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中崎委員 特定物資輸入に関する
特別措置の
法案でありますが、その中で
バナナの
輸入に関する問題は
従前から
相当にいろいろ問題があるようであります。
〔
委員長退席、
小平(久)
委員長代理着席〕
国民の中には何らか割り切れないといいますか、不明朗であるといいますか、そういう
感じを持っている者が
相当に多いということは言えると思うのであります。そうしてまた今回のこの
入札の
措置につきましても、また今度別の角度から
相当に不明朗であるというふうな印象を持つ向きが多いように思う。そこできのうまでの
過程において、
関係参考人などを呼んでいろいろ
意見も聞いてみたのでありますが、依然としてすっきりしないという
感じを持つのは、ただ私一人ではないと思うのであります。そこでそういうような問題を中心にして、
通産大臣と
農林大臣に
質問してみたいと思うのでありますが、まず第一に
バナナの
価格であります。
浜相場の
価格が、ことしになって
考えてみても、一月六日ごろには一こうりが六千五百円
程度であったものが、三月十日ごろになると七千九百円というように
相当に値上りをしているのであります。もともと
輸入の
原価は
ジェトロに対して
納入しておった
納入金千七百円を加えて五千円見当の
原価なのです。それが
輸入業者が
輸入をするということだけで、最近の三月十日ごろの
相場になると七千九百円、二千九百円という約六割近い
差益が出てきている。これは何といってもきわめて不自然なんで、現在からいえば、普通の
輸入業者の
扱いには三%ないし五%のマージンがあるというのが
常識なんです。ところがこの
バナナの場合においては六割近は
差益がそこに生まれてくるというところに
一つの大きな問題がある、こういうふうな不自然な姿が生まれてくるところに私
たちは
一つの割り切れない問題を持っておった。言いかえれば
輸入業者が
特定の国家的な恩恵、外貨をもらうということによってそれだけの大きな
利益が出ている。勢いこれを差しはさんで、そこに
利権あさりじゃありませんけれどもいろいろな問題が起ってくる
可能性があったわけであります。
政府はそれなるがゆえに今回新しい
措置を
考えたこういうことが言われると思うのです。今回の
措置では、一応
相当高く
差益を国家が受けることになって、
最初政府が予定しておった一千八百十七円が四千百八十六円ということでありますから、二千三百円近く
政府の方へ
差益が納められることになるのでありますけれども、勢いここにまた今度はそれが原因となって、高く買ったんだから高く売らなければもうからないうまい汁を吸えないということになって、血道をあげてその方面の
利益追求に狂奔するような結果になるのじゃないか、こういうことを
考えておるのであります。われわれの立場から言うと、これから
消費者に対して高い
バナナが売りつけられるということになれば、見ようによっては
ぜいたく品などと言われながら、
国民の現在の
常識からいって一種の
必需品に近いものになっているんだから、これ以上値が上げられては困るんだが、
通産大臣は一体この値段の将来に対してどういう見通しを持ってこういう
措置をとられたかを聞きたいのであります。