運営者
Bitlet
姉妹サービス
kokalog - 国会
yonalog - 47都道府県議会
nisalog - 東京23区議会
serelog - 政令指定都市議会
hokkaidolog - 北海道内市区町村議会
aomorilog - 青森県内市区町村議会
iwatelog - 岩手県内市区町村議会
miyagilog - 宮城県内市区町村議会
akitalog - 秋田県内市区町村議会
yamagatalog - 山形県内市区町村議会
fukushimalog - 福島県内市区町村議会
ibarakilog - 茨城県内市区町村議会
tochigilog - 栃木県内市区町村議会
gunmalog - 群馬県内市区町村議会
saitamalog - 埼玉県内市区町村議会
chibalog - 千葉県内市区町村議会
tokyolog - 東京都内市区町村議会
kanagawalog - 神奈川県内市区町村議会
nigatalog - 新潟県内市区町村議会
toyamalog - 富山県内市区町村議会
ishikawalog - 石川県内市区町村議会
fukuilog - 福井県内市区町村議会
yamanashilog - 山梨県内市区町村議会
naganolog - 長野県内市区町村議会
gifulog - 岐阜県内市区町村議会
sizuokalog - 静岡県内市区町村議会
aichilog - 愛知県内市区町村議会
mielog - 三重県内市区町村議会
shigalog - 滋賀県内市区町村議会
kyotolog - 京都府内市区町村議会
osakalog - 大阪府内市区町村議会
hyogolog - 兵庫県内市区町村議会
naralog - 奈良県内市区町村議会
wakayamalog - 和歌山県内市区町村議会
tottorilog - 鳥取県内市区町村議会
shimanelog - 島根県内市区町村議会
okayamalog - 岡山県内市区町村議会
hiroshimalog - 広島県内市区町村議会
yamaguchilog - 山口県内市区町村議会
tokushimalog - 徳島県内市区町村議会
kagawalog - 香川県内市区町村議会
ehimelog - 愛媛県内市区町村議会
kochilog - 高知県内市区町村議会
fukuokalog - 福岡県内市区町村議会
sagalog - 佐賀県内市区町村議会
nagasakilog - 長崎県内市区町村議会
kumamotolog - 熊本県内市区町村議会
oitalog - 大分県内市区町村議会
miyazakilog - 宮崎県内市区町村議会
kagoshimalog - 鹿児島県内市区町村議会
okinawalog - 沖縄県内市区町村議会
使い方
FAQ
このサイトについて
|
login
×
kokalog - 国会議事録検索
1956-02-21 第24回国会 参議院 運輸委員会 第6号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
三十一年二月二十一日(火曜日) 午後二時八分開会
—————————————
出席者
は左の
通り
。
委員長
左藤
義詮
君 理事
木島
虎藏
君
片岡
文重
君
委員
有馬 英二君 岡田 信次君 川村 松助君 一松 政二君 三浦 義男君
三木與吉郎
君 大倉 精一君
事務局側
常任委員会専門
員 古谷
善亮
君
説明員
日本国有鉄道総
裁
十河
信二
君
日本国有鉄道経
理局長
石井
昭正
君
—————————————
本日の会議に付した案件 ○
運輸事情等
に関する
調査
の件 (
昭和
三十一
年度
日本国有鉄道
の予 算に関する件)
—————————————
左藤義詮
1
○
委員長
(
左藤義詮
君)
運輸委員会
を開会いたします。
運輸事情等
に関する
調査
中、
昭和
三十一
年度
日本国有鉄道
の
予算
に関する件を議題といたします。
政府委員
から
説明
を願うべきでありますが、直接担当の
石井国鉄経理局長
から
予算
について
説明
を聞きたいと思います。
石井昭正
2
○
説明員
(
石井昭正
君) ただいま本
国会
におきまして御
審議
願っております
昭和
三十一
年度
日本国有鉄道
の
予算
の概要につきまして御
説明
申し上げます。 今回の
予算編成
の
基本
につきましては、
収入
については、今
年度
の
経済情勢
が相当好転して参りまして、
運輸数量
もふえて参っております。この
好況
な状態が引き続き来
年度
も相当
程度
持続するものと想定いたしまして、特に
貨物
の
収入
におきましてはこれをできるだけ十分に見積りました。また一方
支出
におきましては、いろいろ避けられない
経費
の
増加
も一方にはございます。他面極力
合理化
に努めまして、
収支
の均衡をはかったわけでございます。
収入
、
支出予算
について、
損益
、
資本
及び
工事
の各
勘定別
に簡単に御
説明
申し上げます。 三十一
年度
の
損益勘定
の
予算
は前
年度
予算
を
基礎
として編成いたしました。 まず
収入
について申し上げますと、
旅客
につきましては、
旅客輸送人員
は大体対前
年度
三・三%増を見込みまして三十八億七千万人。これは前
年度
予算
に対してでございます。
人キロ
は九百十二億八千万
人キロ
と算定いたしまして、それに基きまして、
旅客収入
は一千三百二十一億円と見込んだ次第でございます。また
貨物輸送
の
トン数
は前
年度
予算
に対しまして六・四%増を見込みまして、
発送トン数
にいたしますと一億六千七百万トン、トン
キロ
では四百四十三億八千万トン
キロ
といたし、
収入
は一千二百八億円でございます。これらの
旅客
及び
貨物
の
輸送
に要します
列車キロ
は三億七千五百万
キロ
で、これは前
年度
予算
に比較いたしまして八・七%の
増加
を見込んでおります。そこでただいま御
説明
申し上げました
貨物収入
、
旅客収入
のほかに
雑収入等
を合せまして、総計二千七百三十二億円、これが
損益勘定
の
収入
を見込んでおる
数字
でございます。 次に、
経営費
について見ますると、
人件費
につきましては、
昭和
三十一
年度
の昇給を見込んでおりまするが、このほかに
期末手当
といたしまして一・五カ月分、
奨励手当
として半カ月分、
合計
いたしますと二カ月分に相なります。そのほかに
休職者給与等
を見込みまして、
給与
