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1955-12-12 第23回国会 参議院 内閣委員会 第4号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十年十二月十二日(月曜日)午 前十一時三十五分開会     —————————————  出席者は左の通り。    委員長     小柳 牧衞君    理事            野本 品吉君            千葉  信君    委員            井上 知治君            中山 壽彦君            木下 源吾君            田畑 金光君            高瀬荘太郎君            豊田 雅孝君            廣瀬 久忠君   政府委員    行政管理政務次    官       宇都宮徳馬君    行政管理庁管理    部長      岡部 史郎君    行政管理庁監察    部長      岡松進次郎君   事務局側    常任委員会専門    員       杉田正三郎君     —————————————   本日の会議に付した案件行政管理庁設置法の一部を改正する  法律案内閣提出) ○本委員会運営に関する件     —————————————
  2. 小柳牧衞

    委員長小柳牧衞君) それではただいまより開会いたします。  行政管理庁設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案に対し御質疑のおありの方は順次御発言を願います。
  3. 千葉信

    千葉信君 この行政管理庁設置法の一部を改正する法律案、これもこの法律案をざっと拝見しただけでも、何かこう矛盾を感ずる点があるのですが、どうしてかというと、片方の方の実際監察をやる方の範囲は今回第二条の改正によって拡大された。しかしそれに対する機構の拡充、もしくはまた担当者を増員するとか、そういう組織が伴っておりません。一方では提案理由説明にもありましたように、行政審議会の方では、いろいろ重要な案件について審議をして、そして取り急いで結論を出したいと、そういうお考え行政審議会委員は十五人から二十人にふやしておられます。そういう取り急いで案件審議をする必要があるのか、早く大きな問題について結論を出さなければならないというような場合には、これは逆に、ああでもない、こうでもないという意見論議をする人の数をふやすということは巧遅主義ならいざしらず、早く結論を出さなければならぬという場合には、むしろ人員をふやしたりするということは、目的からいうと逆になっているのじゃないかと思うのです。ただ法律案をざっと拝見しただけでもそういう矛盾が感ぜられるのですが、その点についてはどういうふうにお考えになっておられるか、承わっておきたいと思います。
  4. 宇都宮徳馬

    政府委員宇都宮徳馬君) お答えいたします。今、千葉さんの御質問まことにごもっともと思いまするが、これは二つは全然別な問題であります。一つ行政審議会委員をふやそうという問題、一つ行政機関監察に関連して調査する対象をふやそう、これは二つ全然別でございます。それで委員の数をふやすというのは、実は行政審議会委員科学技術庁設置目的にして作られたものでありまして、どっちかというと、そういう方に多少片寄っているのです、人選が……。御承知通り、今度の行政改革は相当大幅な根本的な問題を計画いたしておりましたので、科学技術庁に偏しているような人選を、そうでないものにしようというような目的から急いでいるわけでございます。また監察対象をふやすというようなことは、これはやはり当然今まで部内で非常に希望されていた問題でございます。この機会に急いでやる、こういうことでございます。
  5. 千葉信

    千葉信君 あまり聞いていることにぴんとお答えになっておらないようですが、私の聞いている意味はこういう意味なんです。あなたのおっしゃる通り問題は二つある、別です。片方は今までの監察範囲を、今度は国が二分の一以上出資している、たとえばここで十の対象に対して監察を拡充するというわけです。そういう仕事を拡充するということになれば、少くともどの一つを取り上げてみても相当膨大な機構です。そういう対象に対して、この法律案通りほんとうにまじめに調査し、監察を行うというためならば、現在の千五百九十三人という定員構成している機構だけでは足りないんじゃないか。ほんとうにこの法律通り、そういう監察業務範囲を広げるならば、今の人員でやるとすればどこかに手抜かりが出るんじゃないか。手抜かりが出ないとすれば、一体そういう余裕が行政管理庁にあったのかということになるわけです。むだな人員は持っていない、持っていないということならば、その人員でこれだけの仕事をふやせばどこかに手抜かりを他の方面にやるか、もしくはその範囲を縮小するとか、そういう措置をとらなければならないのじゃないか。だからそういう点からいうと、この法律案通りに、これが十の対象に対してこの法律案考えている通り範囲を広げるならば、人員措置がどうしても必要じゃないか。行政管理庁なんかは定員法の元締めですから、そういう立場のものが、他の省庁のようにどしどし非常勤の職員なんかをふやすわけにいかぬだろうと思います。そうすれば当然定員措置というものが考えられなければならぬのじゃないか、そういう矛盾が感じられる。ところが片方の方は、行政審議会の方は、提案理由説明にも、いろいろ行政機構を今度こそはどうするのだとか、こうするのだとか、任務が書かれている。行政機構改革を強力に遂行する所存だ、だからそのために審議会委員を五人ふやさなければならない、こうあなたはおっしゃっておる。ところがこっちの方はそういう重要な問題をここにも取り急いでやるのだということを言っておられるし、大臣もそういうことを言っておられる。それならそういう問題の審議の際には、十五人の委員でさえ相当甲論乙駁があって、能力の不足な人がいて何にもやらぬ、何にも言わぬ人がこの委員の中に入っていれば別です。そうでなくて、ほんとうに責任をもつてやっている委員が十五人いるのに、さらに五人の委員をふやすと二十人になるのです。委員の数が多ければ多いほど、これは常識ですが、だれでも論議をする人員が多げれば多いだけ、なかなか結論が出にくいと思うのです。そっちの方は逆に五人ふやす、ちょっと拝見しただけでも、その点にこの法律案矛盾を含んでおるんじゃないか、その点を私はお尋ねしておるのです。
  6. 宇都宮徳馬

    政府委員宇都宮徳馬君) お答えします。そうすると、あなたの矛盾とおっしゃるのは、監察方面では人数をふやさすに対象をふやす、それから行政審議会方面でもふやす、そこが矛盾だというわけですが、先ほども御説明申し上げました通り行政審議会の方は、ただいままでは科学技術庁設置を主たる目的といたしまして人選したのです。ですから多少そういう方面人選が片寄っているものですから、今度は大幅な全面的な行政改革目的にいたしますから、そういう人選の偏向をためようという意味でございます。それから監察に関連いたします調査範囲を拡張いたしましても、急に委員増加する必要はないのでございまして、たとえば国鉄をやりまして、それから次に移るというふうに、順次にやりまするから、決して急にふやすという必要はございません。また、この監察というのは、特別なやはり知識経験等を要するのでございますが、そういう能力が最近非常に充実して参っております。そのために対象をふやしてもいい、かような結論になっているわけでございます。そうして御承知のように、公団とか、公社とかいうものは高度の公共性があるのでございまして、行政機関監察に関連いたしまして、調査対象となることは論理的に当然でございます。
  7. 千葉信

