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1956-05-31 第24回国会 衆議院 逓信委員会 第23号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十一年五月三十一日(木曜日)    午前十一時九分開議  出席委員    委員長 松前 重義君   理事 秋田 大助君 理事 橋本登美三郎君  理事 廣瀬 正雄君 理事 早稻田柳右エ門君    理事 森本  靖君       愛知 揆一君    川崎五郎君       竹内 俊吉君    中垣 國男君       濱地 文平君    山本 利壽君       佐々木更三君    志村 茂治君       原   茂君    八木  昇君  出席政府委員         郵政政務次官  上林山榮吉君         郵政事務官         (郵務局長)  松井 一郎君  委員外出席者         郵 政 技 官         (簡易保険局次         長)      中村喜代嗣君         専  門  員 吉田 弘苗君     ————————————— 本日の会議に付した案件  小委員長報告聴取   請 願  一 簡易保険保険金最高制限額引上げ請願   (松浦周太郎紹介)(第六号)  二 同(小平忠紹介)(第六四号)  三 簡易保険及び郵便年金積立金融資範囲拡   大に関する請願松浦周太郎紹介)(第七   号)  四 同(小平忠紹介)(第六六号)  五 北海道地方簡易保険及び郵便年金加入者   ホーム設置請願松浦周太郎紹介)(第   八号)  六 同(小平忠紹介)(第六三号)  七 鷹匠町に特定郵便局設置請願田中武夫   君紹介)(第三五号)  八 簡易保険診療所増設等に関する請願(小   平忠紹介)(第六五号)  九 長野地方貯金局原簿移管反対に関する請   願(原茂紹介)(第八八号)  一〇 同(下平正一紹介)(第八九号)  一一 簡易郵便局事務員待遇改善に関する請   願(野田武夫紹介)(第九〇号)  一二和井内簡易郵便局特定局昇格請願(   山本猛夫紹介)(第九一号)  一三 北海道地方簡易保険及び郵便年金加入   者ホーム設置請願町村金五君紹介)(第   一四五号)  一四 簡易保険診療所増設等に関する請願(   町村金五君紹介)(第一四六号)  一五 簡易保険及び郵便年金積立金融資範囲   拡大に関する請願町村金五君紹介)(第一   四七号)  一六 簡易保険保険金最高制限額引上げの請   願(町村金五君紹介)(第一四八号)  一七 鳴海町の電話普通加入区域拡張に関する   請願加藤清二紹介)(第一四九号)  一八 御厩町に無集配郵便局設置請願(高木   松吉君紹介)(第一七六号)  一九 高知電話局舎建築に関する請願森本靖   君紹介)(第二一三号)  二〇 荏原町に無集配特定郵便局設置請願(   宇都宮徳馬紹介)(第三七九号)  二一 久ヶ原町特定郵便局設置請願(宇都   宮徳馬紹介)(第三八〇号)  二二 郵便年金支給額増加に関する請願(勝間   田清一紹介)(第四四四号)  三二 北海道地方簡易保険及び郵便年金加入   者ホーム設置請願本名武紹介)(第四   四五号)  二四 簡易保険保険金最高制限額引上げの請   願(本名武紹介)(第四四六号)  二五 簡易保険診療所増設等に関する請願(   本名武紹介)(第四四七号)  二六 簡易保険及び郵便年金積立金融資範囲   拡大に関する請願本名武紹介)(第四四   八号)  二七 尾道市にテレビジョン放送所設置請願   (高津正道紹介)(第四五〇号)  二八 稚内漁業用海岸局短波施設設置請願   (廣瀬正雄紹介)(第五〇九号)  二九 鳴海町の電話普通加入区域拡張に関する   請願早稲田柳右ェ門紹介)(第五一〇   号)  三〇 毛呂山郵便局集配局昇格請願(横   川重次紹介)(第五七二号)  三一 当目に特定郵便局設置請願草野一郎   平君紹介)(第六〇三号)  三二 上前木に無集配郵便局設置請願(内海   安吉君紹介)(第六〇四号)  三三 公衆電気通信法等の一部改正に関する請   願(中村梅吉紹介)(第六四三号)  三四 仕七川郵便局存置に関する請願小泉純   也君紹介)(第六四四号)  三五 小規模郵便局制度改革に関する請願(佐   竹晴記紹介)(第六四五号)  三六 向鎌田郵便局開設請願助川良平君紹   介)(第六八一号)  三七 簡易保険診療所増設等に関する請願(   川村善八郎紹介)(第七五五号)  三八 簡易保険及び郵便年金積立金融資範囲   拡大に関する請願川村善八郎紹介)(第   七五六号)  三九 簡易保険保険金最高制限額引上げの請   願(川村善八郎紹介)(第七五七号)  四〇 北海道地方簡易保険及び郵便年金加入   者ホーム設置請願川村善八郎紹介)(   第七五八号)  四一 日本電信電話公社法の一部改正反対に関   する請願外一件(赤城宗徳紹介)(第七五   九号)  四二 中津川郵便局電話切換器設置請願(   池田清志紹介)(第八一二号)  四三 神戸市内通信施設復旧促進に関する請   願(五島虎雄紹介)(第一〇一一号)  四四 電話加入権担保制度確立に関する請願   (佐竹晴記紹介)(第一〇一二号)  四五 緑町特定郵便局設置請願臼井莊一   君紹介)(第一〇六五号)  四六 小規模郵便局制度改革に関する請願(池   田清志紹介)(第一〇六六号)  四七 郵便年金に対する特別措置に関する請願   (越智茂紹介)(第一〇九四号)  四八 お年玉つき郵便葉書等発売に関する法   律の一部改正反対に関する請願山口丈太郎   君紹介)(第一一五三号)  四九 小規模郵便局制度改革に関する請願(中   馬辰猪紹介)(第一一五四号)  五〇 ラジオ岩手夜間出力増強に関する請願   (松前重義紹介)(第一一五五号)  五一 川内駅前特定郵便局設置請願(小牧   次生君紹介)(第一六七号)  五二 お年玉つき郵便葉書等発売に関する法   律の一部改正反対に関する請願田中武夫君   紹介)(第一一七五号)  五三 尾道市にテレビジョン放送所設置請願   (高橋等紹介)(第一一七六号)  五四 福山市にテレビジョン放送所設置請願   (高橋等紹介)(第一二六九号)  五五 日本電信電話公社法の一部改   正反対に関する請願渡海元三郎紹介)(   第一二八七号)  五六 福山市にテレビジョン放送所設置請願   (高津正道紹介)(第一二八八号)  五七 小鈴谷町の電話増設に関する請願(久野   忠治君紹介)(第一三二二号)  五八 小規模郵便局制度改革に関する請願(瀬   戸山三男紹介)(第一三五八号)  五九 同(永山忠則紹介)(第一三九九号)  六〇 湯船村の簡易郵便局特定郵便局昇格   の請願川崎五郎紹介)(第一五二二   号)  六一 原水爆禁止切手発行に関する請願松前   重義紹介)(第一八〇八号)  六二 中ノ原に無集配局設置請願井手以誠   君紹介)(第一九一六号)  六三 簡易生命保険最高契約金額現行維持に   関する請願大野伴睦紹介)(第一九八一   号)  六四 同(岡崎英城紹介)(第二一〇四号)  六五 同(福田赳夫紹介)(第二一〇五号)  六六 同(米田吉盛紹介)(第二一〇六号)  六七 同(關谷勝利紹介)(第二一二九号)  六八 同(臼井莊一君紹介)(第二一三〇号)  六九 同(愛知揆一君紹介)(第二一三一号)  七〇 釜石放送局開設認可に関する請願(松   前重義紹介)(第二一一三号)  七一 新潟県にテレビジョン放送所設置請願   (田中彰治紹介)(第二一五六号)  七二 田母神郵便局電話交換業務開始請願   (助川良平紹介)(第二一五七号)  七三 小規模郵便局制度改革に関する請願(伊   東岩男紹介)(第二一六二号)  七四 簡易生命保険最高契約金額現行維持に   関する請願古井喜實紹介)(第二一六三   号)  七五 同(鈴木周次郎紹介)(第二一九九   号)  七六 同(宮澤胤勇紹介)(第二二二五号)  七七 湯浅電報電話局舎新築等に関する請願(   世耕弘一紹介)(第二一六九号)  七八 大岩岩井郵便局集配事務存続に関   する請願松岡駒吉紹介)(第二二二八   号)  七九 真岡市に電報電話局設置請願松前重   義君紹介)(第二二一六号)  八〇 帯広市に地方貯金局設置請願本名武   君紹介)(第二二四四号)  八一 大岩岩井郵便局集配事務存続に関   する請願徳安實藏紹介)(第二二四五   号)  八二 有松地区に無集配郵便局設置請願(稻   村隆一紹介)(第二二七二号)  八三 簡易生命保険最高契約金額現行維持に   関する請願荻野豊平紹介)(第二三一四   号)  八四 西神吉村に無集配特定郵便局設置請願   (吉田賢一紹介)(第二三一五号)  八五 電話加入権担保制度確立に関する請願   外一件(中村梅吉紹介)(第二三一六号)  八六 簡易生命保険最高契約金額現行維持に   関する請願石田博英紹介)(第二四六六   号)  八七 同(松野頼三君紹介)(第二五三二号)  八八 石川県にテレビジョン放送設置所請願   (徳田與吉郎紹介)(第二四六七号)  八九 電話料金納入取扱に関する請願(森三   樹二君紹介)(第二五一〇号)  九〇 九州電波監理局油津出張所存置に関する   請願伊東岩男紹介)(第二五一一号)     —————————————
  2. 松前重義

