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山田節男君
最後に、私二十三
国会の
最後の今日、継続審査になったのですから、
大臣に一言注意をしておきますが、一体この
法律が二十二特別
国会以来こうして、とにかく第二院としての職責柄もありますが、
参議院の良識をもってしても、非常にこの進行が難渋をきわめたということは、あなたここへ御
出席になって、今
国会の
委員会で
委員の御
意見をお聞きになったのですから、おわかりだろうと思うのです。私たちは——私たちといってもこれは全部ではないですよ、これは私たちから見れば、明らかに第一院としての
衆議院の大きなミステークです。そこに
参議院の
委員会で今回また
継続審議をやらなければならぬと。この間の事情は十分お含みにならないと、しかもそういう
参議院において多数決でもってもこれが法制化し得ないということを、私は
大臣は十分おわかりになったことと思う。そして
大臣は今この
法案の
趣旨を、成立いたしますことを希望いたしますと言っておられる。しかし
大臣としてそういうことをおっしゃっておるにもかかわらず、本
委員会としてこれを継続審査をせざるを得ないということですね、これはあなたとして十分おわかりになったと思う。
そこで、もし
大臣として、こういうわれわれが作った
法律の根本の方針の一部を変えるということは政策の変換でありますから、
大臣もそれだけの御所信を持っておられるならば、これは次の
国会において
継続審議のときにやりましても、これは
状況の変化でどうなるかわかりませんが、再び
通常国会でこういう難渋をきわめる、これは
関係の当事者にとって
両方とも大きな恥です。だから、私はこういう
事態を早くなくした方がいいと思うのです。本
委員会でも、もう否決でも何でもいいから、とにかく早くしてくれという
意見も二、三あったんですね。それほどみんな耐えられないのです。ですから、
大臣としてあれだけの希望を持っておられるならば、大体この
参議院が
通常国会でこの
法案をどう取り扱うだろうかというお見通しもつくだろうと思う。そうしたら、どうしてもこの
法案を通したいと思われるのならば、むしろあなたが、そう思われるならば、政府提案、第三次鳩山内閣の
法案としてこれを出されるならば、まだ
審議の対象としてすっきりした姿になり、政府の責任においてやるということになれば、これは新聞にたたかれた目に余る議員立法のやり方というふうな世論の批判を受けなくても済むのです。われわれはあえて国民の批判をとやかくするものではありませんが、第二院の良識をなくしたら、これは日本の
国会の墓穴を掘ることになりますよ。一体、この
法案は
参議院で一番問題になる主眼点の
一つだと思うのです。この点を
大臣十分お感じになったことだろうと思いますから、賢明な第三次鳩山内閣として
大臣の所信を通そうとおっしゃれば、むしろこれは政府提案として出すということをお考えになった方がすっきりした姿になる。私はどうも今までの
審議の
経過を見ましても、ここにこうして
継続審議になって、私としては、本来からいえば、もう
参議院においてこの
法律は非常にアンポピュラーである、評判がよくない。十分お察しなすったことと思います。ですから、この点を
一つ十分お考えになって、継続審査になりましたが、どうしてもおやりになるという政府の
意向ならば、政府提案とされた方がむしろすっきりするのではないか。私はむしろこれは
大臣のお
立場を理解して、これは私希望じゃなくて
意見を申し上げておきます。