○飛鳥田
委員 ところがあなた方の親分である鳩山一郎さんは、この関係を明確に答えておられるのであります。鳩山さんが自由党
憲法調査会の第一回総会においてお述べになっておるところを読んでみますと、「また特に
アメリカとの関係におきまして、どうも
憲法を
改正することが非常に必要だと
考えるのであります。やはり日米の関係は出来るだけ緊密な友好関係に持って行きたいのでありまするが、その友好関係は今下り坂になっている、冷却の方に向っている、それをそうでなく、元の様にして行くためにも早い解決が必要な気がいたすのであります、これが
憲法改正の迅速を欲する第三の理由であります。」まるで去っていく、だんなの愛情を求めるためにまゆ墨を濃く引くような態度であります。少くとも自民党の総理
大臣が、
アメリカとの関係において特に
憲法改正をする必要がある、今や日米の関係は下り坂になっているのだから、その愛情を取り戻すためにも迅速にやらなければならぬ、こう言っているのであります。これが何で
アメリカと無関係にやるのだ、こういうことになるのでありますか。私はあなた方がこの国会で述べられたのと同様に、はっきりとパンフレットにして私
たちにまで配って下さったこの文書を信じないわけにいかないのでおります。すなわち今回の
憲法改正というものは、
アメリカさんの御趣旨に沿うために行うのだということを歴然と述べているのです。まさかこのパンフレットを否認はなさるまい。そうだとすれば、あなたがさっきから
石橋君の
質問に答えて、
憲法改正は自主的にやるのだ、こういうお話でありますが、少くとも首尾一貫していない
占領時代であるから心理的に
圧迫をされておったというのならば、形式的な、あなた方のおっしゃる
法律的な
独立の段階に至った今の段階において、このようにこびを売るというのは一体どういう
意味でしょうか。こういうこびを売っている文章を堂々と私
たちにまで配っていただいて、ここでまたぬけぬけと
うそを言う。こういうことがほんとうなんですか。これで
日本の政治はいい方へ行くでしょうか。こういう
うそとしっぽをつかまれない答弁だけで、政治というものはいい方向に行くでしょうか。民族の
独立というものはほんとうに達成できるでしょうか。この点伺いたいと思います。あなたのほんとうのお心持を伺いたいと思います。