の額は一千五十一億円と相なっておる次第でございます。
物件費関係
につきましては、
動力費
の一番大きな額を占めております
石炭費
といたしましては二百八十八億円、それから
修繕費
は五百四十八億円、そのほかに
業務費等
を合せまして、
経営費
の
総額
は二千二百八十八億円と相なっております。
損益勘定
といたしましては、このただいま申し上げました
経営費
のほかに、
資本勘定
への繰入額とし二二百二億円、それから
利子
及び
債務取扱い
に関します諸
費用
が百二十二億円、これに
予備費
の二十億を合せまして、全部で
損益勘定
の
支出合計
は二千七百三十二億円となって、
損益勘定
の
収支
が見合っておるわけでございます。 次に、
資本勘定
を御
説明
申し上げますと、
資本勘定
といたしましては、この
収入源
といたしまして、先ほど申し上げました
損益勘定
から受け入れますところの三百二億円のほかに、
資金運用部
よりの
借入金
が五十五億円、それから
鉄道債券
の発行によりますものが二百五十億円、このうち十億円は
利用債
でございまして、
一般公募債
は二百四十億円でございます。それから
不用施設
の
売却等
によりまする
収入
が三億円、
合計
六百十億円が
資本勘定
の
収入
でございます。この
資本勘定
の
収入
の中から、
借入金
の
返還
、これは
明年度
に
返済期限
が参りますところの
借入金
、これが二十五億円でございます。そのほかに
帝都高速度交通営団
の増資に伴う
出資額
が二億円、この二十七億円を除きました残りの五百八十三億円を
工事勘定
の
財源
といたすことにいたしているわけであります。 そこで
工事勘定
について申し上げますると、
財源
は先ほど申し上げました
資本勘定
より参りました
自己資金
並び
に
外部資金
を合せました五百八十三億円でございますが、この
支出
の
内容
は、新
線建設
につきましては、前
年度
三十億でございましたが、
明年度
は二十五億円
増加
いたしまして五十五億円を計上いたしております。
電化設備費
につきましては、現在
米原
−
大阪
間の
電化
を急いでおりまするが、なお本
年度
、三十一
年度
の秋に
米原
−
大阪
間の
開通予定
のために必要な
工事費
並び
に
車両費
というもののほかに、
東北線
あるいは
北陸線
の
電化工事費
及び
大阪以西
の
電化費
も合せまして、それと
車両費
、
電気機関車
の
費用
を合せまして、八十億円を計上している次第でございます。
通勤輸送力
の
緩和対策
といたしましては、
継続工事
でやっております
京浜
、
山手線
の
分離
が、これも明年の秋に完成いたします。この
分離工事
に九億円、その他
中央線
、
大阪付近等
の
通勤輸送力緩和
のために二十二億円を
支出
いたしまして、なおこれに伴う
電車
の
増備
といたしまして二十六億円、
合計
五十七億円を計上いたしております。以上のほかにいわゆる取替でございまするが、取替
関係
の
費用
といたしましては、
施設
の方に百五十億、
車両
の方に百三十億、
合計
二百八十億
程度
を計上いたしまして、総
係費
が約四十九億でございまするが、これを含めまして、
支出合計
は五百八十三億となっているのでございます。 以上でもって三
勘定
の
あらまし
を御
説明
申し上げたわけでございますが、これらの
計画
の実施に要しまする
職員数
は四十四万七千七百二十五人というワクで
給与総額
を計上いたしておりまして、
休職者給与
を含めまして、全部で千二百六十六億円をもって
明年度
の
給与総額
といたしているわけでございます。 かようなわけでございまして、来
年度
の
予算
は、今後の
経済界
の動向にもよりまするが、これに盛られました
予定収入
は相当高いものでございまして、この
予定収入
の
実績
を上げますためには、格段の
努力
も必要であろうと思います。また
工事計画
の方は、一そうの
サービス改善
、
輸送
の
近代化等
のためには、決して十分とは申し上げがたいのでございまするが、しかしながら、
日本経済
の安定に資するため、一そう能率の向上をはかって、
サービス
の
改善
に努め、さらに
経営
の
合理化
をいたしたい、かように
考え
ている次第でございます。 以上で
予算
の大綱について御
説明
申し上げたのでございまするが、御参考に差し上げてありまする
資料
につきまして、表の上で御
説明
を申し上げて補足さしていただきたいと思います。で、この第一ページの
説明書
が、ただいま申し上げましたことの
あらまし
でございまするので、省略さしていただきまして、第一表を御覧願いたいと思います。 第一表は、これは
予算
の
総括表
でございまするが、
運輸収入
が、前
年度
と申しますか、三十
年度
予算
におきましては
運輸収入
が二千四百九十一億、その他の
雑収入
を合せまして二千五百六十九億というのが、
損益勘定
の
収入総額
でございます。これに対しまして、三十一
年度
の
収入予定
は二千七百三十二億となっております。
運輸収入
だけを比較いたしますと、百五十二億の増、
収入
全体で百六十三億
程度
の
増加
になっております。 それから
支出
の方でございまするが、
経営費
の方は、昨
年度
は二千百五十四億でございますが、三十一
年度
は二千二百八十八億、約百三十四億ふえております。それから
利子
及び
債務取扱諸費
は十六億ふえております。
資本勘定
への繰り入れが十三億ふえております。
予備費
といたしましては、これは増減ございません。昨年同様でございます。
収入
の方は
資本勘定
及び
工事勘定
を一本にいたしました。
資本
の方は、
運用部資金
が三十
年度
百十五億円、これは六十億減じておりますが、
公募債券
が百二十五億から百十五億ふえております。
利用債
は三億
予定額
を
増加
いたしております。
損益勘定
よりの受け入れば、ただいま申し上げます
通り
、約十三億ふえております。
資産充当
では、これは
不用物件
の売り払いでございますが、一億三千万円減っております。そういうわけで、
収入
は、三十
年度
は五百四十一億でございましたが、本年は六百十億となって、約六十九億
増加
いたしております。この主たる
原因
は、
公募債
が百十五億ふえているということでございます。
支出
の方は、
建設費
が二十五億
増加
し、
改良費
が三十二億の増となって、両方で五十七億の増であります。そのほかに
