○国務
大臣(河野一郎君) お尋ねにお答えいたします。最初に
委員会の構成について申し上げたいと思います。従来十五名の
審議会をもってやって参ったのでございますが、この十五名の
委員の諸君をお願いいたしました際に、当時の目標とするところが科学技術庁の設置というようなことが非常な大きな眼目でございまして、従って原子力の問題ないしはこれと相関連して技術庁を設置するというところにありましたものでございますから、これに非常に関係の深い、もしくは権威のある方方をお願いをして、今の
委員の諸君が選ばれておるように私は思うのであります。でございますから、今回
政府で意図いたしておりまする行政の
全般の
改革をいたそうといたしまする際に、現在の
委員の諸君をもっていたしましては、片寄る、片寄ると申しますと少し言葉が足りないかもしれませんが、他の方面のことも十分関係のあり、御研究になっておられる権威のある方々をお加えする必要があるだろう。一説には今の十五名をこの際全部
一つ考え直してというような
意見の方もありますけれども、私といたしましては、現在の方々は従来の例を前
長官から承わりますと、
審議会としてはまれに見る熱心に十分御勉強いただいておる方々で、いずれも
行政機構の立案には非常にりっぱな方々であられまするし、非常に適任の方々だということを承わりますので、私はこの十五名の方に加えるに、他の方を、勉強しておられる方を加えて行きたいという
考えから二十五人にして行きたい。しかも
仕事の分量が非常に多岐にわたりますので、十五名では少し少いというようなこと等も勘案いたしまして、
委員の数をふやしたいというので、この際御
審議を願っているわけであります。
で、そういうふうにいたしまして、それでは第二段にどういうふうなことを
考えて、この際
政府は
行政機構の
改革をしようとしているのか、その大本はどういうところにおいているのだというお尋ねでございますが、これは総理からも本
会議でごあいさつを申し上げました
通り、また私も補足し申し上げましたる
通り、総じて申しますれば、占領中に占領軍の指導によって負荷せられましたる各種の
機構、もしくはそれの示唆によって改められたる
機構というようなものが、必ずしも現在の日本の政治のあり方の上において妥当でないものがありはせんだろうか。もう少し
国民の側から
考えまして親しみやすい、たとえて申し上げますと、私が担当いたしおりまする農林省で申しましても、その名称を
考えましても、名称が必ずしもすぐに体を表わしていないというようなきらいのものがあるわけでございます。それから時代の変化によりまして、占領中の行政が、今や自立日本の行政の面において変革をして行かなければならぬ面もあると私は思います。そういうふうな観点に立ちまして、これからの日本の政治行政を運用して参ります上におきまして、もっとも能率的に、そうして
国民の側から見れば親しみのある、しかも親切にものの運べる
行政機構に変えたいということをおもなる眼目にいたしております。ただ、この際つけ加えておきたいと思いますることは、従来
行政機構の
改革をやります場合には、行政整理を必ず意図いたしてやっているように
考えますが、今回われわれが
考えておりますところのものは、行政整理は全然これを目途としていないというところを、あらかじめ御了承おきいただきたいと思うのでございまして、はなはだ雑駁なお答えでございまますけれども、前段申し上げましたような趣旨で、ここに案を付して次の
通常国会にこれを
提案いたしたいと思っている次第でございます。