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田中(彰)
委員 国民の税金でまかなって買った米が、十二万五千トンも三年間
倉庫にほってある。それが
日本通運会社だ。そこへ元
食糧庁長官がいっておられる。そこから米がどんどん出入りしておればいいが、出入りしておらない。それのみではなく、
工業用にいいものを使うとおっしゃいますが、
工業用にはくず米というか、そういうものを
輸入してるではないか。なぜあんなものを
輸入するか。
倉庫に余ってるじゃないか。あなた方の言われることと実際のこととは話が違っておる。これに対してあなた方はここで言いわけをして、言いわけが済んで
委員会から出れば
責任がないというような
考えではいけない。再搗するにしても、われわれは三年前に再搗したらどうだということを言ったのだが、一年半もほったらかしておいて、まだはっきりしておらぬ。再搗する場合は、再搗の金を
農林省で出してやるならいいが、そのぬかをやるというからよけいぬかを取るのは当りまえだ。消毒も何もしないで、こぬかをつき料にやるから、それが流れて害を及ぼす。こんなことは正しいことではない。だから私
どもは、
ボイル米にしろとか、いろいろなことをあなた方に対してすすめる。ところが彼らがやろうというから、
食糧庁に行って相談せよというと、あなたの方は、ああでもない、こうでもないと言って、忘れた時分に少しずつ
菓子屋や
しょうゆ屋に出したり、
アルコールにしないとおっしゃるけれ
ども、
アルコールにも相当出ておる。
あとでこちらが調べれば、そこには大きい小さいは知らぬが、
汚職がついておる。そんな言いわけではききませんよ。あなたの方でどうやりますか。はっきりしなさい。もしそれがつかめぬならやめたらいい。どういう
工合にされるか。それによってこの
委員会が決議をするだろうし、場合によってはどんな
方法でもとる。こういうようなものをあなたは
ごらんになっておりますか。どのくらい出ておるかわからない。これは
学者にやらしてみたらいいではないか。一トンでも半トンでもやらしてみて、それで君、こうやってみたがだめだから何かほかに
方法がないかということで
考えればいい。こういうものについてあなた方はよくお
考えなさい。いつでもここできめていっても変ってしまう。
委員会なんかでいじめられると、下の者は意地になっていろいろなむずかしい法律的なものを出してやるものだから、だれもそんなことをしてやる者はありませんよ。ちゃんとこっちがいろいろ
研究して、動物でも試験してみる。あらゆる
学者にも相談してみてやる。
業者に払い下げて、そういう具合に
製品にして売るということには反対する。あなた方とやらせたらきっと
汚職を行うからだ。ところが米をはかってきて
加工して検査して下さいというのは
汚職にはならない。
加工賃というのはわずかなものだからだ。それをあなた方はやらない。
汚職のつかない
仕事はいやだ。
農林省ではやらない。それを
研究させてまだそのほかにいい
方法があったらやってみなさい。あなた方がああだ、こうだと言われて三年間、もうけたのはだれかと言えば
倉庫業者だ。
倉庫業者の
重役は元の
食糧庁長官だ。元の
食糧庁長官の片柳さんが、表面には
関係しなくても裏面におるようなところ、そういうところには少しずつこういう
工合に出しておる。
あとで調べるとみなそこには多少
汚職のようなものがくっついておる。私は与党だから今までそんな小さいことは言わなかったけれ
ども、もうここへ来ては、あなた方や
厚生省にあの莫大なものはまかされません。全部出してこれを
処分するのがだめなら、仮すのがどうしてもだめなら、海へ流すより仕方がない。はっきりしなさい。
倉庫代なんかに比べれば、もう
黄変米なんか
ただでいい。今まであなた方
農林省や
国家が払ったところの
倉庫代を運賃とすれば、
黄変米は
ただになっておる。これはどうしても
工業用に出せば
汚職が出る。
普通トン七万円も八万円もするものを四万円か五万円にして、これはだめだとかいいとか、
一等品とか二等品とか三等品とか分けるのだから、今度は
一等品を三等品にしてもいい、それは見解の相違なんだ、そういうようなことをやられるから、そこにどうしてもいろいろな問題が出てくる。それが流される。
それからもう
一つ、
農林省というのは科学的でない。
養鶏場に出すものなどを見ると、乾燥しなければならぬ米に油を入れたり色をつけるために、しけてしまう。しけたものを積んでおくから、そこでカビがはえる。そうして彼らのようなつめの上に火をたくような者がみんな損をしておる。そういう者はあなたのところへ大したわいろも使えないし、いい酒も飲ましてやれないから、そういう者を疑って、流すような
業者を疑らない。
業者にはそのままのものをやってしまう。こんなことで済みますか。あなた方がどうしても今までのような状態でこうやっておられるというなら、
決算委員会の
人たちはどう
考えておられるか知らないが、与野党を超越して、
一つ農林省だけに重点を置いてかかって、これを下から上まで全部洗って、だれのところへ飛び火していくか知らぬが、そんなことはかまわない。まだこればかりではありません。
農林省にまだどれだけ伏せられたものがあるか。ここに
刑事局長がおられますから大がい知っておいでになるだろうが、どれだけの伏せられたものがありますか。
ただそんなことをやると、
国家がひっくり返ってしまったり、いろいろなことがあるからやらないのだ。そこをあなた方はお
考えにならなければいけませんよ。あなた方がしっかりしたら、
大臣だって幹部だって、悪いことはできませんよ。あなた方がそういうことをやるから、みんなつながって引き込まれたりして、いろいろなことをやってくる。この問題をどう
考えておられますか。はっきりした御答弁をして下さい。