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1956-02-13 第24回国会 衆議院 運輸委員会 第5号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十一年二月十三日(月曜日)    午後一時五十三分開議  出席委員    委員長代理理事  臼井 莊一君    理事 木村 俊夫君 理事 畠山 鶴吉君    理事 山本 友一君       生田 宏一君    伊藤 郷一君       岡崎 英城君    佐伯 宗義君       關谷 勝利君    中嶋 太郎君       濱野 清吾君    眞鍋 儀十君       井岡 大治君    池田 禎治君       正木  清君    松岡 駒吉君  出席政府委員         運輸政務次官  伊能繁次郎君         運輸事務官         (大臣官房長) 山内 公猷君         運輸事務官(鉄         道監督局長)  植田 純一君         運輸事務官         (自動車局長) 眞田  登君         運輸事務官         (航空局長)  荒木茂久二君  委員外出席者         専  門  員 志鎌 一之君     ————————————— 二月十日  道路運送法の一部改正に関する請願久野忠治  君紹介)(第四七〇号)  同(木下哲紹介)(第四七一号)  同(丹羽兵助紹介)(第四七二号)  同(河野金昇紹介)(第四七三号)  同(加賀田進紹介)(第五〇〇号)  同(楯兼次郎君紹介)(第五〇一号)  同(相川勝六紹介)(第五〇二号)  同外一件(早稻田柳右エ門紹介)(第五〇三  号)  同(植木庚子郎君紹介)(第五〇四号)  同(重政誠之紹介)(第五〇五号)  同外一件(櫻内義雄紹介)(第五〇六号)  同(池田禎治紹介)(第五四一号)  同(松浦周太郎紹介)(第五四二号)  同(廣瀬正雄紹介)(第五四三号)  同(田中角榮紹介)(第五四四号)  同(藤枝泉介紹介)(第五四五号)  同外一件(福田赳夫紹介)(第五六  四号)  同(植木庚子郎君紹介)(第五六五  号)  同(大野市郎紹介)(第五六六号)  同(小笠原三九郎君紹介)(第五六七  号)  同(山崎巖紹介)(第五六八号)  営業用乗用自動車に対する金融順位引上げの請  願(五島虎雄紹介)(第四八八号)  広瀬線並び仁田原線国営自動車  運輸開始請願池田清志紹介)(第五〇七  号)  白糠線敷設請願伊藤郷一君紹介)(第五四  六号)  上越西線直江津、六日町両駅間の鉄道敷設に関  する請願外一件(塚田十一郎紹介)(第五七  〇号)  の審査を本委員会に付託された。     ————————————— 本日の会議に付した案件  陸運に関する件     —————————————
  2. 臼井莊一

    臼井委員長代理 ただいまより運輸委員会を開会いたします。  委員長が御都合でちょっとおくれますので、御指名によりまして、私が暫時委員長の職務を行います。  本日は、さきの理事会の申し合せによりまして運輸行政について調査を進めますが、国鉄に関しましては次会に行うことになっておりますので、その点御了承を願います。本日の出席政府委員を御紹介いたしますが、植田鉄道監督局長眞田自動車局長荒木航空局長、以上の方々です。  これより質疑を許します。通告によりまして井岡大治君。
  3. 井岡大治

    井岡委員 植田監督局長お尋ねをいたしたいと思います。最近各方面からすでにいわゆる路線免許等申請をされて、それの許可がおりながら実際にはなかなかうまくいっておらない。もちろんそれには各郊外電車とかあるいは国鉄とかとの協定の問題が含まれておると思いますが、しかしながら現実には、たとえば東京池袋品川間の免許については、昭和二十六年四月の十四日にこれの免許許可をしておる。今日まだこの路線が運行しておらない。こういうことでは、とかく運輸行政そのものについてはいろいろの疑惑が持たれるわけでありまして、そのために運輸行政一般について非常にわれわれとしては迷惑をこうむることであり、同時にまた当局運輸行政そのもりについてもお困りになることがあるだろう、こういうように思うわけであります。従ってこういう問題について当局はどういうように御処置をなさっておるか、お伺いをいたしたいと思います。
  4. 植田純一

