弘君            寺本 広作君            天田 勝正君            藤田  進君            森田 義衛君    委員            雨森 常夫君            石井  桂君            木島 虎藏君            小西 英雄君            齋藤  昇君            榊原  亨君            佐藤清一郎君            高橋  衛君            宮田 重文君            横川 信夫君            阿具根 登君            岡  三郎君            加瀬  完君            戸叶  武君            永岡 光治君            河野 謙三君            小林 武治君            三浦 辰雄君     —————————————    議     長 松野 鶴平君     —————————————   事務局側    事 務 総 長 芥川  治君    参     事    (事務次長)  河野 義克君    参     事    (委員部長)  宮坂 完孝君    参     事    (記録部長)  丹羽 寒月君    参     事    (警務部長)  佐藤 忠雄君    参     事    (庶務部長)  渡邊  猛君   法制局側    法 制 局 長 奥野 健一君     —————————————   本日の会議に付した案件理事補欠互選議院運営小委員補欠選任の件 ○庶務関係小委員補欠選任の件 ○本会議における議案趣旨説明聴取  並びに質疑に関する件 ○凍霜害対策に関する緊急質問の件 ○本委員会運営に関する件 ○副議長辞任に関する件     —————————————
  2. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) ただいまより議院運営委員会を開会いたします。  まず、本委員会委員異動がありましたので御報告いたします。
  3. 宮坂完孝

    参事宮坂完孝君) 七日付をもちまして、三浦義男君、白井勇君、有馬英二君、吉田萬次君、川口篇之助君、田中啓一君、野本品吉君が辞任されまして、佐藤清一郎君、木島虎藏君、西岡ハル君、高橋衛君、雨森常夫君、寺本広作君、石井桂君が選任されました。秋山長造君、吉田法晴君、亀田得治君が辞任されまして、阿具根登君、加瀬完君、田畑金光君が選任されました。  八日付をもちまして、高橋衛君が辞任されまして、三浦義男君が選任されました。  九日付をもちまして高橋道男君が辞任されまして、河野謙三君が選任いたされました。同じく三浦義男君、西岡ハル君、高野一夫君が辞任いたされまして、齋藤昇君、高橋衛君、小西英雄君が選任されました。また田畑金光君が辞任されまして、戸叶武君が選任されました。  以上であります。     —————————————
  4. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 次に、理事補欠互選の件、議院運営小委員補欠選任の件、庶務関係小委員補欠選任の件を議題にいたします。
  5. 宮坂完孝

    参事宮坂完孝君) 自由民主党から、理事寺本広作君、議院運営小委員寺本広作君、雨森常夫君、木島虎藏君、庶務関係小委員寺本広作君がそれぞれ推薦されております。  また、日本社会党から、議院運営小委員に阿具根登君、庶務関係小委員に同じく阿具根登君が推薦されております。
  6. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) ただいま報告通り決することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 御異議ないと認め、さよう決します。
  8. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 次に、さきに本委員会において、事務総長から重宗議長辞任願いについて報告があり、これに対しまして藤田君から、なお検討したい旨の御発言もございましたので、御質疑等があれば御発言を願います。
  9. 藤田進

    藤田進君 会議順序について申し上げたいのですが、先ほどの理事会において、一応いわゆる雑件その他を先におやりいただくという含みを持たしていたと思いますので、これも別に他意はありませんが、やはりその方向でおやりいただきたいと思います。
  10. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止
  11. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 速記をつけて。  それでは、ただいまお諮りいたしましたが、順序を変えまして、本会議における議案趣旨説明聴取並びに質疑に関する件を議題といたします。  理事会におきまして協議いたしました結果、売春防止法案については、本会議においてその趣旨説明を聴取し、なお、次の要領によって質疑を行うことに意見一致いたしました。  すなわち時間は、自由民主党三十分、社会党二十五分、緑風会二十分、無所属クラブ十五分、人数は各派一人、順序は大会派順。  以上でありまするが、理事会の申し合せの通り決することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  12. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 御異議ないと認め、さよう決します。     —————————————
  13. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 次に、緊急質問に関する件を議題に供します。
  14. 芥川治

    事務総長芥川治君) 緑風会飯島連次郎君から、凍霜害対策に関する緊急質問の御要求が出ております。  所要時間は十五分、要求大臣農林大臣大蔵大臣であります。本日の本会議を希望いたしております。
  15. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 本緊急質問を行うことに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  16. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 御異議ないと認め、さよう決します。  ちょっと速記をとめて。   〔速記中止
  17. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 速記をつけて。
  18. 藤田進

    藤田進君 私はこの際、去る四日、当議院運営委員会におきまして、与党委員である榊原亨君及び石原委員長のとられた会議運営について疑義を持つものであります。この際、この点について明確にしていただきたいのであります。  その第一の点は、当日の文教委員会から回付されましたところの公聴会を開催するについて、これが承認を求めるの件でありますが、質疑打ち切りをなし、討論の省略をして委員採決という趣旨動議らしきものが榊原亨君から出たことを、後刻議事録の翻訳を見てそれを確かめました。当日の模様は喧騒の中でありまして、速記がかようにとれたこと自体疑義を持ちますけれども、しかしその速記を見ると、かような記録になっている。  そこで、これが国会法参議院規則あるいは憲法等にのっとって運営をいたしますこの議運として、過去、全会派一致質疑あるいは討論を省略して直ちに採決ということは、ままあり得ることでありますが、かような議論の多い、また先例のない案件について、いかに数でもって事を決するとは言え、討論までその発言機会を与えないということについては、将来重大なる影響を持つわけであります。議員には、法の建前とし、また議員の権能なり職責として、事を決する場合には、その賛否を明らかにすることに相なっております。私の了解するところでは、国会法参議院規則一連の精神とその明文の中に、委員長としては、これは動議があれば取り上げなければならぬでありましょうが、それは要するに法や規則に沿っていなければならぬと思います。それが、討論機会を許さないで、これを押し切るということについて、まず第一に動議の提出をせられました榊原委員に、どの条文の引用から、さようなことができ、また、せられたのか、まずこの点を明らかにしてもらいたい。法にないことをあえて提出されたようであります。あわせて委員長におかれては、そういうむちゃな提案であっても、だれかが発議し、賛成すれば、いきなりそれを取り上げて事を進めて行くということについては、これまた根拠を明らかにしていただきたい。討論に対する時間の制限とかということがあることは承知いたしております。時間の制限とは、その時間をゼロにするという意味ではないと私は思う。この際明らかにしていただきたい。
  19. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) では、まず私から……。私にお尋ねがありましたので、私からもちょっとお答えを申し上げておきたいと思います。  いろいろただいま御質疑のうち、速記がはっきりとれておったかどうかということについても触れられたのでありますが、私ははっきりと、榊原君からの動議が出まして、たしか高野君だったと思いますが、賛成もございましたので、私それに対して措置をとって行ったわけでございまするが、大体今までの委員会のいろいろの論議というものは、大体フリー・トーキングといいまするか、質疑であるとか、討論であるとか、画然と区別されないでいろいろきておるのが普通の場合の例であったと思うのであります。ことに本件のような法案とか、そういうものでなしに、事案というのでありまするか、こういうような事例では、質疑だの、討論だのという段階を区別しないで論議して採決しておったのが、大体今までの例であったと思うのであります。で、榊原君から、本件については大体意見もはっきりしたのでというふうに、いろいろ諮られましたので、まあそこで私ただいままでの例に従いまして動議採決に付しました。それから結論なり出して行ったような次第であります。
  20. 榊原亨

