○吉村
説明員 気象台
関係の御
説明を申し上げたいと思います。
資料の十二であります。
気象台といたしましては、気象
観測の的確と気象の予報、警報の精度の向上並びに迅速化また
水資源利用の
高度化をはかることを
目的といたしまして、特に
気象観測施設及び送信施設等の
整備をはかりたいと考えておりますが、そのおもなものは、第一に上高層
観測業務の
整備に必要な
経費でございます。これは二億二千六十万四千円でございますが、新規
事業のおもなものを申し上げますと、前
年度に施設をいたしました鳥島測候所の
観測業務の運営費と、新たに福岡管区気象台に上高層
観測施設を設けまして業務を開始するための
経費であります。その次は北海道の稚内外三カ所にレーヴィン
観測をいたしておりますが、これを新しいGMD−IA方式に切りかえていく。それから稚内外八既設官署に
台風等の異状気象時に特に回数をふやしまして、増回
観測をするための
経費でございます。それらに要する
経費はここに計上いたしてあります二億二千六十万四千円でございます。
次に
予報通信業務の
整備でございますが、これは一千百四十七万二千円でございます。気象台では通信系統が非常に古く、近代式になっておりませんので、特に予報精度の向上をはかるために、気象
観測資料を迅速かつ多量に通報させるために、さしあたり三十一
年度におきまして東京と大阪、それから東京と福岡の二つの幹線に、新しい通信方式といたしましてテレタイプ回線を
新設いたしたいと考えておる次第でございます。これに要する
経費は、先ほど申し上げました一千百四十七万二千円でございます。
その次は海洋
気象業務の
整備でございます。四百二十万円でございます。これは海洋
観測業務を
整備いたしまして、気象
災害の防止、軽減をはかるため、海洋気象
観測船に近代式の電磁式海流流速計を三個、三隻の船に設備をするためのものでございます。
その次は水理
気象業務の
整備であります。四千九百四十二万六千円でございますが、これは重要河川の水源地帯に降水の
観測施設、通報施設を
整備強化いたしまして、
水資源利用の
高度化と水害の防除に資するためのものでございまして、三十一
年度におきましては特に木曽川水系、最上川水系、利根川水系を対象といたしまして、下の方に書いてございます各種の雨量計、雪量計等の施設をいたしたいと考えておる次第でございます。
その次は水害
気象業務の
整備でございますが、一億九千九十九万円でございます。これは台風及び梅雨期等の降水による水害によって、毎年人命、財産が甚大な損害をこうむっておりますので、この被害を防止、軽減するための対策といたしまして、前
年度に引き続きまして
新潟外三県に、下に掲げられておりますように各種の雨量計、雪量計の外、無線電話等の施設をいたしたいと考えておる次第でございます。
その次は
航空気象業務の
整備でございますが、一千五百五万一千円でございます。これは阪神、東京都の調布、九州の小倉市の曽根でございますが、ここにおきます飛行場が民間航空に使用されることになりましたので、航空保安上必要な気象
観測、予報施設を
整備しようとするものでございます。
おもなものは大体以上の通りでございますが、なおつけ加えて申し上げますと、以下研究所施設の
整備に必要な
経費、これは一千十九万五千円でございます。研究所は以前の陸軍の老朽施設を引き継ぎましたので、施設がほとんど皆無といってもいいくらいな状態でございますので、特に研究所の施設の
整備をはかりたいと考えておる次第でございます。
次は地磁気
観測所の
整備でございます。これは鹿児島県の鹿屋に地磁気
観測所の出張所がございます。これを
整備いたしまして、北海道の女満別、柿岡とあわせて三地点で地磁気の
観測をいたしまして、国際的
観測に協力し、この
観測成果を応用して民生に寄与するため、前
年度に引き継いで
整備をはかろうとするものでございます。
その次は測候所の
新設でございますが、これは東北における穀倉地帯でございます新庄市に新しく測候所を
新設いたしたいと考えておる次第でございます。
その次は鳥島測候所の
整備でございます。ここは非常に不毛の地でございまして、水もない、植物もできないような地でございますので、特に冷凍機室と電源施設の
整備をはかりたいと考えております。以上がおもなものでございます。
気象台といたしましては、三十一
年度に
総計二十六億二千五百八十万九千円をお願いいたしておりまして、前
年度に比べますと二億二千九百十六万六千円の増になっております。簡単でございますが一応御
説明を終ります。