    植田政府委員 免許がなされておりまして、実際にまだ工事にかかっておらないという個所はあちこちにあるわけでありますが、大部分の場合はやはり資金の手当ができないということで、実際の着工がおくれておるというのがほとんど全部の例であると申し上げてもいいかと思います。ただ、ただいま御指摘池袋品川間のトロリーバスの問題でございますが、この点につきましては御承知通り池袋 渋谷間は現在開業いたしておりまして、渋谷品川間が実はまだ未開業でございますが、この点につきましては、実は東急玉川線と道玄坂におきまして競合いたしまして、施設共用か必要となってくるわけであります。それで実はこの工事施行認可をまだいたしておりませんが、この工事施行認可をやります場合に、そういう従来の施設共用をする場合には、お互いにその共用同意書をつけて、そうして工事施行認可をするということになっておりますので、東京都と東急とが共用に関しまして話し合いをしておる。実は両者の契約と申しますか、話し合い段階でありまして、その契約ができまして、同意書を添えて工事施行認可を出すということでおくれておるわけであります。建前はそういうことでおくれておるわけでありますか、私どももできるだけ早く話し合いをするようにということで、非公式ではございますが、双方にそういうことを勧めておるのでありまして、できるだけ早く話をまとめるように希望もいたしておりますし、また遠からず話がつくという見通しを持っておるわけであります。
  5. 井岡大治

    井岡委員 非常に御努力をいただいておることについては感謝をするわけであります。もちろんこれは今局長さんからお話しになりましたように、当局が強制をしてその認可をさすべきものでない、この点は十分に理解はできるわけでありますが、昭和二十六年の四月に一応の路線認可をして、そうしてこれが今日まで延引をしておる。それにはただいまもお話がございましたけれども一般のそこの住民としては今にも通るように考えておる、あるいは東京都としては必要があって都民の利益を守るために認可申請をいたしておるわけでございますから、できるだけ早くやっていただかないと、かえって地方都市交通というものに対するいろいろの批判が出てくるのじゃないか、同時にまたせんだっても目黒区会議員方々が参られて、この施工認可のおくれておるのは運輸省東急に非常に気がねをして、そうしてようやらないのじゃないか、こういうような批判を私のところに持って参っております。私はそういうことはないと思いますけれども、少くともこれを長らくほうっておくということになりますと、勢いそういう意見の方が大きくなってくる、従って運輸行政そのものに対して暗影を投ずるのじゃないか、こういうように考えますので、一段の御努力をお願いをいたしたいと思います。  なおただいまこういう認可がかなりたくさん出ておるが、資金の面でこれが実施できておらない、あるいはまたそれが解決しておらない、こういうことでございますが、その資金の面については、もちろんこれは地方公共団体なり、あるいは会社等の問題もあります。しかし地方公共団体の問題は一面地方自治庁の問題ではありますけれども運輸当局としてはその地方交通、いわゆる部市交通そのもの調整から考えて、その資金の融資について一段努力を払ってもらわなければならないのじゃないか、こういうように考えるわけでありますが、こういう点について何か御意見があればこの際承わっておきたいと思います。
  6. 植田純一

    植田政府委員 まず先ほど御指摘渋谷品川間のトロリーバス昭和二十六年に特許になりまして、自来いかにももめておるかのようなお話でありましたが、実はあの区間は東京都といたしましても、やはり資金関係等もありまして、大体三十毎度の計画であったわけであります。二十六年に、同時に免許になりました上野の不忍池から亀井戸、今井町方面に行っている路線計画しましてこれを先に開業いたしまして池袋——品川間は大体三十年度の計画であるということで東京都としても考えておったわけでありますから、特許は二十六年でありますけれども、二十六年からそうごたごたしておるわけでもありません。三十年度の計画として実施に際しましてそういう問題が起きておるということでありまして、ただいま申しましたようにやはり全般的な都民の足という観点から、私どもも必要があると認めて特許したわけでありますので、その間いろいろ手続上の問題はあるにいたしましても、できるだけ早く運行を開始するということが、都民全体の足として必要であるという観点に立っておりますので、双方いろいろ立場もありますけれども、できるだけ早く話をまとめたい、かように考えております。  なお資金の問題でございますが、この点につきましても一般の私鉄はもちろんのことでありますが、公共団体等につきましても最近運輸省の方にもいろいろと御連絡をとってもらっておりますので、私どもの方といたしましてもできるだけそういう資金のワクがふえるように今後とも尽力いたしたい、かように考えておるわけであります。
  7. 井岡大治

