○
井上委員 ただいまあなた方から提案されました
中間報告を求めるの
動議について、私の方からお願いがございます。それは、わが党といたしましては、
公職選挙法の一部
改正法案については、その
改正案がわが国の
選挙制度を改廃する重大な
法案であり、ひいては
民主国会の基盤を動かす
法案でございまするから、非常な
重要法案として、また現在選出されておりまする各
議員の身分にも直接関する問題でございますので、この
法案の
取扱いについては、きわめて慎重な
態度で、いろいろな角度から適当な
質疑者を立てまして、今日まで
質疑を慎重に展開してきたのであります。ところが、
委員会の
審査の経過は、御存じの
通りわが党では、まだ
政治資金の問題とか、あるいは
選挙公営の問題とか、あるいは
連座制の問題とか、一般的な問題がございますが、それよりもさらに重大なものは、今日この
法案に対して世間が一番問題にいたしております
区画割の問題、特に
ゲリマンダーを中心にする問題は、何としてもこの
委員会で
十分審議をした上で、
改正案に対する
逐条審議を終りたい。そのために、一体どれだけの
審議期間を要するかということで、いろいろ検討いたし、このことを、
国会の会期も迫ってきておりますし、
参議院の
審議の
日程も考慮しなければならぬ
関係にありまして、
委員会を通してその所要の
審議期間を
要求し、また
与党の
自由民主党の方に対しましても、それぞれの
手続をもちまして懇談を申し上げてきたのであります。ところが、
自由民主党の方では、何としても早急にこれを上げたい、こういう強い
希望があり、わが党の方では、今申したような
理由によりまして、
審査期間がほしい。そこで問題は、昨日これを
委員会において協議をしようとしましたところ、
自由民主党の方では、何としても本日中にこれを上げたいという強い
要求が表明されて参りました。そこで、私
ども党の
国会対策を受け持っておる者といたしましては、事の重大さを考えまして、わが党からかような
要求をしておるのだから、できるだけ
一つ審議期間を与えてもらいたいということを、正式にあなたの方の
国会対策に申し入れたのであります。あなたの方は本日中に
質疑を打ち切るとか、
討論採決をするとかいうようなことはしないでもらいたい、ということを申し入れたのでありますが、さような
約束はできない、こういうことでありました。そうしますと、これは昨日中に
委員会は
討論採決をしやせぬか、こういう予想が立てられたのであります。そこで私の方では、もしさようなことで一挙に
委員会を強引に押し切るようなことをいたしますならば、当然そのことは、
議院運営委員会及び本
会議にしわが寄ってきて、大へんな事態になってくるから、
十分一つ審査の
期間を与えてもらいたい、こういう
常識のある申し入れを私
どもしておるのを、強引に本
会議に
中間報告を求めるものとしてきたのであります。これは、あなた方は多数をお持ちでございますから、多数の威力でもって、
報告を求める
動議は成立いたしましょう。成立いたしました後において、
小澤委員長から
中間報告がされましょうが、されましたときには、私の方ではただいま申し上げましたような問題が残っておりますから、それらの問題について
十分一つ、
委員長に対して
質問をしたい。特に問題になっております
区画割の問題、
党利党略と称せられる
ゲリマンダーの地区の問題について、それぞれ
関係議員を
質疑者に立てて
質問をさすことを、あらかじめ御了承をいただけるかどうか、これをまずお諮りを願いたいと思います。