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1955-11-26 第23回国会 衆議院 商工委員会 第1号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十年十一月二十六日(土曜日)    午前十時三十七分開議  出席委員    委員長 田中 角榮君    理事 秋田 大助君 理事 内田 常雄君    理事 首藤 新八君 理事 永井勝次郎君       阿左美廣治君    小笠 公韶君       加藤 精三君    鹿野 彦吉君       笹本 一雄君    鈴木周次郎君       中村庸一郎君    野田 武夫君       山本 勝市君    伊藤卯四郎君       加藤 清二君    片島  港君       櫻井 奎夫君    田中 武夫君       田中 利勝君  委員外出席者         経済企画政務次         官       齋藤 憲三君         大蔵事務官         (理財局国庫課         長)      鈴木 秀雄君         大蔵事務官         (銀行局特殊金         融課長)    加治木俊道君         通商産業政務次         官       川野 芳滿君         通商産業事務官         (大臣官房長) 岩武 照彦君         中小企業庁長官 佐久  洋君         通商産業事務官         (中小企業庁振         興部長)    秋山 武夫君         中小企業金融公         庫理事     國府田守登君         国民金融公庫総         裁       櫛田 光男君         参  考  人         (商工組合中央         金庫理事)   門司 正信君         専  門  員 越田 清七君     ————————————— 十月十四日  委員櫻井奎夫君辞任につき、その補欠として勝  間田清一君が議長指名委員に選任された。 十一月二十六日  委員片島港君及び勝間田清一委員辞任につ  き、その補欠として片山哲君及び櫻井奎夫君が  議長指名委員に選任された。 同日  理事山手滿男理事辞任につき、その補欠とし  て秋田大助君が理事に当選した。     ————————————— 本日の会議に付した案件  理事の互選  国政調査承認要求に関する件  参考人出頭に関する件  中小企業年末金融に関する件     —————————————
  2. 田中角榮

    田中委員長 これより会議を開きます。  この際お諮りをいたします。委員席は、必要のあるとき委員長において適宜変更いたすことといたしまして、ただいま御着席の通り決定いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 田中角榮

    田中委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。  次に国政調査承認要求の件についてお諮りをいたします。今国会におきましても、会期中従前通り、一、日本経済総合的基本施策に関する事項、二、国土総合開発に関する事項、三、電気及びガスに関する事項、四、鉱業、鉄鋼業繊維工業化学工業機械工業その他一般鉱工業及び特許に関する事項、五、通商に関する事項、六、中小企業に関する事項、七、私的独占禁止及び公正取引に関する事項につきまして、議長国政調査承認を要求することにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 田中角榮

    田中委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。     —————————————
  5. 田中角榮

    田中委員長 この際通商産業政務次官川野芳滿君より発言を求められております。これを許します。川野君。
  6. 川野芳滿

    川野説明員 一言だけごあいさつさせていただきたいと思います。昨日通商産業政務次官を拝命いたしたのでありますが、みずからまことに浅学非才でありまして、果してその重責が勤まるかどうか、非常に怪しんでいるような次第であります。ことに通商産業行政につきましては全くのしろうとでございます。その点はどうか一つ御了承の上、皆様の御支援のもとに職責を全ういたしたいと考えておる次第であります。どうか今後ともよろしくお願いを申し上げます。  大へん簡単でございましたが、一言あいさつを申し上げます。(拍手
  7. 田中角榮

    田中委員長 なおこの際先ほど理事会お話をしました通り、前国会にならいまして、当委員会開会日程はおおむね火、水、木の一週三日と決定をいたしたいと思いますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  8. 田中角榮

    田中委員長 御異議なしと認め、そのように決定をいたします。  なお理事会申合せにより、本日、中小企業年末金融に関し、参考人として商工組合中央金庫理事門司正信君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  9. 田中角榮

    田中委員長 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。     —————————————
  10. 田中角榮