    井岡委員 ただいま非常に親切に御答弁をいただきましたので、池袋——品川間の問題については私は質問を打ち切ります。しかしながらこれはただ単に路線だけでなくして、自動車等においてもかなりたくさんの申請があると考えます。しかもこのことについては各方面からわれわれの方に一日も早く免許認可をしてもらいたいという要望もたくさん参っております。もちろん交通全体の調整立場から、十分に御審議をなさっておられることであろうとは考えます。しかしながら一方路線を通してもらいたいという側にとりますと、少くとも早く通してもらうことがよりありがたいというような気持にもなりますので、一段の御努力をお願いいたしたい。同時にただいままで申請になっております路線並びに自動車の方においても、一応資料を提出していただいて、また次会質問をいたしたいと考えます。従って資料をお願いいたします。  次に軽油税の問題でありますが、新聞の伝えておりますところによりますと、軽油税農村、漁村あるいは船舶にはこれをかけない、こういうようにいっておりますけれども、そういうことになって参りますと、これは非常に問題が起ってくると思うのです。農村方々が税をかけない分で買って、それを自動車の方に横流しをする、こういうことになって参りますと、今後自動車行政に大きな影響を持ってくる、同時に税そのものに対して非常な混乱が生じてくるのじゃないか、こういうように考えます。従ってこの点に対する自動車局長の御見解を承わりたいと思います。
  8. 眞田登

    眞田政府委員 ただいまの軽油税の問題でございますが、ただいま御指摘になりましたように、実際に運用して参ります際には、かなりそういった問題で間違いが起りはしないかという心配をわれわれも持っておりますので、実際にこれを適用してやる場合には、具体的にこまかい手続をきめなくてはならないのではないかということで、自治庁の方にもその取り方そのものについてもわれわれの方からいろいろと意見を言っておりますが、いずれにしましても御指摘のような御心配は確かにあると思います。
  9. 井岡大治

    井岡委員 元来この軽油の問題については、局長も御存じの通りガソリンが少いということで、何とか日本自動車産業を起さなければいけない、そのために運輸当局から軽油自動車を推奨された。従ってこういういきさつから考えるならば、当然この軽油税自動車だけに課するということは間違いじゃないか、私はこういうように考える。同時に今申し上げましたように、これを自動車だけに適用するということになると非常な混乱が起ってくる、しかもこれは灯油と切りかえれば大して問題にはならない、こういうことになってくると、むしろ政府考えておる軽油税財源というものは非常に怪しくなってくると考える。従ってもしほんとうに軽油税地方財源に充てるというのであれば、運輸当局立場からこれは全体にかけるというような方向を示していただかないといけないのじゃないか、そうでないとせっかく伸びてきた日本自動車産業の芽をここでつんでしまうということになっては大へんだ、こういうように考えるので、この点についての御見解をもう一度承わりたいと思います。
  10. 眞田登

    眞田政府委員 私たち自動車関係の仕事をやっております者といたしましては、お説の通りで、全く同感なのでございますが、いろいろな関係から今回は自動車関係その他一部ということにきまったのでありまして、今後ともお説のような考え方に持っていくように努力いたしたいと思います。
  11. 井岡大治

    井岡委員 さらにこれによって自動車の経営が非常に圧迫をされるということで、さなぎだに今日自動車の運賃のダンピングが始まっておる、これがさらにダンピングを始めて参りますと、自動車業者は全く立ち行かなくなってくるし、混乱が起る、そこから、無理な運転をやるために事故の増発が考えられる、こういうことになってくると、運輸当局としては非常に大きな問題になると思いますし、同時に国民に与える影響というものもこれまた重大なことになって参ります。そういう点から、今回のところはやむを得ない、こういう局長お話でありますけれども、まだこの問題は私は十分討議の余地が残されておる、こういうように考えますので、一段の御努力をお願いしたいと考えるわけであります。
  12. 臼井莊一

  13. 畠山鶴吉

    畠山委員 私は許可申請のことに関連しましてお尋ねしてみたいと思いますことに、去る二十二国会の終りに運輸大臣及び国有鉄道総裁、天坊副総裁等の御回答をいただいたのでございますが、その節私がお尋ねした件は、伊豆半島鉄道問題について当局はどういうお考えをお持ちか、またこれに対して工事に着手する予定があるかというお尋ねをいたしましたところ、今のところは資金の問題で着手できない、しからばもし民間申請があった場合にはその申請許可するかというお尋ねをいたしましたところ、事情によっては許可をするという副総裁回答がありました。今般新聞紙上でたまたま拝見すると、東急伊豆半島鉄道新設申請をいたしております。これらは確かであるか、申請が確かに出ておるかということについてお伺いをしてみたいと思います。
  14. 植田純一