出資金
の一億
並び
に
借入金返還
が十一億ふえております。全部で六十九億の
増加
となっております。 第二表は、
収入支出予算
の
内訳
を書いたのでございまするが、
損益勘定
の
支出
におきましては、
給与
その他の
諸費
が五十九億の増であります。
輸送諸費
が約二十五億ふえております。
動力費
が約九億
増加
いたしております。
修繕費
は二十五億減じております。
共通費
と申しますのが六十億六千万円
増加
になっております。
業務委託費
が五億の
増加
でございます。 この
共通費
と申しますのは、今までの御
説明
ではよく
業務費
ということを申し上げておったのでございますが、
輸送業務費
の中から
輸送関係
の
諸費
を除いた
費用
でございまして、これがこんなにふえておりまするのは、主たる
原因
は、
固定資産税
に見合う
納付金制度
が実施されますために
増加
いたします三十六億、それから前
国会
でございまするか、今
国会
の初めでございまするか、問題となりました行政管理庁の
お話
のときに、
修繕費
と
業務費
とが振りかえて使われておる、
予算
上これも明白にすべしという御
趣旨
にのっとって、本
年度
は振りかえを行なった結果、
修繕費
を減じて、その他の方がふえておるわけでございます。 大体二ページの表につきましてはそんな
程度
で御了承願いたいと思います。 第三表は、これは
給与総額
の
内訳
並び
に
動力費
の
内訳
でございます。ただいま申し上げましたものをさらにこまかく記載いたしてあります。 それから第四表は、これは先ほど御
説明
いたしました
資本勘定
よりの
収入
、
支出
の項目を、前
年度
と比較して出しただけでございます。 第五表で
工事経費
の
内容
をやや詳しく御
説明
申し上げておるわけでございます。このうちに新
線建設
の五十五億につきましては、この
工事
の
計画
その他につきましては、ただいま
建設審議会等
でいろいろ御
審議
になる
予定
でございますので、具体的な
内容
は私
ども
はっきり存じ上げないのでございます。
通勤輸送
の五十七億は、これはそこに書いてございまするように、
中央線関係
で二億四千五百万円、
京浜
、
山手
の
分離関係
で約十一億、
大阪付近
で三億二千六百万円、
川崎火力発電所
の
関係
で十三億、
電車
の
増備百五
十両、二十六億、その他が一億六千万円ということになっております。
幹線輸送強化
の二十六億は、昨
年度
からの
継続
としての
線路増設
あるいは
有効長延伸等
の
工事費
でございます。
東北線関係
が七億五千二百万円、
北陸線関係
約十億六千四百万円、
北海道関係
が三億八千万円、
東海道線関係
三億一千万円、その他が約九千万円ということになっております。
電化
の
費用
は八十億四千二百万円でございますが、浜松−姫路間と申しますのは、結局実質的な
工事工程
で
米原
−
大阪並び
に
大阪以西
の若干でございますが、これが三十一億、それから
米原
−敦賀間の
関係
で四億、上野−仙台間の
東北線関係
で六億。
車両
といたしましては
電気機関車
五十六両、これは
大阪
までの
電化
に必要な分でございますが、これが三十七億、その他が二億ということになっております。
目下仙山線
において
試験
中の
交流電化
を、ただいま
試験列車
しか引いておりませんが、
一般
の
営業用列車
を牽引するため
交流電気機関車
二両を
増備
いたしまして、
仙山線
で本格的の
試験
を続けたいと、かように
考え
ておる次第であります。 次に、
ディーゼル動車関係
でございますが、
ディーゼル動車
百両分、十三億五千万円、その他の
付帯設備
として一億二千五百万円、合せまして十四億七千五百万円であります。
車両
の
増備
は八億でございますが、昨
年度
民有車両
の形式によりまして、昨
年度
と申しますか、本
年度
末約四十億の
民有車両
を発注いたしたわけでございますが、これは五カ
年間
に均等に
割賦買い上げ
という大体の
予定
でございます。第一
年度
分として八億を計上いたした次第でございます。 それから
関連工事
の十億は、これは
利用債
の十億と見合うところの、
利用債
で負担しておきました
資金
に見合う
工事
をいたすわけでございます。 取替及び諸
改良
、これは
施設
並び
に
車両
の
充当
に充てるもので、
施設
百五十億、
車両
直三十億
程度
見込んでおります。 その他
工事
に従事いたします
従事員
の諸
給与
、あるいは
事務費
、あるいは必要な総
係費
といたしまして、四十九億計上いたしております。
合計
五百八十三億七千万円が
工事経費
の
内容
でございます。 以上、はなはだ簡単で、また粗末な御
説明
で、申しわけございません。大
へん
に来
年度
の
国鉄
の
予算
はいろいろの難問題を控えております。私
ども
も懸命の
努力
をいたして
予算
の執行に当りたいと
考え
ておりますので、皆様におかれましても
格別
の御配慮と御指導を賜わりますよう、お願いいたす次第でございます。 なお、御
質問
によりまして、お誓え申し上げたいと存じます。
木島虎藏
3
○
木島虎藏
君 ちょっとお尋ねしますけれ
ども
、最初に
収入見積り
ですが、これは二十九年対三十年の
増加比率
をそのまま適用なさったわけですか。
石井昭正
4
○
説明員
(
石井昭正
君) 二十九年の
実績
と三十年の
実績
との
増加割合
をとりまして、
旅客収入
をやっております。
貨物収入
につきましては、さらに二十九
年度
の
下半期
と三十
年度
の
下半期
との
実績
の
増加割合
を
基礎
といたしまして、計算しております。
木島虎藏
5
○
木島虎藏
君 それで
貨物
と
旅客
とこうお変えになったのは、どういうわけですか。もうちょっと
質問
しますと、
旅客収入
の方でも同じようなとり方をしたら、どういうことになるのですか。
石井昭正
6
○
説明員
(
石井昭正
君) ただいまの御
質問
に具体的にお答えする
数字
を直ちに申し上げることはできませんが、結局
旅客収入
は、
年間
を通じた
旅客収入
の伸びが、
年間
を通じてあまり
大差
ないということでございます。
貨物
の方が最近の
好況
が非常に活発で、いわゆるアップ・
カー
ブが非常に上向いてきたという点に基きまして、さようなことになったわけでございます。
木島虎藏
7
○
木島虎藏
君
旅客
の方も、去年の豊作の影響で、年末年始なんかは非常に