    榊原亨君 ただいまの問題につきましては、今、委員長がおっしゃられました通り、当日は夜遅くなりまして、その議論は、質議の中にも討論部分に属すると思われる部分もございまするし、判然と質疑討論というふうに画然と、はっきりしておらない。しかもそれが同じこと、同じ趣旨のものが次から次へと繰り返されておりましたので、ただいま石原委員長が言われましたような考えのもとに私は動議出したわけであります。
  21. 藤田進

    藤田進君 従来の例にあったということでありますが、この点は記録による以外に立証ができないと思いますから、記録を出さなきゃなりませんが、従来、たとえば行政委員会委員の任命の承認、その他全会一致の場合等でもわが会派賛否を明らかにいたしております。その明らかにする場合、例外としては、委員長が、「ただいまの提案に対して異議はありませんか」と言った場合に、「異議なし」という形で行なっている場合も例外としてはあります。しかしそれはあくまでも会議上、常識から見て、政府に対して質疑を行なった。そして、それが賛否については全会一致異議もないし、またその院の、委員会運営自体についても異議のない場合には、あらためて「討論ありませんか」、「討論なしと認めます」というようなことは、これは常識上とる必要はないが、四日の議運においては、明らかに、今、榊原委員も指摘されたように、あれに対する賛否の傾向というものは非常に明確であったと思うのです。しかも加賀山文教委員長に来ていただいて、議運に……。異例な案件にぶつかったのであるから、加賀山委員長として一任せられたその公聴会日取りについて、十一日、十二日をなぜきめたのか、委員長の、将来公聴会を持つていかれる経過等についても、その所信も伺ってみないと相ならぬということで、加賀山委員長出席を求めることに終始いたしたと思います。公聴会自体について果してこれを許すべきか、承認すべきでないか。そういう点には、議事録を見て下さい、論議が尽されているかどうか。その点には触れないで、異例なことである、要するに加賀山委員長にこれは来てもらうべきだということに終始いたしておる。提案せられた案件の本体に対しては、質疑も、あるいはこれに対する討論も何もない、あのときにきまったのは、加賀山委員長に対する、ここへ呼ぶか、呼ばないかということも不明確のままに、一括して討論も何も省略して……、議事録がございますから、これは前後は省略いたしますが、こう言っているのですね。「質疑打ち切り討論省略して、そうして各委員採決お願いいたします。」そうしてこれに高野一夫君の「私は、榊原君の動議に賛成いたします。」ということで事が進んだ。しかし、このときはかなり喧騒な状態にあったけれども、いずれにしてもこれを一応証拠とするならば、今言われたような実体は何もなかったじゃありませんか。委員長の言われる、あるいは榊原委員の言われる……。もし仮に榊原委員の、討論はもう質疑段階に相当尽されたとしても、一歩譲って、されたとしても、されてはおりませんが、あの公聴会を許すかどうかについては、触れていないのだ。加賀山委員長を呼ぶかどうかということなんだ。触れたとしても、委員長の扱いとしては、質疑打ち切りが出れば、これはある時期には質疑打ち切り動議も出るでしょうし、これは要するに、時間の制限ですから規則にございます。その線によってやったというのであれば、これは何をか言わんやだが、適当であったか、なかったかという問題は別問題で、なし得ると思う。しかし討論をする機会を与えないで、これをしも機会を与えないで、多数で押し切るということは、最近のずっと一連の問題になって出てきている与党の態度だと思うんだ、私は……。  この点は、将来に対する保障がなかったら、会議自体に参加しても、国民の前に、野党第一党として、個々のそれぞれの案件に対して賛否を明らかにして、その理由を明らかにすることすらできない。こういうことでは、私は議会政治は守れないと思う。どういう、しかし私の見落しのある国会法や、憲法や、規則があるならば教えていただきたい。質疑の時間や、討論の時間の制限はできるけれども……。本会議ですらそうでしょう。ましてや委員会は、より慎重に、しかも時間をかけなきゃならないのが通例だ。本会議討論の通告をしたならば、これは押えることはできませんよ。たとえ会派は一人であっても……。従来われわれはその意味では、ある意味でもう少し会派等でまとめてもらいたいという希望は持っておりましたが、これはただ議論が、時間を五分にするか、あるいは十分にするかというような議論は今まであったけれども討論を許さないという議論は今までない。いいですか。君の言うのは違うんだとおっしゃれば、お互いの手元に持っているわけですから、一応関連するものが、ここに法律が出ているはずですから、規則が出ているはずですから、指摘していただきたい。
  22. 榊原亨

    榊原亨君 他の委員会においてのことを、またこの議運でやるというのはどうかという相当の御議論がありましたし、いろいろそこにおいて討論的なお話があったと思うのであります。会議規則に云々ということがあるのでありますが、なるほど会議規則においては、そういうことがないかもしれませんが、先例においてはあるのじゃないかと思うのでありますが、大体そういう情勢のもとにおきましては、先例においても、そういうことが一応認められているならば、この際はそういうふうなことによって措置されることもやむを得ないのじゃないかというふうに思います。
  23. 藤田進

    藤田進君 私は討論がある。しかも私は討論があると言うのに何だ、討論まで打ち切るのかということを、ここで近いので、手を出すようにして言った。委員長に……。これは出す方も非常識だが、取り上げた方も非常識だ。これは規則違反だ。今言うように、討論があるのに、多数で押し切って討論をさせなかったという例があるとおっしゃるが、どういう場合に、どんな案件であるか示していただきたい。私はそういう先例には触れていない。どういう場合にあったか。
  24. 榊原亨

    榊原亨君 私は、先例事務局においていろいろとお調べになったと思うのでありますが、私の聞いたところによりますと、先例は二例くらいあったということを聞いているのであります。
  25. 藤田進

    藤田進君 それは、あなたがお出しになる前に、その先例を確かめてお出しになったのですか。
  26. 榊原亨

    榊原亨君 私は、そういう先例があるということを確めてはおりませんが、ああいう情勢のもとにおきましては、そういうこともやむを得ないんじゃないかというふうに考えたわけでございます。
  27. 藤田進