    松前委員長 これより会議を開きます。  この際、電波及び放送に関する小委員長より、小委員会調査経過について報告いたしたい旨申し出がありますので、これを許します。電波及び放送に関する小委員長早稻田柳右エ門君。
  3. 早稻田柳右エ門

    早稻田委員 電波及び放送に関する小委員会の現在までの調査経過を御報告申し上げます。  小委員会は、去る二月十五日の当委員会においてその設置を決し、翌十六日の委員会で小委員及び小委員長を選任して発足したのでありますが、まず同月二十一百第一回の小委員会を開いて、小委員会運営方針を協議決定し、以後今日までの間に通算八回の小委員会を開き、所管の電波及び放送に関する事項について調査を続けて参りました。  小委員会の現在までの調査は、概括すれば  (一) 国際放送に関する事項  (二) チャンネルプランに関する事項  (三) テレビジョン放送局設置方針に   関する事項  (四) 放送法改正に関する事項の四項目に分けることができますので、以下これらの各項目別に御報告申し上げることにいたします。  まず国際放送に関しましては、その現況について、受信状況がきわめて悪いのではないか、聴取状況調査がずさんではないか、方向の選定、使用周波数割当が不適当ではないか、方向放送時間、出力等拡充の必要があるのではないか、また国の交付金を増額すべきではないか等の疑点をただし、政府並びにNHKのこれらに対する改善対策について調査を行なったのでありますが、その結果はさき日本放送協会昭和三十一年度収支予算事業計画等の当委員会における審議に反映し、これが自由民主党を代表した竹内委員の討論における政府及びNHKに対する強い希望意見の表明となって現われたことは、各位の御承知通りであります。なお本件について郵政当局は、放送指向方向出力及び放送時間の拡充、国の交付金の増額に努力するとともに、聴取状況調査のための人員の海外派遣を考慮することを約したのであります。  第二にチャンネルプランに関する事項でありますが、御承知のように来る六月一日は、標準放送免許更新期、すなわち周波数割当の時期に当っております。申すまでもなく周波数割当は、放送事業にとってはその死命を制するほどの重要かつ深刻な意義を持つものでありますから、小委員会は、事の重要性にかんがみて、この問題については特に慎重に、かつ熱心に調査いたしたのであります。調査全国における混信実情解明から始め、まず混信外来電波によるもののほか、国内放送相互間のものが相当に多いが、この種の混信は、周波数割当計画策定の当時からすでに予想できたのではないか、もししかりとすれば、計画そのものの誤算ではないか、計画基礎とした受信機の性能や、保護区域最小電界強度の数値が実情に沿わないのではないか等について、詳細な検討を行なったのであります。五月七日、郵政省から新しい割当計画案が発表されましたが、その後はこの計画案中心にして調査を進め、まず案のうちで最も顕著な変革と見られるNHK東京外三局に対する百キロの大電力許可について、その許可の理由は何か、大電力方式は結果的に地域放送の削減を招き、NHKかねての方針に反するのではないか、地域放送の充実をはかるには大電力方式よりもむしろ中小電力方式の方が適当ではないか、大電力周辺小局は整理すべきではないか、将来民放にも大電力を許すかどうか等をただし、また個々の割当については、民放PRチャンネルはその数が減っている上に、二波のうち一波がきわめて不利なハイ・バンドが割り当てられているが、修正できないか、九州朝日放送局所移転出力増は、割当の新例を開くものか、またかねてから当委員会要望されているようなローカル放送難聴地域救済は考慮されているか等について質疑を行い、しかして総括的に、わが国電波事情は今や全く行き詰まり、もはや技術的操作では打開できない段階に来ており、その解決はさらに一段高所からする政治的方法によるほかないと見られるが、政府見解いかんとただしたのでありますが、これに対して当局は、わが国電波事情は今日では技術的には大変革は期待できない状態にある、もとより現在の方針が金科玉条ではないので将来の課題として研究したい旨を答えたのであります。なおチャンネルプランの問題に関連して、外国電波による混信対策も活発に論議せられましたが、これらの混信電波の多くはソビエト、中共、北鮮等の国交未回復の、しかも国際電気通信連合に拘束されない国からのものであるが、これらの諸国に対し折衝する道があるのか、また政府はこれに関して何らかの対策を講じているのか等についてただした後、政府に対して早急に具体策を樹立するよう要望するところがありました。  第三に、テレビジョン放送局設置方針に関しての調査について申し上げます。時あたかも郵政省は、テレビジョン放送用周波数割当計画基本方針電波監理審議会の議を経て決定しましたので、小委員会はこれを中心にして、テレビジョン放送局免許基本方針をいかに設定するか、特に自局番組を制作せず、他局の番組を中継するだけの局を免許するかどうかという点、また基本方針が掲げている六チャンネルだけで全国普及ができるか、六チャンネルのうち駐留軍が使用している二波の返還の見通しはどうか、将来さらにテレビ・チャンネルを多くするか等の諸点について政府にただす一方、電電公社に対しては、テレビジョン中継回路たるマイクロ・ウェーブの全国計画について説明を求めたのであります。右調査のうち、最も重要なテレビ局免許方針については、まだ方針確立していないが、研究して早急に決定する旨言明しております。  最後に、放送法改正の問題でありますが、本件は小委員会設置の眼目ともいうべきもので、小委員会としては最も真剣に調査を進めてきた事項であります。すなわち、小委員会設置の当初から政府の意図する改正点立案作業進捗状況改正案取扱い等について政府当局質疑を行なっていたのでありますが、三月六日郵政省から、改正に関する基本方針が発表されるに及んでは、電波監理局長よりその内容について各項ごとに詳しく説明を求め、さらに臨時放送法審議会構成決定後は、審議会の性格、諮問の内容等について詳細に問いただしたのであります。右の経過によって明らかにされた主要な点は、一、郵政省審議会に対して広く放送関係法改正について諮問していること、従って郵政省改正方針なるものは、単に審議会参考資料にすぎないこと、二、審議会は、自主的に運営することができ、かつその答申に期限を付せられないこと、三、政府審議会答申を尊重し、これを基礎にして改正方針を決定すること等であります。  以上、小委員会調査経過について簡単に御報告申し上げたのでありますが、今日までの調査を通じて特に政府に対して強く要望しておくべきであると考える事項を二、三あげて記録に残したいと思います。  その第一は、現在駐留軍が使用している周波数早期返還の問題でございます。わが国現下電波事情の行き詰りは、小委員会調査経緯に照らしても明らかな通り標準放送テレビジョン放送を通じて深刻な周波数不足に悩んでいるのでありまして、この難状救済のためには是非とも早急に駐留軍使用周波数返還を望みたいのであります。またこれは現下難状救済のためだけではなく、長く将来を見通した安定した周波数計画策定のためにも、絶対必要な要件であると考えられるのであります。  第二は、電波及び放送に関する政府の大方針確立であります。電波放送界は日進月歩の進展を示しておりますが、その発展を恣意にまかせるときは、既成事実に既成事実が重なり、将来矯正の必要を生じてもいかんともできず、紊乱、無秩序のまま放置せざるを得なくなり、結果においては電波法のうたう「電波の公平且つ能率的な利用の確保」と全く相反する事態となるのであります。この傾向は今日すでに一部において現われているのではないかとの懸念も持たれるのでありまして、かかる憂うべき事態を回避するためには、ぜひとも早急に政府が百年の大方針確立するよう望まれるのであります。  なお、これに関連して要望しておきたいのは、さきに当委員会でも問題になりました日田、唐津等のようなローカル放送難聴地域解消対策としての中継所設置のことであります。これらの地域に類するローカル難聴地域は、全国にかなりの数を算すると思われるのでありますが、これらに対しては長期にわたる確固たる計画を立て、その設置の順位、年次等を明確にして実行に移してもらいたいのであります。  右に申し上げました各要望事項は、当委員会においてもその趣意を御了承いただきまして、強く御推進願いたいと存ずるのであります。  以上御報告申し上げました調査各項は、いずれも調査を結了したものではなく、引き続き調査継続の要があり、なかんずく懸案の放送法改正問題は、ただいま審議会答申待状態でありまして、その答申内容いかんによっては、今後さらに広範かつ精細な調査の必要を生ずるものと思われます。また今日までに取り上げなかった事項についても、その要否に応じて適切な調査を行うべきでありましょうから、小委員会は今国会をもって解消することなく、今後も継続して設置すべきであると存ずる次第であります。以上をもって私の報告を終ります。     —————————————
  4. 松前重義

