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1956-05-26 第24回国会 衆議院 決算委員会需品調達に関する小委員会 第1号 公式Web版

  1. 会議録情報

    本小委員昭和三十一年五月七日(月曜日)委員 長の指名で次の通り選任された。       臼井 莊一君   小笠原八十美君       櫻内 義雄君    田中伊三次君       林   博君    神近 市子君       吉川 兼光君    吉田 賢一君 同 日  吉田賢一君が委員長指名で小委員長に選任さ  れた。     —————————————     会 議 昭和三十一年五月二十六日(土曜日)     午前十時三十六分開議  出席小委員    小委員長 吉田 賢一君       生田 宏一君    床次 徳二君       松岡 松平君    小松  幹君       細田 綱吉君  出席政府委員         総理府事務官         (大臣官房会計         課長)     土屋  昇君         警  視  長         (警察庁長官官         房会計課長)  後藤田正晴君         総理府事務官         (自治庁長官官         房会計参事官) 石渡猪太郎君         総理府事務官         (経済企画庁長         官官房会計課         長)      塚本  茂君         外務事務官         (大臣官房会計         課長)     中川  進君         大蔵事務官         (大臣官房会計         課長)     竹村 忠一君         大蔵事務官         (主計局次長) 宮川新一郎君         農林事務官         (大臣官房経理         厚生課長)   家治 清一君         運輸事務官         (大臣官房会計         課長)     梶本 保邦君         労働事務官         (大臣官房会計         課長)     三治 重信君         建設事務官         (大臣官房会計         課長)     關盛 吉雄君  小委員外出席者         決算委員長   上林與市郎君         議     員 山田 長司君         人事院事務官         (人事院管理局         会計課長)   不破 寛昭君         総理府事務官         (国家消防本部         管理課長)   上川  澄君         総理府事務官  宇都宮巴弥君         総理府事務官         (行政管理庁長         官官房会計課         長)      足立 正秋君         防衛庁課長         (経理局会計課         長)      松永  勇君         防衛庁課長         (経理局監査課         長)      小笠原喜郎君         防衛庁課長         (装備局管理課         長)      竹田 達夫君         検     事         (大臣官房経理         部管理課長)  佐藤 昌之君         大蔵事務官         (主計局司計課         長)      柳沢 英蔵君         大蔵事務官         (主計官)   上林 英男君         厚生事務官   山本  明君         農林事務官   清水  悟君         農林事務官         (林野庁業務部         経理課長)   花園 一郎君         通商産業事務官 藤木 雅夫君         通商産業事務官         (特許庁長官官         房会計課長)  高橋 幸司君         通商産業事務官         (中小企業庁長         官官房庶務課         長)      深瀬  晃君         通商産業事務官         (工業技術院官         房会計課長)  伊林初次郎君         海上保安官         (海上保安庁経         理補給部需品課         長)      鈴木 珊吉君         郵政事務官         (大臣官房資材         部長)     加藤 桂一君         会計検査院事務         総局次長    小峰 保栄君         会計検査院事務         官         (事務総長官房         会計課長)   高橋  豊君         最高裁判所事務         官         (経理局用度課         長)      中山 忠男君         日本専売公社調         達部需品課長  下門 辰美君         日本電信電話公         社資材局管理課         長       永森 四郎君         日本電信電話公         社監査局第二課         長       山本悌一郎君         衆議院参事         (庶務部会計課         長)      溝端 鶴松君         参議院参事         (庶務部会計課         長)      浅井亀次郎君         国立国会図書館         参事         (管理部経理課         長)      大山  寛君         専  門  員 黒田 久太君     ————————————— 五月二十六日  小委員小笠原八十美君、櫻内義雄君、林博君及  び神近市子君同日小委員辞任につき、その補欠  として生田宏一君、床次徳二君、松岡松平君及  び小松幹君が委員長指名で小委員に選任され  た。 同日  小委員吉川兼光君、同月二十二日委員辞任につ  き、その補欠として細田綱吉君が委員長指名  で小委員に選任された。     ————————————— 本日の会議に付した案件  各省庁及び公社等における需品調達状況に関す  る件     —————————————
  2. 吉田賢一