    藤田進君 今の考え方が、非常に危険な考え方で、国会規則によっては、やはり質疑の、これは時間制限が必要であれば時間制限をする。が、討論は当然許されて、これに対して必要があれば時間制限をする。これが限界なんです。討論を必要とするのにかかわらず……。これは討論に対して、何人にするとか、同じ会派でも二人、三人目にはこれを制限するとか、本会議でもいろいろルールがありますけれども、全然討論を許さないということの、その考え方先例にあるのか。あるいは国会法なり、この規則の解釈として成り立つとすれば、私はこの際どうしても明確にする必要があると思う。許されなければならぬと思う。
  28. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) それでは速記を中止して……。    午後一時二十九分速記中止      ——————————    午後一時四十六分速記開始
  29. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 速記をつけて。  藤田君よりの発言のありました問題につきまして、種々論議がかわされましたが、去る四日の議院運営委員会において、榊原委員より提案されました討論まで省略する動議を採択いたしましたことは、適当なる措置ではなかったと思います。今後、議事運営につきましては十分注意いたしたいと思います。
  30. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) それでは次に、先ほどお諮りいたしました重宗議長辞任願に……。  速記をとめて。   〔速記中止
  31. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 速記をつけて。  次に、さきに本委員会において事務総長から重宗議長辞任願について報告があり、これに対し、藤田君からなお検討したい旨の御発言もございましたので、御質疑等があれば御発言を願います。
  32. 藤田進

    藤田進君 周知の通り、副議長辞任に伴って、これが後任の選挙について、社会党は、この際院の円滑なる運営をはかり、信用を高めるという諸般の意義をもって、第一党が議長出し、第二党である社会党、この場合は第二党が副議長を出すというルールを確立すべきである。その趣旨で、かねて議院運営理事会に正式に提案をいたしまして、各会派協力を求めるべく努力いたしたのでありますが、これにあわせて、社会党としてはそれぞれの会派にも直接協力方を申し入れた次第であります。ところで現状は、当初議運でも申し合せた通り、円満な話し合いの上で事を運び、決しようということとは、現事態においては、かなりほど遠い実情であることはまことに遺憾でありますが、ここで若干確かめてみたいのは、いろいろ報じられ、私どもにも伝えられて参っておりまするが、自由民主党におかれては、緑風会に対して副議長をぜひ出すように諸般の努力がなされたようであります。これは単に通り一ぺんではなくて、再三の懇請をせられたようでありましたが、与党理事から、これについて、それは事実であったのかないのか確かめたいと思います。
  33. 剱木亨弘

    剱木亨弘君 議長、副議長辞任の件につきまして、社会党さんの方から、この際議長は第一党、副議長は第二党からというルールをきめてもらいたいという御要望がございました。議運理事会及び各会派お話のあったことは事実でございます。  それに基きまして、自由民主党としましては、この問題につきまして慎重に考慮いたしました結果、参議院におきまする議長、副議長について、この際一党から議長出し、二党から副議長を出すというルールを決定するということは適当でないという結論に達しまして、そういう意味合いにおきまして、私どもといたしましては、お申し入れに同意する結果に至らなかったことは、はなはだ遺憾だと思っております。なお、その段階におきまして、会派話し合いで、緑風会に副議長問題についてお話をいたしたことも事実でございます。
  34. 藤田進

    藤田進君 そういたしますと、緑風会さんの方にぜひ副議長を出すようにということは、表面は出せ、実際は、腹は出すなということではなくて、腹から、やはりこの際自由民主党からでなくて、緑風会からお出しになることが適当だということで折衝せられたのですか。
  35. 剱木亨弘

    剱木亨弘君 各会派折衝の気持というようなものを、ここで議運論議さるべき問題かどうか私存じませんが、しかし折衝をする以上は、緑風会から私どもは出すのが適当でないと思いながら出していただきたいというようなことはいたしません。折衝する以上は、必ず緑風会から出していただくことが適当であるということからお願いをしたのであります。
  36. 藤田進

    藤田進君 その適当であるという唯一の結論理由がつまびらかでない。全然これはわからないわけで、私どもそれがなるほどということであれば、それらも勘案の上で、この副議長問題は、将来働いてもらわなければならぬ副議長でありますから、円満に選任をいたしたいと思うわけでありますが、緑風会からぜひ出すべきであるということに立たれたわけですね、なぜ緑風会から出さなければならぬということであったのか、お聞きしたい。
  37. 剱木亨弘

    剱木亨弘君 これは、私ども参議院におきまして、議長は第一党、副議長は第二党から、こういうルールをお聞きするわけにいかないという理由の一つでございますが、参議院におきましては、私の方の会派は絶対多数でないのでございます。やはりこれは絶対多数でない限りは、他の党とやはり話し合いをして、議会運営につきまして御協力願うということは当然であろうかと思います。そういう意味合いにおきまして、緑風会さんの方にお話ししたのは事実でございます。
  38. 藤田進

    藤田進君 それは緑風会さんの協力を得るという目的でお出しになったが、社会党協力は、それでは得ないということの立場に立つわけですか。
  39. 剱木亨弘

    剱木亨弘君 この国会参議院におきましては、絶対多数でない限りは、たとえば議長、副議長をきめる当時におきまして、議長、副議長について絶対多数でない限りにおいては、仮りに第一党から議長が必ず出るという、過去の事例についても、そうはきまっていないのでございます。やはり議長をどちらから出すかということは、各会派間におきまして話し合いによって、その多数を占めた方から出すということは、これは今までの大体の慣例になっております。そういう意味合いにおきまして、私ども緑風会さんにお話をしたことは、何ら支障はないことだと思います。
  40. 藤田進

    藤田進君 いや、支障があるとか、ないとかいう議論ではない。やはり明朗に事が運びませんと、議会運営というものは将来うまく行くわけがありません。今言われた緑風会への副議長推薦方の強い御要請、腹からの御要請は、これは絶対多数でないから緑風会協力を得る意味において、便宜副議長というこの地位を協力の具に、道具に使ったということになりかねないのだが、そうだとしても、そうでないとしても、しからば社会党協力を得ないということを、もうきめて、緑風会協力さえあれば、なるほど百二十二プラスの四十何ぼという確かに計算は出て参りますが、これはどういうわけなのですか、社会党との関係は……。
  41. 剱木亨弘

    剱木亨弘君 私は、私の言い方について誤まりがございますれば正します。もちろん国会運営につきましては、皆さんの御協力を得なければならぬことは事実であります。ただ副議長をどこから出すという場合におきまして、緑風会から出すように緑風会の方にお願いをしたわけであります。
  42. 藤田進

    藤田進君 そういうお話になったことは判明せられたわけですが、その理由なんです。なぜ熱心に緑風会にやられなければならなかったか。これは天下に明らかにしなければなりませんよ。副議長という公的な役員に対して不明朗な取引が行われてはなりません。これは、社会党は公然、明朗に、議運理事会に正式に提案をし、しかるべき代表が各会派を訪れて、全会派を訪れております。それ以外に裏門のそういうことをやっていないし、また皆さんから疑義があってただされれば、質問があれば、私どもはお答えいたします、率直に。だけれども、当時すでに並行して、第二党である社会党からという各般の理由を付して申し入れてあったはずです。それが結局、緑風会協力を得られない。一つの党から二人、正副議長を出すということは、これは適当でないという第一の理念であるならば、なぜ緑風会協力が得られない、副議長の推薦がないというときに、再びもとのあなた方の忌みきらうところの第一党から正副議長を出さないというその結論に返って……、これは人の問題じゃありません、正副議長を自民党から出すということに大転換をなぜされたのですか。そこには重大なる理由がなければならぬなはずです。これはどうなのです。天下に明らかになっておりません、この点は。それははっきりせねばならぬ。この問題ははっきりしなければならぬ。参議院の性格を変えるようなものだ。
  43. 寺本廣作