大阪
、東京はこみ合ったようですし、その後団体なんかも多いようで、同じような
考え方
でいいんじゃないかと思うのですが、どうですか、その点は。
石井昭正
8
○
説明員
(
石井昭正
君) あるいは若干天候などの
関係
でよいところもあるかとも思いますが、大体の傾向といたしましては、実は
旅客
は私
ども
ちょっと
予想外
に思っておるのですが、意外に思うほど、伸びてはおらないのでございます。
木島虎藏
9
○
木島虎藏
君 それから次に
雑収入
でありますが、どこでも駅の近所というのは、町が発達しまして、
地価
が高くなっておるわけです。その
地価
の高いところに、くずれかけたような駅の
官舎
がありまして、そこの町の
人たち
は、会費を出して
官舎
を作って上げるから、それを町に売らないかということが方々にあるようですが、それに対する御
方針
なんか多少盛ってあるのですか、この
予算
に。
石井昭正
10
○
説明員
(
石井昭正
君) ただいまのような
お話
は、実は交換という形になりますから、
予算
の面に現われないで、そういう処理になるわけでございます。
予算
上は盛っておりませんが、御
趣旨
のようなことは、かなり各所で行われておるようでありまして、私
ども
その効果が適切であるものについてはこれを認めて参りたいと、こう
考え
ておる次第でございます。
木島虎藏
11
○
木島虎藏
君 次に
支出
の方でありますけれ
ども
、
工事経費
のこまかいことはまあ別にしまして、大体の
考え方
をちょっとお尋ねしたいと思うのですが、
電化
が相当入っておりますが、将来
電化
の
考え方
は、
交流
と
直流
との切れ目を大よそどの辺にしようかということを
考え
ておられますか。
十河信二
12
○
説明員
(
十河信二
君) 今
お話し
の点は、先刻
石井局長
から御
説明
申し上げましたように、ただいま
仙山線
でその連絡の実地の
試験
をやっております。それで大体そうむずかしくなくできるのじゃないかという
見通し
でおりますけれ
ども
、まだ今のところははっきり
計画
に、こういう
計画
でやるというところまで行っておりません。さしあたり、今のところは、
電化
は
直流
で進めるという
計画
にいたしております。将来そういう
見通し
が
試験
の結果はっきりわかりますと、できるだけ
交流
にかえていきたい、こう思っておるわけであります。
木島虎藏
13
○
木島虎藏
君 私はその
交流
と
直流
は、
機関車
のつけかえをやれば、これは必ずできると思っております。ですから、
直流
を
——東北線
で例を申しますならば、
直流
をどの辺まで持っていって、あとは
交流
にするとか、あるいは東海、山陽ならどの辺で乗り移りをやるという、
基本計画
がおありになるだろうかということだったのです。
十河信二
14
○
説明員
(
十河信二
君) 今のところは、まだそのはっきりした
基本計画
はきまっておりません。
木島虎藏
15
○
木島虎藏
君 それからこれは問題がこまかくなりますが、いろいろな
近代化
で、
ディーゼル
・
カー
とかなんとかの
電車
の
付帯関連工事
というものがありましたね、あれでいなかの方にどんどん
ディーゼル
・
カー
が入りますと、
ホーム
の
高上
というのが行われておるのですが、あれを何とか
ホーム
を
高上
しないで、
経費
をかけないで、車の方を
改良
してやるというお
考え
はないのですか。
石井昭正
16
○
説明員
(
石井昭正
君) 御説の
通り
でございまして、この
付帯工事費
の主たるものは
油——給油装置
並び
に
貯油装置
でございまして、
ホーム
の
高上
というのは、私
ども
としてなるべくむだな投資は避けたいと思っております。また気動車につきましては、
ホーム
の
高上
をしないでやるような
車両構造
の
研究
を進めてもらっておりますが、現在でもある
程度
できておると思うのでありますが、ただ普通の
ホーム
の
標準
の高さよりも、地盤の沈下その他等で非常に低くなっておる所があります。これは
車両
の設計を
標準
の
ホーム
の高さに合わせてやりましても、なお御乗降に御不便をかけるという点も間々ありますので、そういうところは、やむを得ず
ホーム
の
高上
を行なっておる次第であります。
木島虎藏
17
○
木島虎藏
君 それから近ごろ三等客車の軽いやつとか、あるいは三等寝台の進歩したやつをお作りになって、大
へんけっこう
だと思いますが、
貨車
の方は、荷物がたくさんあるときはあまり問題はないのですが、ちょっと
閑散期
になると、小型車の引っぱり合いになるのが昔から問題なんですが、十トン車を作るようなお
考え
はないのですか。
石井昭正
18
○
説明員
(
石井昭正
君)
小型貨車
の逼迫につきましては、御
指摘
の
通り
でございますが、これは昨年、三十
年度
におきまして改造でもって約五百両
増備
いたしました。その
使用成績
も勘案いたしまして、また来
年度
におきましての具体的な
車両
の取替
計画
の中で
考え
て参りたいと思っております。まだ結論まで出ておりません。
木島虎藏
19
○
木島虎藏
君 それからそれと同時に、
コンテイナー
のことをお
考え
になっておりますか。
石井昭正
20
○
説明員
(
石井昭正
君)
コンテイナー
につきましても、本
年度施策
を行いまして、
使用
をやっておるのでございますが、これにつきましてはまだ
研究段階
でございまして、むしろ
コンテイナー輸送
がいいか、あるいはもっと最近各国で見られる
パレット輸送
をやった方がいいか、こういう点でいろいろ
研究
をいたしております。なお、そういう意味では、今後の
施策
についても若干の
増備等
は
考え
て参りたいと思っておる次第でございます。
木島虎藏
21
○
木島虎藏
君
貨物輸送
では、荷作りを簡易化するということと、それから小
運送費
が少くなるという面で、なお御
研究
を願いたいと思いますが、
希望
だけ……。そんなことです。
十河信二
22
○
説明員
(
十河信二
君) 今
お話し
のようなことは、こちらでも御
希望
の
通り
に
考え
ております。
片岡文重
23
○
片岡文重
君 さっきの御
説明
の中でちょっと聞き漏らしたのですが、この
共通費
というものの内零をもう一度……。
石井昭正
24
○
説明員
(
石井昭正
君) 今まで
予算
の御
説明
を申し上げましたときに、
業務費
