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高津委員 私は、
教育は、よく
御存じのように、十年、百年につながる重大な、
政治の中でも大きい部分を占めるものだと思います。そして、それに急ぐ問題がずいぶんあろうと思うのです。ちょっと
考えてみても、僻地
教育ということは、
予算を見ても、非常に急ぐことだろうと思うが、あまりにもないがしろになっておる。あるいは小
学生、中
学生が非常にふえるが、それに見合うだけの
教師を割り当てるということは、小
学校六千、中学千五百というふうに非常に少い。あるいはまた危険校舎、老朽校舎の問題は、
文部大臣は火のついたように騒がれなければならない問題だと思う。これは朝野両党の文教
委員において異論のないところなんです。あるいは長期欠席の
児童が非常に多いとか、いろいろ緊急な問題が一ぱいあるのですよ。それは異論のないところであって、野党も賛成をしておる問題です。PTAも全
教育界も異論のないところであるのに、そういうところには不熱心である。この
法案に対する有力なる
反対は、さきに私が数えたように九つもこんなに今巻き起っております。こういう基本的なものはそう急ぎやしない。十分検討してやるべきだが、この異論のあるものをなぜこんなに急がれるのか。何がうしろについているのか。何があなたをしてそんなに急がしめるのか。根本的なものは、ゆっくり
考えて間違いのないようにするということこそが非常に重大だと思う。気をつけなければならぬことだと思う。異議のない、異論のない、朝野両党、
天下万民の望んでいることについては不熱心で、こんなに
反対のあるものを、
アメリカなんだか、財界なんだか、何がうしろについておるのか、どんなに議論があってもしゃにむに通そうということがわれわれには
理解できないのですよ。緊急なすべきことは
文部大臣に一ぱいある。それをないがしろにしておいて、軽く
考えて、異論のあるものをぐんぐんしゃにむに押し切ろうというのがどうしても私にはわからぬのですよ。それから河野農林
大臣、あの人は何でもかんでも馬車馬のように押し切るかと思えば、
全国の農協が
反対すると、あの農民会を引っ込めちまったんですよ。それからまた
行政機構の改革を三大緊急政策としておれがやってみせるのだといったけれ
ども、内政省という構想はくずれちまったんです。今行方不明ですよ。それからやはりあなたの同僚の小林厚生
大臣は、新医療費体系なるものを出しておったが、これも世論がそう
反対するのではと、六月の選挙のこともありましょうし、やはり引っ込めたんですよ。あなた一人がどうしてこう異論のあるものをここで突っぱられるのか。これはどういうわけなんですか。何かがうしろについておるとしか
考えられぬが、私の判断によれば、黒い目と青い目、財界と
アメリカと二つがついておると思う。しかしどうして異論のないところに不熱心で、異論のあるところをしゃにむに押し切ろうとするのですか。これは
天下万民の疑いとしておるところであります。明快に御
答弁を願いたい。