    松前委員長 次に前会に引き続き請願日程の審査を進めます。  まず日程第四二、中津川郵便局電話切換器設置請願議題といたします。吉田専門員
  5. 吉田弘苗

    吉田専門員 中津川郵便局電話切換器設置請願文書表番号第八一二号、請願者鹿児島薩摩薩摩長戸子田等外一名、紹介議員池田清志君、本請願要旨は、薩摩町は二十九年に旧求名村、旧中津川村及び旧永野村の合併して新設されたものであるが、逓信施設ははなはだ貧弱で、中津川地区に無集配局一カ所と一回線の分岐回線があるのみで、町政事務連絡が遅延し、火災等災害の発生時の支障を来たしている。ついては、この際応急の措置として、とりあえず中津川支所電話器を取りつけ、中津川郵便局電話切換器設置して、これらの支障を除去されたいというのであります。
  6. 松前重義

    松前委員長 政府見解を求めます。上林政務次官
  7. 上林山榮吉

    上林政府委員 お答えいたします。中津川支所電話を架設する方法といたしましては、中津川郵便局電話共同電話とする、あるいはもよりの求名局または永野局加入電話を新設するかの二方法がありますが、前者は中津川郵便局電話公衆電話でありますので、料金収納通信の秘密の保護等関係から、これを共同電話とすることは適当でないと考えられます。従って御要望に応ずるためには、求名局または永野局加入電話を新設する方法によるわけでありますが、この場合は区域外加入となりますので、区域外部分線路設備費を別に加入者に負担していただくことになりますので、地元と話し合った上御要望に沿うことといたしたいと思います。     —————————————
  8. 松前重義

    松前委員長 次に日程第四三、神戸市内通信施設復旧促進に関する請願議題といたします。吉田専門員
  9. 吉田弘苗

    吉田専門員 神戸市内通信施設復旧促進に関する請願文書表番号第一〇二号、請願者神戸市長原口忠次郎外一名、紹介議員五島虎雄君、本請願要旨は、神戸市は戦前にまさる復興を見、ことに兵庫地域における復興ぶりは、まことに目ざましいものがあるが、同地域通信施設は、ほとんど戦災をこうむった廃局状態にあるため、一般市民生活上はもちろん、各般取引業務の上に多大の不利不便を来たしている。ついては、兵庫電報局ならびに兵庫電話局を復旧し、垂水電話局神戸市内編入を促進されたいというのであります。
  10. 松前重義

    松前委員長 政府見解を求めます。上林政務次官
  11. 上林山榮吉

    上林政府委員 お答えいたします。現在の湊川局局舎はなお交換設備を増設する余裕がありますので、同局の局内設備を増設することによりまして、さしあたり兵庫地域における架設の要望に応じていくこととし、兵庫局の建設は湊川局設備が増設できなくなる時期を勘案し、昭和三十三年度以降、なるべく早い適当な時期に計画いたしたいと考えております。電報の受付につきましてはその際考慮いたします。なお垂水局神戸市内編入につきましては、さき垂水局神戸間に自動即時サービスを開始いたし、市内と同様に即座にかけられるようにいたしましたので、現在のところ考えておりません。     —————————————
  12. 松前重義

    松前委員長 次に日程第四五、緑町特定郵便局設置請願議題といたします。吉田専門員
  13. 吉田弘苗

    吉田専門員 緑町特定郵便局設置請願文書表番号第一〇六五号、請願者千葉緑町七十一番地高橋光雄外二十一名、紹介議員臼井莊一君、本請願要旨は、千葉緑町は、東京都内及び千葉市への通勤者にとって住宅地として好適の場所にあるため、近時とみに人口が増加し、一市街地を形成しつつあるが、同町には郵便局がなく、隣接局はいずれも一・五キロ程度の遠隔地にあるので、同町中心とする住民は、多大の不利不便を忍んでいる。ついては、千葉緑町特定郵便局設置されたいというのであります。
  14. 上林山榮吉

    上林政府委員 お答えいたします。請願の地に無集配特定局設置することは、設置標準に達し、利用上不便が著しいと認められますので、三十年度予算で近く設置することとして取り運んでおります。     —————————————
  15. 松前重義

    松前委員長 次に日程第五〇、ラジオ岩手夜間出力増強に関する請願議題といたします。
  16. 吉田弘苗

    吉田専門員 ラジオ岩手夜間出力増強に関する請願、第二五五号、請願者盛岡市内丸六十一番地岩手放送株式会社長岩亀精造紹介議員松前重義君、本請願要旨は、ラジオ岩手(JODF)の出力は、昼間一キロワットであるが、夜間は五百ワットにすぎないため、夜間において容易に聴取し得る区域は、電界強度ミリボルト(保護電界強度)のきわめて狭小な区域にすぎなくなる。しかるに同市には、十キロワットの強力な出力を有するNHK盛岡放送局があるため、両者は常に比較対照されて批判の的となり、ラジオ岩手の不人気は、商業放送として致命的ともいうべき打撃を受けている。よってラジオ岩手に対して、ぜひとも夜間出力を一キロワットに増強されたいというのであります。
  17. 上林山榮吉

    上林政府委員 お答えいたします。請願の趣旨はよく了解いたしておりますので、今回郵政省で決定いたしました周波数割当計画におきましては、ラジオ岩手の盛岡局について、夜間も一キロワットに増力し得るようにいたしておりますので、御趣旨に沿い得るものと考えております。     —————————————
  18. 松前重義

    松前委員長 次に日程第四八、お年玉つき郵便葉書等発売に関する法律の一部改正反対に関する請願及び本請願と同趣旨であります日程第五二の両請願を一括議題といたします。
  19. 吉田弘苗

    吉田専門員 お年玉つき郵便葉書等発売に関する法律の一部改正反対に関する請願、第一一五三号外一件、請願神戸市生田区中山手通二丁目百十三番地兵庫県社会福祉協議会長朝倉斯道、紹介議員山口丈太郎君、本請願要旨は、お年玉つき郵便葉書等発売に関する法律は、戦後におけるわが国社会事業に対する資金の援助方法として、また共同募集の一手段として制定されたもので、最近においては収益が上り、社会事業施設の整備充実に大きな役割を果すに至った。しかるに郵政省においては、同法を改正して、その益金を社会事業以外の使途に配分しようとする企図のあることは、同法制定の歴史並びにその趣旨にかんがみ、承服しがたいところである。ついては、同法改正案はこれを取りやめられ、社会福祉事業の健全な発達に配意されたいというのであります。
  20. 上林山榮吉

    上林政府委員 お答えいたします。御趣旨のような法律案を今国会に出すはずにいたしておったのでございますが、今国会に提出することはただいまのところ困難かと思われますので、将来よく検討して善処いたしたいと思います。     —————————————
  21. 松前重義