    千葉信君 さっぱり僕の質問趣旨がわからないのか、わかっていてそらしているのか、ちっとも答えてくれないのですが、行政審議会というのは、はっきり行政管理庁設置法の第七条に基いて、「行政審議会は、長官の諮問に応じ、国の行政の改善を図ることを目的として、行政制度及び行政運営に関する重要事項並びに監察の結果に基く重要な勧告事項調査審議する。」、こうなっているのですよ。その行政審議会があなたの御答弁を聞くと、いや、科学技術庁をどうするとか、こうするために設けたので、委員はそういうエキスパートばかりだ、だからそうでない連中を入れなければならない、行政管理庁では、一体そういうやり方をしてはいかぬということを取り締るとか、法律通りに国の行政を担当しろということを政府部内において監督する立場なのだ。その立場の者が、こういう法律に規制してあるそういう事項全般に対して、行政審議会は動かなければならない。そうじゃなくて、そっちの方をやるとすれば、委員を、別なエキスパート五人入れなければならない、これじゃ行政管理庁はほかの官庁に対して勧告したりする資格なんかないということになる。それからもしそうでなくて、答弁はどうあろうと、この法律通り趣旨運営してきたのだ、しかしまあ大体おっしゃるように、かようにある程度片寄って任命、人選が行われて今日までやられてきたというならば、それならそれで何もここで定員をふやさなくても、人をかえればいいじゃないですか。その趣旨はさっき申し上げたように、まあたとえば今度の新内閣重要政策一つとして、行政機構改革をやるのだ、その問題を今度行政審議会審議をするから、そういう問題を審議する場合に、委員をいろいろふやして、しかもあなたの言うことを聞けば、委員の十五人の者も大半は科学技術庁関係の問題についてはたんのうだけれども、ほかのことはわからぬというような、そういう事実ならば、そういう人を取っ払ってしまって、言葉が不穏当に聞こえるならば入れかえて、委員をかえたならばいい、何も人員をふやすことはないではないか、こう思います。それからもう一つは、さっきあなたは監察の問題について、今、国鉄なら国鉄をやっている、その次はほかのところをやるのだ、何も一緒にやるのじゃない、だから人をふやさなくてもやって行けるのだということは、私はこれは筋が通らない。時期は別々にやっても、今まで政府の各省庁に対して、次々に計画を立てて、一定の時期にはどこをやる、その次にはどこをやるという格好でやって来た。いいですね。その範囲仕事しかやれなかった人員をもって、あなたがおっしゃるように、今度はその時期を延ばして、一つずつやって行く、まあ二つやっても、三つやってもよろしい、次々にやって行くから差しつかえないのだということは、私は筋の通らない話だと思う。次々にやって行っても、その人員でやって行けば今まで通りの勢力を傾けてやって行くとすればですよ、やっぱりそれだけ順次おくれたり、やらなくちゃならぬところが時期に間に合わなかったり、おくれたり、延ばして行ったりしなければならぬということになるでしょう。矛盾がはっきりあるのですよ。それじゃまるで僕の質問に対して答弁にちっともなっていない。この二つどうなんです。
  8. 宇都宮徳馬

    政府委員宇都宮徳馬君) 同じことを申し上げるようになるかもしれませんが、最初の御質問ですね、これは科学技術庁を作るためにだけ集めたのじゃないのですが、御承知通り科学技術庁に関する答申をいたしております。それが重要な任務であったわけで、それに多少片寄っている面があるから、もっと広く行政改革に適当な構成にするように人員をふやしたい、こういうことなんです。それから第二点でございますが、これは考え方でございまするが、われわれの方としては経験の面から申しましても、いろいろ特殊な調査能力の面から申しましてもだいぶ充実して参った。ですから監察に関する調査対象をふやしても差しつかえない、こう思っているわけです。決して矛盾しているとは思っておりません。
  9. 千葉信

    千葉信君 こんな質疑応答じゃさっぱり審議が進まぬが、簡単に、むずかしい理屈をつけて聞いているのじゃなくて、簡明直截な理屈を申し上げて、この点はどうだということを聞いているのですから、その点に答えてもらいたい。いいですか、私の聞いているのは、今度の法律には二つ改正が行われている。片方監察業務範囲を広げるのだ。片方行政審議会委員を十五人から二十人にふやすのだ、そうして前の方の仕事範囲を広げる方には人をふやすという措置を講じなければ、仕事の量は減らないのだから、ふえたのだから、そうしたらどうしたって同じ機構、同じ人員でやるとすれば仕事の方で手を抜くとか何とか、それから仕事をおくらすとか何とかいう方法を講じて行かなければならぬ、それじゃ困るじゃないか、仕事をふやす以上、それを担当する機構なり、人はふえなければならぬじゃないか、それを片方はふやさないで、片方は人をふやせばかえって問題の結論を出すのに手間暇かかるということが常識考えられるはずなのに、そっちの方は五人もふやそうとしておる。なるほど第七条によりますと、長官委嘱に基いて行政審議会委員監察をすることができるということは知っています。監察の方のお手伝いを……。しかし五人くらいふやしてもそんなことは、そんなことはと言っては失敬かもしれんけれども、実際これだけ膨大な、十もの、やれ日本育英会だ、やれ日本開発銀行だの、どれ一つ見たって膨大な機構なんです。そんな膨大な機構が、監察官五人くらいふえて、長官委嘱でお手伝いをしたって実際上は期待できぬと思う。そっちの方は明らかに常識上見てですよ、問題を審議するのにかえって時間もかかる、結論も出にくくなるような格好も出てくるだろう。今聞けば、あなたの話によると、全部科学技術庁関係でやったんじゃないんだ、そういうエキスパートもかなりおるというふうに話を変えられましたが、変えた通りでよろしい、変えた通りでよろしいけれども、しかしそういうふうに一方的な知識を持ったりしておる人も中に入っておると、これは混乱するにきまっておる、人員をふやしても……。今度はそうじゃなく、エキスパートも入ることになるかもしれんけれども、しかしやっぱりふやさないよりはふやした方が、かえってむしろマイナスの面が出てくる。むしろエキスパートをそろえたら、人員をふやさないで、かえって人をかえればいいという方法考えられるじゃないか。そっちの方はあえて人をふやす提案をして、二つ矛盾があるんじゃないか、矛盾をあなたば感じないのか、一体矛盾じゃないと思っているのか、その点はっきり私にわかるように答弁して下さい。
  10. 宇都宮徳馬

    政府委員宇都宮徳馬君) 千葉さんのおっしゃるのは、行政改革審議する審議会委員が、むしろ減らした方が能率的じゃないか……。
  11. 千葉信

    千葉信君 ふやさない方がいいだろうと言うんだ。
  12. 宇都宮徳馬

    政府委員宇都宮徳馬君) ふやさない方がいいだろう、少い方がいいだろうと、こうおつしゃるわけですね。それから監察に関連して調査対象をふやすということになっていますが、そういうことをすれば監察関係人員をふやさなければいかぬじゃないか、ふやさないでいいものをふやして、ふやさなければいかぬものをふやさぬというのはどういうわけだ、こういう御質問でございますね。それについて先ほどからお答えしているんですが、ただいままでのいきさつから、多少行政審議会メンバーが片寄っているので、そのバランスをとるために五人をふやしたい、それで行政改革仕事は非常に重要なことですから、審議会能力も充実しておきたいというのが政府考えでございます。もう一つの問題ですが、先ほど十の対象をふやすとおっしゃいましたが、これは政令によってこのうちから選ぶわけでありまして、これをふやすということではないのであります。しかしながら、公団公庫等は、その公共性から申しましても、公社と同様に監察対象にする必要はあるわけでございます。そして先ほど申し上げましたような監察能力ですね、質の方がだいぶ充実して参りましたから、これくらいふやしてもよろしい、そういう見解に立っておるわけでございます。
  13. 千葉信

