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久保田(豊)
委員 もう少し突っ込んで聞きたいのですが、時間がありませんから、次の
質問に移ります。こういう格好でいきますと、国としても、また
農村としても、一番こういう
援助をしなければならぬ層が、実は金を借りられなくなる
危険性が非常に多いと思います。現在の
段階でも、昨年度の増産にしても、あれを分析してみれば、ごらんの
通り、山地の悪いところであって、しかも悪いたんぼを持っている
連中は貧農が多くなっている。こういう
連中は非常に生活に困っている。こういう
連中にこそ今日の
段階においては、
政府はもっと親切な
技術援助をしてやらなければならぬ。特に今度の
援助の対象になるものはほとんど
施設であります。こういう
連中が
施設をやるのに金がなくて一番困っているのが
実情であります。むしろ
農村の現状からいくと、
相当の
大作をしている
連中はどんどん買えるのであります。今までの実績からいいましても、
大作の
連中はどんどんそういうことはやれる。ところが、やりたくても、またやることが農家安定のためにも国家のためにも必要な
連中がほとんどオミットを食います。あるいは
動力耕転機一台買うにいたしましても、年間二万五千台出ているのに二千台
——私
どもは経験があるが、一村に三台か五台、これをだれが借りてやっているかというと、ほとんど
大作である。借りなくてもできる
連中である。最も必要な
連中はできません。こういう点について、
技術特に
施設に連関をしたところの
階層分化がひどくなって、
農村の状態はまことに不安定になってくる。この中の種類によってそれぞれ
段階を設けて、これ以上のものについてはこうする、これ以上のものについてはこれだけ厚いものをやる。ほんとに小さい農家が安心して借れるような施策をやるべきだと思う。そう言えば、おそらく
政府としては、そんなことは
運用でやりますと言うに違いない。幾らあなたの方で
運用でやると言っても、
農協を通じて貸すということになれば、これはどうしたって
農協に対する
支払い能力、
返済能力のはっきりしたものになる。こういう点で何ら考慮が払われておらない。こういう点について
行政運用でやるというけれ
ども、
行政の
実態、
農村の
実態から見ると、ますます
階層分化を盛んにし、
農村を全体として不安定にする。こういう点について、将来たとえば
省令等において
一つの基準を設けてやるという御意思があるかどうか、この点を第二点としてお伺いいたします。