    松前委員長 次に日程第五一、川内駅前特定郵便局設置請願議題といたします。
  22. 吉田弘苗

    吉田専門員 川内駅前特定郵便局設置請願、第一一六七号、請願者鹿児島県川内市鳥追町二千二百九十二番地平城芳明、紹介議員小牧次生君、本請願要旨は、鹿児島県川内市は川内盆地の中心地として、県内では鹿児島市に次ぐ都市であり、先年パルプ会社等の新設に見られるごとく、農産物、木材等の集散地である。同駅前は戦災によりその九〇%を焼失したが、戦後の復興は著しく、また川内駅は鹿児島本線及び大口市に達する宮之城線の起点として、市街地の重要地となっているが、新都市の文化的発展上不可欠である通信機関たる郵便局が、戦災で焼失したまま現在に至り、地元民は不便きわまりない状態を続けている。ついては、すみやかに焼失後の地に郵便局を復活し、通勤、通学者の便をはかるはもとより、地元民の要望にこたえられたいというのであります。
  23. 上林山榮吉

    上林政府委員 お答えいたします。請願の地に無集配特定局設置することは、現行設置標準に達しますが、他との振り合い上、現状においては早急実現は困難に思われますけれども、将来努力をいたしたいと思います。
  24. 松前重義

    松前委員長 次に日程第五四、福山市にテレビジョン放送所設置請願、及び本請願と同趣旨であります日程第五六の両請願を一括議題といたします。
  25. 吉田弘苗

    吉田専門員 福山市にテレビジョン放送所設置請願、第一二六九号外一件、請願者広島県福山市長徳永豊外一名、紹介議員高橋等君、本請願要旨は、テレビジョン放送局設置については、五カ年計画をもって、全国至るところで受信できるよう態勢が整えられているが、広島県福山市は、計画中の広島・岡山両局の中間にあって、いずれの局からも受像不可能か、あるいは不十分の位置にあるため、テレビ文化の恩恵に浴することができない。しかるに同市は、同県東部の中心地として飛躍的発展を見つつあり、近き将来は西部地区をはるかにしのぎ、文化、産業に貢献する日が到来するものと期待されている。ついては、福山市にテレビジョン放送所を設置されたいというのであります。
  26. 上林山榮吉

    上林政府委員 お答えいたします。テレビジョン放送局設置場所につきましては、さきに決定いたしましたテレビジョン放送用周波数割当計画基本方針に基き、できるだけ多くの人々にテレビジョン放送が聴視できることを目標といたしまして、人口密度とか、本請願にありますような政治、経済、文化等その地域社会の重要性と、全国的な視野に立って、十分考慮することになっております。郵政省といたしましては目下右の基本方針に基き、全国的な観点から鋭意周波数全国的な具体的割当計画につきまして成案を急いでおり、これができ上り次第、それについて一般の御意見も伺って最終的にきめたいと考えているところでありまして、御要望の次第につきましては、十分考慮いたしたいと存じますが、各地域についての具体的割当は右のような次第で、現在まだお答えできる段階にないことを御了承いただきたいと存じます。     —————————————
  27. 松前重義

    松前委員長 次に日程第五七、小鈴谷町の電話増設に関する請願議題といたします。
  28. 吉田弘苗

    吉田専門員 小鈴谷町の電話増設に関する請願、第一三二二号、請願愛知県知多郡小鈴谷町長近藤恭坪外七十一名、紹介議員久野忠治君、本請願要旨は、愛知県知多郡小鈴谷町は、半田市、武豊町、常滑市に接し、人口六千余、戸数千二百に達せんとする知多半島主要な町であり、近時商業の発展も目ざましいものがあるが、同町電話架設総数は八十二台、うち商工業者は四十五台であり、業者総数に比し、二〇%の低率であるため、同町商工業の発展を著しく阻害している実情である。ついては、同町電話を増設されたいというのであります。
  29. 上林山榮吉

    上林政府委員 お答えいたします。請願の趣旨はまことにごもっともでありますが、現在小鈴谷局、これは九級局でありますが、小鈴谷局のような行き詰まり局は全国でおびただしい数、八級局以下で約千七百局という数に上っており、公社としてはかかる局舎の行き詰まりを逐次打開して、加入電話を増設してきておりますが、御要望に対しては今直ちにお答えするととは困難であります。しかし昭和三十二年度以降においては、できるだけ早い機会に御要望に沿うよう努力いたしたいと考えております。     —————————————
  30. 松前重義

    松前委員長 次に日程第六〇、湯船村の簡易郵便局特定郵便局昇格請願議題といたします。
  31. 吉田弘苗

    吉田専門員 湯船村の簡易郵便局特定郵便局昇格請願、第一五二二号、請願者京都府相楽郡湯船村長前田鼎外一名、紹介議員川崎五郎君、本請願要旨は、京都府相楽郡湯船村は、きわめて交通不便な辺村で、隣接町村郵便局と遠く二里以上を隔てているため、従来より郵便等に多大の不利不便を忍んでいたが、このたび簡易郵便局設置せられ、村民一同深く感謝している。しかし電信電話は和束局区内となり、電話は現在共同加入を加え、公共施設用として三口あるものの、架設費に多額を要するので、とうてい一般加入の要望に応ぜられず、これでは近代文化の恩恵におくれることとなり、同村の経済的発展上にも多大の影響を及ぼすことになる。ついては、将来電信電話業務の委託契約ができるよう、同郵便局特定郵便局昇格されたいというのであります。
  32. 上林山榮吉

    上林政府委員 お答えいたします。湯船簡易郵便局を無集配特定局にすることは、利用予定戸数が少いため設置標準に達せず、かつ該局における取扱い量も少いので、現状においては実現は困難かと思われますが、将来地域が発展するのを待ってよく考慮いたしたいと思います。     —————————————
  33. 松前重義

    松前委員長 次に日程第六一、原水爆禁止切手発行に関する請願議題といたします。  原水爆禁止切手発行に関する請願、これは請願者は東京都千代田区神田一橋二丁目九番地、原水爆禁止日本協議会内石垣綾子、紹介議員は松前重義、私であります。本請願要旨は、広島、長崎に原爆が投下されてからすでに十年、ビキニで水爆実験が行われてから二年の歳月がたったが、これらの被害は国民にとって忘れることのできない大惨事であり、その実験並びに使用のいかんは、人道上からもまたまことに大きな問題であるが、国会において去る二月九日に原水爆実験禁止決議が満場一致で可決されたことは、四月以後引き続いて水爆実験が繰り返されようとしておる情勢の中で、当を得た措置であり喜びにたえない。ついては同決議の趣旨を広く国民に徹底するため、原水爆禁止記念切手を発行するよう、特段の措置を講ぜられたいというのであります。政府の御見解を求めます。
  34. 上林山榮吉

    上林政府委員 お答え申し上げます。記念切手は、切手を発行するにふさわしい行事が、国家的国民的背景において行われることを前提とし、これを記念する目的を持って発行するものでありますので、原水爆の禁止につきましても、そのような行事が確定いたしましたならば検討いたしたいと思います。
  35. 松前重義

    松前委員長 この問題につきましては留保いたしまして、あとで討論をやりたいと思います。     —————————————
  36. 松前重義

    松前委員長 次に日程第六二、中ノ原に無集配局設置請願議題といたします。
  37. 吉田弘苗

    吉田専門員 中ノ原に無集配局設置請願、第一九一六号、請願者佐賀県多久市北多久町中ノ原四十五番地、中島治人外十三名、紹介議員井手以誠君、本請願要旨は、佐賀県多久市北多久町中ノ原地区は、同市行政の中心部として住民約九千を数え、近くには古賀山、多久原及び北島の各炭鉱を控えているので、日常郵便事務は集中しているが、付近に郵便局がないため、そのつど一・五キロも隔てる筋原局、多久原局等を利用しなければならないのできわめて不便である。ついては、中ノ原四十五番地に無集配局設置されたいというのであります。
  38. 上林山榮吉

    上林政府委員 お答え申し上げます。請願の地に無集配特定局設置することは、利用予定人口が少いため設置標準に達しないので、現状においては実現は困難と思われますが、将来努力をいたしたいと思います。     —————————————
  39. 松前重義

    松前委員長 次に日程第六三、簡易生命保険最高契約金額現行維持に関する請願、第一九八一号並びに本請願と同趣旨であります日程第六四、第六五、第六六、第六七、第六八、第六九、第七四、第七五、第七六、第八三、第八六及び第八七の各請願を一括議題といたします。
  40. 吉田弘苗