    寺本広作君 だいぶ議論が人選の内容にまで入ったように思いますけれども、剱木理事から、衆参いずれの院でも、国会運営の責任を負うのには、やはり過半数を持たなければならない。どの政党かがひとりで過半数を持たぬ場合には、他の政党と手をつなぎあって過半数に達するような状態ができる。それによって院の運営の責任を負うというようなことに現実にはなってきておると思うのです。その過半数を制するには、必ずしも第一党、第二党という関係ではなくて、第二党、第三党で連携して過半数を制する、あるいは野党同士で連携して過半数を制することもある、こう思います。  で、これはまあ本院発足の当時には、天田さんから言い出されました第一党は議長、第二党は副議長という慣例があったように聞きますが、その後その慣例は、ずっとくずれて参っております。野党と申しますか、与党以外のところで議長、副議長をとったという先例もあり、衆議院でも、ここ二回ほどは全く与党がとらずに、第二党、第三党で議長、副議長を占めたというような実情であります。私らは議長選挙の際は、過半数をいただいて議長を選出いたしたわけであります。しかし副議長選挙の際には、やはりできるだけ広い、国会運営の責任を多数の者で負って行くというためには、一党だけではやはり安定しがたいということで、緑風会さんに副議長出していただくということをお願いした。  ここには、一党、二党といっても、数の開きの問題、与党、野党の問題等、いろいろ複雑な関係があると思います。また議会運営についての考え方の近似性の問題もあろうと思います。私は緑風会さんは今まで、今の二大政党に超越して中立的立場をとってきたと思います。私ども協力の相手方として話しかけるには適当な会派である、こういうふうに考えております。そういうことから、私ども緑風会さんにぜひ副議長出していただきたいということをお願いした理由は、御了解いただけるのではなかろうか、私どもは天下に対しては、こういう考え方であるということを申し上げておきます。
  44. 藤田進

    藤田進君 この点は、政界において最も慎しむべき事柄を正当なりと信じて行い、かつ現在さように説明なされておるわけであります。多数派工作のために、いやしくも院の役員であるこの重要なポストが、多数工作の具に供せられるということを許されることではありません。それはあるいはゴボウ抜きをやるとか、かっては政界を毒したものだ。そういう考えで、これは私の表現があなたの気に入るようにいかないかもしれないけれども、その趣旨を言いかえれば、そうなのです。多数で責任をとるという考え方から、その率直さは認めますけれども、その率直性と、そのあなた方の主観というものが正しくあるかねいか、これは別問題だ。率直に言われることについては敬意を表するけれども、副議長が、この一週間の間、三十日に辞表を出されてそして本日は何日ですか、九日、いまだうまくいかないというのはそこにある。こういう人事こそ、明朗に公然と事が運ばれなくてはならぬ。そういう意味において、私は今の点はこれは決して天下の納得する理由にはなりません。翻意をしていただきたい。同時に、この点は緑風会さんの方がさすがに良識をもって答えられて、そういう多数派工作に乗らないということになったのだろうと思います。現実に推薦しないとおっしゃるのですから……。これは後刻緑風会さんの方から御説明があると思いますが、私がさらに、先ほどお伺いしたのは、当初一党から、つまり自由民主党から、すでに議長出している。それに重ねてまた副議長を出すということは適当でないから、緑風会さんの方にはお出しいただくような交渉をしたのだ。いいですか、一つの党から正副議長を欲ばってとるというようなことは、これは穏当でないということであったろうと思うのです。そういう意味のことを言われた。それが緑風会さんが出さないとおっしゃった場合には、当初の一番忌みきらった自由民主党から二人を出すということを、しかも話し合いをいたしましょうということで、昨晩来私ども話し合いの余地ありとして申し上げておるのに、あなた方の方、自民党の方だけは話す余地がない。片っ方は余地があると言っておるのに、余地がない、余地がないといって、強引にやられるかどうかは今後の問題だが、(笑声)そういう気魄に見えるのだが、なぜ、では一番きらったところの一党から二人を出すということになったのか、納得いく理由があるはずなんです。
  45. 寺本廣作

    寺本広作君 私の方は、一党かち二人出すことを忌みきらったということは申し上げておらぬのです。過半数を持たないのだから、できるだけ多数の方の御協力を得て議会運営の責任を分ちたいということを申しております。それは私たちの希望です。  それで、そういう希望で緑風会さんにお願いした。私たちは、これが国会役員の選挙を多数派工作の具に供したとは申しません。と申しますことは、前に第三党から議長を出され、第二党から副議長を出された。その場合に、第三党が、第二党を多数派工作で副議長を割り振ったとは思われません。衆議院では堤・原、益谷・杉山の諸氏が第二党、第三党から出た、これが第二党の多数派工作であったとは思われない。私たちはやはり、野党同士で議会運営の責任を負いたいという考え一方が、ああいう姿になったので、私どもは今過半数を持たぬのでありますから、これで国会運営の責任をできるだけ多数の人に負っていただくように、しかもそれについては、この国会運営のやり方について、考え方の近似しておる者に協力を求めるというのは、これはきわめて、自然なことであろうと思う。決して多数派工作のために緑風会お願いしたわけではございません。
  46. 藤田進

    藤田進君 これは緑風会さんにお願いをすることによって、過半数でない……、さっきのを、もう一ぺん復習してやる以外にありませんが、あなたのおっしゃる要旨は、絶対多数でない。過半数でないので、緑風会さんの協力を得て議会の安定をはかりたい。絶対多数でないというのは、これは何を言っているのか。単なる観念論じゃなくて、数字をあなたは言っているのですよ、絶対多数の数字、百二十二ですか、今これは過半数でないから緑風会さんの協力を得て、そうして議会の資任体制なり、安定をはかりたい。こう言っている。これは要するに多数になれば安定するというものの考え方です、数字がね。そうしてこの協力を得るという実体は、あなたは何と考えていますか。寺本委員にお伺いしたい。協力を得たいという実体は何ですか。  常に与党が、議長を持っている自由民主党が、賛成といえば、協力する関係にある緑風会さんは、常にいかなる案件でも賛成、反対と言えば常に反対、そんなことをあなたは考えてはいないでしょうね。賛否は、おのおのの議員のやはり選挙せられて出てきたその代表の代表権の行使ですから、これが、たまたま政党という会派をなしている、緑風会という会派をなしている。できるだけの調整をはかって、院の運営ルール等については協力をするが、一々の案件について、副議長出した以上は賛成のものは賛成、反対のものは反対、常に与党が言うわけじゃないでしょう。  そうだとすれば、社会党としても協力を、あなたはできないという態度に立つのか。緑風会さんが出さないということになれば、そういう定義の協力であれば、社会党だって、今までも協力してきているはずです。なぜ正副議長自由民主党から出すことに予定の基本的理念を変更して、あなた方は言ったことはないと言われるが、剱木さんが言ったように、与党を代表して理事の方から言っている。その代表意見は、どういうことを言われたかといえば、これは一党から議長出し、副議長も出すということは適当でないのでと、まずここから始まったのですよ。速記を調べてごらんなさい、速記録を。それにもかかわらず、なぜ社会党にというものでなしに、基本的な考え方を変更したのかというその質問をしているわけです。
  47. 剱木亨弘

