○佐藤
説明員 ただいま御
質問がございました三つの点につきまして、まずガードの問題から御
説明申し上げたいと存じます。先ほど御指摘がございましたように、鉄道のガードが狭いとかあるいは低いとかいうことで、最近特に自動車が発達してきました
関係上、そこに自動車が通れない、あるいは消防自動車が通れないという問題が起きまして、この道路を利用される方々に非常な御不便があるということは、私
どももよく
承知しております。そこでできるだけこれの解決には
努力しておるのでございますが、何分にも
相当な金がかかります。それともう
一つ、この解決には鉄道で負担しなければならないところと、道路管理者の負担によるところとあると思うのでございます。それで鉄道が負担すべきようなところは、私たち独自でできるようなところは、極力
予算の許す
範囲内で解決しております。それから分担によりますところがございます。たとえば現在やっております日比谷の第一有楽架道橋、あそこのれんが作りの構造物が道路を狭めております。あそこは非常な雑踏を来しますので昔から問題があったところでございますが、これは鉄道と都と両方で分担いたしまして金を
出しまして、この秋までに作り上げることにしております。また新橋の駅を出まして銀座からの大
通りの交わるところ、源助町架道橋を広げておりますが、あそこもやはり高架線のコンクリートの構造物が出張っておりまして、やはり交通に支障を与えるというような格好であります。これも今度解決しよう、この解決につきまして
国鉄が金を
出しているのは、結局現在かかっているけたが、もう老朽して取りかえの時期に至っておる。だから
国鉄がそのけたの取りかえ費を持つということで、当局と話し合いをして、それで解決をいたしまして今工事をいたしております。そのほか先ほど話をされましたガードのようなものは京浜間にたくさんあります。また山手線などにもたくさんあるのでございますが、これらは
最初小さい道路、幅の狭い道路があったのでございますが、それが道路の幅が広がりまして、結局ガードのところがくびれてしまうという格好になっている、こういうのは全国にもたくさんあるのでございますが、道路管理者の方で道路を広げられたのですから、道路管理者の負担で直していただきたい、こういうふうな話し合いになっております。私の方はそのかわり、もし道路が広がってきましてそのガードがくびれている、そこにまた線路をつけなければならぬじゃないかというときは、私の方はすでに広い幅で負担して仕事をするようにしております。ですから今御指摘になりましたような多くのガードは、道路管理者の負担のところが多いと思うのであります。これは私の方からも自衛上の点もありますので、道路管理者の方に申し入れてあります。また地元の方々がよく陳情に来られるのでありますが、そういう方にもよくこれは鉄道ではなかなか
出しにくいので、道路管理者の方によく御
説明になった方がよろしゅうございましょう、こういうふうに申し上げております。こういうふうにいたしまして、極力利用者の不便を取り除きたいと思っております。なお京浜間につきましては、そのほかに平面の踏み切りもございます。これも非常に問題でございますので、こういうものも道路管理者の方と話し合いまして何とかして
——これは鉄道と両方で金を
出し合って解決することになりますが、解決していきたいと存じております。
それから第二の問題のいわゆる品鶴
貨物線と申しておるところでございますが、新鶴見を
通ります
貨物線に電車を入れたらどうかという
お話でございます。私たちもそのお考えはごもっともだと考えております。ただ確かにあの品鶴海岸線の沿線が、東急
関係の目蒲線その他に比べまして
貨物線であるがゆえに、確かに発展がおくれている、しかるに住宅地としてはいい場所が多いということは私たちも存じておりますが、何分にもあの線が東京に参りますまた東京から出ていきます
貨物の重要幹線でございますことと、もう
一つは東北、常磐方面あるいは上信越の方から来ます
貨物の東海道に参ります幹線に当っておりますので、列車回数が一日に上下線とも約七十回ぐらいあるのでございます。ですから臨時的の
旅客列車みたいなものはある
程度入れられます。たとえば新宿始発で東海道にいきます臨時列車みたいなものをときたま通すこともございますし、あるいは駐留軍の列車などが通ることもございます。しかし電車を定常的に入れるということになりますと、線路容量が足りない。電車を入れますと、今度は
貨物列車を押えなければならぬということになりまして、これはどうも本末転倒いたしますので、私たちといたしましてはさらにあそこに二線増設しまして、電車の通れる線を作りましてやるよりほかに方法がない、こういうふうに考えております。現在御存じのごとく東京付近の通勤
輸送といたしましては、中央線の十両運転あるいは京浜、山手の分離、これをまっ先にやらなければならないということで、これを一生懸命進めておりまして、これだけで年々三、四十億という金を使っております。ですから今こういう仕事をやっている途中で、品鶴線の方にちょっと手が出ないような実情でございます。将来こういう仕事が進みますれば、あるいはこちらの方の問題を具体化しなければならなくなるのではないかと考えておる次第であります。それから第三番目の大井町の駅でごさいますが、大井町の駅は戦災で焼けまして、仮のバラック的なものが立っております。それに今度東京都で都市
計画に基きまして道路を作る。従いまして現在東京寄りにかかっております。橋梁の幅を広げるようになったのであります。この際鉄道の駅本屋もその都市
計画事業に当りまして、何とか解決しなければならぬという問題が起ったものですから、
国鉄の方の設計といたしましては、あそこで一番の問題は西北の口でございます。東急の大井線との乗りかえ点でございますが、道路を横断して、道路交通に支障を及ぼす。あるいは私の方の大井工場へ行く職員があそこの道路を横断して、道路交通に非常に支障を及ぼすという問題がございましてこれを解決したいというので、今度は口を橋梁よりさらに北の方へ移しまして道路との横断をとったわけであります。それでこちらの方の品さえうまくできて、道路橋が幅が広がれば、束に行かれる方は一度そこへ出て橋を渡っていただけば大体いいのじゃないか、こういうふうに私たち考えたのでございます。ところが地元の方方はその後いろいろ
お話がございまして、東口はとっては困るのだとか、いろいろ
お話がございますが、現在の設備そのままで残すわけにはいきませんで、これはやはりある
程度直さなければならぬ。それでなお東京都の、南東口ですか、そちらの方の都市
計画が近くまた決定になるのだといろ話を聞いているのでございますが、そうなりますと、またそちらの方の口の整備の問題が出る。それで私たちの方といたしましては、そちらの方の口との
関係をよく考慮いたしましてこの問題を解決するようにしたい、こういうふうに思っております。