    吉田専門員 簡易生命保険最高契約金額現行維持に関する請願、第一九八一号外十二件、請願者東京都荒川区日暮里町二丁目一番地圧司一郎外二十名、紹介議員大野伴睦君、本請願要旨は、簡易生命保険は、民営保険事業の及ばない低い所得層を対象として創設されたもので、戦前は民間事業との競合を生ずることもほとんどなかったが、最近数年間における数次の最高金額引き上げにより、漸次競合の分野を広げ、ことに現行の十五万円に引き上げられるに及んで、民間生命保険契約の五割と競合する状態に至り、これ以上引き上げれば、民間事業と完全な競合関係となり、民間事業を圧迫するのみならず、このことは簡易生命保険設立の理由にも反することになる。ついては、簡易生命保険の現行最高契約金額十五万円を維持され、改訂することのないようにされたいというのであります。
  41. 上林山榮吉

    上林政府委員 お答え申し上げます。請願の御趣旨は了といたしますが、簡易保険の使命にかんがみ、現在の経済状態等を考慮しますと、現行の制限額維持が果して妥当であるかどうか疑問でございます。しかしこれが改正については、民保への影響等も十分考慮の上善処いたしたいと考えております。     —————————————
  42. 松前重義

    松前委員長 次に日程第七〇、釜石放送局開設認可に関する請願、第二一一三号を議題といたします。
  43. 吉田弘苗

    吉田専門員 釜石放送局開設認可に関する請願、第二一一三号、請願者盛岡市内丸六十一番地、岩手放送株式会社長岩亀精造紹介議員松前重義君、本請願要旨は、本州最大の面積を有する岩手県においては、岩手放送株式会社が盛岡本局から発射する電波ではとうてい全県をカバーし得ないので、先般県南内陸部に前沢放送局を開設したのであるが、なお沿岸部とは、北上山脈にさえぎられ三陸漁場に臨む海岸部をカバーすることができない状況である。よって工業港、漁港として発展しつつあるこの地方の中心地釜石市に放送局を開設し、十二万の関係住民に放送の福祉をもたらしたいとかねてから切望しているところである。ついては、岩手放送株式会社の申請した釜石放送局の開設をすみやかに認可されたいというのであります。
  44. 上林山榮吉

    上林政府委員 お答え申し上げます。岩手放送株式会社の釜石放送局を免許されたいとの御要望でございますが、御趣旨はまことにごもっともと存じます。郵政省といたしましても、民間放送をできる限り全国的に普及いたしたいと存じているところでありまして、今回決定いたしました周波数割当計画におきましても、中継放送局用の周波数に特別の考慮を払い、その拡充をなし得るようにいたしている次第でございます。ただ請願にかかる釜石放送局設置という具体的問題につきましては、御要望の趣旨を十分考慮に入れ、今後慎重に審査の上決定いたしたいと考えておりますので御了承願います。     —————————————
  45. 松前重義

    松前委員長 次に日程第七一、新潟県にテレビジョン放送所設置請願議題といたします。
  46. 吉田弘苗

    吉田専門員 新潟県にテレビジョン放送所設置請願、第二一五六号、請願者新潟県議会議長小笠原九一、紹介議員田中彰治君、本請願要旨は、新潟県の経済文化の向上と県民福祉増進のため、立地その他の条件を具備しているから、テレビジョン放送所を同県に設置されたいというのであります。
  47. 上林山榮吉

    上林政府委員 お答え申し上げます。テレビジョン放送局の置局場所につきましては、できるだけ多くの人々にテレビジョン放送が聴視できることを目標といたしまして、人口密度とか、本請願にありますような政治、経済、文化とその地域社会の重要性を、全国的視野に立って十分考慮することにいたしております。郵政省といたしましては、目下右の基本方針に基き全国的な観点から、鋭意周波数全国的な具体的割当計画につきまして成案を急いでおり、これができ上り次第、それについて一般の御意見を伺って最終的にきめたいと考えているところでございまして、御要望の次第につきましては十分考慮いたしたいと存じますが、各地域についての具体的割当は右のような次第で、現在まだお答えできる段階にないことを御了承いただきたいと存じます。     —————————————
  48. 松前重義

    松前委員長 次に日程第七二、田母神郵便局電話交換業務開始請願議題といたします。
  49. 吉田弘苗

    吉田専門員 田母神郵便局電話交換業務開始請願、第二一五七号、請願者福島県田村郡田村町長仁井田穏貞外三名、紹介議員助川良平君、本請願要旨は、福島県田村郡田村町二瀬地区の田母神無集配郵便局は、電話交換業務を行なっていないため、町役場やその他官公署等からの連絡が極度に不便であるばかりでなく、無医地区でもあるから、部落民に急病が生じた場合、あるいは火急の事故のときは、八キロを隔てる支所の電話を使用しなければならない状態である。ついては、田母神郵便局電話交換業務を開始されたいというのであります。
  50. 上林山榮吉

    上林政府委員 お答え申し上げます。二瀬地区の電話加入希望が少数でありますので、田母神郵便局電話交換業務を開始することは困難でありますが、加入者の負担が比較的軽くて済む多数共同電話を架設することによって、御要望に添いたいと考えております。     —————————————
  51. 松前重義

    松前委員長 次に日程第七七、湯浅電報電話局舎新築等に関する請願議題といたします。
  52. 吉田弘苗

    吉田専門員 湯浅電報電話局舎新築等に関する請願、第二一六九号、請願者和歌山県有田郡湯浅町長酒井真之亟外一名、紹介議員世耕弘一君、本請願要旨は、和歌山県有田郡湯浅町は、県の中部海岸に位置した陸海の要衝として、古くより政治、交通、文化ならびに商業の中心地であり、官庁、会社、学校などが多数設置されており、近く隣接町村の合併を実施する運びとなり、人口五万の市制実施を目前に控え、急速度の発展機運を示しているが、都市活動の神経系統ともいうべき電話設備は、磁石式電話であり、町民の不利不便はもとより、同町の発展をも阻害している実情である。ついては、現在狭い湯浅郵便局と共用している電話局舎を、すみやかに新築するとともに、共電式電話に変更せられたいというのであります。
  53. 上林山榮吉

    上林政府委員 お答え申し上げます。全国には湯浅局と同様に局舎の老朽と設備の行き詰まりのために、早急に局舎の新築及び交換方式の変更を必要とする局は、約二百八十局の多数に上っておりますので、今直ちに湯浅局の局舎の新築及び交換方式の変更を実施することは困難でありますが、昭和三十二年度以降におきまして、なるべく早い機会に御要望に沿うよう努力いたしたいと存じます。なおさしむきの措置といたしましては、今年度に交換台一台を増設いたしまして、でき得る限り電話を増設して御要望に沿いたいと考えております。     —————————————
  54. 松前重義

    松前委員長 日程第七八、大岩岩井郵便局集配事務存続に関する請願及び本請願と同趣旨であります日程第八一を一括議題といたします。
  55. 吉田弘苗

    吉田専門員 大岩岩井郵便局集配事務存続に関する請願、第二二一六号、請願者鳥取県岩美郡岩美町長石河大直外一名、紹介議員松岡駒吉君、本請願要旨は、郵政局においては、鳥取県岩美郡岩美町所在の大岩岩井郵便局の集配事務を廃止し、浦富局の郵便区に統合することを計画している由であるが、同町は面積一万二千六十六平方キロの広大な町であり、しかも冬季は積雪が多いため、もしこれが実現されれば、現在でさえも送達遅延をしているのに、ますます円滑を欠くことは明らかである。ついては、大岩岩井郵便局の集配事務を存続されたいというのであります。
  56. 上林山榮吉

    上林政府委員 お答え申し上げます。昭和二十九年七月一日鳥取県岩美郡浦富町外八カ町村が合併をして、新しく岩美町として発足した結果、岩美町の郵便物の集配は岩井、浦富、大岩の三局で分割して行うこととなったため、郵便物の区分運送上著しき不便が生じ、郵便物の遅延を来たしているので、適当な機会に大岩局及び岩井局の集配事務を廃止して、同局の集配事務を浦富局に統合する必要があるものと認められます。     —————————————
  57. 松前重義