    植田政府委員 申請書名古屋陸運局に提出いたしまして運輸省に参ることになっております。従いましてまだ運輸省には書類は出ておりません。けれども名古屋陸運局に提出になったというふうに聞いておるわけであります。
  15. 畠山鶴吉

    畠山委員 今植田監督局長は、名古屋申請が出ておるが、本省はまだ書類を受け取ってないというような御意見ですが、この問題につきましては去る十一日私は下田に参りまして——下田自民党結成大会がありましてしかも賀茂郡の有志こぞって、何百人という大ぜいが集まった席上でその問題が非常に出たのです。質問が出たのです。畠山委員鉄道の方に関係しているが、この東急申請に対してどういうお考えを持っているかという質問を実は受けた。私はこう回答したのです。これは過般の委員会で、私はいつまでも鉄道を敷いてくれなくちゃ困るから、もし民間申請があったらどうするかというお尋ねをした。それに対して申請が早く出たのだろうということでまだ内容はわかりませんが、一度当局意見を伺ってから回答をするというきびしい話でありましたので、そういう回答をいたして参ったのですが、この点は非常に重大なんです。これに関連しましてあらゆる方面からこの申請が出る傾向にもありますし、また地元といたしましては民間会社申請ではあまり了としておりません。そういう場合におきまして当局はこれを奮発しておやりになる意思があるかないか。それからこういうこともいわれている。四十五億円くらいかかるといって東急予算評価を出しているようですが、これに対しても民間会社で四十億や五十億はへでもないといっているのに、国家の国有鉄道がどうもあまり渋っているのはおかしいじゃないか。何とか話のしようがあるのじゃないかという懇願的、雑談的に、そういう意見を大分言っておりますので、これらの点についても監督局長はどういうお考えをお持ちか、さらに政務次官の御意見も拝聴したいと思います。
  16. 植田純一

    植田政府委員 ただいま申し上げましたように、詳細な計画をまだ見ておりませんので、いずれにいたしましてもこの計画内容あるいは資金が、大体その程度でできる問題であるかどうか。要するに計画内容によりますけれども、よく一調査いたしました上でありませんと、今直ちにその申請をどう扱うかということは意見を申し上げられないのでございます。申請の具体的な内容計画を十分承わりました上できめたい、かように考えております。なおこの際国鉄で建設してはどうかというお話でございますが、もちろんあの線は国鉄計画予定線にはなっておりますけれども国鉄の新線計画を遂行いたしますにつきましては、どういう線からやっていくか。全般の方針をきめますにつきまして鉄道建設審議会の御意見もありましょうし、そういういろいろな点あるいはまた国鉄資金問題等も勘案いたしまして、検討しなければならぬ問題だと思いまするが、ただいまのところは御承知通りすでに実施着工がきまっておる線の継続をやっております段階でありまして、今後新たな線を追加するかどうか。またどういう方針で、どういう線を追加するかということは今後の問題といたしまして、鉄道建設審議会におきましても御検討を願うことになっておりますので、さよう御了承をいただきたいと思います。
  17. 伊能繁次郎

    伊能政府委員 ただいま監督局長から大体お話を申し上げた通りでございますが、御承知のように私どもまだ公けには名古屋陸運局から書類が届きませんので内容を拝見いたしておりませんが、御指摘のように伊東−下田間で四十数億というようなお話もほのかに聞いておりますが、現在の鉄道建設費が今後御審議願いますものにつきましても五十億ということでございまして、しかも五十億で二十数線を現に着手をしておるという状況でございますので、将来ああした観光路線について現在運行いたしております。バスのほかに、さらに鉄道を建設する問題については、審議会等で相当慎重に御検討を願わなければならぬと考えておりまするし、また果してああいう観光地の山岳といいますか、丘陵地帯でもありまするので、東急計画の金でやり得るかどうか、それが採算のベースに乗るかどうかというような問題も、出願に対しては審議をいたさなければなりませんが、現在のところでは建設線としては新しい路線にあそこを加えるかどうかということは、審議会において今後十分御検討を願うことになると思います。われわれもそういった材料の調査その他は今後十分いたしたいと思っております。
  18. 畠山鶴吉