    剱木亨弘君 それは速記録を読めばわかりますが、あなたの方の申し入れは、そうであったと私は思います。
  48. 藤田進

    藤田進君 それは、申し入れはそうです。
  49. 剱木亨弘

    剱木亨弘君 私の方は、そう考えたということを私は言っている。
  50. 藤田進

    藤田進君 しからば緑風会さんの方へ副議長ということの慫慂を強くせられたということは、これはとりもなおさず、議長も副議長自由民主党から出すことは、適当でないと考えていたのでしょう。
  51. 寺本廣作

    寺本広作君 私の方としては、緑風会さんから副議長出していただくということは最善の案であると思いました。しかしそれができなければ、私の方から議長、副議長を出すことも次善の案である、こういうふうに考えていました。
  52. 藤田進

    藤田進君 そこでそうなると、協力関係というものを、どうあなたは実体として考えているのか。
  53. 寺本廣作

    寺本広作君 議会運営が円滑に行くように考えております。
  54. 藤田進

    藤田進君 そうすると、社会党ならば副議長出しても出さなくても、あれはまあどうせ協力しないのだからと、初めっからあなたはそういう主観に……、あなたじゃない、自由民主党は立っておるのですか。衆議院においても現在はどういう姿か御承知の通り参議院の過去の経過から見ても御承知の通り……。
  55. 寺本廣作

    寺本広作君 社会党さんにも、国会運営については十分御協力をいただいていると考えます。しかしなお私の方としては、国会運営の責任を負うという、議長出している会派でもありますし、責任を負うという立場からは、私の方とこの国会運営についての考え方の近いところに、副議長お願いするというのは当然の措置ではないかと思います。
  56. 藤田進

    藤田進君 そうすれば、私が先ほども申し上げ、先般来申し入れている第一党、第二党というその基本的考え方については、どういう見解を持っておりますか。
  57. 寺本廣作

    寺本広作君 第一党、第二党と申しましても、いろいろの組み合せがあろうと思います。第一党でも過半数を占める第一党もございましょうし、三分の一ぐらいしかない場合の第一党もございましょう。第二党と申しましても三分の一、四分の一しかない第二党もございましょうし、第二党でも与党的な立場におられる第二党もございましょうし、野党的な立場をとられる第二党もあろうと思います。  従って国会発足当時、第一党議長、第二党副議長ということをやってみたが、その後それがずっとくずれてきているということには、くずれるだけの理由があったんだろうと思います。  私たちは、これを第一党議長、第二党副議長という原則をここできめても、将来には、政治の動きが必ずしもこれは、そのきめた今の状況と同じであろうとは思いません。で、そのときどきの情勢に応じて、やはり国会運営の責任を負えるだけの過半数を作り上げて行く、そのルールというものは、これはやはりそのときの情勢できまって行くので、ここで第一党議長、第二党副議長ときめても、動かないものでもあるまい、こういうふうに考えております。
  58. 藤田進

    藤田進君 ここで事務当局から資料を出してもらいたいと思いますが、明治憲法まではさかのぼらぬが、新憲法になって、参議院が構成せられて以来の議長、副議長の大体の所属会派、同時代における……、これをどのような状況にあったか、提示していただきたいと思います。
  59. 河野義克

    参事河野義克君) 資料ということで、資料が必要でありますれば後刻差し上げますが、一応御説明申し上げます。  一等初めは、第一回の場合には議長は松平恒雄君で緑風会であります。その場合は、副議長は松本治一郎君で社会党であります。それから第六回国会、松平恒雄君の逝去に伴って議長佐藤尚武君になられました。それより先、第五回に松本治郎君が議員でなくなられまして、従って副議長がなくなったので、副議長の後任に松嶋喜作君が選ばれております。松嶋喜作君は、第五回から第七回まで副議長をしております。これは民主自由党であります。それから佐藤尚武君が第六回から第十五回まで議長の職になられたのでありますが、その間、副議長の方はかわりまして、第八回から第十五回までは社会党の三木治朗君が副議長をせられております。第十六国会には、議長緑風会の河井彌八君、副議長に自由党の重宗雄三君が当選せられております。本国会第二十四国会に至り、河井彌八君が辞任せられて、議長自由民主党の松野鶴平君が当選せられるに至っております。
  60. 天田勝正

    ○天田勝正君 そのお答えを得る間に質問をしようと思ったんですが、先ほど来から、今までいろいろ自由民主党考え方についてお話がございましたが、絶対多数を一会派で独占できない場合には、それに近い会派協力を得て、絶対多数になって運営の責任を果す、こういうまあお考え方を伺ったわけですけれども、その点は、根本的に私どもの立場とは違うと申し上げたい。それはわが会派としては、仮りに一党において絶対多数が得られたにしても、院の運営というものは、すべての会派協力のもとに行われるべきものだ、こういう考え方を私どもは持っているのであります。  それゆえに、私どもの方はもちろん少数党でありまするけれども、それにもかかわらず、政策、案件等の賛否は別でありますけれども、院の運営については、われわれもできる限りの協力をしてきた、こういう事情でございます。  それからもう一つ、考え方の前提を一致させなければ議論は進まないので申し上げますが、われわれとしては、必ずしも第一党が議長、第二党が副議長であるということは関連のないというお話でありましたが、今の答えでも明らかになりましたように、最初は議長、副議長、以下各常任委員長理事に至るまでが、この大会派から小会派に至る、ずっと順序を踏んで、ただ議長、副議長話し合いのついたところで、本会議の投票ということをやったわけでありますけれども、全体を、すべて第一会派議長、第二会派議長、以下第三会派予算委員長等の話し合いを了して、この議長、副議長の任命がなされたのであって、本来の本院の一番もとになる慣例というものが、その第一国会における姿というものが、最も参議院にふさわしい、望ましい姿であると私どもはそう考えております。  で、そのときは、今も次長からも言われましたように、最大会派緑風会、今の緑風会、第三会派という姿ではございません。九十何名かおりました第一会派議長をやるのは当然であり、第二会派は、ずっとそれより少なかったが四十七名の社会党でございましたので、そこで松本治一郎君が副議長をさしていただいた、こういう事情でございます。  それから佐藤尚武さんが議長になるときも、これ同じくやはり松下さんのあとでありますし、なお会派としては緑風会が最大会派である。ゆえにやはり佐藤さんが議長になられた、こういうことの了承で、投票を行なったのであります。  それから松嶋さんのときになって、切めて慣例がくずされたのであります。松嶋さんのときになって、これはこの第二会派でないけれども、しかしそれはおれの方でとるのだ、こういう事情になってきたので、ここに一番いい姿の慣例というものがくずされたので、そのくずされたのは、われわれの方でなくて自由民主党さんだから、そこでまた、やがてくずすこともあり得るという考え方が腹の中にあるから、私は、おそらく今度のような態度をとらざるを得なくなったのではなかろうか、こういうふうに考えております。  以上、意見として申し上げたけれども、別な意見があれば承わりたいと思います。
  61. 戸叶武