という言葉を使っております。その
業務費
を今回は
輸送諸費
と
共通費
とにわけまして、いわゆる現場で
輸送
のために必要な
費用
は
輸送諸費
の方へ上げまして、
一般
の
管理関係
その他の
費用
を
共通費
という名前で書いたわけでございます。
片岡文重
25
○
片岡文重
君 この
予算
を編成されるに当っての
事業計画
を拝見いたしますると、
輸送人員
、
輸送トン数
、それから
列車キロ
で大体立てておられるようですけれ
ども
、
車両キロ
をお使いにならない理由はどういうところにあるのですか。
石井昭正
26
○
説明員
(
石井昭正
君) 御
指摘
の
通り
で、
車両キロ
を使うべきでございまして、実は
予算
の積弊には
車両キロ
を使っておりまするが、御
説明
の際に、
列車キロ
だけを代表して御
説明
申し上げた次第でございます。実際の
予算
の
積算
では
車両キロ
を
基礎
としてやっておる次第でございます。
片岡文重
27
○
片岡文重
君
積算
の際に
車両キロ
を用いられておって、発表の際には
列車キロ
ということになると、
車両キロ
をそのまま発表することには何か都合の悪いところでもおありになるんですか。
石井昭正
28
○
説明員
(
石井昭正
君) 最近の実例で申しますと、ほとんど
車両キロ
の
増加割合
も、
列車キロ
の
増加割合
も、
大差
ございませんで、
車両キロ
はあまりに
数字
が大きくなり過ぎて、かえって御理解がいただきにくいかと思って、
列車キロ
を使ったわけでございまして、別段他意あるわけではございません。
片岡文重
29
○
片岡文重
君 そうですか。
職員計画等
を私
ども
が
考え
まする場合には、特に場所的な
経費
とそれから場所的な
職員等
を
考え
たときには、むしろ
車両キロ
の方が理解しやすいのではなかろうかというふうに
考え
まするので、少しこまかくなり過ぎるかもしれませんが、
職員
とか
経費
の適切な検討をするためには、むしろそういう部分についての
積算
には
車両キロ
を用いた方が、そうしてまたそれを表面に出していただいた方が、いいのではなかろうか。距離的な
経費
とか距離的な
人員等
については、
列車キロ
によられるというふうに思うのですが……。そういうようにはお
考え
にならぬですか。
石井昭正
30
○
説明員
(
石井昭正
君)
格別車両キロ
と
列車キロ
との質的な相違がそれほどあるようにも
考え
られないのでございまするが、ただいまちょっと
数字
を持っておりませんが、御必要でございましたら、いつにても御要求によりまして
資料
として差し上げたいと思います。
片岡文重
31
○
片岡文重
君 それでは、この点はこまかなことは言いませんが、一応
人員計画等
について
質問
の
資料
といたしたいと思いますので、できましたら、この次でけっこうですから、
資料
をお願いいたします。 それから総裁に一つお伺いします。この
幹線計画
といいますか、
幹線
に対する
改善
については、
相当力
を入れておられるようでありまするし、この第五表を拝見しても、そういう点が強く
考え
られますが、やはり
ローカル線
についても
相当考慮
をしておられるとは思いますけれ
ども
、三十一
年度
予算
においてその
数字
を上げて、どの
程度
の
割合
ということは言えぬかもしれませんけれ
ども
、
ローカル線
についてどういうような
考慮
を払われておられるのか、また
国鉄
の
方針
として、
ローカル線
についてどういうような
方針
をもって
改善
を進めておられるのか、御
説明
いただきたいと思います。
十河信二
32
○
説明員
(
十河信二
君)
国鉄
の
幹線
の
改良
につきましては、いろいろ
研究
はいたしておりますけれ
ども
、さしあたって一番効果の多い、比較的早く効果の現われるものは、
電化
ではないかということで、緯線は
電化
するということにいたしております。 それから支線、今の閑散線の方では、一番手っ取り早く効果を現わすものは、私は、列車の回数を増して、地方の国民に便宜を与えるということではないかと思います。それには、大きな機関市を動かして、長い列車を一日に五回動かすというよりか、むしろ
ディーゼル
車を多く配置して、回数を増して、皆さんの出入りに御便利のようにはかることが一番いいんじゃないか。 そこで私は、大ざっぱに申しまして、緯線は
電化
、支線は
ディーゼル
化するということを、大体の
基本
方針
といたしております。
片岡文重
33
○
片岡文重
君 大
へんけっこう
な御
方針
だと思うのですが、回数をふやして頻繁に
輸送
していただくのはけっこうですけれ
ども
、たとえば今支線に使われておる
ディーゼル
・
カー
のごときは、
電化
区間の
車両
に比べて、非常に窮屈ですね。たとえば、私
程度
のものですと、二人掛けはほとんどできない。で、車をふやし、回数をふやしていただくのはけっこうですけれ
ども
、形式的な
改善
だけがなされて、実際に利用する者の立場になりますと、はなはだ不満な場合が多いようです。ですから、この
車両
の形式とか
内容
等についてもさらに御
考慮
いただきたいと思うのですが、今
ディーゼル
・
カー
という
お話
がありましたので、私申し上げているんですが、この
ディーゼル
・
カー
については、現在の形式でさらにふやしていくおつもりなのか、あの車の形式、特に座席等についてはもっと
考慮
される、
改善
をされるお
考え
を持っておられるのか、ないしは、そういう点についてまであまりお
考え
になっておらぬのか、どういうことですか。
石井昭正
34
○
説明員
(
石井昭正
君)
ディーゼル
・
カー
の現在の座席が狭いというおしかりでございますが、これは
ディーゼル
・
カー
を使っております区間の
輸送
状態によりまして、
通勤輸送
、通勤時に非常に多い
旅客
の場合においては、これはまた距離が短かくて、乗り降りが頻繁であるという場合には、現在のものは適当じゃないかという設計に基いておると思うのでございますが、まあその他、もちろん
ディーゼル
・
カー
の形式と申しますか、機械部分その他につきましては現在すでに良好な成績をあげておりますが、いわゆる上回りの点については、これは幾らでも
改善
する余地があるので、そういう点については今後とも
研究
を進めて参りたいと思っておる次第でございます。
片岡文重
35
○
片岡文重
君 ぜひ一つ、地方民の立場になってお