    畠山委員 監督局長政務次官にうまく逃げられそうなんですが、しかしこの問題は古い問題でありまして、もうそうゆうちょうなことばかり言っている時代が過ぎているような感がいたします。あそこには駿豆鉄道あるいは東海バス、今度は東急が入って、三つどもえのように入り乱れて、今後のつまり路線獲得の大きな、何というか展開が起るのじゃないかというように考えておりますし、地元民がいよいよ国有鉄道がそんな腰抜けなら、むしろ旗を立って陳情に行こうじゃないか、自民党支部結成に乗じましてそういうような機運さえ起っておりますので、軽々にこれを考えて取り扱うことは、今後の処理上においてもまた実際上においても、支障があるのじゃないかと思われる点がある。実は先般木村委員その他で名古屋へ参りまして、陸運局長にもちょっとお目にかかりました。しかしこの問題に触れてよくは聞きませんでしたが、大分困っているような点もありました。またいろいろデリケートな問題があるらしいのですが、実際この問題だけは私は事前にもっと真剣に考えていただかないと、なかなか事はたやすく進まないと考えます。本日は総裁大臣も見えておりませんので、前副総裁あるいは政務次官等の御意見をただ裏づける程度といたしまして、機会を改めてこの問題は真剣に御回答をいただきたいと存じます。さよう御了承願いたいと思います。
  19. 臼井莊一

  20. 生田宏一

    生田委員 一つお尋ねしておきたいと思います。青函連絡鉄道トンネル、それから本土四国直通鉄道橋梁あるいはトンネル調査、この二つ国鉄として画期的な事業だと思います。これは御調査をやっているのもあるし、現に四国本土直通鉄道調査をされておりますが、その調査内容といいますか、ただいまおわかりになっておる程度でけっこうですから、お知らせ願っておきたいと思います。
  21. 植田純一

    植田政府委員 その調査内容についてのお尋ねでございますが、私今十分御満足のいくようなお答えをする資料を持っておりませんので何でございますが、青函の方の調査は、こまかく申しますとまだ残っているようでありますが、大体終っております。そして技術的には必ずしも不可能ではないという大体の結論が出ているようであります。  それから本土と淡路、四国連絡鉄道でございますが、これは御承知通り昨年の暮れに調査にかかったのであります。まだかかったばかりでございまして今後も引き続き調査を進めるということでありまして、その調査の目的は、鳴門海峡の方はもう大体見当がついております。明石海峡の方が地質関係がどうなっておるか、それからまたその地質関係いかんによりましてはどういう構造が最も経済的であるか。つまり隧道ということで地質調査いたしますが、橋梁にしてはどうかという御意見がございます。果して地質関係隧道が技術的にどの程度の困難があり、あるいはまた可能性があるかというようなこととにらみ合せまして、橋梁がいいか、あるいはトンネルがいいかということのために地質調査をやる、相当の個所をボーリングをやりましてそして地質調査するということでありましてその結果と申しますか、中間的な調査内容につきましては、まだ着手するということになったばかりでありまして、まだその御報告を申し上げるような中間の報告は出ておりません。
  22. 生田宏一

    生田委員 大体それでよくわかりましたが、明石海峡の方は橋梁にするかトンネルにするかというのが、地質岩盤いかんによってきまるのではないか、こういうように私たちは想像しておるのです。たとえば岩盤調査が、砂岩であるとか、花崗岩であるとか、その二つのうちどちらであるかが大きな問題であると存じておるのでありますが、その第一段階の調査ではどういうようになっておりますか、それがわかっておりましたらお知らせ願いたいと思います。もう一つは、三十一年度の予算、これの調査費国鉄の方で御心配下さるので、別に独立の予算があるわけでございませんが、調査に着手されました以上はできるだけ早くお願いしたいと思うのです。その点お答え願いたい。
  23. 植田純一

    植田政府委員 岩盤地質の点につきましては、実は私まだ何も報告を受けておりませんので、ただいまお答え申し上げられぬのでございます。それから調査予算でございますが、三十一年度の国鉄の全体の予算がきまっておりませんので、その調査の費用は幾らということもまだきめておりませんが、少くとも調査に着手いたしました以上は、調査が完了するまで継続してやりたい、かように考えております。
  24. 生田宏一

    生田委員 もう一つ伺いしたいことがございます。海運関係ですが、計画造船建造船を東邦から郵船へ交換した、ライナーとトランパーを交換したという話をこの前の委員会のときに承わったのでありまして、私は少し疑問の点がありましたからお尋ねをしておきましたが、全然事情を知っておりませんので、そのときのたとえば船のトン数だとか隻数、それから船価評価、あるいは交換をしましたときの条件のようなもの、もし差額があるなら差額がありますとか、そういうようなことがありましたならば、一つそれを資料でお知らせ願いたい、こう思うのです。
  25. 臼井莊一