    千葉信君 全体としてどうも私の答弁に……。わかりやすい理屈で聞いておるところへ、わかりやすく答弁してもらえないのは実際遺憾ですけれども、これでは審議は進まない。またこういうことが今の答弁によって出て来ていると思うのですがね、能率が上った上ったと盛んに言われた。そんなに目に立つように能率が上っているものならば、一体今日ただちに能率が上ったはずはない、相当前から能率が上っているとすれば、逐次上って来ておるんです。能率が上っているのに、同じ人員で今まで行政管理庁が、その定員を据え置いて、その現員を今まで使って来た、他の方の官庁に対してはどんどん首切り行政整理定員減をて人が余っているはずなのにそのままにしておいた、そういうことになるんじゃないですか、その点はどうです、理屈を言えばですよ。
  14. 岡部史郎

    政府委員岡部史郎君) 私から政務次官お答えに対しまして補充してお答え申し上げます。  第一点の行政審議会委員を五人増員する件でございますが、これは千葉さんもよく御承知通り審議会というものはできるだけ民間各方面の専門的な、あるいは該博な、公平な意見を承わりまして、行政にこれを反映して過誤なきを期するという趣旨でございますので、各方面意見をできるだけ詳細に反映させるためには委員人数がある程度多い方がよろしゅうございますが、また多過きますと、同時に千葉さんの先ほどおっしゃいましたような弊害もないわけではない、そこで委員の数をどれくらいにするかということが審議会構成一つの問題なんでございますが、御承知通り行政審議会委員は、最初からこれは特別な事情がございまして、わずかに十五人でございます。御承知通り一つ審議会委員が十五人というのは現在におきましてもほとんど最小の部類に属するわけであります。これは行政審議会に付託された任務に対比しまして幾らか委員方々にお気の毒である、また従ってこれをふやしたいという希望は年来私どもも持っておったわけであります。各方面審議会事情をごらんいただきましても、地方制度調査会は五十人でございます。このころできます審議会におきましても大抵二十五人や三十人というような構成でございま委員方々のお集りも、きわめて各人に加わる負担も大きゅうございますので、先ほど政務次官からも申し上げておるような事情もございます。さらに一そう各方面方々の御意見を承わる機会を作った方がよろしかろうということで二十人にする、二十人にするにいたしましても、先ほどの御意見もございます通り、これは審議会としては二十人としても最小限度のつつましやかな構成でございますが、二十人程度ならば、現在審議会簡素化という方向にもとるまいというような考慮からいたしたことでございます。その点御了承いただけると思います。  それから監察対象増加の件は、これもすでに御承知通り、今の問題とは全く別個の問題でございます。対象増加の必要ということは、これも千葉さん御了承いただけることと思うのでございます。ただこれをやって行くのに、これは定員増加が必要ではないかということでございます。これも一応の御議論であろうと思うのでございますが、御承知通りこの監察部発足以来、三年間の実績に徴しまして、その能力増加して参ったということも一面であります。それから仕事の量に比しまして定員増加をどう考えるかという点でありますが、私どもが常に定員管理規制をいたします場合に、仕事増加いたした場合におきましては、それが直ちに定員に響くかどうかということを常に検討を加えるわけであります。各省の仕事増加いたしました場合におきましても、仕事が機械的に増加したから、直ちにその分だけ人を増加しなければならないかどあります。ごく機械的な事務の際におきましては、これは機械的に人間が増加するということを認める場合もございます。しかしながら、その場合においてもなお考慮の余地があるのでありますが、いろいろな仕事やり方、あるいは職員配置転換、あるいは職員の使い方、職員に対する権限の配分、あるいは機構の改編、そういうような点も勘案いたしまして、それによって応じ得ない場合に初めて定員増加があるべきものである、こう考えます。このたびの仕事の場合におきましては、先ほど申し上げました通り、この十という対象を直ちに取り上げるわけでもございませんので、現在の定員を十分にその能力最大限度に発揮いたしまして、その能力範囲内に仕事を割り当てまして、それでやって行くという計画でございますので、この仕事によりまして直ちに行政管理庁定員をふやすという計画にはなっておりません。  それからまた、先ほどの御質問に対しまして、お言葉を返すようでありますが、行政管理庁も従来の行政整理におきましても、これを他の官庁と同じ見地から減らしておりますし、他の官庁におきましても、いろいろな見地から共通に人を減らすと同時に、仕事がふえる場合におきましては、その仕事増加につきましてこれに相応する人の増加を認めている、たとえば郵政省におきましては、郵便の物量あるいは電話の件数の増加その他によりまして、適正にはじき出しました数字はこれは当然増加を認めておるというような状態でございますので、決して私ども一律に機械的にやっているわけじゃ
  15. 千葉信

