○竹下豐次君 関連いたしまして。先ほど上林さんからの御質問がございましたが、私など
緑風会といたしましては、
国会の
召集を
最初に
要望いたしました際は、
日ソ交渉の問題は持ち出しませんで、
参議院の
構成の問題ということを主として
要望したわけであります。その後
日ソ交渉の問題がだんだん進んで参りまして、そうして昨日はまたその問題も加えて
開会を早くしてもらいたいということを
要望したわけであります。先ほどからの御質問、お答えを伺っておりますというと、主として
日ソ交渉に主力を置いての質問応答のように伺っておりますが、この
構成の問題についても、やはりその問題が今消えているわけじゃないのでありまして、
政府としては両方もとより
考えていただかなければならないわけであります。
日ソ交渉の問題につきましては、先ほどから長官の御
説明を承わりましても、
鳩山総理が向うに
おいでになるか、
おいでにならぬかも、まだはっきりきまっていないというような御
説明でございましたが、その
通りだと思っております。ごく何と申しますか、あっさり、すなおに
考えてみるというと、
日ソ交渉に関する
政府の権限と申しますか、
責任と申しますか、そのことだけを窮屈に法制的に
考えまするというと、
政府の
責任においてまず
交渉されて、それが一応済んだあとで
国会を開いて
意見を求めるということも言えるかと思っておりますけれ
ども、その前に
国会の
意見を聞いて
交渉にお当りになるということが、まずすなおな行き方じゃないか。ともかく
国民を
代表している
国会でありますから、しかもこの重大な問題について、これから
政府は
交渉を、今までにもおやりになっていますけれ
ども、続けておやりになる。われわれ
国会議員として
自分たちの
考えを
政府に聞いてもらう、それを参考にしてもらって
交渉にも当ってもらうということを
考えるのは、これは当然過ぎることであります。それをしなかったら、われわれは
国民に対する義務を十分に果さなかったのだということを
選挙民から責められても、これは言いわけがないだろうと思います。その点は
政府の方でもよくおわかりのことだろうと思っております。もし
外交交渉をやる場合において、
国会を先に開いてその
意見を求めるということが許されない、その法制になっておるというなら、これはやむを得ない。しかし全然そんな規定はありはしません。何かどういう
意見が出るか知りませんけれ
ども、とにかくそれを
交渉の場合に取り入れて
交渉なさるか、あるいはそれを取り入れないで
交渉なさるか、それは
政府の
責任においておやりにならなければならぬことであります。しかし大ぜいの者が集まってやることでありまするから、おそらく何も参考にならぬような
国会じゃなかろうとわれわれは確信して疑いません。それであるにもかかわらず、先ほどお言葉を承わるというと、
政府は先にやることは好まないという御
説明であります。好まないということについては、
政府の方で何か
理由がおありになるのだろうと思っております。ただ好まない、
意見の相違だということで私
ども聞きっ放しにするのは、あまり
議員としての
責任を果さないということになるだろうと思います。何ゆえにお好みにならぬか、あるいは準備がまだできていないからなのか、あるいは準備はできておるのだけれ
ども、開くというと何かほかの
関係で
日ソ交渉にじゃまになるとか、もう聞く必要はないのだ、何か好まないという
理由がおありになるはずだと思います。その点を
一つ重ねてお伺いいたしたいと思います。