    松前委員長 次に日程第七九、真岡市に電報電話局設置請願議題といたします。
  58. 吉田弘苗

    吉田専門員 真岡市に電報電話局設置請願、第二二一七号、請願者栃木県真岡市長菊地幸作外三千百十五名、紹介議員松前車義君、本請願要旨は、栃木県真岡市は人口四万二千余、国及び県の出先機関三十余を擁して県南における政治、文化、経済の主要都市であるが、現在電報電話の取扱いは郵便局への委託業務となっており、その局舎はきわめて狭いので、業務に多くの支障を来たしているばかりでなく、交換台の増設は全く不可能であり、加入申込の積滞は現在百余、潜在積滞二百に及ぶも、一本も消化されない実情である。ついては、真岡市に電報電話局を設置されたいというのであります。
  59. 上林山榮吉

    上林政府委員 お答えいたします。現在全国には局舎の老朽及び行き詰まりのため、早急に新局舎を建設しなければならない局が三百局近くの多数に上っておりますので、今直ちに真岡局の局舎を新築することは困難でありますが、昭和三十二年度以降におきましてなるべく早い機会に御要望に沿うよう努力いたしたいと存じます。     —————————————
  60. 松前重義

    松前委員長 次に日程八〇、帯広市に地方貯金局設置請願議題といたします。
  61. 吉田弘苗

    吉田専門員 帯広市に地方貯金局設置請願、第二二四四号、請願者北海道帯広市長吉村博、紹介議員本名武君、本請願要旨は、現在北海道内の地方貯金局は小樽、函館、旭川の三局で、東北海道地域は小樽貯金局の管轄となっているが、この東北海道は面積で全道の二六%、入口で一四%を占め、資源、経済、文化、交通等あらゆる面で北海道の基幹産業地帯をなしており、今後急速な発展が期待されている。ついては、東北海道地域の貯金業務を能率化、高度化するため、帯広市に地方貯金局を設置されたいというのであります。
  62. 上林山榮吉

    上林政府委員 お答え申し上げます。帯広市に地方貯金局を設置しまして、郵便貯金原簿及び郵便振替貯金口座の所管庁事務を取り扱うことといたしますれば、十勝、釧路及び根室地区内にある郵便局で発行した貯金通張に対する貯金原簿を新設局で所管することとなるのでありますが、現在この原簿は小樽地方貯金局で所管しておりますので、預金者から利子記入等で提出されました貯金通帳を、地方貯金局からお返しする場合等便利となります。また同地区に居住しております者が、振替貯金口座に加入いたします場合は、現在主として利用しております小樽及び旭川地方貯金局のほかに、新設の地方貯金局の振替口座にも加入できることとなりますから、振替貯金の利用者にもそれだけ便益となりますので、御趣旨はごもっともと存ぜられるのでありますが、同地区の郵便貯金の原簿数は八十八万八千口座でありまして、これは北海道管内の総口座数のわずか一〇%であります。また振替貯金の加入口座から見ますれば、現在同地区に居住する者で小樽、旭川及び函館の三地方貯金局に加入している者が約二千八百ありますが、これが全部新局にその口座を移すといたしましても、その数は現在小樽、函館及び旭川の三局に加入している口座数の約一〇%にすぎません。右のような次第もありますし、事業経営上の点から見ましても、ただいまのところこの地域に新たに地方貯金局を設けることは困難と考えます。     —————————————
  63. 松前重義

    松前委員長 次に日程第八二、有松地区に無集配郵便局設置請願議題といたします。
  64. 吉田弘苗

    吉田専門員 有松地区に無集配郵便局設置請願文書表番号第二二七二号、請願者石川県河北郡宇ノ気町字宇野気千八十一番地森田政雄、紹介議員稻村隆一君、本請願要旨は、金沢市有松地区は、重要なる南端道路に面しており、近年その発展目ざましく、従って通信度数も日々増大の傾向にあるが、現在通信機関としては金沢芦中郵便局によるほかなく、地元民は多大の不便を感じている。ついては、有松地区に無集配郵便局設置されたいというのであります。
  65. 上林山榮吉

    上林政府委員 お答え申し上げます。請願の地に無集配特定局設置することは、利用予定人口が少いため設置標準に達しないので、現状においては実現は困難と思われます。     —————————————
  66. 松前重義

    松前委員長 次に日程第八四、西神吉村に無集配特定郵便局設置請願議題といたします。
  67. 吉田弘苗

    吉田専門員 西神吉村に無集配特定郵便局設置請願文書表番号第二三一五号、請願者兵庫県印南郡西神吉村日折七十五番地の五前田勝郎外八名、紹介議員吉田賢一君、本請願要旨は、兵庫県西神吉村日折地域は、播州メリヤス並びにれんがの産地として発展しているが、従来魚橋郵便局の集配区域であるため地理的にはまことに不便で、すなわち魚橋局へは約二キロ半、東神吉局へは約二キロ、米田局へは約三キロ並びに志方局へは約二キロもある。ついては、現地の状況を察せられて、同目折地域に、西神吉地区無集配特定郵便局設置されたいというのであります。
  68. 上林山榮吉

    上林政府委員 お答え申し上げます。請願の地に無集配特定局設置することは、最近局に近いため設置標準に達しないので、現状においては実現は困難と思われます。なお、窓口機関利用上の不便はあると思われますので、簡易郵便局設置ならば将来考慮することといたしたいと思います。     —————————————
  69. 松前重義

    松前委員長 次に日程第八八、石川県にテレビジョン放送所設置請願議題といたします。
  70. 吉田弘苗

    吉田専門員 石川県にテレビジョン放送所設置請願文書表番号第二四六七号、請願者石川県議会議長横田象三郎、紹介議員徳田與吉郎君、本請願要旨は、最近全国的にテレビジョン放送が普及しつつあるが、石川県のごときは、中部地方の重畳たる山脈が障害となり、電波到達距離に限界がある関係上、近接せるいずれの放送局からも受像不可能な状態に置かれている。ついては、観光客の誘致並びに学校教育、視覚教育の振興とあわせて、地方文化向上に寄与するため、石川県にテレビジョン放送所を設置されたいというのであります。
  71. 上林山榮吉

    上林政府委員 本件につきましても、先ほど議題となりました福山市及び新潟県にテレビジョン放送所設置請願と同じ考えを持っておりますので、御了承をいただきたいと存じます。     —————————————
  72. 松前重義

    松前委員長 次に日程第八九、電話料金納入取扱に関する請願議題といたします。
  73. 吉田弘苗

    吉田専門員 電話料金納入取扱に関する請願文書表番号第二五一〇号、請願者東京都北区上中里一丁目十四番地太田政記、紹介議員森三樹二君、本請願要旨は、中小企業の金融難は依然として打開されず、電話料の納入遅延等となり、これがため通話停止を受けた業者は、信用上並びに取引上相当な支障を来たしている実例が多い。ついては、通話停止に当っては、次の点に関し当局の協力を要望するというのである。(一)電話加入権者が相当の債権を有する場合は、区役所、商工相談所、中小企業庁その他に連絡して電話料支払いに関して協力し、通話停止より受ける実害を少なくするよう努めること、(二)電話料納入協力会のごとき設置について指導すること等、以上であります。
  74. 上林山榮吉

    上林政府委員 お答えいたします。料金収納の確保は、公社の健全なる経営上必要欠くべからざる問題であり、そのためには通話停止が万やむを得ない措置となっておるのであります。加入者の資産の多少により通話停止の時期を差別することは、利用の公平という点より見ても好ましくないので、今後とも督促、通話停止の時期等については十分考慮することとし、通話停止に当っては事前に繰り返し督促を行い、善意の加入者が知らないうちに通話停止を受けることのないよう、特に注意させるようにいたしたいと存じます。また電話料金納入協力会は、一種の料金立てかえ払いの機関となるものと思われますが、この場合協力会は相当の高利を利用者から徴しない限り維持できないと思われ、果して加入者にとって有利であるかいなかは疑問の余地がありますので、公社としてはただまいのところその設置を指導することは考えておりませんが、加入者側において納入協力会設置の動きが出て参りました場合には、十分検討することにいたしたいと思います。     —————————————
  75. 松前重義

    松前委員長 次に日程第九〇、九州電波監理局油津出張所存置に関する請願議題といたします。
  76. 吉田弘苗

    吉田専門員 九州電波監理局油津出張所存置に関する請願文書表番号第二五一一号、請願者宮崎県日南市県有埋立地第二号地宮崎県漁業無線協会長川上善次、紹介議員伊東岩男君、本請願要旨は、宮崎県日南市油津に設置されている九州電波監理局油津出張所は、近く鹿児島県串木野市に移転されるやに仄聞するが、現在油津出張所管内に在籍する船舶無線局の数は八十余隻を数えるに至っており、特に本年度より船舶の無線施設に対して特別融資の方途が講ぜられたために、急激に施設船の増加が見込まれ、本年度中に百隻をこす見込みで、右出張所の必要性がいよいよ痛感される。ついては、串木野市に同局出張所の新設いかんにかかわらず、同油津出張所はこれを存置されたいというのであります。
  77. 上林山榮吉

