○本名
委員 この機会に、関連してちょっとお伺いしておきます。きょう冒頭に
局長も言われた
通り、まことに始末の悪い、従って対策も非常に苦労が要るわけです。しかし今日までこれほど騒がれた問題が、わずか三千万円の
予算をつけたということで逃げられるように聞えるのが、私どもは非常に遺憾に思います。こういうことは釈迦に説法かもしれませんが、この
病気はどうも
政府は馬の
病気だと思っておるのではないか。これは決して馬の
病気ではないのであります。
農家にとっては、心理的に、あるいは
営農の面に、経済的に、非常に打撃の大きい
病気です。従って、馬の
病気を
研究する、試験するというだけの
考え方ですと、今まで行われた対策あるいはこれからとろうとするような消極的な対策しかとれないのではないか。この機会に、今までいろいろ御
発言もありましたが、思い切った方策をとっていただきたい。特に、三千万円のわずかばかりの金ですけれども、この
配分について何ら具体的なお示しがないことは非常に遺憾であります。これはこれからいろいろ御討議なさると思いますが、この機会にちょっとお伺いしたいのは、従来学究的にはこれを大いにやろうという意欲は非常に旺盛であった。一例を申し上げますと、国立の大学において、この
病気を
研究するために百五十万も二百万もお金をかけて電子顕徴鏡を買った。先ほども
お話がありましたが、この病原菌が
ヴィールスであるということは早くからわかっている、見当がついている。しかしこれを究明することができなかったというところに一つの問題があった。せっかく買った電子顕徴鏡が今日まであくびをしておった。これは文部省所管だからといって農林省はほうっておくべき問題ではない。従って文部省と連絡して国の
試験機関、学校の
試験機関を大いに活用すべきじゃないか。
そこで一つお伺いしたいのは、まず三千万円の
配分についてもう少し的確に早くしていただきたいということと、これはあくまでも農林省の範囲内においてのそれぞれの
施設あるいは
施策にその
予算を使われるかどうかということ、それからもう一つは、大学などで
研究したいというときに、実は馬を買う金がないのです、
予算がないのです、それで殺すような馬を買う。七万か八万のような金さえなくて、ただ顕徴鏡を遊ばせておいて、学徒あるいは学者の
研究意欲を押えつけておる。これに対して農林省はもっと積極的に援助すべきである。さらに健康馬に対して一頭や二頭ではとても十分な
研究はできない。罹病馬もその
通りであります。これに対して農林省として積極的に打つ手がないか、この二点をお伺いしておきたい。