○平田小
委員 それじゃもう一点だけ。先ほど
助川委員から御
質問がございましたけれども、発電用貯水池、猪苗代の水位の調整の問題でございますけれども、この七月の十四日であったかと思いますけれども、水門の開閉につきまして、猪苗代の東京電力事務所で午前の十時から午後の八時まで私は傍聴の形でございますけれども、出席いたしておりましたのですが、先ほどの御
答弁の
ような、あんななまぬるいものでは決してございません。それはまことに血で血を洗う
ような切実なものがございました。これはその点につきましてはそこまではいかなかったのですけれども、あの農民がどんなにほんとうに
水田を大切にしているかということを、私も農村に育ったのでございますけれども、あんなに切実な訴えを聞いたのは初めてで、実は胸をえぐられる
ような思いでございました。水門を閉じておきますと、湖岸民は二百町歩のその上にもまたもうすでに冠水いたしておりました。私がその後
調査に参りましたところによりますと、猪苗代湖の磐梯山の方とそれから対山甲でございますけれども、あそこで私はあのたんぼの中に入りまして、稲にさわって、そのうち一株を抜いてみたのでありますが、しろうとの私などが見ましても、中はもう大へん熱い、熱湯とまでは参りませんけれども、なまぬるく暖かく、そうして抜きました稲が、これからずんずん伸びて稲の穂ができる部分がございますけれども、それはこれから水が引いてしまってもだめだそうでございます。そうして水の中に入っていた部分は、それは水につかってからちょうど七日目でございました、それであふれた水がずっとそのまま乗っていて、見たところは大へんきれいでさしつかえない
ように思うのですけれども、熱湯とまではいきませんけれども、お湯をかけた
ようになって境目が茶色くなっております。それはこれから水を引いていただいても、いわゆる米になる可能性はないんだということを伺って参りました。それから下流の日橋川の人たちはどう言っているかと申しますと、特に塩川の町でございますけれども、大塩川という川がございます。この川がはんらんいたしますところへまた水門を抜いた水を出したものでございますから、それと一緒になりまして、しかもそれがゆるやかではあっても流れておりますので、土砂をかぶっております。ただあふれて冠水したのと、土砂をかぶったのとでは、見た目には流れた方が非常にあとの始末もございますし、大へんであるということはわかりますけれども、それでも三日に一ぺんぐらいは日に当てられた
ようでございます。全然だめなところと、それから水門を締めることによって助けることができる何町歩、何十町歩かがあるということでございまして、特に塩川、笈川村の人たちが、こぶしで涙をふきながら訴えておるあの状態は、ほんとうにここで御
答弁なさる方々に私はお見せしたい
ような気がいたしたのでございます。こういう点につきましても、水位の問題でございますけれども、あれは何十年に一ぺんか起る
水害だという
ようなお
考えではなくて、ほんとうに地元民の切実な訴えによく耳をかされて、そうしてこれからただいますぐにどうということはできないかもしれませんけれども、その点を十分私は研究していただきたいと思うのでございます。
それから先ほどの御
答弁の中に、国は
河川工事に着手することになっているとおっしゃいました。これは日橋川だけでございましょうか。それとも今度の
水害のもう
一つの大きな
原因は、支流じゃなくて大塩川というのが非常にこれが問題だと思います。これがへびがくねった
ように曲りくねっております。そうして大へんな水量を流しておるのですけれども、それがために水が急にはけないというわけでございます。自然にあふれておる、それに日橋川の水門をあけますと、あふれてきてそれと合流してますます冠水をひどくしたというのが私は
実情であったと思います。水をあける、あけない、水門を閉じろ、あけろということで、これはほんとうに血を流さんばかりの問題でございましたけれども、それまでにはなりませんでしたけれども、ほんとうにあの姿というものは、国は手をこまねいてそうして適当な調整を県がするんだと、何か焦点が次々とぼけていっている
ような気がいたしますけれども、これは十分今度の機会を利用されて、もう二度と再びこういうあやまちを犯さない
ような
措置を講じていただきたい。これは私は地元民を代表いたしまして切にお願いを申し上げる次第でございます。この点についてももう一言お答えを願えれば大へん幸いだと存じます。