    千葉信君 まあ岡部さんが補充答弁に立たれたけれども、その答弁でも僕の質問にぴったりと当てはまって答えておられないのですが、問題を別々にあなたが切り離して答えておられるから、両方の問題をとれば話は私はわからないわけじゃない。しかしその行政審議会委員なるものは、この内閣委員会委員の諸君は非常に御熱心で、そういうことはないと思いますが、委員会を何人で構成すればいいとか何とか言うけれども、これは僕の方で行政管理庁の方に聞きたいのだけれども各種審議会とか、各種委員会なんかの出席率ですね。これは実際上はどう答弁されようとも、あまり出席率なんかはよくないというのが大体の常識だと思う。だからそういう点では行政審議会人員を幾らにすればいい、何人が適切である、適切でないというのは、これは問題ごとにその人員考えるべきであって、一律に人員は、二十人じゃ多いじゃないか、十五人じゃ少いじゃないかということは言えないと思う。まあそんなことはどうでもいい。そんなととはどうでもよろしいが、そういう行政審議会委員範囲をおっしゃるより、できるだけ衆知を集め、できるだけ各階層の意見を公平に取り入れるという意味から、委員人選を広い分野にわたってする必要があるということは、そういう点はあなたがおっしゃるまでもなく、それはもうわかっておるのです。そういう審議会をどういう構成にするとか何とかいうことを私はここで政務次官に聞いてないはずだし、そんなことを私は論議する必要も認めないし、またその問題に私は深入りなんかしていない。それからまた、もう一方の監察をする業務対象がどうこうということを、どれくらいの事務量をふやして、そしてどのくらいの定員増加を必要とするかというところまで私は深入りして聞いていない。聞いていればわかるように私は簡単なことを聞いている。簡単なことというのは、さっき以来申し上げた行政審議会というものは、何とあなた方が答弁されても、十五人がいいか、二十人がいいかということは別として、政府の方で今大きな問題を取り上げられようとしている。なるほど問題が大きければ人も多く要るように考えられるが、しかし一方から言うと、大臣は本会議の席上で問題を急速に取り上げる、こう言っている。急いで結論を出すと言っている。急いで結論を出すというときに問題を審議する行政審議会が、もしあなた方の言うように構成しているメンバーにこの問題を担当しろと言っても、無理な入がいるというなら変えればいい。何もそんな人を突っ込んでおいてやる必要はない。事情を話して変えればいい。そういう人を入れておいて、そして問題のわからない入をおいてやっても、かえって大臣が答脅しているような問題の結論を出すことが延び延びになるのじゃないか。たとえば今度の行政機構改革、今度は首切りをやらないと言っている、行政機構改革だけだと言っている。ほんとうにその通りで、行政機構改革を強力にやるのだというなら、これはもうだれでも歓迎する。今の社会不安のまっただ中に、労働者をどんどん首切って出すなんということはやらぬと言っているのだから、その限りでは今度の行政機構改革とおう問題の取り上げ方は一応国民全体の歓迎するところです。それならば大臣の言うように早く結論を出す必要がある。早く結論を出すのに一体人員をふやすということは……、しかもその中には、この問題のわけのわからぬ八もたくさんいるからだと言うなら、それならその人たちを変えればよろしい、それが常識ではないか。そういう措置片方でこの法律案はとっておきながら、第七条の方はそういう措置をとっておきながら、第二条の方はどうか。この問題も管理部長の言われるように、まあ行政管理庁でも他の方と同じように、定員の問題についてはそれぞれ変ったところのないやり方をしてきている、それは私も認める。しかしさっきから政務次官能率が上った、能率が上ったと言っているが、二十二国会でも定員法が出たでしょう。それなに能率が上っているのならば、一体行政管理庁としては、仕事範囲はおのずからきまり、能率は上っている、千五百九十三人という人員をそのままにしたということは、行政管理庁は自分の方はほおかむりしたということがそこから出てくる。しかし私はそんなことを追及しているんじゃない。追及しているんじゃないけれども、結局第二条の方の関係は、まあ仕事一つ二つ、次々とどこをやるかということはこれからきめることだ、そんなことは私もわかっている。どこをやるかということは、取り上げてもそんな大したことはやらないのだと言うのなら、それならこんな法律なんか改正しなくてもいい。そんなふまじめな気持で、どこか一カ所か二カ所ちょっぴりやるのならば、こんな法律なんか改正しなくてもいい。ほんとうにこの法律改正のように範囲を広げて、政府が心配しているものに対してまじめに監察をやろうというのならば、これは一つ二つちょっぴり取り上げてやるのだから心配ないという答弁はあり得ない。ほんとうにまじめなつもりで一切のものを取り上げてやるんだということなら考えなきゃならない。それがこの法律を出してきた目的だと思う。それならこの際勇敢に踏み切って定員措置を講ずべきじゃなかったか。しかし私はここで何もふやすべきじゃないかというようなことを言っているんじゃない。そういう意味からすれば、この二つの問題は矛盾をしているじゃないかと、私はこう言うのです。第七条と第二条の関係矛盾しているじゃないか、それをどう思うかと私は聞いている。矛盾していると思うか思わないかと聞いている。それを矛盾していないかのように巧みに言いくるめようとするから、ちっとも答弁にならない。そこがはっきりわかるように答弁してもらいたいのです。
  16. 岡部史郎

    政府委員岡部史郎君) お答えいたしますが、私は矛盾しておりませんとはっきり申し上げます。その第七条の方は、十五人の委員では足りないから二十人にする必要があるということでございまして、それは大臣が早急に結論を出さなければならないという趣旨にも合致しているわけでありまして、早急に結論を出すために行政審議会に衆知を集めて、その衆知の中からできるだけ急いで結論的な意見をお聞きしたいから、特にお忙がしいこの臨時国会で五人の増員をすみやかに認めていすみやかに結論を出そうということでございますから、これは急ぐわけでございます。それから第二条の方は、これは行政管理庁監察機構というものは、臨時にこの十なり十五の政府関係機関に対しまして、一斉に何カ月間でこれを監察してしまって、一応それで終えるというものではありませんので、恒久的に計画的に他の行政機関監察と同じようにやるということでございますから、従来の行政機関及び公社にさらに若干の対象を広めて、そうして現在の能力機構範囲内において計画的にこれを監察して行き、それによって国の全体の行政運営の改善に資しようと、こういう趣旨でございますので、決していいかげんだとか、冗談だとかいうような筋ではございません。監察は国家の重要な行政機能の一環であると、こう考えます。
  17. 千葉信

    千葉信君 私はいいかげんだとも冗談だとも、そういう批判はしていない。岡部さんなかなか頭もいいし、雄弁家だから、あなたにまくしたてられると、われわれどうも太刀打ちできなくてわからなくなってくるけれども、しかしあなたほどの頭だから、むずかしい問題はともかくとして、簡単な常識だけは……、僕はそういう簡単な常識で聞いているのだから、簡単な問題を簡単に答えてもらえば、今のように私は矛盾しておりませんなんという答弁は出っこないと思うのです。まあしかし、それも大臣考えておられる行政機構改革について、審議会をどうすれば早く結論を出せるかどうかということについては十分お考えになって、こういう措置を仮にとられたと、ことにしたその広げ方についても、今おっしゃるような格好で、仮に今の人員でできるだけやれるように方法考えてやるとしても、やはり常識上から行けば、私が最初から申し上げておるように、その監察をする対象に対して、今までやってきたようなやり方でかなりまあ能率が上ったとはいうけれども常識上から行けば、そんなにこの半年や一年くらいでびっくりするほど能率なんか上るとも考えられないし、期待もできないし、常識上もそんなことはあり得ない。そうすれば、やはり簡単な常識から行けば、だれがこの法律案を取り上げてみても、何も法律の専門家でも何でもなくても、この法律を取り上げてみれば、この二つの問題のやり方についてはだれでも簡単に矛盾を感ずると思う。この点は、いや矛盾は感じておりませんと答弁してみたところで、それは速記にそう残るから何とか格好はつくかもしれないけれども、それじゃ問題はこの委員会の中ですっきりしたかといえば、ちっともすっきりしないで、そっちの意見、こっちの意見でやはり対立した形で残るじゃないか。しかもその残る問題が重要な問題ででもあればいざ知らず、これから入って行こうとする具体的な問題ならばいざ知らず、私がまくらのつもりで聞いておる、こんなところで私は引っかかるとは思っていなかった。
  18. 宇都宮徳馬

    政府委員宇都宮徳馬君) 千葉さんの御疑問もよくわかりまするから、御疑問を御注意と承わって、よく注意いたします。ございませんでしょうか。
  19. 木下源吾

    ○木下源吾君 この量的にふやすというのですが、今の人たちで質的のどっか欠陥があるのですか。
  20. 宇都宮徳馬

    政府委員宇都宮徳馬君) 行政審議会定員をふやすという問題でございますね。これは先ほども申し上げたのですが、御承知通り科学技術庁設置について、ただいままで諮問してきたわけです。多少そういう観点から選ばれた人もありまして、片寄りがありますから、行政機構全般を今後はつまり審議対象にいたしますから、少しふやして、今度の行政改革全般を諮問し得るようにしたい、こういうわけでございます。
  21. 木下源吾

    ○木下源吾君 そうすると、従来の十五名はやはりそのままにしておいて、新たに五名をふやすと、こういう意味ですか。
  22. 宇都宮徳馬

    政府委員宇都宮徳馬君) 大体そういう意味でございます。
  23. 木下源吾

    ○木下源吾君 今の、さっきの御説明では、何か全体の質的なものを変えるというようにもとれるのです。新たにつまり構成しようという、そういうような意味ならば、ただ定員だけをふやすというのでは無意味じゃないか。十五名でも質的にこれを変えて行くというならば、それでたくさんじゃないか、こう思うのですが。
  24. 宇都宮徳馬

