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佐竹(晴)
委員 中川部長のただいまの御
説明はとうてい承服できません。大多喜署に捜査本部を設けましたけれ
ども、あと何にもしないのです。そうして、その
警察にあれを逮捕しようということを通報すると、今度は逮捕される人のところへ内通するのです。行ってみると
病気と称して寝ておる。現に、平田四郎のごときは、逮捕状が出ておるけれ
ども、逮捕していないじゃありませんか。七人の者に逮捕状を出したが、そのうちの平田四郎、朝鮮人で金命祚という者に逮捕状を出して、
警察を使ってやろうとすると、
警察が向うへ内通してしまった。内通どころではない。今度
検事が来たらお前寝ていろよと言うのです。そうして、寝ておるかと思って行ったら、今度は平田四郎は巡査と一緒に飲食店へ酒を飲みに行っておる。これば私の方ではもう詳細に事実があがっております。
証人をこの
委員会へ出してもけっこうでございます。そんなことでは、
警察を用いようにも用いられないのです。せっ
かく大多喜署に捜査本部を設けてみたけれ
ども、
警察を使うことができない。だから、ただいま
長戸刑事局長代理のお答えのように、
警察の手を借りることができないから、
警察本部の武装警官を配置しておる。そうすると、
警察は、おれの方に何らの相談なしに
検事局が勝手にやるなら、おれらは知らぬ、こう言うのです。
検事局のやることを
警察はじゃまをしておるのです。こんなことでどうしてこういった暴力団の掃滅ができようか。問題はここなんでございます。私は詳細いろいろな具体的な事実を持っておりますけれ
ども、もっとよくお
調べを願いました上で一つお尋ねをいたします。
きょうはあまりしさいなことはお尋ねいたしませんが、ここでもう一つお尋ねをいたしておきたいのは、二月二十六日に江口
検事が検挙を始めて、四月の末に松戸地検支部に転勤なさいました。すると、その後
保釈で続々と
被疑者が出て参ります。
被疑者が出て参りますと、今度お礼参りを始めたのです。これが今度私
どもに訴えるゆえんです。
長戸刑事局長代理は、今のところ何の被害の届出もない、まずこれでおさまっているようにお考えのようでございますけれ
ども、とんでもございません。もう彼らは出て参りましていろんなことをやっているのです。江口
検事が検挙を始めた当時、
検事局に対して協力をいたした人々を片っ端からお礼参りと称して回っておどしております。たとえば駒塚
太郎吉という人、上総中野駅長及びその駅員、君塚功、明治乳業西畑工場、それから、平田四郎は、浅野中という鮮魚商の家などを訪れて、盛んにおどしをかけておる。それで、一度
検事に協力をして平安になったと思ったところが、その
検事がかわって、暴力団の連中が
保釈になると、今度は前よりもおそろしいオオカミになって出直してきた。こんなことだったら検挙してもらわぬ方がよかったと、大へんな恐怖に今打たれております。仕方がないから私
どもに訴えてくるという状況です。あなた方に訴えても、やりはせんじゃありませんか。仕方がないから
法務委員会に申し出るという
状態です。これではあなた方の
責任は済まされまいと思う。やるなら徹底的に掃滅せんければならぬ。ヘビをなま殺しにしますから、とんでもないことになります。これが今日私
どもが正義感に燃えて訴えざるを得ない新しい事態であるのであります。そうして、この
警察におけるところの巡査某某が、いろいろなところでいろいろ飲み食いなどをいたしておりますが、きょうはこれはあげません。これはまた捜査に支障があるといけませんから、私からあとで資料を提供してもよろしゅうございますが、もっとやってもらいませんと、
警察の存在がございません。だから、
警察においても、
警察本部の力を借ることなしに、その
警察の力でそういった暴力団なるものを掃討するというできるだけの態勢を整えてもらわなければ、
警察はあってもないようなものです。現に
警察がその暴力団と常に飲み食いをともにいたしまして、そうしてその暴力団はばくちを始終やっておる。そのばくち場に
警察の署員が張り番をしてあげておる。実に何たることかと言わざるを得ないのです。昭和の世代にこんなことはありっこございません。私は、このサンデー毎日を拝見いたしましたときに、そんなばかなことはあるまいといったような気持であったのでありますが、今度
関係人からいろいろ事実を聴取してみますと、これは全く事実なんです。ほんとうにその
通りなんです。私は、こういったような
状態では、なまじっか検挙などすることは、かえって後難を大きくするゆえんであるから、徹底的にやってもらわなければ、これは大へんだという気持になりまして、いろいろ事実をせんさくいたしております。なおずいぶんひどいことがあります。私の手元には、いろいろの上申書や、その当時の
記録から、新聞その他資料が来ておりますけれ
ども、きょうは三、四十分というお約束をいたしましたので、その詳細は申し上げません。むしろ、検察
当局も、それから
警察当局におかれましても、
責任をお感じになって、根底的にこういうボスを掃討することに力を入れてもらいたい。もしも
警察が力を尽さなければ、署長もかえてもらいたい。司法主任も捜査
課長もかえてもらう。そうして、腹のある、金筋の通ったところの警官を配置いたしまして、この地方の治安維持に乗り出してもらいたい。現にその地方に治安維持のために一つの団体を作りました。これは治安維持会というものができ上った。すると、その治安維持会に対して
警察は反対の
行動をとっておる。治安維持会に対して大多喜署は反対しておる。一体何ということでありましょう。そうして、
病気と称して引っ込んでおるところの平田四郎のごときは、オートバイに乗って堂堂と歩き回っておる。夜分になると、その平田四郎は警官などと盛んに飲み食いをしてあばれ回っておる。こういう事態が許されておりますならば、とても世の中の治安の維持などというものはできるものじゃございません。そうして、このサンデー毎日には具体的にたくさんの事実をあげております。この事実の有無をお尋ねいたしましたけれ
ども、逐一に対しては今お答えがございませんでしたが、きょうはよろしゅうございます。私はこの具体的事実についてさらにお尋ねをする機会がございましょう。そうして、県会においてもこれが問題となりまして、県会におきましては、
警察隊長にこのことを
質問いたしました。すると、
警察隊長もさすがにこれはある程度――ある程度じゃございません。その大部分事実であることを認めております。、ただ、事件が古くなったとか、恩赦の
関係があるとかいうことを言っておるようでありますが、決して古いものだけではないのみか、今度はさらに新しい事態が起っております。今度江口
検事が転勤になって、釈放されてお礼参りが始まっております今日においては、これはまた新しい事態が大へんに生まれておりますから、この際徹底的にこういう暴力団の掃討に当ってもらいたいと思います。お
調べを十分に徹底願うことができましょうかどうか、これを承わっておきたい。