    吉田委員長 これより決算委員会需品調達に関する小委員会を開会いたします,  この際ちょっとごあいさつを申し上げておきます。不肖吉田需品調達の小委員会の小委員長に選ばれました。この委員会は、申し上げるまでもなく政府並びに国鉄を除いた二公社裁判所及び国会等需品につきまして、その調達状況等決算委員会の角度から検討したいというのが眼目でございます。どうぞそういう趣旨を御了解願いまして、何とぞ御協力のほどよろしくお願いを申し上げます。  それではまず小委員会におきまする調査方針につきまして御協議を願うことにいたします。ここに私が用意いたし悲した腹案がございまするので、一応これを読み上げまして御意見を求めたいと存じます。  調査方針、近年国費の乱費が国政上の重大な課題となり、国民の関心もまたきわめて大なるものがある。官庁公社などの物件費占むる予算上の比重は、その業務等の増大に比例して年年大きくなっていくので、この際これら購入の経費支出等について検討を加え、むだ、浪費、重複、不正などをなくし、でき得る限り経済的効率的にその調達をはかることは、財政の執行上きわめて重要な問題であります。かかる観点から、本小委員会は次の要領によって調査を進め、次期常会までに政府専売公社電信電話公社並びに国会裁判所などの需品資材などの調達の概況を把握しまするとともに、そのおのおの問題点を解明いたしまして、もって財政改善対策に資、せんとするものであります。  要領といたしましては、  一、各官庁公社などから参考資料提出を求むること。  二、会計検査院大蔵省行政管理庁などの説明を聴取し、質疑を行いますこと。  三、各官庁公社当局説明を聞き、質疑を行いますこと。  四、学者、実際家、業界などの意見を聴取すること。  五、内外の文献資料などを集めること。  六、問題の所在を明らかにすることと対策協議。  ざっと以上のような要領をもちましてこの委員会を運営していきたい、こういうふうに考えておるのでございます。  以上は私の案でございますので、委員各位におかれましても、御意見がありましたら、この際どうぞお述べ願いたいと存じます。
  3. 細田綱吉

    細田委員 これは非常にけっこうな原案で、この通り進みたいと存じますが、なお、現場視察が必要な場合があるんじゃないかと思うのです。たとえて申しますと、最近防衛庁で二トン余もガソリンを流しっぱなしになっているというような施設——非常に経費のかかる遠いところは御考究を願うとしても、とりあえず近いようなところは視察が必要だ、これは私は御追加を願いたいと思います。
  4. 吉田賢一

    吉田委員長 ほかに御発言はありませんか。——それではただいま細田委員から御発言になりました現場視察の件、これもつけ加えて、なお今後運営の状況にかんがみまして、それぞれ適切な御意見、御提案等もめろうかと存じますから、これはその際またいずれ御相談申し上げることにいたしまして、本日は細田君の御提案を要領に追加して、これで御承認を願うことにしていかがかと思います。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 吉田賢一

    吉田委員長 御異議ないものと認めまして、さように決定をいたします。つきましては、今後以上の方針に基きまして、調査を進めていきたいと存じます。  そこで本日の大体の予定でありまするが、ちょうど会計検査院からも見える予定であり、大蔵省からも見えておりますので、そのおのおのから御意見も聞くことにしたいと存じます。  なお、ただいままでに出席しておられまする官庁等出席者を申し上げますと、衆議院溝端会計課長参議院浅井会計課長消防本部上川管理課長調達庁宇都宮事務官警察庁、後腰田会計課長行政管理庁足立会計課長自治庁石渡会計課長防衛庁松永会計課長小笠原監査課長竹田管理課長経済企画庁塚本会計課長、法務省、佐藤管理課長大蔵省宮川主計局次長柳沢司課長上林主計官竹村会計課長、厚生省、山本事務官、農林省、家治経理厚生課長、食糧庁、清水事務官林野庁花園経理課長、通産省、特許庁高橋会計課長藤木事務官外お一人、中小企業庁深瀬庶務課長工業抜術院伊林会計課長、運輸省、梶本会計課長海上保安庁鈴木需品課長、郵政省、加藤資材部長、労働省、三治会計課長、建設省、關盛会計課長人事院不破会計課長会計検査院小峰次長高橋会計課長、最高裁判所中山用度課長日本専売公社下門需品課長電信電話公社山本経理局調査役第二課長永森資材局管理課長国会図書館大山経理課長、ほかに外務省、中川会計課長、以上であります。  それでは会計検査院小峰次長から御説明を求めることにしたいと思います。  申し上げますが、大体の要領は各官庁国鉄を除きました二公社につきまして需品調達実情を把握し、問題点を明らかにし、そして浪費あるいは不正をなくして最も経済的に、法律的に予算を執行してもらうような何か結論を得たい、こういうのが大体の調査眼目になっております。そういう趣旨に沿うようなあなたの方の何か御意見がありましたら、この際聞かせていただきたいと思います。こういうように思います。
  6. 小峰保栄

