○門司
委員 次官は大して差しつかえがないだろうというお考えですが、問題になりますのは、さっき
建設省、
農林省が言っておりますように、どこをどうするのだかわからぬ。いまだに
建設省あるいは
農林省、各省にどれだけのものが出るのかという振り合いも実際上は精算ができておらないというような実態で、これからあとの三カ月の間に出てくるかもしれませんが、その出てくるのは二月なり三月にならなければわからぬという話である。それまでに
地方の自治体の計画をしておりますものがどういう形で
仕事が進められていくか、そういう問題については混乱が起らぬという
お話でありますが、私は必ず混乱が起る、起らざるを得ないと思う。今都合のいい
答弁をされておりますが、実際百六十億を出そうとすれば、これは
建設省にしましても、
農林省にしましても、余ったものを
年度末まで置けないと思います。必ずそこにはお前の方は一体どうなっておるのだ、この
仕事をやるならやれという考えが
地方には出てくると思う。出てこなければ二月、三月にわかってこないと思うのです。
仕事の実体を持っております
地方自治体としましては、そういうことではこれはできないのである。
地方自治体のために親切にやってやろうとすれば、
建設省も
農林省も余ったものがあるとするならば、
年度末にどういう結果が出るかということである。それだけは
不用額であるということで、これを
政府に返すという一応の建前はあるかもしれません。一応流用するという形もできるかもしれない。けれ
ども予算の面から見れば、それを裏業
繰り越しの形でとっておく必要がでるかもしれない。そのときの
予算措置は
幾らでもできると思う。しかし中途においてこういうことを発表されるということは
——これはなるほど次官の言うように、打ち切りということになれば問題が起るかもしれない。行政上の
措置としては打ち切った方があっさりしていると思う。それを
繰り延べて来
年度に持ち越していくという
政府の
考え方は、今度削った百六十億は来
年度の既定
予算の中で削ってしまう。そうすれば来
年度の
予算編成にはちっとも差しつかえない。それだけ
事業の縮小をはかっていけばよいということになれば同じことかもしれない。しかし
事業の縮小がはかれないとすれば、それだけ余分のものを来
年度予算化しなければならない。
予算化して参りますと、それに見合う二十八億の
財源というものを
地方はよけいに
予算化しなければならない。これは
地方の財政から言えばそうなるでしょう。だから今
建設省のような
答弁で、繰り越されたものは一応こっちに返してしまうのだからそれでいいのだ、お預けにするのだ、来
年度は来
年度の
予算編成方針でやるのだというお考えになりますと、どうしても
地方には二十八億の負債というものが招来せられていく。これは
繰り延べるだけなんですから、
地方の自治体は来
年度この
仕事をしなければなりません。そうしてその二十八億というものが
繰り延べのために不必要になった額に見合う額として、一応
地方に
財源を与えたという形なんです。来
年度地方の自治体はまた二十八億を背負いますよ。だから来
年度はこれを吐き出さなければなりません。こういうことが、
地方自治体で容易にできるかどうかということです。だからわれわれは心配しているのです。そういう点について、そういうことばない、自治体は来
年度ことし削った分の二十八億は出せるという御確信があなたにありますか。