    政府委員宇都宮徳馬君) 十五名の方もやはり行政審議会委員として適任の方でございますけれども、しかし現在の構成では、全般を審議する場合に多少片寄る。だから五人ふやして全般を審議するのに適当の構成にしたい、こういうわけでございますを、政府法律であるとか、あるいは法律でなくとも作ってやっておるのですが、最近のいろいろの法案を私は見ておると、政府機構であるとか、組織を反動化する方向にばかり熱心にやっておると思うのです。今回などこういうのができて、いろいろお話になるけれども、今までのつまり民主主義というものに逆行した反動の諸君をたくさん入れて、そうして日本の政治を反動化さして行こう、しかも大臣が、政府が、そういうあなたがたで責任を負ってやれることを、ただそんなものを作って責任を転嫁するというような、こういう気配が多いようです。それであるからいろいろ聞いておるのですが、そういう点についてはどうですか、やましいところはありませんか。
  25. 宇都宮徳馬

    政府委員宇都宮徳馬君) 反動化という意味はどういうことか知りませんが、ただ能率化して国民に便利にしようという目的行政改革を企てておるわけであります。それから審議会があります以上は、この諮問機関の内容を充実して、十分役に立つようにいたしたい、こういう考えだけでございます。
  26. 木下源吾

    ○木下源吾君 いや、単に反動化というても、ちょっと考えつかぬかも知れませんけれども、たとえば元の海軍大将とか、陸軍大将を集めて何をやろうというのは、こういうのはまさしく反動ですよ。そういうようなことをちょいちょい、あなたじゃなかろうけれども、ほかの閣僚では公然とそれが当り前のように言っておるのですが、なるほどソ連から戦犯がどんどん帰ってくる時代ですから、その人たちから総理けれども、余りにも急激にここのところで急転回しようとすれば、いろいろの組織上の機構の上において、政府は意識的にやっておるようだが、これは非常に時代に逆行するのじゃないか、こう思うのですが、それで今反動化という言葉を使ったのですが、この民主的にやるということに便乗しまして、何か審議会というところの内容を聞いてやればいいと、ところが真にこの委員会というものが民主的に運営されて、その内容も民主的な本質を持っておる人たちばかりならいいけれども、今のような反動的な者をたくさん集めたって、何ぼプラスしたって、それはそれなりに反動ですよ。これはわれわれからしてみればはなはだ危険だと、こう思うのです。実はあなた方、審議会を作って能率化しよう、あるいは経済的にやろうというのならば、また別に方法が私は幾らもある、こういうようにまあ考えるのですがね。まず第一番にあなたたち自身が責任を転嫁するつもりでやっておるのじゃないかしら。責任転嫁だ。それからもう一つは、たとえばもうすでに停年になったとか、用のないような、そういう者を救済的な意味でやっているのじゃないか、そういうものの救済で、真に、ただ科学的に実際にやって行くということになれば、これはまた別に考えなきゃならぬのじゃないか、私は今そういうようなことを恐れておるから、こういうようなことに対して具体的な御説明を願いたいと思うのです。
  27. 宇都宮徳馬

    政府委員宇都宮徳馬君) 別に責任の転嫁というようなことは一切考えておりません。大きな行政改革考慮いても、こういう行政機構改革ということに十分な、つまり諮問に答える能力のある人々を集めたい、こう思っておるだけなんであります。それからこの反動化云々の問題でございますが、そういうようなことのないように人選いたしたい、こう思っております。
  28. 木下源吾

    ○木下源吾君 そういう抽衆的なことを言っておってもしようがない。もしこう短時間ではっきり言うならば、この日本の行政のいろいろな機関の能率を上げよう、こういう点ではもう少し深刻に政府考える必要がある。だいぶ日常起きておる事象を見ましてもね。簡単に言えば、この間のつまり中共の引き揚げですね。こういう問題なぞも、ごらんの通り二週間も、二十日間も興安丸があすこに泊っておる。具体的に出入国管理局長でやってみても、これはおのおののセクトですよ。一つの政治的にやれば簡単に解決することを、セクトのなわ張りで、しかもおのおのが、いや、台湾政府を認めておるのであるから、少しぐらいこれは何でも台湾政府の言うことを聞かなきゃ、政府が認めておるのだから……、こんなようないろいろな理由で、ついに今まで延ばして、最後になってどうかというと、門司を出てから、洪進山ですか—をすぐ釈放する。そんなことでけりのつくことなんだから……。これには大した損害をこうむっておるのですよ。経済的でも、能率的でもありませんよ。こういうようなことを一つ具体的に取り上げてみて、具体的にどこに欠陥があるのかということを一つ御研究を願わなきゃいかぬのです。私はそうして専門的だとか何とか言っているだけでは、これは解決されないのじゃないか。ことに私は中国なぞを回って見ておりましても、ほんとう能率を上げて行くという意欲をおのおのの、つまり職員なり、皆それに携わっておる人たちは、これは持ち得ない、持てない一つの何があるのではないか。中国あたりでは、国を建設するのに、給料だとか、そういう問題より弔、まず祖国を建設するのだというところに、これはもうすべての働く者は皆それに熱意を持っている、何もこの監察も何も要らぬ、一つの公けの利益、公けに皆が欲するのだという大きい精神のもとに結合しておるのだ。ところが日本の場合には、そういう一つの大きいものに結合する目的もなく、何もない。失われてしまっておるのですね。だからして自分たちだけ立って行けばいいのだ。自分の利益をさえ守ればいいのだと、きゅうきゅうとしておる、こういうところに、幾ら今度の委員五名をふやしてみたところが、これは私は能率の増進も簡素化も何もできない、利益にもならぬと、こう私は考えておるからお聞きしておるのであります。そういうようなことを直すためには、今のような政府の反動化する傾向から逆に、進歩的な、そうして民主的な方向に持って行って、どこにもむだがないぞ、お互いが働く、この中からはだれもただむだに奪いとられるものはないのだ、日本全体がお互いのものである、これを建設することが、一日われわれが努力すれば一口自分の生活の幸福、生活の向上のために、平福のためになるのだ、こういう大きいものを示し、それにふさわしいところの機構、それをやって行かなければ私はだめである、こんなものをやるとまた逆に悪くなる。で、そういうところに真剣に、技術や機構の問題よりも、もっと真剣なものをお互いに審議して、そうして鳩山政府でも何でもよろしいからして、一歩でも前進させるような方向に行政一切を運営するようにしてもらいたいと思う。これはだめですよ、こんな人ばかりふやしてみても、私は投げやりではないのですよ。そういう意味でさっきから聞いておる、質的な面はどうであるか。数だけふやして、それだけでこれらの……、はなはだ危険だ。そうしてあなた方のお考えになっておるような利益にもならぬし、能率も上らぬ、こう思って実はお尋ねしておる。あるいは今のあなた方の力ではできないかも知れませんが、私はそういうように考えるので、何も今この五名をふやす必要はないのじゃないか。十五名の人で不適任であるならば、その人たちの中でやめてもらう人はやめてもらうべし、そうして差し繰りをして、そうしてこれは五人ふやせば五人だけ経費も余計かかることであるし、集まってこなければ開けないというようなむだも出てくるのじゃないかと、こう考えるからお尋ねしておるわけであります。そういう点についても、概括してあなた方はどういうお考えを持っておられるか。
  29. 宇都宮徳馬

