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田中説明員 それでは特に施設関係の
請願につきまして順序を追って御説明いたします。
石勝線敷設の
請願でありますが、これは根室
本線の帯広駅を基点といたしまして、同線の金山より分岐いたしまして多張紅葉山を経て室蘭線の千歳駅を結ぶ線でございます。この線は北海道の中部を東西に貫く線でございまして、経絡上からも、なお付近の資源開発上からも重要な線でございますので、研究してこの実現には努力したいと思います。ただ非常に長い区間でございまして、約百六十キロにわたる線でございますので、相当予算が多額に上りますので、この予算的措置が一番大事なことになるのではないかと思うのです。
次は国電の駒込駅の駅舎の建設でございますが、三十一年度に着工の予定でございましたが、地元の、また利用者の円満な解決が得られないために着工の運びになっておりませんが、なるべく早く解決をいたしまして着工をしたいと思っております。
次は
唐津市、
呼子町間の
鉄道敷設に関する
請願でございますが、これは鉄道の予定線には該当しておりません。工事は大したことはないと思いますが、なおよく研究したいと思います。
次は大糸線の
全通促進に関する
請願でございますが、これは今年度十一月には竣工の予定でございます。
次は只見線敷設の
請願でございますが、ただいま川口、田子倉の鉄道につきましては、専用鉄道として敷設が免許されておりまして、本年一月に着工いたしまして、十八ヵ月の工期で完成することになっております。なお田子倉、只見の完成後は日本国有鉄道の営業線に編入して、引き続き営業線に繰り入れるよう閣議において了解があります。
次は赤穂線の
全通促進に関する
請願でございますが、今行われております建設線といたしましても特に重点を指向いたしておりまして、目下日生、伊部間が工事中でありまして、伊部、西大寺間に引き続き計画しております。なるべく早く開通する予定でございます。
次は石巻柳津線の敷設の
請願でございますが、この線は石巻から飯野川町、前谷地を経て柳津に至る線でございますが、沿線は農耕も盛んで、農産物の産出も非常に多く、また交通経絡上からも十分研究したいと思っております。
次は
三陸鉄道気仙沼線敷設の
請願でございますが、運輸省といたしましてもいわゆる海岸線を結ぶということにつきましては重要な路線と考えておりまして、これが実現には予算も勘案いたしましてなるべく早く実施したいと思っております。
それから釜石線と
山田線の
電化促進に関する
請願でございますが、この電化につきましては、ただいま
国鉄におきましても重要な計画といたしまして、
国鉄の主要幹線の電化につきましては今計画を立てておりますが、この釜石線と
山田線につきましては必要性は認めておりますが、予算の面から早急な実現は困難かと思います。
それから
東北本線の複線化に関する
請願でございます。
東北本線の複線はもちろん必要でございまして、特に盛岡までの列車は非常に列車密度も高いので、ただいま工事を続行中でございまして、すでに小牛田―瀬峰間、新田―石越間、北上―花巻間は完成しております。続いて建設計画を立てまして、なるべく早く実施したいと思っております。なお盛岡以北につきましても、複線化の前提として信号場等を新設いたしまして、これの強化を考えております。なお、電化につきましても必要性がございますので、なるべく早く電化したいと思っております。
次は小
本線の
全通促進に関する
請願でございますが、この線もいわゆる三陸海岸線の一部といたしまして重要な路線でございますので、なるべく早く実現するように努力したいと思っております。なお宇津野―浅内間は三十一年度には竣工の予定であります。
次は橋場線の
復旧促進等に関する
請願でございます。これは盛岡、秋田を結ぶ一つの連絡線でございまして、
昭和十二年度に着工いたしまして中止になっておりますが、本年二月の鉄道建設審議会におきまして重要な路線の一つとして取り上げられ、本年調査をいたしまして、調査の結果に基きまして予算その他を勘案し、着工するための調査を今年一ばいかかってやるということになっております。
次は
白糠線敷設の
請願でございますが、これも付近の林産、鉱産、特に石炭の埋蔵量が非常に大きいので、この地区は特に石炭の合理的な開発のモデル・ケースとして、通産省としても非常に力を入れている地区でございまして、先ほど申しました本年二月の鉄道建設審議会におきましても、調査路線として取り上げられている線でございまして、これも本年度一ぱいの調査を待って、来年予算を勘案いたしましてできるだけ着工したいと思っております。
次は先ほどの
直江津、六日町両駅間の
鉄道敷設に関する
請願でございますが、これは先ほど国有
鉄道部長から御説明があったので省きます。
