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秋田小委員 郵務局長のお話として従来当
委員会でも伺っておったところでありまして、抽象的には御了承できるのでございますが、さてそれを実際に適用する場合に、その原則通りにやれるかどうか、実情と即しておるかどうかということが問題になるのだろうと思います。
そこで大臣にお伺いいたしますが、誤まって配付される点等は、確かに
町村合併等に伴いまして、新しくできた町村名に合致した名前の
郵便局に集めることが便利でございましょうが、今度
郵便局を
統廃合いたしましてすればするだけ、やはり一応サービス・ダウンになるということは常識上
考えられる。しかし同時に
郵政事業の能率化、合理化ということから
考えて、機械化等をもあわせ行うことによりまして、そのサービス・ダウンを防ぎ得るかどうか、ここが問題でございます。そこで、どうも私外から拝見しておりますと、各地方の
郵政当局でまとめておられるのでございますが、そのもとには、その地方の
郵便局等からの内申等をとっておられると思いますが、結局どうも机上プランにすぎないという場合が多いのじゃないかという感じがされるのです。何キロ以内であるからこれは合併しても大丈夫だ、自動自転車を使うから能率は落ちない、こういうような御
説明がいつもありますが、それでは実際にその自動自転車が合併と同時に行っておるかというと、必ずしもそうはいかないのじゃないか。その間に多少の時間のギャップがあるように思える。また多少ならいいが、相当時間がおくれて不便をかけておるのじゃないか。それからまた山の険阻の実情等もやはりお
考えにならないと、図面だけではどうにもならないことである。また夏の気候のいいときはよろしゅうございますが、冬季の場合をお
考えになっておるかどうか。ことしの正月ごろも、福井県あたりでは
郵便配達夫が雪に閉ざされて一時死亡を伝えられておったが、まことに幸いなることに生存をされておったというような記事を、新聞紙上で拝見したこともございます。そういうような場合を
考えると、機械化されても果して自転車で行けるかどうか、簡単にお役所だけの
考え方で
実施をされましても、地方民の感情はもちろんのこと、実際上非常な不便を起すばかりでなく、また従業員の
方々に非常に危険、過重な労働をしいるというようなことにならないかという点を、われわれ
委員として心配するのであります。同時に、
町村合併の
規模が適正であれば、自然机上でやられました結論も合って参りますが、
町村合併必ずしも適正
規模ではございません。むしろ時期は
現状としては早いが、遠い将来のことを
考えて、実情よりはより拡大された
規模において
町村合併が行われておるというのが実情ではないか。そういう点が非常に多いという点を
考えますと、
文化あるいは交通、道路、橋梁等の実情がそれに即したときを待ちまして、
郵便局の
統廃合も行うべきであるという、タイミングの問題も十分に御考慮を願わなければならないのじゃないかと思われるのであります。また
町村合併には、
郵政当局御
承知の通り因縁もありますし、合併町村住民間において実際上の感情必ずしも融和しないままに、多少政治的に合併がされておる等の点もございます。この点も考慮して
郵便局の
統廃合を
考えることはもちろんでありますが、さほどの問題が起きておらなくとも、やはりおれの町の
郵便局、おれの村の
郵便局という感情も実際上は無視できないものがあります。これらを
考えますと、
町村合併実施に伴う
郵便局の
統廃合の
実施につきましては、念には念を入れまして、実情をよく御考慮を願うと同時に、なかなか地方民というものは納得しがたいものでございますから、これはいいのだからと思われましても、無理押しをされずに、十分それの措置につきましては手を尽された上で、無理をせずになされるのが
郵政当局としてとるべき態度ではないかと思うのでございますが、この辺に対する大臣の
考え方を一応お伺いいたしたいと思います。