    政府委員宇都宮徳馬君) ただいま木下委員のおっしゃったこと、まことにごもっともでございまして、われわれもそういう熱情を持って行政改革に当りたいと思っております。ただこの五人ふやすという問題は、ほんの行政改革に移る準備の問題でございまして、ただいまおっしゃったような、そういう行政改革に対する熱情や大きな識見を持った方をでき得る限り入れたい、こう思っておるので、この点はぜひ一つ御了解願いたい、かように思います。
  30. 田畑金光

    ○田畑金光君 政務次官にお尋ねしますが、今まで行政審議会委員構成が片寄っていたので、今度は大きな行政機構改革等も顧慮して五名をふやしたい、こういう御答弁ですが、政府の今予定しておられる行政機構改革構想というものがどの程度に固まっておるのか、ことに臨時国会にこの行政管理庁設置法の一部改正法律案が出されたという事情は、政府として次の通常国会には機構改革の具体的の法案を出す意向のように聞いておるわけであります。そういう意味で河野農林大臣のような党の実力者というのか、心臓の強い方が長官にすわられたわけですが、どの程度に構想がまとまっておるのか、お聞かせを願いたいと思います。
  31. 宇都宮徳馬

    政府委員宇都宮徳馬君) この法案をごらんになってもおかる通りに、なお諮問機関の人員をふやすというようなことを準備しておる段階でございまして、ただいま全く行政改革の具体的な構想については準備の段階である、こう申し上げていいと存じます。しかしながら、個々の問題についてはいろいろな意見が出ておるようでありまするが、行政管理庁としてまとまった試案を現在持つ段階に至っておりません。
  32. 田畑金光

    ○田畑金光君 まだ管理庁としてまとまったご意見がないというのは、機構改革の問題については白紙の状態にあるのか、従って今後行政審議会の答申等を経て具体化しようとする意図なのか、問題は先ほど申し上げたように、通常国会には行政機構改革提案される方針だとわれわれは考えておるわけですが、それでよろしいのか、そういう考え方で承わっておいていいのかどうか、ことに今後の第三次鳩山内閣の三大政策の一つの中に行政機構を取り上げられておるわけです。しかも縦議院においても絶対過半数の勢力を占めておる以上は、やろうと思えば何でもできると、こうみるわけです。従って第三次吉田内閣でもできなかった行政機構の根本的な改革を現内閣はやり遂げようという腹だと考えるわけですが、それにしても行政管理庁が、しかも担当の行政管理庁がまだ無準備であるということは、どうもまた政策の単なるから宣伝にすぎないようにも見受けられまするが、政府の方針、行政管理庁当局の基本的な態度、これについて明確に承わっておきたいと思います。
  33. 宇都宮徳馬

    政府委員宇都宮徳馬君) 行政改革の問題が打ち出されましてから、まだ一カ月たたないわけでございまして、行政改革をやろうという政府の決意に応じまして、行政審議会の拡充その他を現在準備しておるわけでございます。そうしてしばしば長官等も申しましたように、一月中あたりまでに成案を得ようというわけでありまして、それを目途といたしまして現存準備中、こう申し上げる以外にないと存じます。
  34. 田畑金光

    ○田畑金光君 一月中には成案を得るという目標で進んでおられるわけですか。そうしますと、行政機構改革は通常国会には必ず政府は出すという方針であると承わってよろしいかどうか、御答弁をお願いします。
  35. 宇都宮徳馬

    政府委員宇都宮徳馬君) さように御了解願っていいと思います。
  36. 田畑金光

    ○田畑金光君 行政審議会構成の問題で先ほど来いろいろ質問がありまして、なおわれわれも御答弁では明確でないわけですが、政府としては行政審議会の答申を待たなければ行政機構改革等の構想が具体的に定まらないのであるのかどうか、というのは、行政管理庁設置法をみますと、第二条に、明確に行政管理庁の所掌事務及び権限というものがうたわれておるわけであります。行政審議会大臣の、あるいは長官の諮問機関にすぎないわけでありまするが、今から、十二月ももう末になって行政審議会委員をふやして、一月までに政府の成案をまとめるというのには、まことにこれは時間的な余裕からみても、果して審議会の答申が期待できるのかどうか、今までこういう政府の諮問機関、各種審議会の答申というようなものは相当の日子を要しておるわけであります。そうなってみますると、今ごろ五名をふやして、政務次官の御答弁によりまするように、大きな機構改革の諮問をするんだと言われても、時間的な面からみても、これは不可能のように察しられるわけでありまするが、行政審議会に対する諮問と、この答申と、政府提案されようと予定されておる行政機構改革とはどういう関係になるのか、この辺の事情をお聞かせ願いたいと思います。
  37. 宇都宮徳馬

    政府委員宇都宮徳馬君) 非常に忙がしい作業にいずれにしてもなるわけでございまするが、少くとも政府は成家、を持つ前に行政解議会に諮問いたす、これはもうそういう手続は当然とらなければならぬと、かように存じております。
  38. 田畑金光

    ○田畑金光君 そうしますと、私の申し上げておることは、十二月も押し迫って委員を新しく任命せられても、行政審議会が実際動くという時間的な余裕というものは、一月という目標を前提とした場合にほとんど考えられないわけです。私は政府といたしましては、当然行政管理庁等が中心になられて、機構改革の構想というものがもうでき上っておると考えるわけです。これはもちろん政府案となり、あるいは管理庁の案とまではまだ行かないにしても、管理庁の試案というものはできておると考えるわけです。たとえば与党である自民党においても、行政機構改革の特別委員会を党内に設けて、いろいろな機構改革を作業しておるように新聞を通じて見ておるわけです。たとえば一番最大の問題となっておる予算編成権について、内閣に予算局を設けるというような問題とか、あるいはまた防衛関係では防衛岸を国防省に昇格せしめるとか、あるいはまた現在の公務員制度の中枢をなす人事院の廃止、あるいは機構の縮小とか、あるいは自治庁と建設省を一緒にした内政省を設けるとか、いろいろ政府筋や与党筋から機構改革の構想が出ておるわけなんです。こういう状況を考えたとき、管理庁としては、管理庁の試案というものは、およその作業を進めておられると私は考えるわけだが、その点について偽わりのない現在の段階を御説明願いたいと思います。
  39. 宇都宮徳馬

    政府委員宇都宮徳馬君) これは偽わりを申し上げるわけでも何でもないのですが、非常に急いで、つまり通常国会に出すとすれば成案を持たねばならぬわけであります、政府としては……。それで行政管理庁もかようなつまり態勢でおるわけでございまするが、その態勢を整えるためにも今次のこの法案を必要とし、これをぜひとも至急に通過せしめたいと、かように存じているわけでございまするが、いかなる行政改革案を現在持っておるか、また行政改革案を作る作業がどういう段階にあって、一体どういう案にまとまっているかというようなことについては、なお具体的なものがないのですから申し上げる時期に達していない、かように私は考えております。
  40. 田畑金光