    小峰会計検査院説明員 ただいま小委員長からお話がございました件でございますが、御承知のように会計検査院で毎年国、それから政府関係機関、これの検査をいたしまして、検査報告というものを決算検査を盛りましてお出ししておるわけでありますが、これに物品に関する非違事項というのが年々相当多い実情でございます。私どもといたしましては、批難をするような事項が絶滅することを期待しているわけでございますが、ぜひそういうような方向に制度なり取扱いなりを改めて進んでいただきたい、こういうふうに考えておる次第でございます。具体的の御質問がございましたらお答えいたしますが、一応この委員会に列席いたしまして、御説明といいますか、感想といいますか、それをもうし上げた次第でございます。
  7. 吉田賢一

    吉田委員長 それではいずれ御質問があることと思いますけれども大蔵省主計局次長主計課長ども見えておりますので、その方から右の趣旨によりまして何か御意見がありましたら、この際お述べ願いたいと思います。
  8. 宮川新一郎

    宮川政府委員 ただいま小委員長より各省、各庁並びに専売公社電電公社需品調達に関する小委員会設置趣旨並びに調査方針につきまして御説明がございましたが、大蔵省といたしましても、先ほど会計検査院小峰次長が言われましたように、年々物品に関する不当事項として会計検査院より批難される事項が多くなっておる現状にかんがみまして、国費浪費を防ぐ意味からいたしましても、また物品需給計画作成あるいは物品の保管、出納等につきまして万全を期する意味におきまして、かつまた物品調達に当る契約担当官との連絡を緊密にする意味におきまして、今回国会物品管理法を御提案申し上げまして、成立いたした次第でございます。この法律によりまして、私どもといたしましても従前の物品に続きまして不当事項としてあげられましたような事態は相当改善されるものと期待しておる次第でございまして、近く関係各省を招致いたしまして、法律趣旨並びに今後の運用につきまして十分協議を遂げて参りたいと考えておる次第でございますので、今回の小委員会設置並びに調査方針につきましては、まことに賛成でございまして、大蔵省といたしましてもできるだけ御協力申し上げまして、小委員会設置趣旨の達成されまするようにいたしたいと考えておる次第でございます。
  9. 吉田賢一

    吉田委員長 それでは何か現在の大蔵省当局に御質疑がございましたら御発言願います。
  10. 細田綱吉

    細田委員 この数年の傾向とでも申しましょうか、終戦後のきわめて無秩序の当時は別といたしまして、いろいろ会計検査の結果、各省でどういうような心がまえが一番足りないか。たとえば一枚の紙でも——一枚の紙といっては語弊があるかもしれませんが、官署で使う用紙でも、金額は少い、会計検査院の爼上には乗らないけれども、これは全体にしたならば非常に大きくむだが出ているというような問題が検査過程において上っているんじゃないかと思う。従って会計検査院のこの数年来の検査過程から、その立場からどういう心がまえが足りないのだ、どういうような点が一番欠けておるのだというような御感想はありませんでしょうか。これを会計検査院小峰次長に伺いたいと思います。
  11. 小峰保栄