考え
いただいて、
幹線
同様、
ローカル線
についての実質的な
改善
に御尽力いただきたいと思います。 それからこの三十一
年度
予算
を編成されるに当って、
経営
調査
会の答申が時期的には少しおそかったのじゃないかと思うのですが、先ほどの経
理局長
の御
説明
で、たとえば
共通費
を分割されたのはこの
経営
調査
会の答申を参考にされたかのような
お話
であったのですけれ
ども
、その他先般のこの
経営
調査
会の答申なり意向というものが、この三十一
年度
予算
には全面的に受け入れられておるのかどうか、その点を一つお伺いしておきます。
石井昭正
36
○
説明員
(
石井昭正
君) お言葉のように、
経営
調査
会の答申と
予算編成
と、時期的にギャップがございます。ただ私
ども
の方といたしましては、
経営
調査
会の御答申は運輸大臣になされたものでございますが、運輸省あるいは政府において御措置なりあるいは御配慮願わなければならない点も多々あるわけであります。私
ども
といたしましては、経常
合理化
に
努力
いたしまして、冗費を省き
収入
の
増加
に
努力
するということが、一番
経営
調査
会の御答申の中で私
ども
として即刻実施に移さなければならない問題でございます。この点につきましては、今の覚悟をもちまして、そういう御答申の案が正式に出る前にもいろいろ御意向も拝聴いたしておりますので、その
趣旨
にのっとってやるような
考え方
で、
予算
を編成いたしたのであります。ただ政府あるいは運輸省等におきまして御措置願わなければならない問題につきましては、はなはだ遺憾でありますが、必ずしも
経営
調査
会の答申が全面的にお取り上げになって実現されておると言いかねる点が間々あるかと存じております。
木島虎藏
37
○
木島虎藏
君 関連して。今の
片岡
君の御
質問
の中にありました答弁で、総裁の御
方針
、大
へんけっこう
だと思います。トンネル区間には
ディーゼル
機関車
を
考え
ていただくようにしていただきたいと思いますが、どうですか。
十河信二
38
○
説明員
(
十河信二
君)
お話
のように、トンネル区間、それからトラフィックの大体多い所は、
機関車
を用いなければならないというふうに
考え
ております。
左藤義詮
39
○
委員長
(
左藤義詮
君) ちょっと関連して、私からも……。先ほど
経営
調査
会の
趣旨
にのっとって
努力
したという
お話
ですが、たとえばこの
予算
のしにどういうところに最も御
努力
の中心を置かれたか、それがどういうふうに具体的に現われているかですね。
石井昭正
40
○
説明員
(
石井昭正
君)
収入
の、まあ現行運賃
収入
で
収入
を上げることに
努力
せよという点で、
収入
につきましてはできる限りの
努力
をいたしております。なお
運輸収入
のみならず、
雑収入
につきましても、相当過去においてやっているが、まだ
努力
が足らぬというような御指示もありますので、その点も御
趣旨
に沿うようにいたすように、
雑収入
の
増加
も
考え
て参りたいと思っております。それから人員の点につきましては、今後業務量の
増加
があっても現在人員でまかなうように、まあ
合理化
なりあるいは配置転換等でまかなっていくということでございまして、その点の御
趣旨
も入れまして、人員の
増加
ということを計上いたしておりません。なお
一般
的な
経費
の節減につきましては、これは
経営費
は非常にふえておるようでございますが、その
内容
をごらん願うとわかりますが、主として
人件費
の昇給部分と、
並び
に
期末手当
の
増加
という、まあ何と申しますか、確定的にふえるものだけを中心にいたしております。その他の物件費につきましては、業務量の
増加
にもかかわらず、ほとんどふえておりません。これは三十
年度
の
予算
をそのまま引き延ばしたといたしますと、あと六十億ぐらいはどうしても必要になるわけでございます。三十
年度
予算
の姿を引き延ばして六十億ぐらいふえるところを、節減いたしましてやっておりますので、言いかえれば、その
程度
物件費についても節約を
予算
上当初から見込んでおる、こういうような格好でやっておる次第でございます。
左藤義詮
41
○
委員長
(
左藤義詮
君) ただいま非常な御
努力
のことを伺ったのでありますが、たとえば
雑収入
ですね、これはまあ
国会
でも鉄道会館等も非常な問題がございましたし、行政管理庁からもなかなか手きびしい、これは当を得ているか得ていないかは別にしても、いろいろ批判もあったのでございますが、それに対して
国鉄
としては、団体の整理とか、非常なまあ決意を
十河
総裁もお示しになったと。中には
国鉄
推選旅館というのが、私はあつものにこりてなますを吹くように、
費用
のかからないもので民衆の便利を得ているものまで、非常に神経過敏にいろいろ
考え
ていらっしゃると。そういう御
努力
にもかかわらず、
雑収入
がわずか十億にも足りない増にすぎないのですがね。あれくらい非常な
国鉄
が悲壮な決意を示されたのですから、もう少し
数字
の上に出そうに思うのですが……。
石井昭正
42
○
説明員
(
石井昭正
君) これはまあ、はなはだ申しわけございませんが、この
数字
は、
委員長
、昨
年度
と本
年度
と御比較になった場合にはそういうお感じを抱くのではないかと思うのでございますが、実は
雑収入
につきましては、これはもうすでに
昭和
二十七、八年、ころからいろいろ
国会
でも御
審議
、御批判をいただいておりますので、私
ども
できるだけの
努力
をすでにいたして参ったわけでございまして、その趨勢をちょっと御理解願いたいと思うのでございますが……。大
へん
どうも、ちょっと
数字
が見当らないで失礼いたしますが、大体当初二十五、六年、ころは二十億
程度
でございましたのを、十分逐次
努力
して参りまして、昨
年度
におきましては全体で八十四億というような
数字
になっておるわけでございます。 この
雑収入
の中にも、しかしながら、実はその
数字
が上げようとしても上らないものもあるのでございます。結局たとえて申しますと、
車両
使用
料というようなものは、これは連絡運輸会社とのやりとりでございまして、連絡運輸機関に
車両
が入りますと、その経過時間に応じて
使用
料をとるわけでございますが、これはむしろ
使用
料の減る方が、
貨車
が早く返って参って非常に
輸送
に貢献するわけでございますので、