    ○田畑金光君 まことに頼りない状態で、一体それで最も強力な政治力を必要とする行政機構改革というものが実現できるかどうかということを、われわれは強く疑うわけであります。まあ御答弁が今のような状態では、遺憾ながら御追及しても進みませんので、観点を変えまして、行政審議会の現在十五名の委員構成でありますが、行政審議委員というものは学識経験のあるものの中から内閣総理大臣が任命をする、こういうことになっておるわけであります。先ほど来いろいろ承わっておりますると、科学技術庁設置等に伴って委員の任命が片寄っておるようなきらいもあるというようなこともお話がありましたが、現在どういう人方がどういう国民各層の中から学識経験者として選ばれておるのか、今度五名を追加するとなれば、応く各層から学識経験者を充てるという御説明でありまするが、どういう考え方で追加をなされようとする御意思であるか承わりたいと思います。
  41. 岡部史郎

    政府委員岡部史郎君) それでは私からお答え申し上げます。現在の行政審議会の十五人の委員は次のような方々でございます。すなわち会長には日本銀行政委員の岸喜二雄さん、それから委員には東京ガスの副社長の安西浩さん、日本化学工業協会副会長の池田亀三郎さん、公共企業体等仲裁委員会委員長の今井一男さん、元茨城県知事の今井久さん、東京工業大半長の内田俊一さん、三菱レーヨン株式会社社長の賀集益蔵さん、三菱地所株式会社取締役の金子源一郎さん、専修大学長の木村国治さん、前の東京高等検察庁検事長の佐藤博きん、愛知用水公団副総裁の進藤武左衛門さん、東京大学教授の杉村章三郎さん、一橋大学教授の田上穣治さん、前東京都副知事の春彦一さん、経済団体連合会事務局長の堀越禎三さん、この士玉人の方々でございまして、さらに五人を増員願うということでして、これはさらに各方面の学識経験に富んだ練達たんのうの方五人にお願いいたしまして、この行政審議会機構を拡充いたしたい、こう考えておるわけであります。それから先ほど千葉さんのお話がございましたので、ついでにお答え申し上げておきますが、まことに御説の通り各種審議会がたくさんありますうちには、その活動状況の活発でないものもあるのは仰せの通りでありますが、この行政審議会は、現在の委員が任命されましたのは今年の九月二十六日でありまして、それから十回会合を開きましたが、ほとんど全員出席するというような状態でございますので、なおつけ加えて申し上げておきます。
  42. 千葉信

    千葉信君 内閣委員会と同じだ。
  43. 田畑金光

    ○田畑金光君 現在の十五名については顔ぶれがわかりましたが、これから五名をふやそうという人、どういうような国民の閥から出されようとする御予定なんですか、そこをもう一度承わりたいと思います。
  44. 宇都宮徳馬

    政府委員宇都宮徳馬君) ただいまの御説明で多少御了解になったと思いますが、産業関係の人が相当今まで多いのでございます、それで今度はもっと広い行政改革科学技術庁設置というような問題と違いますから、もっと広い立場からですからやはり言論界、あるいはその他公正な立場を持っている人々を選びたい、かように考えております。
  45. 田畑金光

    ○田畑金光君 政務次官にお尋ねいたしますが、先ほど発表なされました十五名の委員構成ですね。日銀政府委員会の委員だの、ガス会社の社長だの、三菱レーヨンの重役だの、あるいはまあ経団連の事務局長だの、いずれも財界の人方ですね。要するに会社から、あるいは銀行の中でたたき上げた人方ですよ。およそこういうような人方と行政機構との関係がどういう関係にあるのかということです。こんな人方が行政機構に幾ばくの学識経験を持っておるかという問題です。これはなるほどガス会社や、あるいは電力会社や、あるいは銀行の経営や、いわゆる利潤の追求、あるいは資本の蓄積、こういう産業の発展とかいうような点においては、それは相当のりっぱな学識経験者であろうとわれわれは敬意を表するわけですが、一体こういう人方が国の行政機構改革と少くともどういう関係にあった人方なのか、どれだけの見識を持っておる人力とわれわれは推測したらよろしいのか、およそわかりかねると思うのです。こんなばかげた構成があって、こういう人方の答申に幾らの権威をわれわれが期待できるかという問題です。せめてこの中で、なるほど行政制度について、あるいはその監察事務について、われわれが傾聴のできる識見を持っておられると推定される方々は、あるいは東大の行政法学の大家とか、あいるほその他の大学の教授等については、なるほど理論的にも、あるいは諸般の見識を持っておられるから、われわれはそれ相応の傾聴すべき御意見が出てくることは期待できると思うのです。一体こういう人方を幾ら数多く持ったって何の行政機構に通ずる識量のある、しかも答申が出るとあなた方は考えておるのですか。こういうような人方であるならば、なぜこんな人方をやめさして、もう少しりっぱな見識のある人方を国民の各層から入れないのか。言論界というお話がありますが、言論界もいいでしょう。公正な立場とあなたはおっしゃったが、具体的に公正な立場とは何です、公正な立場とは……。こういう顔ぶれで公正な立場が保障できるとあなた方は考えておるかどうか、ばかげた話です。あなた方のやっておることはいつもこんなことだから、あなたは政府のいろいろな利権に伴うところの委員の任命、委嘱、こういうことに終っておると私たちは指摘したいのですが、政務次官は、こういう顔ぶれでもって行政機構改革について、あなたの予定されておるようなりっぱな答申案が出ると思っておるのかどうか、これを聞きてたいと思うのです。
  46. 宇都宮徳馬

    政府委員宇都宮徳馬君) さような感じがいたしますが、先ほど申し上げまたし通りに、科学技術庁は主として産業技術に関する相当な知識を必要とする、こういう建前から、ただいま御指摘になったような人が集められたわけであります。しかしながら、ただいまあなたのおっしゃった通りに、確かにこの行政改革全般を審議する場合にも適当な人がいるということをおっしゃいますが、そういう人たちも多いのでございまして、それに先ほど申し上げた学界、言論界その他から、公正かつ正しい識見を持った人を五人加えまして、そうして行政改革審議に当ってもらいたいと、かように考えておるわけであります。御指摘の点はわれわれは感じておりまするので、まあ非常に急いだ法律案の提出でございまするが、最小限五人として人数をふやすことを計画いたしておるわけでございます。
  47. 田畑金光

    ○田畑金光君 こういう人方の選考の基準と申しまするか、これは何ですか、岡部管理部長は、あなたの方で、事務当局の方でこういうような成案を作って、これを大臣に持って行って委嘱さしておるのですか、どうなんですか。
  48. 岡部史郎

    政府委員岡部史郎君) この行政審議会委員は、御承知通り内閣総理大臣の任命でありますので、最終的には内閣総理大臣の御意思によって任命手続が行われるわけであります。われわれ事務当局といたしましては、関係方面の人材の候補者を準備するという仕事をいたしております。
  49. 田畑金光