    小峰会計検査院説明員 お答えいたします。この物品検査をいたしまして、私どもとして検査報告に載せて批難するというようなケースが、先ほど申しましたように年々相当多いのでありますが、私どもとして一番痛感することは、現金経理ということになりますと、御承知のように昔の言葉でいいますと一銭一厘でも間違いを来さないようにというのを、帳じりを合せるという習慣が昔からついているのであります。物品になりますと非常に粗略にする。それから、現金がそのまま変ったものであるにかかわらず、現金に対する取扱い観念と非常に違う考え方で取り扱っておる。これは私ども個人のもの、でもそういうことがございますが、ことに公けの役所のものですと、一枚の紙、一本の鉛筆にいたしましてもそうでありますが、どうも現金と違う取扱い観念をもって、お互いが日常の仕事をやっているということを、一番強く感ずるのであります。このたび、御承知のように物品管理法という法律ができまして、現金予算と同じような整理をする、取扱いについても従来責任がすこぶる不明確であったものをはっきりさせる、こういう方向にいっているわけでありまして、現金がそのまま変ったものであるにかかわらず、従来とかく粗略にされやすかった、こういうことを私どもとしては一番強く感じておる次第でございます。
  12. 細田綱吉

    細田委員 大蔵省に伺った方がいいかもしれませんが、戦争中、戦後の東京における旅館の不足から、各省に非常に寮というものがふえた。しかもこの寮が、最近はどうも職員が出てきて泊るというようなことよりも、割合に広範囲に、いい意味で、いい表現ですれば広範囲に使われておる。もう旅館なんか何人来たって、完備せられている。しかも官吏は宿泊料出張旅費ももらっている。この経費は各官庁から補助金が出ておるか、官庁直営になっている。いろいろケースはあると思います。こういうものの整備はどういうふうにお考えか。あるいはまた各官庁雑誌の多いこと、大蔵省でもそうです、実に雑誌が多い。この雑誌もこれは要約して一つ二つ、三つぐらいはいいけれども、現在のごとく数多くむちゃくちゃに出す必要は私はないと思う。実にくだらないと申し上げては失敬かもしれませんが、雑誌が多い。特にこれが補助金をもらっている外郭団体から出ている雑誌が多い。そういう点についての御意見を伺いたいと思います。
  13. 宮川新一郎

    宮川政府委員 ただいま御質問が二点ございましたが、第一点の寮の問題につきましては、これは数年前に、各省の寮が多過ぎるというようなことがございまして、各省も不必要なところかなり閉鎖したように心得ております。現在東京にあります寮が、全体的に各省各庁を通じましてどのくらいありますか、私ただいま詳細に資料を持ち合せておりませんが、おおむね会議等のため上京してくる者のための宿泊、あるいは内部で会議する場合の会議場というふうに使われているようでございまして、そう不当に多過ぎるというようなことは、ないのではないかと考えておる次第であります。  それから第二点の雑誌の点でございますが、各省においてどの程度雑誌を出しておりますか、私ども詳細は承知いたしておりませんが、たとえば例を大蔵省にとりますれば、三種類ございます。一つ予算関係雑誌、「予算」というものでございます。もう一つは「財政」と申しまして、これは税並びに金融関係雑誌でございます。もう一つは「カスタムズ」と申しまして税関関係雑誌でございます。いずれも外郭団体になるわけでございますが、あるいは関税協会あるいは財務協会といったようなところから発行しておる。これらはいずれも法律制定あるいは当面の諸問題につきまして、担当職員が執筆いたしまして、部内職員啓蒙用に使っておる次第でございまして、別にそういう団体に対しましては補助金を出しておりませんで、各団体におきましては、収入支出を勘案しまして、独立採算でやっておるような状況でございます。各省の例を詳しく存じませんので、詳細なことを申し上げかねますが、一例を大蔵省にとって申し上げますと、そのような状況になっております。
  14. 細田綱吉

