○
門司委員 了解してくれと言われるのですけれ
ども、金融機関でございましても、目安がないで金融するということになると、取り合いが必ず行われるということであります。目安がありませんから、どこにどう出していいんだか見当がついていなければ、申し込みのあったところにのみ出されて、ここに四つか五つ書いてありますが、これらの諸
目的を達することは、私は困難ではないかと思います。だから問題は、やはりあなた方がこれだけの数字が必要だと言われて数字を出されたからには、その数字というものは、偶然に出てくるわけではございません。たとえば腰だめにいたしましても、この
事業にどれだけ要るだろう、この
事業にはこのくらい要るだろう、ということが総合されて腰だめになっていると私は思う。数字というものは書いたものではございません。必ず積み上げと
基礎がなければ、数字は出てこないのでございます。だから、詳しい数字を私は要求するわけではございません。大体の一応の目安というものが私はなければばならぬと思う。従って、私先ほどから申し上げておりますように、法律の中にこれをどう明確に書けとは言っておらない。審議の過程においてそういうものが明らかにされるということが、
一つの
事業計画を立てて実行することのための目安になるのではないか、窮屈に言うならば、法律にはっきり書いた方がいいのであります。しかし、なかなかそうはいかぬでしょう。私は法律に書けとは申し上げませんが、審議の過程においては、こういう
目的に、ここにこれだけのものが大体使われる、ここには大体これだけのものを使えば、こういう
事業ができるであろう、これは
開発ですから、
一つの国の
仕事でしょう。単なる金融機関とは違うでしょう。今ある中小企業の公庫であるとか、何とかいうものとは違うでしょう。しかも、これはちゃんと書かれているんだから、一応の数字の目安ぐらいはこの際わかっていませんと、必ず取り合いが起ると思う。取り合いが起って、収拾がつかなくなったら、だれがおさめると思いますか。だから了解をしてくれという話でありますが、私はなかなかそう簡単に了解をするわけにはいかぬと思います。そして問題は八十億でございますが、そのほかに出資金が十億円でございまして、特に
資本金の二十倍を限度として北海道の
開発債券というものが発行されることになっております。これも国が保障するということになりますと、ここで二百億というものが使えるようにちゃんとできておる。八十億だけではございません。これは公債を発行することができます。そういたしますと、八十億だけではない、二百億というようなものが
考えられてくる。そこで問題になりますのは、この
あとから出る公庫債というものが私はいろいろな災いをしてくると思う。そこでこの
機会に、少くとも、明確な数字とは私は申し上げませんし、またそれで金縛りに縛ろうとも
考えておりませんが、一応この
事業にこれだけの金をつぎ込むならば、こういう
開発ができるであろうというぐらいの、アウト・ラインだけは、ここにお示しにならないと、この法律を審議する上において、問題を将来に持ち越す
危険性を非常に持っておりますので、実はお聞きしておるわけであります。この点は、重ねて、私はできるだけすみやかにここに出してもらいたいということを、
委員長にもお願いしたい。あるいは資料ができなければ、口頭でもよろしゅうございますが、一応
意見をおまとめになって、これだけの金を今日つぎ込むことによって、これだけの
開発ができるであろう、これはこれだけの
開発ができるだろう。その数字が必ずしも二百億になり、八十億にぴったり合えとは申し上げません。しかし一応企画だけは示してもらいたい。そして、われわれが安心してこの公庫法案が成立するようにぜひしてもらいたい。そういたしませんと、なかなか私の納得がいきません。
それからもう
一つ、この
機会に資料をお願いしたいのですが、先ほど申し上げました民間その他でこしらえております
ダムの埋まっておる程度は、どの程度埋まっておるのか、ことに、これを浚渫することによってどのくらいの
効果が上るかということを、これは
建設省に行けばすぐわかると思いますので、この次の
機会にでも出していただければ、けっこうだと思います。