    戸叶武君 私たちは、今国会運営に関して参議院で考えなければならないのは、いろいろな過去の事例は、参考としてこれは私たちは認めるのですけれども、現段階に対する認識だと思いますが、私は先ほどから自民党の人の御意見を伺っていてけげんにたえないのは、実は本国会が開かれるときの鳩山総理大臣の施政方針演説というものが、二大政党による責任政治を持つ段階になったからという現状分析の上に立って施政方針を説かれたのです。また二大政党のもとにおける責任政治のあり方による国会運営というものを、これを起点として考えなければならないのが今の自民党のあり方であって、そうでないとするならば、総理大臣である鳩山さんの現状分析を否定する上に立って、この多数派工作によって自分たちの目的のために制するという、この国会運営の方針の上に立つというので、そこに総理大臣との間に非常に矛盾が起きるのです。このことは参議院の性格の上にも今後大きね影響があるし、国会のあり方にも影響があるし、今後の政党の進め方にも問題点があるので、やはり私は鳩山総理大臣の出席を求めて、自民党の二大政党におけるその責任政治のあり方をどういうふうに思っているかということを、この際聞いておかなければならないと思う。今回こういう行動に出られると、いつでも、多少は世論は自民党という党においても考慮せられるので、私は当然、自民党が議長、副議長をえげつない形で独占したということは、どういう理由にしても、天下から私は袋だきになると思う。そうすると、せっかく保守、革新の共同責任によって国会運営に当ろうとされても、自民党を危機に導く立場では、理性において反省を求めていく必要があると思う。その点が一つ。  もう一つは、衆議院における今日の状況というものは、新聞が連日論説においても書かれているように、乱闘寸前というところで、つばぜり合いでもって過去一週間ほど戦った、その段階における議長並びに副議長の果したところの役割というものは、衆議院の私は危機というものを救っていると思う。その危機を救ったのは、自民党から議長出しており、それから社会党から副議長出しておることによって、私は、議長、副議長協力によるところの協同動作というものが大きな役割をしたと思うのであります。その成立の過程はどうであっても、結果的には現在衆議院のおかれている姿というものが、やはり与論の賞賛をも私は博したと思う。衆議院というものの国会運営というものがいろいろな批判を受けていながらも、苦悩を通じて国会運営に対して一歩前進しようとするときに、良識を売物にしていると言っては失礼だが、良識ということを参議院のまくら言葉にしておるような参議院が、衆議院すら国会運営に対する反省期に入って国会運営に対して苦心をして、そうして前進しょうというときに、今までの一番最初は、そういうふうに国会において第一党から議長、第二党から副議長を出すというような形で進んだが、過去の二、三回はそうは行かなかったからという名目のもとに、その過去の力の政治を押して行こうということは、今の自民党の少くとも衆議院におけるあり方から見ると、かなり参議院においても闘争的な本能というものがそこに出ておると思う。たとえば寺本君のような発言の中においても、この衆参いずれの院でも、国会運営については過半数を占めねばならない、現実には過半数を制するということがこの慣例になっておると、まさに緑風会に対する呼びかけは緑風会を併呑し、これを制するというようなときに、制圧を加えて国会運営を行おうとするものであり、力の政治を最も端的に表示しておる。これは速記録に明らかに残っております。言葉じりを取るのではないのですが、こういう露骨な形において国会運営を行おうとするのかどうか、特に私は寺本さんから御答弁願いたい。
  62. 寺本廣作

    寺本広作君 大へんな誤解を招いたようであります。私が申し上げたのは、議長、副議長を選挙で当選させるためには、やはり院の過半数を占めなければ議長、副議長は当選しにくいということで申し上げたのであります。
  63. 阿具根登

    ○阿具根登君 私も寺本さんに御質問いたしますが、実は過半数を得るために緑風会さんに働きかけたと言われたけれども、政党政治である以上、政策によってやられるのは私はかまわないと思います。ところがそれを、ポストを与えて、自分のところに近寄っていただく、緑風会というのは、今まで言われておるように右に偏せず、左に偏せずといってやっておられたので、あなた方は自分たちのものだと、こういうふうなことを考えておられるのか、それがどうであるのかというのが一つと、緑風会から人を侮辱するなというような考え方があるのじゃないかと思うが……。  もう一つは、議会政治における議院運営をあなた方が責任を持つ、そうすれば社会党議会運営に対して責任は何もないのか、こういうことになるわけでありますが、そういうことを肯定した上でのことであるかどうか、私たちが言っておるのは、議会はあくまでも話し合いの場で、そのためには一党と二党が話し合うような機会を作っておくことこそ、ほんとうの私は議院の運営ができるのではないか、こういうことを私たちは国民にも皆さんにもよく訴えておるわけであります。ところが寺本さんのお話では、議院の運営は私たちが責任を負います、責任を負う以上は、過半数でないから緑風会さんも一緒に責任を負っていただきますと、非常に手前勝手なことを言っておられますが、それでいいのかどうか。われわれは議院運営に対して、責任は負わなくていいのかどうか。その点をはっきりお伺いいたします。
  64. 寺本廣作

    寺本広作君 これはもう申し上げるまでもないことでありますが、衆議院で益谷さんが自由党で議長になり、杉山さんが副議長になる、これは政策が親しいからでも何でもない、私たちは当時与党で、益谷さんは野党で議長になられた。野党が国会運営の責任を負おうじゃないかという話し合いで、ああいうことになったが、その前の堤さんが議長になり、原さんが副議長になられたときに、決して民主党、社会党が政策で提携したわけではない。野党で議会運営の責任を負おうじゃないかということで、議会運営の責任を負おうじやないかということは……。(「あなたは与党だという前提で、緑風会のことを言っておるのでしょう、私はそうじゃないと思っている」と呼ぶ者あり)
  65. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 発言を求めてやって下さい。
  66. 寺本廣作

    寺本広作君 阿具根君は、私のことを誤解して言っておる、参議院佐藤議長に……。(発言する者多し)まだ発言継続中です。佐藤さんが議長になられ、三木さんが副議長になったときも、決してこれはお互いに多数派工作をやったわけでも、政策を提携したわけのものでもない。議会運営の責任を分ち合おうということで、ああなったと思うのです。われわれはそういう意味で、緑風会与党になったわけでもなければ、私たちの方も、多数派工作に屈するとは思わぬ、議会運営に責任を分ち合う相手方として私ども緑風会を選んだ。しかし、この間議会に出ておるすべてのものが、議会の役員を出す出さぬにかかわらず、議会運営に全部が議員としての立場から、これは協力すべきものだと思います。その意味では、私は社会党議会運営協力をしていただいていることに非常に敬意を表しております。
  67. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 小林君。   〔戸叶武君「私の質問に対して非常に漏れておるから」と述ぶ〕
  68. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 小林さんが先ほどから発言を求めておるから……。   〔戸叶武君「私の途中だから、質問に対して」と述ぶ〕
  69. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 戸叶君。
  70. 戸叶武