使用
料が上らない方が望ましいというようなものもございます。また電報手数料というような公衆電報の取扱手数料のごときは、最近郵便局が非常にふえまして、もちろん車内のお客さん等は鉄道を御利用なさるのでありますが、駅の近くの方は近くの郵便局、電報局というものができましたので、そういう方の利用度が増したために、上っておらぬというようなのもございます。 結局、私
ども
で
努力
いたしますことができますのは、土地物件貸付料、広告料、構内営業料、こういうようなものが一番大きな大物でございます。これらのものにつきましては、二十九
年度
におきまして、実はいろいろ御
指摘
があって、飛躍的な
増加
をはかったわけでございます。その結果、三十
年度
におきましては、土地物件などの貸付料につきましては、あまり高く上げ過ぎて、不払い同盟が起ったりなんかいたしまして、事務処理上非常に因っておるようなところもございます。広告料のごときも、結局高きに失したために、需要が減るというような現象も起っておるわけでございます。従いまして、今後はそういう点も調整いたしまして、広告料のごときも、ただ上げるだけで需要がついてこないというようなことでは困るというような点等も勘案いたしまして、なお
努力
をして、十億
程度
上げることにいたしたのでありますが、私
ども
といたしましては、ただいまのお言葉でございますが、十分精一ぱいの
努力
をいたしておるつもりでございまして、まあなかなか、これで
運輸収入
が大きな
数字
でございますので、その
割合
から見ますときわめてわずかでございますが、一口に十億と申しますが、十億という
数字
はなかなか大
へん
な金額でございまして、これだけ上げるのに相当な
努力
を要するということでございます。
左藤義詮
43
○
委員長
(
左藤義詮
君) 数年非常に
努力
してこられて、だいぶ絞ってあるのだから、もう絞ってもそうは出ないというような意味の
お話
でございますが、行管の報告などは、これはいろいろ御批判もございます、私
ども
もあの
通り
は受け取りませんが、他山の石として大いに私は
国鉄
としても味わわれるべきだと思うのですが、これなどは、
昭和
三十
年度
の
雑収入
だけでなしに、
運輸収入
その他について、前からでなしに、三十
年度
を
基礎
にして、まだまだ
努力
の余地があるということを
指摘
されておるのでありまして、そういう点で、この間総裁が就任せられて非常な意気を示しておられて、もう少し私は、
運輸収入
ももちろんでございますが、
雑収入等
のはっきりしたもので、十億は大
へん
だと申しますが、大きな
国鉄
の世帯から申しますならば、画期的な
努力
が私はもう少し
数字
の上に現われるだろうと実は期待しておったので拠りまして、今まで
努力
してこられたのですが、こういうこともございますから、私は角度を変えてみれば、まだまだいけるということが私は行管等の報告でないかと思うのです。その点、総裁としての一つ御意見を伺っておきたい。
十河信二
44
○
説明員
(
十河信二
君)
お話
の
通り
、私もこれ以上いかぬというわけでないのでありまして、今後もでき得る限りの
努力
を傾けたい。そうして皆さんの御
趣旨
に沿うようにいたしたいという覚悟をいたしておるわけでございます。さよう御了承を願います。
左藤義詮
45
○
委員長
(
左藤義詮
君) 質疑はございませんか。
大倉精一
46
○大倉精一君 私は総裁に運賃問題でちょっとお伺いしたいと思っておったのですが、今日三十一
年度
予算
の
資料
をいただいたばかりでありますので、これをさらに検討して、次回に運賃に関する
質問
を保留したいと思います。
左藤義詮
47
○
委員長
(
左藤義詮
君)
利用債
の十億ですが、
内容
を一つ御
説明
願いたい。
石井昭正
48
○
説明員
(
石井昭正
君) 実は
利用債
につきましては、これは
予定額
でございまして、具体的に今日幸まっておるものもございますが、なおどういうものが出てくるかわからぬ、と申してははなはだ恐縮でございますが、これはまあ受益者の方でいろいろ
希望
がございまして、その話し合いで成立いたしまするので、今日はただ見込みでもって計上いたしたわけでございます。 現在その中で確定いたしておりますものは、
大阪
の環状線が
利用債
で本
年度
から着手することになっておりまして、本
年度
は約二億の
利用債
が発行されるわけでございます。来
年度
は五億
程度
かと思っております。これが一番大きなものじゃないかと思っております。
左藤義詮
49
○
委員長
(
左藤義詮
君) 民衆駅の問題について、特に新宿駅では、私
ども
の所へも百貨店の進出等に対する地元のいろいろな反対等も来ておるのですが、民衆駅に対してはどういうような御
方針
をお持ちになっておりますか。
十河信二
50
○
説明員
(
十河信二
君) 民衆駅につきましては、民衆駅の
委員
会というものを作りまして、
国鉄
部内だけでなく、部外のあるいは官公庁の方々、または実業家、言論界の人々をもお願いいたしまして、どういうふうにしたらいいかということを御検討願っております。その結果が、大体の
方針
として結論を出していただいた。その
方針
によりますと、大体戦争のために鉄道が非常に破壊された。破壊された結果、鉄道はまずもって安全であるとか、あるいは
輸送
の増強であるとかというふうな方面に主として力を注がなければならぬ。駅舎の建設という方面にあまり金を回すことができないので、駅舎の建設は非常におくれておる。そのために、かえって
旅客
、公衆に非常な御不便をおかけしておる。また都市
計画
等の面でも、
国鉄
だけがおくれておるために、非常に支障を来たしておられる。そういうふうなところでは、民間の
資本
を入れまして、そうしていわゆる民衆駅というものを作って、
国鉄
はその一部分を利用させてもらう、こういうことにしたらよかろうということで、そういうふうにいたしておるのであります。それも都会の
地価
の非常に高い所、鉄道で利用する一階あるいは二階だけのために、この高い土地を利用することは非常にもったいない。できるだけ土地を立体的に利用しなければならぬというような、土地の経済的利用というふうなものを
考え
まして、従来もやって参ったのでありますが、今後もそういう
方針
でやっていきたい。その場合におきましても、民衆駅というものは、
旅客
公衆の便益、鉄道の
輸送
の都合のいいようにということを主として
考え