    上林政府委員 お答え申し上げます。鹿児島県串木野市における船舶局の検査事務の増加に対処するため、必要な措置を考究中ではありますが、これがために宮崎県日南市の九州電波監理局油津出張所を廃止するということは、現在のところ別段考えておりませんので御了承願います。     —————————————
  78. 松前重義

    松前委員長 それでは請願日程中、本日まで質疑が保留になっておりました各請願について御質疑があればこれを許します。
  79. 森本靖

    森本委員 ちょっと委員長にお願いしますが、それ以外に二、三請願の中の案件で質問がありますので、それを特に許していただきたいと思います。  それでは初めから順番に行きますが、まず最初にこの郵便年金支給増額に関する請願の問題で、これはこの前の国会でもこれと同じような請願がありまして、そのときも同じように一千億円程度の金が要るのでできない、こういう回答でありましたが、しかしその後全国郵便年金の戦前の加入者で、今日継続されておるところの方々から非常に要望が強いわけであります。たとえば全額現在の物価指数にスライドして一千億ということになっても、そのうちのたとえば二十分の一とかあるいはまた三十分の一とかいうふうに、若干でも、現在の財政の許す範囲内において行うというふうな考え方は政府にはないのか、あるいはまたそういうふうに考えて研究をしていくということ、そういう考え方はないのか、一つお答えを願いたいと思います。
  80. 中村喜代嗣

    ○中村説明員 お答え申し上げます。郵便年金の三十年度末における現在契約件数は百四十二万でございます。年金額にいたしまして二十六億ございますが、そのうち昭和二十一年までの契約、すなわち小額年金というものが百二十二万、大体全契約の八割六分くらいでございます。またその年金額が二億三千六百万円、これは全年金契約の九分くらいに相当するわけであります。二十一年までの小額年金の一件平均が約二百円くらいでございまして、これを恩給分にスライドした場合にどれほどの金が要るか計算をしますと、二十一年までの恩給が今増額されておる倍数は最低が五十倍から百倍でございます。従いましてもしこの最低の五十倍に年金額を増額いたしましても、一時に積み立てる責任準備金が約一千億かかる予定でございますが、かりにその二十分の一と申しますと、約五十億の資金があっても、二百円の約二・五倍、五百円でございます。この五十億の金を出しても五百円にしかならないわけでございます。郵便年金特別会計におきましては、現在若干の剰余金がございますけれども、これは昭和二十一年高額契約から生じた剰余金でございまして、この小額年金を増額いたしますには、どうしても一般会計から繰り入れを願わなければできないような状態でございます。また一面他の預金その他信託あるいは生命保険におきましても、現在では増額されておらないのでございまして、それと同じような性質であるところの郵便年金が増額されるということはなかなか困難ではないか、かように考えておる次第でございます。しかしながらわれわれといたしましても、一般会計から繰り入れていただくということも、現在の国家財政から見まして非常に困難ではないか、かように考えておる次第であります。
  81. 森本靖

    森本委員 これはこの前のときにも私が申し上げましたが、一般の生命保険と郵便年金の性格というものはまるきり違うわけであって、生命保険というものは、御承知のようにこれはあくまでも生命の保険であって、郵便年金というものはその老後に一定の年金をもらうために、一ぺんにかけるなりまた数度にかけるなりしてやるのであって、その点は簡易保険、いわゆる生命保険とは違うということについては御認識を新たにしてもらいたいと思うのです。あなたの方では今生命保険がやられてないので、この分についても困難であるというような主張でありましたが、一般会計からもらわなければ困難であるという、この主張は一応わかるとしても、生命保険と郵便年金というものは明らかに違うということを一つ明確にしてもらいたいと思う。あなたの方は、一般の国民に対してはそういう方針でこの募集をやっておられるわけです。生命保険というものと年金というものは明らかに違うという趣旨によって、郵政省が一般の国民に対して募集をしておるわけですから、その点はもう一ぺん訂正を願いたいと思います。
  82. 中村喜代嗣

    ○中村説明員 お答え申し上げます。われわれといたしましては、一般会計からそれだけの補助をいただければ、そういう年金額の増額というものはいたしたい、かように考えておる次第であります。
  83. 森本靖

    森本委員 そこでこれ以上は、これはもう事務当局の問題でなくして、いわゆる政治の問題になってくるわけでありますが、これは将来の郵便年金の募集計画というようなものから考えても、郵政事業の信用度のあり方というものから考えても、これは全額はいかぬにしても、ある程度はやはり増額をしてやるということが、政府の行なっておる事業としての信用度を増すということも考えますし、また郵便年金を戦前募集をした側に立っても、当然これは考えてやらなければならぬ問題であると思いますが、政府当局としては、この問題については研究考慮していく考え方があるかどうか、政務次官一つお答え願いたいと思います。
  84. 上林山榮吉

    上林政府委員 簡易保険郵便年金はその目的が違うじゃないか、だから請願の趣旨に合うように幾らか具体的に方針を変えたらいいじゃないか、こういう御意見でございまして、まことに示唆に富んだ御意見かと私も考えるのでございますが、請願の趣旨によってただいま事務当局でいろいろ検討はしておるかと思いますけれども、具体的にこうするという段階にはまだ至っていないようでございますが、御趣旨の線に沿って研究努力をしてみたいと考えております。
  85. 森本靖

    森本委員 それではその次に今回の請願の中で、簡易保険の最高制限額の引き上げの請願と、現行の維持に関する請願と二つ出ておるわけでありまして、これに対する説明政務次官の方からよくお伺いをいたしましたが、この問題もこの前の国会以来問題になっておりまして、今国会で、できればこれの引き上げを行いたい、その規模としては、政府当局は大体ある程度のものを考えておるというような大臣の答弁もあったわけでありますが、その考え方についてはもう変りがない。従って来国会あたりには政府提案としてこの引き上げを行うという考え方を持っておるかどうか、一つはっきりしてもらいたいと思います。
  86. 上林山榮吉

    上林政府委員 この問題については、さきに大臣がお答えした通りでございまして、来国会あたりには、できるだけ制限額の引き上げを各方面と協議の上、提出をいたしたいものだと考えております。
  87. 森本靖

    森本委員 それから次に、お年玉つき郵便葉書等発売に関する法律の一部改正反対に関する請願という請願が出ておるわけでありますが、これに対する説明を先ほど聞きましたが、この問題については、この前大臣が、このお年玉はがきの法律改正についての意思を政府としては決して捨てたものでない、これは時間がかかってもやはり当初の計画通り改正をするのだということを明確に言われたわけでありますが、この点はどうですか。
  88. 上林山榮吉

    上林政府委員 大臣が御説明した通りであると私どもも考えております。
  89. 森本靖

    森本委員 政務次官は答弁がえらく慎重になったので、何でございますが、大臣はそういうふうに言われました。そこでこれはこの請願の趣旨も今年度の問題にも関連をしておると思いますが、ここでちょっとこの問題に関連をして質問をしたいと思います。昨年度もこのお年玉はがきというものが非常に紛糾を来たした。おそらく今年度も、この法律改正というものができない上においては、今年の七月、八月の発売準備ということに関して紛糾が来るのじゃないかということが予想せられるわけです。その場合に、この法律の改正は今国会ではできなかったけれども、来国会では行いたいという意思は明確である。そうなると、現実にもしそういうように今年も昨年と同じような紛糾を来たすという場合においては、場合によってはあの一円の寄付金付のはがきというものは、現行法律においてもこれは発行しなくてもいいことなんです。これは発行してもいいし、発行しなくてもいいという法律だと思うのです。そういう場合には、場合によっては四円に懸賞品をつけて売り出すというととも考えられるのですが、そういうことはどうですか。
  90. 上林山榮吉

    上林政府委員 仮定の問題について答えろということでございますが、われわれといたしましては、先ほどお答えいたしました通り、来国会に、御協力を願いましたような趣旨の法案をぜひ通したい、こういうことははっきり言えるかと思いますけれども、もしそれが通らなかった場合は、具体的にお示しのようなことも考えるかということになりますと、ただいまのところそこまでお答えできる段階ではないのではないか、こういうふうに考えております。
  91. 森本靖