    戸叶武君 私の二点に対する質問、鳩山さんがここに来てもらえるかどうかという質問があるのです。特にこなくても、自民党を代表して、総理大臣として鳩山さんが、二大政党による責任政治を確立するためにという施政方針でもって演説された。それにもかかわらず、少くともあなたの言われる話によると、自民党の責任によって国会運営をやるという、あたかも自民党がろう断して、あるときには緑風会を抱き込んで、これを制してやるというような不穏当な用語によって、多数派工作によって国会運営を押し切ろうという考え方、このことは言葉じりではないと思う。やはり国会運営に対するところの心がまえというものが、自民党の総裁であり、総理大臣であるところの鳩山さんと、あなた方の中には非常に食い違いがある。  それからもう一点は、衆議院と参議院におけるところのあり方で、少くとも参議院においては、衆議院よりもう一つ激突を避けるものを考えて行かなければならない場だと思う。あなたの事例というものは、すべて最近におけるところの衆議院を引用するが、過去は私はいいと思わない、よいと思わない、しかしその反省の上に立って、衆議院が前進しようとするときに、参議院が、衆議院がそういうことをやったのだから、われわれもそうやろうじゃないかという形では、逆戻りになって前進がなされない。少くとも過去のでき上りはどうであろうと、結果における今日の衆議院の姿というものは、衆議院の危機を救っておる。これは世の中でもって賞賛を得ておるのです。このよいことはとり、悪いことは捨てるというのが、われわれの謙虚な態度だと思う。そうでなくて、腕まくりして、こういうふうにやってきて押し通してきたのだから、それでもって押そうじゃないかというやくざ仁義的な行き方で進んでいっては、私は国会運営というものは、これはほんとうによく前進しないのではないか、今国会のあり方というものが、私は世間から非常に再検討されておるときだと思う。謙虚な気持においてやはりやって行きたいと思う。与党と共同の責任において国会運営はなすべきであって、政策の上における戦いはあっても、国会運営そのものは、与野党共同の責任においてこれをやって行くというような慣例が生み出されない以上は、二大政党によるところの責任政治なんというものは作られてこない、総理大臣がそういう意欲をもって、二大政党による責任政治を作ろうという悲願の上に立っておるにかかわらず、その党派におけるところの首領株が、それをぶちこわすような言動をもって臨んでおることは、それは非常に私は党と自民党が作り上げた総理大臣との間に、考え方に非常に距離があると思う。そのことに対して明快な答弁を寺本さんから私は承わりたい。
  71. 寺本廣作

    寺本広作君 総理大臣をここに呼ぶようにというお話でございましたが、これは参議院の副議長選挙に、総理大臣を呼んで意見を聞かなければ、副議長選挙ができかねるというものでもなかろうと思います。私どもとしては、会派を代表してここに出ておるつもりでございますので、総理大臣を呼ぶことは御勘弁願いたい。
  72. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 小林君。(「委員長はさっきもああいうことをやっている」「さっきやって、またそういうことを言う」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)小林君がずいぶん先刻から発言を求めている。では戸叶君。
  73. 戸叶武

    戸叶武君 私は、何も総理大臣の資格じゃなく、総裁である鳩山さんということで質問しているのです。(発言する者多し)
  74. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 静粛に願います。戸叶君、発言を許しました。
  75. 戸叶武

    戸叶武君 これは、われわれは事務官僚と違うのですよ。やはり政党の責任において国会運営は論ずべきであって、官僚的事務処理によって議院運営というのはなされるのじゃない。私たちはこの段階において、あとでどう受けるかという世評をも背景にして、私たちはこの問題は論じて行かなければならないと思う。あなた方のやはり心がまえというものは、納得の行かないものがあるから、党の指導者と党の幹部との間におけるギャップで、そのままその言葉を受け取っていいのかどうか、要するに、あなたたちは二大政党による責任政治というものによる国会運営というものをどう考えているのか、それを簡単に伺いたい。
  76. 寺本廣作

    寺本広作君 先ほど御指摘のあった、衆議院の例ばかりあったというお話がありましたが、この点は、参議院の例も十分申し上げたと思います。なお私たちは、ここには党を代表して参っておりますので、党の幹部の考えと違ったことを申しているつもりはございません。先ほどからるる申し上げていることによって、私たちが副議長選挙に臨む態度は十分世間にも理解されたことと考えます。   〔「ここは討論の場じゃない」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し〕
  77. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 速記をとめて。   〔速記中止
  78. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 速記を始めて。
  79. 小林武治

    ○小林武治君 先ほどから緑風会がいろいろ引き合いに出されましたが、私どもは、この際副議長緑風会としては出さない、こういうことを決定しております。またわれわれの方の考え方としましては、参議院議長が第一党で、副議長は第二党でなければならぬ、こういう考えも持っておりません。従ってわれわれがなぜ出さないかということは、多くの人の考え方は、第一党の自由民主党が責任を、両方お出しになってお持ちになるがよかろうと、こういうような考え方からして、われわれは出さない、こういうことをきめたのであります。しかして副議長選挙につきましては、私ども会派としては、どの会派にも別に同調するという考え方は持ちません。これはわれわれの会派としては自由問題として、こういうことをきめている。  それから、先ほどから自民党がわれわれを何か吸収でもするような変な言葉がありましたが、さようなことは自民党もお考えになっておらないと思いますし、われわれもむろん考えておらない。従ってさような言葉は慎しんでいただきたい、これだけ申し上げておきます。   〔藤田進君「慎しむためにちょっとただしたいのですが、今の小林君の」と述ぶ〕
  80. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 藤田君。
  81. 藤田進

    藤田進君 それじゃ、私ども緑風会さんに対してとやかく言うのじゃなくて、お聞きの通り緑風会さんはさすがにお断わりになっているので、いわばほめていただけるような発言を今までしてきたつもりなんですが、それが慎しまなければならぬというので、どの点なのか、ちょっとこの点は重大なので、速記もついておりますので、どの点をわれわれが慎しまなければならぬのか、私どもとしては、今ほど来お聞きの通り、こちらの方では緑風会協力を得るために副議長という地位を回した、こういうことが言われている。しかしそれをお断わりになった。さすがにお断わりになったのだ。これはしかし、もしそれは副議長という地位を、緑風会の抱き込み戦術に使うようなことではならぬということを指摘しているのであって、私どもは、緑風会さんもそれによって色けを示す、そういう傾向があったというようなことは一言も申し上げていないわけなんです。どの点を慎しんだらいいのか、まず明らかにしてもらいたい。
  82. 小林武治

    ○小林武治君 今の点は、藤田さんの発言ではございません。ほかの方が、副議長を呈することによって緑風会を抱き込む、抱き込むじゃない、吸収する、こういうふうな言葉が、どなたかからあったから申し上げているわけです。その点だけです。
  83. 剱木亨弘

    剱木亨弘君 私この際、大体議論が出尽したようですけれどもへ一応ここで懇談に移していただきまして、この問題をやっていただきたいと思います。
  84. 阿具根登

    ○阿具根登君 今の問題、ちょっとはっきりしておかないと、速記つけておりますから……。
  85. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) それじゃ今のことに限って、……。
  86. 阿具根登