まして、なるべくお客様に御便利なように、公共の利用に都合のいいようにというものを作ることにいたしておるのであります。 新宿駅の点につきましては、新宿駅は、御承知の
通り
、非常に窮屈で、七十万人も
旅客
が乗りかえたり乗降したりいたしますので、あれでは困るから、早く駅舎を新築してもらいたいという国民の要望が非常に強いのでありますが、これを新築いたしますについては、非常に大きな
資金
を必要とするので、
国鉄
の財政の現状では、容易にそれができない。そこへ民衆駅を設置さしてもらいたいという民間からのお申し出もありまして、今検討いたしておりますが、あすこは都市
計画
の
関係
もありまして、東京都の方の意向も十分に聞かなけりゃならぬ。またその方で、都市
計画
の方も一度きまったんでありますが、また少し設計を変更したいというようなことで、まだ確定いたしておりません。従って、東京都の方の意向がまだ判明しておりません。それで、今日の現状では、まだどういうふうにするかということがきまっておりません状態にあるような次第であります。
左藤義詮
51
○
委員長
(
左藤義詮
君) 総裁、いろいろ各方面でお忙しいようでございますので、この機会に、ただいま
予算
の御
方針
を伺ったのでありますが、この
予算
で少くとも来年の三月三十一日までは十分まかなえるかどうか、運賃等の問題について非常に国民が心配をいたしておりますので、この機会にこの
予算
に対する御所信と申しますか、お
見通し
を一つ伺っておきたいと思います。
十河信二
52
○
説明員
(
十河信二
君) 私は
国鉄
を国民の
国鉄
にしたい、われわれは国民のために国民の
国鉄
をお預かりして
経営
しておる、そういう
考え
で仕事をいたしておるのであります。 今日国民の要望は、何が一番強い要望であるかと申しますると、第一は、まず
輸送
の安全確実であります。いろいろな大きな事故を起しまして国民にそういう御心配をかけたということは、まことに申しわけがないのでありますが、そういう熾烈な要望が出るということもまことに当然でありまして、私
ども
としてはどうしても
輸送
の安全確実ということを第一に
考え
なけりゃならぬ。それからまた
輸送
力が不足いたしておりまして、お客は非常に混雑をする、
貨物
はせっかく増産をしても急速に
輸送
ができないということで、方々からおこごとをちょうだいしているような次第でありまして、これも本来鉄道は経済の動脈であり、文化の推進力であるという、その本来の使命にかんがみますると、まことに当然な要望であって、われわれとしては何をおいてもこの要望にこたえなければならぬと、こう
考え
ておるのであります。 また、近ごろ科学技術の急速な進歩によりまして、社会生活各方面で非常な
近代化
が行われておるのであります。しかるに、遺憾ながらわが国の
国鉄
はその点において非常におくれておる。むしろ取り残されておるような状態にあるのではないか。これも急速に
近代化
をしろという御要望が非常に強いのであります。私のところへ毎日何十通という、
電化
してほしいとか、
ディーゼル
化してほしいとか、もっと列車の回数を増してほしいというような御要望が参っておるのであります。そういうふうな御要望にこたえるためには、あるいは
電化
をする、
ディーゼル
化をする、また複線化する、線路を増強する、車輌を
増備
するというようなことをいたさなければならぬ。それから、
国鉄
は今日まで約千四、五百億の借金をしょっております。この借金に対しては、もちろん利息を払い、期限が来れば元金を返さなければならぬ。それらのためにも、非常に金が要るのであります。それから
職員
の
給与
、あるいは退職金というようなものにも、これも相当な金を用意しなければならぬ。 こういうふうな
資金
の需要、国民の要望にこたえるために、必要な
資金
の需要というものは、非常な巨額に上るのであります。その中には、収益を上げ得る、すなわち借金で
施設
をいたしましても利息を払い元金を返すことのできるようなものもありますが、そうでなく、収益を上げる性質のものでないと、しかしながら公共的に見てどうしてもこれはやらなければならぬ、というようなものがたくさんあるのであります。その一番根本的な大きいものは、設備、資産の維持、修理、取替であります。そういうふうな金が、遺憾ながら今日の
国鉄
の
収入
ではどうしても十分まかないかねるのであります。それには、われわれといたしましてもでき得る限り節約をし、
合理化
をして、そうしてできるだけ
経費
をつめて、それらの
施設
に必要な
資金
に充てるということに
努力
をすることはもちろんでありまして、先刻来経
理局長
からも
説明
をいたしましたように、相当この点において
努力
を続けて参っておるのであります。今後も懸命の
努力
を続けていくつもりでありますが、しかしながら、それにしても、どうしても
収入
がこれらの
支出
をまかなうに足りないということは、これはどうしても避くべからざる事実ではないかと、こう
考え
まして、私
ども
は何とかして運賃も上げていただきたいということを、もう前任者の時代からお願いいたしているのであります。 何さま、運賃の値上げということは、その影響するところすこぶる広く大きいものでありますから、いろいろな、社会上、経済上、政治上の御
考慮
を払われての上でなければお許しがないということで、まあやむを得ない、それまで待つのほかはない。しかしながら、今運賃の値上げができないからといって、直ちに危険があるというふうなことはない。私
ども
はこの与えられたる
予算
の範囲内で、責任を持って
輸送
の任務を果したいと覚悟いたしております。しかしながら、今申し上げましたように、しなければならぬ絶対必要な仕事が山積いたしております。国民の要望もまた熾烈なものがあるのであります。これに対しては、われわれ
輸送
の責務を預かっておる者としては、できるだけ早くその要望にこたえ、その責任を完遂することのできるような状態にしたいということを念願いたしております。今後も機会あるごとに、皆さんにも、政府にも、国民にも、お願いいたしたいと、かように
考え
ております。
左藤義詮
53
○
委員長
(
左藤義詮
君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
左藤義詮
54
○
委員長
(
左藤義詮
君) それでは速記を始めて。 本日は、これにて散会いたします。 午後三時三十一分散会 —————・—————