○川村(善)小
委員 私はこのたびのソ連のとられました北洋漁業の問題全体については、いろいろ
意見も持っておりますし、
水産庁長官も御出席を願い、でき得るならば農林大臣の出席も願って、十分われわれの
意見も開陳し、またこのたび代表として行かれる方々の決意のほ
どもあるいは
考えている二と等も伺いたいのでありますけれ
ども、そのことはいずれ機会もありましょうし、また細微に入るようなことも時期ではないと思いますので、その北洋漁業との関連性において、今共済に関する二、三のお尋ねを申し上げたいと存ずるのであります。幸い今度の代表の方々が行かれて、円満に解決つくならば、私の心配している問題は杞憂に帰すということで幸いでございますけれ
ども、おそらくはあまり円満な、しかも日本の望むような解決がつかぬのではないかという
考え方からお伺いするのでおります。
まず漁船の拿捕保険でございます。大体李ライン等の問題を見ましても、拿捕保険等をかけておらないために、あとで国が
措置しなければならないということが相当に起きたのでございます。もちろんこれについてはわれわれも取り上げまして、救済の道は講じたとはいいながら、やはり制度があるにもかかわらず、その制度を活用しなかったということで、非常に漁民そのものも困り、国も迷惑をこうむっておるという点がありますので、
水産庁といたしましては、もちろん今後に残された問題でお
考えでしょうけれ
ども、拿捕保険をつけていくことがいいかどうかという根本的な
考え方を持っておるかという一点でございます。私は率直に言いまして、拿捕保険は
考えておかなければならぬじゃないか、いつでもつけられる態勢をとっておくことが必要でないか、かように
考えておるのでございます。そこで百トン未満の問題については大体解決がつきましょうけれ
ども、御承知のように、母船式漁業には、母船を初めとして相当大きな運搬船が十数隻付属して行くのでございますが、これについての保険は現在ないのでございます。いわゆる拿捕保険ということがないのでございます。そこで先般から、この問題で
関係者が集まってるる相談をしておるそうでございますが、保険会社はこういうふうな事態になると、母船などに拿捕保険をつけた場合には、保険会社をつぶさなければならぬではないかということで、拒否をしたということを聞いたのでございます。そうなりますと、円満に解決つけるということは、先決にはなりますけれ
ども、もし不幸にして円満な解決がつかないために、出漁して、母船を拿捕されたということになると、拿捕された母船会社はもちろん致命的なものにはなりますけれ
ども、国としても大きな問題として取り上げなければならないのでありますが、こうしたようなことを
考えて、いわゆる独航船並びに運搬船等について拿捕保険を奨励するとかいった、言葉はどうかとも思いますけれ
ども、そういうことを
考えておるかどうか、この一点をお伺いしたいと思います。