    森本委員 政務次官は勘違いをしておる。来国会に法案を提出して云々ということですが、私が言っておるのは、その法案提出の問題と関連がないわけです。来年の正月のお年玉はがきの発売というものは、七月ないし八月ごろから発売の準備に取りかかっておかなければ間に合わぬわけです。その場合に、去年も紛糾を来たしたので、もし今年もそういうように紛糾を来たした場合は、政府当局としては、この法律については改正をするという意思は明らかであるから、そこで昨年度のように紛糾した場合には、現行の法律でもこれは五円を必ずしも発行しなければならぬということはない、いわゆる年賀はがきというものは四円なんだ。だから年賀はがきの四円というものにそのまま懸賞をつけて発売するということは、現行法律で十分できるわけです。だからもし紛糾を来たした場合には、そういうことをやり得る場合もあるだろうと思うが、どうか、こういうことを聞いておるわけです。
  92. 上林山榮吉

    上林政府委員 この問題については、お示しのようなこと、その他いろいろ方法があるかと思いますが、郵政審議会等も非常に熱心な関心を持っておられますので、郵政審議会その他ともよく話し合った上で、いろいろな処置を講じたいと考えております。不満足でしょうが御了解願いたいと思います。
  93. 森本靖

    森本委員 なおこの問題はちょっとデリケートな重要な問題ですから、もう一回質問をしておきたいと思いますが、そういうことを行うこともあり得る、そういう場合もあり得ると仮定をしてもよろしいかどうか、そういうことを言っておるわけです。それはむろん最終的に郵政審議会にかけなければならぬけれども、その原案というものは郵政省が一応こしらえて、郵政審議会にかけるという建前なんです。だから今年度も去年のように紛糾すると、今言ったようなことをやり得るという場合もあり得る。そうなるということは断定できないけれども、そういう場合もあり得るということも考えられる、そういうことはどうか、こう聞いておるわけです。
  94. 上林山榮吉

    上林政府委員 御趣旨の点はよくわかるのでありますが、ここで具体的に明言せよということになりますと、今の段階では、先ほど申し上げました通りいろいろな方法があるかと思いますが、郵政審議会その他にも御相談した上で最後の方針をきめたいというように考えているところでございます。
  95. 森本靖

    森本委員 それは郵政審議会にかけねければならぬということは私もよく承知しているのです。しかし、やる方法というものは幾通りもある。去年やったような方法もあるし、私が今言ったような方法もある。そのいろいろな方法の中において、私が言った方法もある。だから場合によってはそういうこともあり得る。それがあると断定をしているわけじゃない。いろいろな方法がある中に、その一つの方法も入っている、こういうふうに確認ができるだろう、こういうことです。これは普通のことなんです。
  96. 上林山榮吉

    上林政府委員 いろいろな方法があると思いますが、今お示しのようなこともその中の一つであろうと考えます。
  97. 森本靖

    森本委員 この点はこれでいいのですが、次に原水爆禁止切手発行に関する請願でありますが、これについてはこの前の国会でも請願が採択されまして、それから政府当局としては、何か国会で行事でもやるとか、国会で何か決議でもあった場合はやりやすい、こういうふうな答弁が確かにあったと思う。それがためにわれわれとしては、この原水爆禁止の決議を国会でやるように一生懸命努力をして、それだけではありませんけれども、一応与野党が満場一致で本会議において決議を行なって、そうして政府当局もこの趣旨を十分尊重して、全世界に向って努力をする、こういう答弁がはっきりあっているわけであります。そういう趣旨からすると、原水爆禁止記念切手、そういうものを発行しても、何ら切手発行の精神にもとるものでない、こういうように考えるのでありますが、先ほどの説明では、非常に困難であるというふうな簡単な説明でありましたが、どうですか。
  98. 松井一郎

    ○松井政府委員 お答えいたします。先ほどの政務次官からのお答えは、別に特にそれが非常に困難だということを申し上げたわけではありませんで、原水爆禁止切手というような形でなくして、記念切手というものは、やはりその前に一つの行事的なものがある、いわば切手というものは、刺身のつまみたいなものになるので、適当なそういう行事が行われるならば、その行事を記念するという意味においての発行というものは考えられる、かようにお答えしたわけです。
  99. 森本靖

    森本委員 そうすると、国会が最高の機関であって、それが決議をして、内閣総理大臣、外務大臣以下が、これを尊重して、全世界に向って努力をする、そういうふうに表明をしても、これは発行する一つの原因にはならぬのですか。
  100. 上林山榮吉

    上林政府委員 いろいろ事務当局から今までの過去のことについて聞いているのでございますけれども、十分にまだ納得がいきませんので、今までの関係についてお聞きをお願いいたしたいと思います。なお結論としては、国家的な行事とか、あるいは国民的な行事とかいうものが確定して、それを記念するための切手、言いかえますと、何といいますか、非常にあくどいいろいろなものを含んでいないで、とにかくさらっとした重大なことといいましょうか、そうしたようなものを記念する、こうしたような意味で発行するものは差しつかえない。たとえば原水爆の禁止の場合でも、そうしたような背景があればいいかと思いますが、国会で議決したからといって、直ちにそれが今言ったものに該当するかということは、もう少し研究の余地があるのではないかと思いますので、しばらく御猶予をお願いいたしたいと思います。
  101. 松前重義

    松前委員長 それでは私からちょっと質問いたします。原水爆の実験禁止に対する決議を全会一致でやったのは、この間の今国会であります。これは非常にあくどい原因によってもたらされたものであるかどうか、この点上林政務次官に伺いたい。
  102. 上林山榮吉

    上林政府委員 言葉を変におとり下さったかどうかわかりませんが、私はそういう趣旨で申し上げているのではなくて、一般的な意味で従来切手を発行した経過を聞いてみますと、そういうような説明をときどき聞いておりますので、そういうように申し上げただけでございまして、本件に関する場合も、従来のように国民的な背景あるいは国家的な行事というようなものがあれば、発行しても何ら差しつかえないものである、私はこういうように考えております。
  103. 松前重義

    松前委員長 しからばこの決議並びに最近における原水爆に対する世界の関心、広島等においても非常に善良な、政治的な意図を持たない集会も行われておる。そういうふうに非常に大きな問題となっておるにもかかわらず、その裏に悪意があるというふうにごらんになるのはあまりにも——これは国民のまじめな要望だから国会がこれを決議したのだと思う。それをしも何かあれはきらいだというような郵政当局の一部の多少感情的な好ききらいによって、嗜好によってこういうものが決定されるというようなことは、私はむしろ逆に許し得ないことじゃないだろうかと思う。この点に対して政務次官はどう思われますか。
  104. 上林山榮吉

    上林政府委員 私は原水爆禁止の問題が、悪意を持ってやられているとは思いません。これは善良な世界的希望であり、日本国民の希望であると思っておりますから、その点についてはそういう意思は全然持っていないのであります。先ほどお答えしたことも、あるいは請願のときに御説明したときにも、これを発行しないということは言っていないのでございまして、できるだけ先ほど申し上げたような趣旨を含んでこれについては発行したい、こういうふうに考えておりますが、なお研究をして努力したい、こういうふうにお答えしたのでございます。ただ過去の切手の発行の実例をいろいろ聞いてみますと、国民的背景もしくは国民的行事を記念するというような場合に発行しているのだ、こういうふうに聞いておるものでございますから、言葉が足らなかったかとは思いますけれども、そういうふうにお答えしておるわけでございます。
  105. 松前重義

    松前委員長 どうも明瞭ではないのですが、やや緩和した気持はわかります。ただし国会の議決を尊重なされるのですか、なさらないのですか、その点はどうですか。ある当局の一人の嗜好によってこういうものを決定なさるのですか、なさらないのですか。
  106. 上林山榮吉

    上林政府委員 国会の決議は、いかなる場合でも私どもは尊重しなければならぬと考えております。
  107. 松前重義

    松前委員長 しからばこの問題との関連性はいかがでありますか。
  108. 上林山榮吉

    上林政府委員 この問題との関連性もよく研究した上で、御趣旨に沿うように努力をしなければならぬと考えております。
  109. 松前重義

    松前委員長 本日はこの程度にとどめ散会いたします。次会は公報をもってお知らせいたします。   午後零時三十六分散会