    ○阿具根登君 だれが言ったか私も知らぬけれども、今の御発言では、藤田さんは言っておらぬけれども、しゃべったというと、しゃべった者はこの三人おりますけれども、だれが言った……、ところが、われわれが緑風会さんにそういうことを言った覚えは一言もない。自民党がそういうことをやれば、そういうふうに感じられるじゃないかと、逆に緑風会さんのためにわれわれは言ってるようなものですよ。こういう工作をすれば、協力してもらうために、議長を上げなければ副議長を上げますと、こういうことを言われるならば、中立を標榜されておる緑風会さんを抱き込む工作であるというように見られるじゃないか、こういうことを言っておるから、そうだとおっしゃられると思ったら、慎しめということだから、これはどこを慎しまなければならぬのですか。
  87. 小林武治

    ○小林武治君 われわれは、いわゆる抱き込みとか、あるいは吸収とか、こういうふうなつもりで自民党はおっしゃっておるわけじゃあるまいと……。
  88. 阿具根登

    ○阿具根登君 私たちは、自民党がそういうことを言われれば、こういうふうに見えますぞと言ったから、あなたが、自民党の代弁をして、そういうことは自民党は言っておりませんということをあなたがおっしゃったわけですね、わかりました。それだったらわかりますよ。
  89. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) いいですね、小林さん。ちょっと剱木さんからも先ほどお話もありましたので、ちょっと速記をとめて、……。〔「いや速記をやって」と呼ぶ者あり〕
  90. 小林武治

    ○小林武治君 私は自民党の代弁をしたわけではありません。そういうふうに誤解をしないでもらいたい、こういうことを申し上げておきます。
  91. 岡三郎

    ○岡三郎君 緑風会さんの方は、自民党の方にそういうふうに思われても、社会党に思われても困るというのだから、そういうことを言ってないということで、御了解願えると思うのです。  それは別にして、やはり私は、どうこう言っても、やはり国会運営からいったら、第一党が議長で、第二党が副議長というのが自然だと思うのですが、これは寺本さん自然にそうお考えになりませんか。これは剱木さんでも、委員長でもかまわぬ。これはすなおに考えて、既往にとらわれずに、そう考えるのがごく自然だと思うのですが、それはいかがでしょう。(寺本広作君「何度も」と述ぶ)何度もじゃない、私は自然に考えているんですよ、これはどうですか。
  92. 寺本廣作

    寺本広作君 先ほどから何度もお答え申し上げた通りでございます。第一党と言っても、過半数を持っておる第一党もあろうし、過半数を持たぬ第一党もあろうし、第二党といっても与党の場合もあろうし、与党的なものもあろうし、野党もあろうし、ルールの問題ですから、(「ルールじゃない、現実の問題」と呼ぶ者あり)ルールの問題として考える場合には、一党が議長、二党が副議長といっても、現実の政治情勢にもそぐわぬ場合がしばしば出る、そういうような簡単な割り切り方をしても、国会運営の上から動かしがたいルールであると思えない。それは何度も答弁申し上げた通りです。
  93. 岡三郎

    ○岡三郎君 だいぶ寺本さんは、議事運営に練達になって微妙なことをおっしゃいますが、そういうことは、本来は要らざることであって、やはりすなおに一党が議長、二党が副議長という慣例が樹立されれば、少くともこういうふうな構成については割合に……割合じゃなく平穏無事に行けると思う、常任委員長にしても、これはよい慣例が作られておるのです。そのとき、そのときによって、全部とってしまうとか、何とかいうことになると、やはり一党独裁、専制というようなそしりを受けるということは好ましくないから、特に参議院においては、こういうことをため直して行こう、こういうわけで、われわれとしては、今後においてもそう考えていただきたいと、こう思うわけです。現在においては、今までのことを聞いておるというと、どうも無理らしい、だから一ぺんきまったものを、もう一ぺん党議を変えろといっても無理であるようです。だから私は、その点はあえて言いませんが、やはり今後においても、将来第一党がそうなって、第二党が今言ったように副議長というふうに作られて行くことを私は望みたいのですよ、望みたいが、それに対して寺本さんが、そういうことは子供の意見にひとしいのだというふうに言われる、私は情ないと思うのですが、結局私はそのことを今質問したいけれども、これ以上しません。  ただし問題は、われわれが考えていることは、緑風会にどうこう言ったということではなくて、やはり一応自由民主党に対しても、社会党から、ぜひともこの際は社会党に副議長を譲ってもらいたい、これは社会党にしては異例のことなんですよ。今まで副議長をこれほど、もらいたいということを言ったことはないのです。これはなぜかというと、やはりいろいろな面から考えて、そういうふうに行く方がよろしかろうというので、われわれは異常なる熱意を示したわけなんです。だからそれによって新しい先例を作り、慣例を作り、従来、参議院が開始された当時のよい慣習というものを作って行こうということについて、私はだれも異存はないと思う。これは議長さんもここにおられるけれども議長さんの方も、そういう考え方は全然一顧だにも値いしないとは私は思われぬ、こう考えるのです。ですからここのところは、われわれ社会党もすなおに考えてそう言っておるのです。だからその点については十分考慮をし、考える余地があるというふうに考えられると思うので、あえてこれ以上言いませんが、一応自民党にも申し入れているのだから、社会党の方にも、一言ぐらいごあいさつがあってもよろしかったんではないかと、ちょっとこれは蒸し返すようですが、それだけの所見を述べて私は終ります。
  94. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 速記をとめて。   〔速記中止
  95. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) それじゃ、速記をつけて。
  96. 藤田進

    藤田進君 先刻来、副議長辞任に伴い、これが選任について、主として与党である自民党のお考え並びに従来まで緑風会その他の会派との折衝事情等について確かめたわけでありますが、これは要するに明らかになったことは、私どもが最も心配いたしておりましたところの議長を補佐する重要なポストが、ややもすると多数派工作なり、いわば、そういう議会の安定と称してなされているようにうかがえる点は、まことに遺憾と思います。しかし私どもはまだこれから一つ、各会派とも努力をいたしまして、引き続き直ちに調整をはかりたいと考えておりまするので、議長におかれても、議長御自身のお考えもありまするし、ひいては議院の運営全体から見て、この上とも一つの調整方の御努力も煩わしたいと思いまするので、議院運営委員の諸君並びに議院運営委員長におかれても、かようにお取りなしをいただくように、この際要請をいたしまして、ひとまず質疑を終りたいと思います。
  97. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 他に御発言も……。
  98. 寺本廣作

    寺本広作君 先日来、この問題では各会派閥の話し合いが進められ、また議運理事会でも長い時間をかけ、論議された問題であります。もはや各会派意見は出尽したように思いますから、これで一つ会議を閉じていただきたいと思います。
  99. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) ほかに御発言もなければ、時間の関係もありまするので、この程度にいたしまして、議運はこれにて休憩いたしまして、本会議の終了とともに議運は散会いたしたいと思います。  休憩いたします。    午後二時五十四分休憩   〔休憩後開会に至らなかった〕