    細田委員 あなたは寮は整理しましてないというが、寮で官庁がしょっちゅう会議を持つような必要があるのですか。各官庁ともその本庁は会議室というものがある。寮へ行って会議を持つような必要はどういう場合ですか。そういう必要が各官庁にあるのですか。それからあなたはきわめて整理して少いと言うが、これはあとで資料の問題ですけれども、私は決して少いとは思わない、必要以上にあると思う。あなたのところで雑誌が三種類で、今例にあげられた程度ならば、私は必要な限度だと思う。しかし各省、特にその外郭団体に実に多い。そうして作ったってだれも読みますまい。何のためかというと、補助金をもらうから何か仕事をしていなくちゃ格好が悪いという点がかなりあるのですよ。こういう点をあなたの方は御考慮になっていないような、今の御答弁では。あなたは、寮の不必要なものはありません、職員が上京してきて、あるいはまた会議を持つというような話ですが、寮なんかでこそこそ会議をしなくちゃならぬようなことがあるのか、一つ伺っておきます。
  15. 宮川新一郎

    宮川政府委員 ごもっともでございますが、会議がおそくなります場合とか、あるいは久々に地方担当職員が上京して参りまして、一応会議は終ったけれども地方の事情を懇談的によく聞き、また本省の空気を懇談的に話すというような機会も必要でございまして、そういう際に普通の飲食店に参るということになりますと、経費も多くかかるわけでございます。そういう会食用のためにそういう寮を使うということもあるわけでございます。そういう意味において、ある程度そういう寮の所在も必要ではないか、かように考えている次第でございます。
  16. 細田綱吉

    細田委員 それだったら、寮は一つ二つあったら十分ですよ。そう幾つも必要ないと思うのですが、この点いかがですか。
  17. 宮川新一郎

    宮川政府委員 これは数の問題でございまして、もちろん寮を不必要にたくさん持っているというようなことは、やはりむだだと思います。そういうものはできるだけ整理するという方向で参るべきだと思いますけれども、はなはだ遺憾でございますが、ただいま全体の数字を把握しておりません。ここの省は多過ぎるとか、適当であるとかいうことは、ちょっと申し上げる段階でないことを御了承願いたいと思います。
  18. 吉田賢一

    吉田委員長 小松君。
  19. 小松幹

    小松委員 私、最初に資料提出方をお願いしたい。一つ予算面から見た物件費割合とその数字を、年度にして昭和二十九年、三十年、三十一年、こういうふうにしておきます。それとただいま出ました各省関係の寮の数の資料をお願いしておきます。第三番目に各官庁本省関係等高級職員公舎のここ三、四年間の歴史、何々局長のときにはこの公舎にいたというような変遷を資料として提出していただきたい。
  20. 吉田賢一

    吉田委員長 住宅のことでしょう。よろしゅうございます。
  21. 小松幹

    小松委員 質問二つだけいたしたいと思います。けさの新聞を見ますと、これは国鉄関係ですから、この委員会とは関係ないのですけれども施設局長言葉の中に、総裁なら総裁公舎にいて、転任あるいは退職をしたときに、居すわっても他に適当なものを見つければいいのだ。それは何も国鉄だけがそういうことをやっているのではない。各官庁そういうことをやっているのだということを言っているわけなんです。そうなると、これはえらいことです。各官庁とも公舎前任者が居すわって、そうして適当にその公舎をたらい回しするかあるいは払い下げするか、それは大蔵省にもこの前そういう事件があって、不当財産処分の問題で少し汚職問題が出ているわけです。私たちの通念としては、下級職員の状態を見てみますと、退職なりあるいは転任なりすれば、十日か二週間ぐらいの範囲で転任準備なりあるいは新しい家をみつけるために準備期間としておっても、三月も半年も一年も三年も居すわるというようなことは、ちょっと普通の常識ではあり得ないと見ているのです。ところがその話では、各官庁あたりまえだというようなことを国鉄の者が言っているのでありますから、果して国鉄だけでなくして、全官庁を通じてそういうことがあるのかどうか。そういう疑問を持ったわけです。そこで私は今のような資料要求をしたのでございますが、同時にこれについての見解を会計検査院大蔵省関係から伺いたい。  第二番目の質問は、これは地方自治体県関係でよくあることですが、たとえば自転車を毎年二十台新車を購入する——最近はオートバイ等になっていますが、二十台なら二十台新車を購入すると、大体その予算として一台一万二千円ぐらいで二十合分というように組むわけです。しかし事実は七千円ぐらいで入る。ところが経理面の上では七千円というものは出ていない。やはり一万二千円の予算面ですべてが処理されている。それを一括県の会計の方で操作してしまっている。だから出先の各課では、おまえのところは七千円しか自転車をとこう言われても、いえ、これは一万二千円でした。私たちはそれから先は知りませんです、とこう地方自治体等では答える。というのは、七千円ですべて処理すると、また来年の予算編成の場合に七千円という実績がものを言うてくるから、一万二千円というものを予算編成の場合に落し得ない。こういう意味で平均一万二千円というもので突っぱねている。そうして会計法上もそういうことで処理している。そういうことが地方自治体等ではよくあるわけです。これを本省関係ではどんなふうに処理しているか。以上二点についてお聞きしたい。
  22. 宮川新一郎