次は
左沢、
荒砥間の
鉄道敷設に関する
請願でありますが、これは建設予定線には入っておりますし、付近の農産、林産等も豊富でございます。早急な着工は困難と思いますが、なお今後よく研究したいと思います。
次は鍛冶屋、梁瀬両駅間の
鉄道敷設に関する
請願、これは加古川線の終点の鍛冶屋から梁瀬に至る区間でございまして、予定線には該当しておりません。丹波、但馬の国境を越えるために非常に工事の困難を予想されている線でありますが、なお研究したいと思います。
次は甲府、
長野間の
電化促進に関する
請願でございますが、本区間につきましては、
国鉄の電化調査
委員会においても取り上げられまして、第二期計画の中に入っております。これも予算勘案の上、実現に努力したいと思っております。
次は根岸線の
延長促進に関する
請願でございますが、これは桜木町から北鎌倉に連絡する鉄道でありますが、都市通勤その他付近の住宅地の開発という意味で非常に有意義な線でございまして、今年二月これが調査路線として取り上げられまして調査することになっております。調査の結果によって実現方を考えております。
次は
横浜線の複線化と桜木町への乗り入れの
請願でありますが、
横浜線の複線化につきましては、輸送量から見て当然のことと思うのでありますが、さしあたって信号場の新設あるいは運転時隔の短縮等によって混雑の緩和をはかりたいと考えております。なお、
横浜線の桜木町への乗り入れは、東神奈川駅における京浜線との平面交叉が起る関係上、現行の京浜電車の運転時隔では非常に困難ではないかと考えております。
次は
大畑鉄道の
全通促進に関する
請願ですが、これも
大畑線の途中まで工事が完成したまま中止されておる線でありますが、今後も引き続いて研究してみたいと思っております。
次は
常磐線の
電化促進に関する
請願でございますが、第一期計画に入っておる線でございまして、予算の解決次第着工したいと思っております。
次は
国鉄北条線を
播但線福崎駅まで
延長の
請願でありますが、経過地は比較的平坦でありまして、工事も容易のようではございますが、なお今後研究したいと思います。
次は
国鉄只見線中未
開通区間の
開通促進に関する
請願でありますが、ただいま大白川―只見間は毛猛まで路盤の工事が完成しておって中止になっておる現状でありますが、当時は会津と新潟地区を結ぶ一つの系路路線として発足したのでありますが、その後情勢の変化がございまして、特にダム式の水力発電開発という点におきまして地形その他相当の変化がございますので、技術的にも相当むずかしい問題になっております。この開通はなかなかむずかしい問題が起っておりまして、今後なおよく研究したいと思っております。
次は
国鉄長野原線を嬬恋まで
延長の
請願でありますが、この線路は渓谷に沿い、工事量はやや大きい見込みでありますが、相当有望路線として今後とも研究したいと思っております。
次は
飯山、
新井間の
鉄道敷設に関する
請願でありますが、この線は比較的工費も多く要する見込みでありまして、建設につきましては今後研究してみたいと思います。
次は
白棚鉄道開通促進に関する
請願ですが、これも今年度の開通に関しては予算の手当もできておるのでございますが、この白棚線につきましては鉄道で開業するか、あるいは近代的高速
自動車道路として実現するかということで懸案になっておりまして、この辺もよく研究の上地元の方に御迷惑がかからない形でやりたい。いずれにしても、この白棚線の全通については研究いたしまして、なるべく早やく実現したいと思っております。
それから岡崎、多治見間の
鉄道敷設に関する
請願ですが、この岡崎―多治見間も有望路線として将来研究いたしまして、実現するように努力したいと思います。
それから
東北本線の瀬の上、槻木間の
鉄道敷設に関する
請願でございますが、これは
本線の勾配改良という意味で意義のある線でありまして、今後十分調査、研究したいと思っております。
それから南小樽駅の
改築に関する
請願でございますが、これは経年五十年でございまして、もう取りかえ時期を過ぎておるような状況でございます。これは現在の位置に
改築する案と、それから駅中心近くに移設したいという二つの案がございますが、両方とも研究いたしまして、実現に努力したいと思っております。
それから上山駅
改築に関する
請願、これは全国各地に非常に大きな木造の建築がございまして、これに対して予算が非常に少い関係上、予算の事情が許されるようになりますれば、実現は可能だと思いますが、現在の状況では、至急な実現は困難だと思います。
それから旭川、沼田間の
鉄道敷設に関する
請願でございますが、地方開発上研究してみたいと思います。
次は神町、谷地間の
鉄道敷設に関する
請願でございますが、
自動車輸送と比較いたしまして、十分検討したいと思います。以上でございます。