    ○田畑金光君 事務当局で候補者を準備するということになってくると、あなた方の方で、おおよそこういう顔ぶれというものがお膳立てされて、それが形式的に総理大臣の任命になると、こう思うのです。どうもこういうようなところに官僚機構とそれから財界との結託とか、あるいは財界と政党との結託というものが強く出ておると考えるわけです。こういうことは恥ずべきことですよ。ほんとうに公正な立場に立った人方の意見によって行政機構改革、この行政機構改革というものは、まさになんでしょう、国民の福祉のための行政機構改革であろうと私は考えておりますが、そうでしょう。国民全体のための福祉を増進するためにはどうするかという観点から、行政機構改革の問題も行政制度の問題も検討さるべきだと思うのです。片寄った、財界の人方のためや、あるいは時の権力者のための行政機構改革であってはならぬと思うのです。私はそういうようなことを考えたとき、先ほど来二十名の委員に今度ふやすというお話しがありまするが、そういうようなことはおやめなさって、十五名でも十分間に合う、人材さえ各面から公正な人を出していただくならば……。しかし政務次官の御答弁によると、もう少しふやして権威ある審議会構成して、そうしてりっぱな行政機構改革の構想を練ろうというお考えであるならばそれでもけっこうです。とにかくこういうような片寄った委員構成や選出はおやめなさった方がいいと考える。一つ全部入れ替えて、ほんとうに権威のある行政審議会委員構成をはかっていただきたいと強く私は要望しておきます。
  50. 小柳牧衞

    委員長小柳牧衞君) 田畑君にお諮りいたしますが、まだだいぶありますならば、一応この辺で休憩したいと思いますが。
  51. 田畑金光

    ○田畑金光君 まだたくさんありますが、それでは……。
  52. 小柳牧衞

    委員長小柳牧衞君) では暫時休憩して……。     —————————————
  53. 千葉信

    千葉信君 休憩を宣する前に議事進行について……。どうでしょう、きょうこの法案、こちらの方が先議だから一応それを急がなければならぬことはわかっておるけれども、しかし今休憩にしても、午後再開しようというお考えの中には、期せずしてそうだと思うのですが、給与法の関係があるのです。御承知のごとく、今給与法はまだ衆議院の方の手元にあってこちらに回付になっておりません。しかし問題が問題なので、できるだけ早く参議院の方でも結論を出してもらいたいというのがかなり要望されておるわけですが、しかしまあこちらの方としても、あの法律案の中には少し問題が残っておるのです。主としてその問題というのは、今回の法律案の附則の方の関係は、必ずしも〇・二五出すということになっていないという点にあるということです。従ってその最も問題になる点は、そういう法律案の内容になっておるために、一方地方に対する融資の措置は、その最後の元利償還の点等についてどういう方法を講ずるかという、これは明確なんです。従ってまたそういう法律案の内容からいって、地方が国の公務員に準じて果して出してくれるのかどうかということが問題になってくるわけです。出すかどうかという問題と、それから融資の跡始末の問題をめぐって、やはりある程度究明しなければならぬ点がまだそのまま残っておる。私どもは十五日の支給日当日、本会議を上げても、今までの経験からいって、この支給には全然差しつかえは起っておりません。その日に上っても支給には支障は起らない、起らないという前例がはっきりある。しかしわれわれ何にもそんなことをたてにとって延ばしてもらいたいということを考えているのじゃなくて、なるべくそういうせっぱ詰った格好でやるよりも、われわれも早くこの法律案を上げることについては賛成だから、従って早く法律を上げることについては協力するから、これはどの会派でも十分慎重に御相談願いたいと思うのですが、それは残っている問題ですね、特に融資の跡始末について、政府としてはどういう態度をとるべきかということについて、委員会として一応の決議をしてもらえるようなことになれば、私は非常に問題が縮小すると思うのです。そうしてまたわれわれの非常に心配しているところも、かなり解消するところですから、従ってその法律案審議促進ということが異常な格好で出てくる。そういう点を一つ考えいただいて午後の委員会を開くのでなければ、開いてもこの法律案にも問題があります。この法律案でも場合によれば相当の時間をかけなければならないという格好になると、向うの法律案はなかなかスムーズには進まないと思うのです。それで先ほど開会前に委員長にもお話しして、専門員の方でそういう決議というか、申し合せというか、それの案文、あまり差しさわりのない程度のものを作るのでなければ、そっちへ引っかかり、こっちにぶつかりになりますので、そういうようなことの起らないような程度の案文を作ることをお願いしておきましたから、それを休憩前に御相談願って、それからある程度見通しを立てて午後の再開ということで休憩をすという形をとってもらいたい。
  54. 野本品吉

    ○野本品吉君 ただいまの千葉さんの御意見もわからないのではないのですが、午後の再開前に、委員長及び各会派の理事の懇談会を開いて、そうしてこの問題をどう扱うかということの話し合いを十分つけて、それから開会されたらと、私はそう思っております。
  55. 千葉信

    千葉信君 私はそれに賛成です。賛成ですが、そういうやり方をとっていると、政府の方で希望しているような格好でこの法案は上りませんよ。そこでどういうふうにするかということを相談して、それからやるということでは、これはとてもあすの本会議に間に合わないと思うのです。それで手続だけは必要だからというので、そういう方法を講ずることになれば、やっぱり物理的な関係から、あすは本会議が開かれる、本会議案件が上程されるか、されないかということも不確定である。そういう格好で本会議の予定を立てること自体が無理ですが、かりに予定を立てるところまで話が進んでも、きょう議運の方で、まあこれは私どもの方の委員から言ってもらってあるのですが、議運としては、他の委員会審議している法案に対して、議運の方針がこうだからということで押しつけるような態度は、これはその委員会に対する干渉だ。従ってそういうことはわれわれとしては排除しなければならぬということになっておりますので、従ってこの委員会の全く独自な立場からこの法律案審議が行われるわけですから、そうなりますと、今おっしゃるような格好で、これからあとで休憩後に理事会を開いて、この問題をどうする、こうするということになると、私はかなりずれちゃうのじゃないか。そうすると、あすの本会議という政府の、主として政府の希望ですが、政府の希望がその通りには上らないという格好になる。まあ最悪の場合、あしたの本会議を開くことにして、そこで委員会を同時に開いてこっちでやるという方法もないわけじゃない。そうすると、また時間がなくなって、せっぱ詰ってごてごて始まる、内閣委員会は絶対に平和裡にやりたいという私の念願ですから……。
  56. 田畑金光

    ○田畑金光君 私今、千葉さんのお話しを伺いまして、まだ内閣委員会として政府に対する一つの要望の決議案ですか、そういうものをこの給与法に伴って提出したい。この内容については今準備されておるようですが、この点は私はこの内閣委員会全体の関心の問題だと思うのです。これは与野党の問題じゃないと思うのです。ことにこの臨時国会が地方財政の問題の国会である。そうしてまた今回の国家公務員の年末手当に伴って地方公務員の年末手当の問題が出ておるが、この財源措置の問題ですね。この財源措置の問題をどう政府が処理するかということによって、地方自治団体すべてが左右されると、こう思うのです。この点は私先週承わったところでは、地方行政委員会等においては政府に対して強い付帯決議を出すと、しかもそれは与野党で相互に了承の上で出されるのだというお話しも聞いておりますので、せっかく給与法を取り扱う内閣委員会においても、そういう動きにも呼応しまして、政府に強い一つの要望の決議案を提出することが、私はこの給与法を通す筋道だと、こう考えますので、その点は一つ先ほど千葉さんの御提案通りに処理願いたいと、こう思うのです。どうか一つ……。
  57. 小柳牧衞

    委員長小柳牧衞君) ちょっと速記をとめて。    午後一時七分速記中止      —————・—————    午後一時四十八分速記開始
  58. 小柳牧衞

    委員長小柳牧衞君) 速記を始めて。  それでは本日はこれにて散会いたします。    午後一時四十九分散会