○八
藤説明員 遅参いたしまして御
質問の御
趣旨について聞き漏らしておるところがあるかと存じますが、
お尋ねの要旨は、現在における
局舎改築計画の
進捗状況等に関することと存じます。先般本
委員会におきまして
老朽局舎の
緊急改善に関する御
決議等がいろいろありましたが、幸いに御指導御協力のもと、三十年度を第一年度といたします
郵便局舎等緊急改善計画というものの大綱を
郵政省として持つことができました。三十年度
予算におきましては、その第一年度といたしまして
総額といたしますれば三十四億何がし、この
金額は戦後においてはおそらく
建設関係としては最高の
金額と思いますが、
官庁営繕その他がほとんど
絶望状態に近い際に、かかる
金額をもって第一年度を出発いたしましたことにつきましては、私
ども事務当局といたしましてはまことに感謝申し上げる次第でございます。
計画の大体の要綱といたしましては、
昭和三十年度を第一年度といたしまして、新
増築する
郵便局舎千四百五十四局、またこの新
増築のために
所要の
土地といたしまして
買収いたします個所が千八十五カ所、約二十一万坪、これは
土地買収でございます。そのほかに
局舎の新
増築といたしまして、先ほど申し上げました千四百五十四局に関する建坪約二十万坪というものを予定しておった次第でございまして、三十年度、第一年度の三十四億何がしの
予算をもちまして、八十一局の新
増築、九十二カ所の
土地買収、大体これを
目安としてただいま進行中でございます。その具体的な
状況につきましては、あるいは後ほど御説明する
機会があるかと存じますが、おおむね順調にただいまのところは進んでおるように私
どもとして考えております。ただいま申し上げました
緊急改善計画を八カ年間にこれだけやろう、第一年度はそうでございます。第一年度といたしまして、私
どもはただいま
財務当局に提出しておりまするところの三十一年度
予算概算要求書で、約五十五億円を
概算要求しておる次第であります。その五十五億円によりまして、
郵便局だけについて申し上げますれば百三十二局の新増設を行いたい、
土地としては百六十五カ所ほどの
買収をいたしたい、それの
所要金額がこの五十五億の大部分を占める
金額と相なっております。この五十五億円の財源と申しますか、財政上の
計画といたしますると、約二十五億円はいわゆる
自己資金でまかない得るのではなかろうか、かように考えておる次第であります。他の余すところ三十億円は
外部資金、いわゆる
借り入れによってまかなわざるを得ない、かようなめどをつけておる次第であります。
自己資金の大体の
目安の内訳といたしますれば、御承知のように
郵便貯金特別会計と
簡易保険及び
年金特別会計から、過去におきましてもそれぞれ
設備の
負担金というのを繰り入れてもらっている次第でありまするが、この三十一年度の
概算要求におきましては大体十四億円前後というものを、両
会計において負担してもらいまして、
設備負担金の繰り入れをしてもらいたい。残る十一億円ほどが
減価償却積立金、それと
概算要求の正面には出しておりませんが、おおむね五億円くらいほ
最低限度会計剰余金というものが三十一年度に予想せられるであろう、これは簡単に申しますれば
利益金でございますが、合せて二十五億の
自己資金、それから
あとの三十億円の
借入金でございますが、おそらく
明年度も
一般公債ということにつきましては、
大蔵財務当局もなかなか
在来の
方針を変えないということがありまして、
簡保及び
預金部資金の
借入金をもってまかないたい、かように考えておる次第であります。
つきましては、先般
簡易保険法の
改正当時におきまして、当
委員会において力強い御
決議がございまして、今後
郵便局舎の
緊急改善については、
当該年度の
簡保資金の
運用総額の三%を下らざる
金額を回すようにという御
決議をいただいた次第でございまして、一銭一厘も間違いない計算ということにはならないのでございますが、御精神と御
趣旨に沿いまするならば、この三十億の
借り入れのうち、
簡保年金の
明年度の大ざっぱな
金額を計算いたしますと十五億円、これがただいまの御
決議のあれにもなりまするし、私
どもとして来年は三十億円中十五億円を下らざる
金額をもって
簡保から
借り入れるとしますれば、
あと残りは
預金部資金から参るか、あるいは
簡保にさらにお願いするか、それはいよいよ
決定した段階において具体的にきまっていくだろうと思っております。はなはだ簡単でございますが、内容につきましては以上の
通りでございます。