    宮川政府委員 二点御質問がございましたが、第一点の宿舎につきましては、国家公務員のための国設宿舎に関する法律がございまして、それによりますとたとえば、死亡いたしますとかその他国家公務員でなくなった場合におきましては、公邸及び無料宿舎にっきましては六十日、その他有料宿舎につきましては六カ月の範囲内に立ちのかねばならぬということになっております。各省みなこの規定に従いまして処理しておると存じております。御指摘になりました国鉄の加賀山さんの宿舎の点は、どういう事情で交換されたのか、私は承知いたしておりませんけれども、一応公務員宿舎につきましては、この法律の定めがございまして、これによって処理しているわけであります。  第二の自転車の点につきましては、予算上は積算の根拠といたしまして一台幾らと査定いたしまして、それに所要の台数をかけたものを予算に計上いたしております。運用は各省でその予算に基きまして運用いたしまして、所要の台数を買っている、こういう状況に相なっております。
  23. 細田綱吉

    細田委員 大蔵省各省の使っておる自動車の数はわかりますか。
  24. 宮川新一郎

    宮川政府委員 調査いたしますればわかります。
  25. 細田綱吉

    細田委員 それでは大蔵省から、各省の使っておる自動車の数、それから寮の数、補助金を出している外郭団体の補助額と数、これを一つ資料として提出願いたいと思います。さらにその寮については建坪、面積、そういうものを一つ詳細に出していただきたい。それから補助金は出していないが雑誌を数百部、数千部買い上げているところがある。これは補助金の変形ですね。こういうものを一つお調べ願って御提出を願いたい。
  26. 吉田賢一

    吉田委員長 ただいまの御発言は、いずれ文書に整えましてお出しすることにいたしますが、きょう御出席になりました各省庁、国会裁判所等の各位に御依頼したいと思いますが、調査方針に基きまして、各官庁公社から参考資料提出を求めるということになっておりますので、先刻小松委員から御発言がございましたが、なお私からも一応さらに敷衍して資料提出方を御依頼したいと思います。これは予算面から見まして、二十九年、三十年、三十一年度三カ年間の需品調達費の実績、需品という趣旨は大体物件費物品あるいは資材、防衛庁関係におきましては、艦船とか飛行機を含みます。それから第二は、右につきましてのおもなる種類、銘柄のおもなる種類別と、それから購入の方式につきまして、随契あるいは公開入札、指名入札などの割合、それから支出の時期につきまして、四半期に区別して、大体実績がどういうふうになっておるか、概況といたしまして、いずれこれは文書にしてまたお出ししまするけれども、ぜひ一つこれを御提出願いたいと思いますが、出席の皆さんよろしゅうございますか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  27. 吉田賢一

    吉田委員長 一つ御依頼申しますから、御多忙のところ恐縮ですけれども、当委員会に御協力の意味で、ぜひ一つできるだけ早くお出し願いたいと思います。  それでは本日はこの程度で散会いたします。次会は公報をもって御通知申し上げることにいたします。    午前十一時十八分散会