    臼井委員長代理 ただいまの生田君の資料要求につきましては、至急こちらから当局の方に連絡をいたしまして、できるだけ早く提出いたすようにいたさせます。他に御質問はございませんか。
  26. 井岡大治

    井岡委員 陸運じゃないのですが、山内さんか委員長にお願いしたいと思うのです。港湾の施設を拡充しなければいかぬ、こういうことになっておるわけですが、各港湾ごとに、たとえば東京はどのくらい完成してあと何ぼ金が要るか、あるいは横浜港は何ぼ要る、こういうようにその資料を出していただきたい、こう思うのです。
  27. 臼井莊一

    臼井委員長代理 ただいまの港湾施設に対する計画資料につきましても、至急当局に提出させるようにいたさせます。  簡単な質疑でありますが、私がこの席からお伺いいたします。先ほどの井岡君のトロリーバスのことに関連してですが、今の市街電車といいますか、路面電車というものは、もう非常に時代おくれじゃないか。これはもう当然できれば地下鉄にできるだけこれをかえられる、さらにその他バスあるいはトロリーバスの方が、路面の体裁からいっても、交通事故を防ぐ上からいっても非常にいいのではないか。現在路面に線路を敷いているために非常に混雑し、自動車等交通に非常に不便を来たして危険であるというふうに考えるのですが、これについて当局は、これを廃するということは予算関係等でなかなか一朝には各会社でできないと思いますが、新設等においてはどういう御指導をされておりまするか、それをちょっとお伺いいたしたいと思います。
  28. 山内公猷

    ○山内政府委員 全体的の交通施策に関する問題でございますので、私から御説明申し上げたいと思います。ただいま御指摘通り、都市の路面電車というものがすでに時代におくれて参りまして各国の実情を見ておりましても、路面電車が漸次地上におきましてはバスあるいはトロリーバスに置きかえられ、主として高速のものにつきましては地下あるいは高速の自動車道路に置きかえられていくというのが、大体交通に対する各国の趨勢でございます。しかしその場合にもう一つの路面電車に対します撤去の要求といたしましては、各国とも非常に自動車がふえて参りまして路面の収容数が非常に少くなり、そのために電車の路面交通を相当阻害しておりますので、廃止の要請が特に起っておりますのと、もう一つ、都市における騒音防止という見地からもそういう要請が各国に起りまして、路面電車というものが各国の大都市におきましては逐次姿を消しつつある現状でございます。しかしながらこれをわが国に置きかえまして、路面電車というものの使命を考えますときに、何といいましてもバスと比べまして大量輸送の可能な交通機関でございまして、これを直ちにバスに置きかえるということも非常に多くの資金を要しますとともに、その輸送力をつけますバスの車両数というものも、そう簡単に代置できるものではございません。もう一つトロリーバスの問題につきましては、もちろん電車よりは路面を専有するところが少いわけでございますが、これも交通施設として見ますと、一長一短やはりあるわけでございまして、大体現在各国の通説となっておりますところでは、坂の多い地帯におきましてはバスより相当有利であるという結論は出ておるのでございますが、全体的に見ましてバストロリーバスとどちらがよろしいかという問題につきましては、バスよりはやはり施設に相当金がかかるという点がありまして、その点一がいに電車をバスに置きかえてよいか、あるいはトロリーバスに置きかえるかということは、その考えます交通の使命その他を十分勘案した上で考えて言っておるわけでございます。現在東京あるいは大阪市におきまして置きかえられておりますのも、相当慎重にその点検討の上行われておるのでありますが、大体日本の全体的の交通情勢はそういう情勢でございます。御説の通り日本におきましても漸次そういった交通施設に変る時代がやってくるだろうと思いますか、現在の日本の財政ではそう急に変えるということも困難ではなかろうか。運輸省といたしましては、漸次そういう交通の理想に向って都市の整備をいたして、現在におきましては、主として通勤輸送を解決いたしますために、いかにしたら地下鉄道の建設が促進されるかという点につきまして施策を練っておる次第であります。
  29. 臼井莊一

    臼井委員長代理 ほかに御質疑はございませんか。  なければこれにて散会いたします。次会は公報をもってお知らせいたします。    午後二時三十四分散会