○茜ケ久保
委員 基地問題の
根本的な点についてお伺いしたいことがありますが、本日は
長官が参っておりませんし、さらに担当
大臣も出席しておりませんので、
基本的問題は次会に譲りまして、本日は、先般の根付飛行場の
調査に参った際に、私現地に参って
調査いたしました、福岡県築城基地に関する質問を、
事務的な点について担当官にお伺いしたいと思うのであります。
この問題は、
終戦直後に旧海軍施設を
占領軍が接収いたし、その後幾度か追加接収をなされて今日に至ったものでありますが、現地を
調査して参りまして、私が非常に奇異に感じましたことは、私全国的な基地の
調査と実態を見て参りまして、ほとんど基地に対する潜在的な反対が非常に強い中で――ときには特殊な商売をする人たちから賛成の
意見も出たりするのでありますけれども、ほとんどの農民ないし
関係者は反対であります。しかるに築城基地につきましては、純粋な、純真な
意味における協力が今までなされてきております。と申しますのは、単純な、純粋な
気持から、
日本を守るために必要ならばというので、とうとい田地田畑を無条件に提供し、しかも提供した
あとでも長い間
自分たちの苦労を無視して協力をしておる態度があるのであります。ところが私現地に参りましてつぶさに
調査をして参りますと、そういったまことに純粋な
気持から協力している現地の農民や
関係者に対する
政府のとって参った態度というものは、まことに言語道断と申しましょうか、けしからぬ態度がしばしば見られておるのであります。これは私はもちろん基地の反対という
基本的態度から申しますならば、何ら言う点もございませんが、少くとも現地の皆さんが、そのような純粋な
気持からこれに協力しているということに対しては、
政府はできるだけのめんどうを見ると申しますか、あるいは現地の人たちの
気持を了として、完全な代償をなさるべきものと
考えるのに、実際はそうではないということであります。そこで
基本的問題は別として、私は今から二、三
事務的な点をはっきりとお伺いしたい。と申しますのは、先般
調査した
あとで文書をもってそれぞれの
関係者に質問書を発して参ったところが、それに対する御返事を見ますと、ほとんどが善処するとか、考慮するとか、
調査をするとかということで終始している。
昭和二十年の
終戦直後
占領軍に接収されて、その後数次の拡張をし、さらに講和発効後においてもそういうことがなされておるにもかかわらず、いまだ
関係官庁が
調査とか連絡とかといっておるのでは、私は何ら誠意がないと言わざるを得ないのであります。そこで私がここでわざわざ質問いたしますのはそういうことでなくて、
関係官庁は、はっきりと、今から私が質問する点についてできるかできぬか、やるかやらぬか御答弁を願いたい。今さら考慮するとかあるいは
調査するとか、そういったことはもう許される段階ではないと思うのであります。従いまして本日は防衛庁から
経理局長、調達庁から不動産部長、農林省から
農地局長、建設省は道路局長が不在で道路企
画課長がお見えでございますが、責任のある答弁をいただきたいと思います。もしまたここで考慮とかあるいは善処とかいうことでありますならば、ちょっと容易ならぬことではないかと思います。以上前置きをいたしまして端的にお伺いしますから、御答弁もそのような態度でお願いしたいと思います。
第一の点は、
昭和二十六年一月十五日築城飛行場の第二次拡張の際に、行橋市松原部落民の利用しておりました築城に至る市道が、飛行場用地として壊滅したのであります。そのときには、現地の諸君のお訴えを聞いておりますと、代替道路を作ってやるということでこれをつぶしたのでありますけれども、今日に至ってもその代替道路かできておらぬのであります。まずこの問題に対しまして、調達庁からその問のいきさつを最初に簡単にお伺いしておきます。