    田中委員長 次に中小企業の年末金融に関し調査を進めます。まず政府当局より当面の年末金融対策について説明を求めることにいたします。佐久説明員
  11. 佐久洋

    佐久説明員 御説明申し上げる前に、私大へんごあいさつがおくれておるのでありますが、先般中小企業庁長官を命ぜられました佐久でございます。今までこういう方面の仕事に全然携わったことがございませんので、もちろん以前から石炭関係でいろいろ当委員会のお世話になっておるのでありますが、どうぞ今後ともよろしくお願いをいたしたいと思います。  ただいまお求めのありました年末金融対策について、ただいま私どもの考えております大要を御説明申し上げたいと思います。  最近の新聞あるいは雑誌などで盛んにいわれておることでありますが、一般金融情勢はだいぶ緩和されて参りまして、大企業については、むしろ従来とは逆に銀行の方で企業側に金を借りてもらいたいというような態度に出ておるというような状況があるのでありますが、中小企業の分野におきましては、もちろん一部そういう好影響を受けておる面もあると思います。しかし全般的に見ますると、まだ昨年と同様に金融の円滑ということを大きく期待できるような状況にはなっていないようでございます。そこで例年行われておることでありますが、今年度におきましても、年末の金融対策としていろいろのことを考えておるわけでございます。  第一に政府指定預金引き揚げを延期する、これは例年行われておることでありますが、十月におきまして政府指定預金の残高が総額にいたしまして六十二億一千二百万円となっております。それを金融機関別に申しますと、商工組合中央金庫——これは一番終りの表に出ておりますが、二十七億四千万円、相互銀行が二十一億三千二百万円、信用金庫が十三億四千万円で、合計六十二億一千二百万円、こういうことになっております。これを従来十一月末でこの全額を引き揚げるという予定となっておったのでありますが、そういたしますと、年末の中小企業金融が非常に逼迫いたしますので、これを年内は引き揚げを行わないという方針でいきたいということで、目下大蔵省に強硬にこの点を申し入れて話し合いを進めておるところでございます。  第二が市中金融機関における金融対策でありますが、先ほど申しましたように、市中金融機関としては手持ち資金相当ゆとりが出て参っております。そこで全国銀行につきましては、中小企業向け融資改善策に関する全国銀行協会決定というのが昨年の十一月に行われておりまして、中小企業に対しては、昨年の十一月ですからもちろん相当金融逼迫状況でありますが、その際においても、今後中小企業の育成のために、できるだけ資金を流すというような決定が行われております。それから本年の九月に、中小企業向け融資積極化をはかる、そのための融資方針緩和に関する決定というのが、同じく全国銀行で行われておりますが、その趣旨を十分に生かしまして、年末の中小企業向け金融対策を考えたい。さらに、融資積極化するということだけでなしに、私どもとしては、歩積みとかあるいは両建とかいうような拘束預金を年末の対策として一時解除をするというような措置を講じてもらいたいということを今話をいたしておるところでございます。また相互銀行なりあるいは信用金庫などにつきましては、先ほど申しました指定預金引き揚げ延期措置によって、その資金繰りに十分のゆとりを持たせたい。なお大口融資だけをやって、小口融資を控えるというようなことのないように、むしろ逆に小口融資を積極的に行うというような方法を要請いたしておるわけであります。  それから第三としましては、政府関係金融機関についての対策でございますが、そのうちの第一の中小企業金融公庫につきまして申し上げます。中小企業金融公庫の今年度貸し出し計画は、当初二百五十五億ということにきまっておりまして、その当時第一千四半期分としては八十五億という計画になっております。この中小企業金融公庫資金計画というのは、年度当初にきめて——もちろんこれは四半期別に一応内訳をきめるのでありますが、各四半期ことに実際に差し当った場合に別にきめるわけであります。ただいま申し上げましたこの八十五億というのは、年度当初にそういう計画をいたしまして、第三・四半期の初めに実はこれを少し増しまして、八十八億ということにきめておるのでありますが、それを年末金融としてはもう少し資金量をふやす必要があるということで、百種という目標をただいま置いておるわけであります。従いまして、年度当初の計画から見ますと、十五億増加いたしますし、第三・四半期の具体的な計画八十八億から見れば、十二億増すということになるわけであります。なお昨年度実績は、本年度の百億に対応する数字としては八十六億ということになっておるわけであります。さらに中小企業金融公庫資金源として、資金運用部資金借り入れを行なっておりますが、これを確保するように努めたい。なお運用部資金金額としては五十三億でございます。さらに中小企業金融公庫貸し出しを行う窓口を若干ふやすことが、借りる方面から見まして便利だと思いますので、従来代理店が四百ほどで、実際の店舗が五千くらいございますが、これをもう少し増していきたいということで、今具体的にそれの選定をいたしておるところでございます。  それから次が国民金融公庫でございますが、これは本年度貸し出し計画が四百六十八億円でございます。第三・四半期貸し出し予定は百五十一億ということになっておりますが、回収金増加を見込みまして、なお第四・四半期の一応の計画ワクというのがございますが、これを第三・四半期、年末に繰り上げまして、百五十八億の貸し出しを行うという計画に変更をいたしております。昨年度実績は百四十一億円でございますので、それから見れば十七億ほどの増加ということになるわけでございます。なお、特別小口という一つワクを設けてあるのでありますが、これは一件五万円、貸付期間も三カ月、なお審査も非常に簡単にやるというような、きわめて簡易な貸し出し方法をとっておるのでございますが、この方は割合に需要が少いというような状況でございまして、この方に若干の余裕金も出るのじゃないかというふうに思われますので、その場合にはそれを普通貸付の方に回して使うということを考えておるわけでございます。この国民金融公庫につきましても、中小企業金融公庫と同じように、資金運用部資金借り入れ確保ということをやはり行わねばなりませんので、この点も大蔵省に強い申し入れをいたしておるところでございます。  次が商工組合中央金庫でございますが、これはことしの四月から九月までの貸し出し純増額が約二十七億円ございまして、昨年の同期の実績二億八千万円に比べますと、非常な活況を呈しておるのでございますが、第三・四半期におきましては、貸し出しを大体四百五十億というふうに考えておるわけでございます。四百五十億円という数字は、昨年の実績から見ますと四百二十三億円でありますから、やはり二十七億円ほど増加ということになっておりまして、大体これでまかなえる見通しでございますが、年末に差しかかって急に金が要るというような場合には、日銀からの借り入れを行う、あるいは農林中金の余裕金借り入れを行うというような措置を準備しておきたいというふうに思うわけであります。  それから次に金融機関の問題ではございませんが、いつもながら問題になる点は、下請代金支払いが非常におくれているということでございます。これは中小企業庁におきまして、今年の一月から六月の間の状況調査いたしまして、もちろん全部の企業についての調査をすることはできません。抜き取り的な調査でございますが、その結果を見ましても、一般金融情勢が非常に正常化した、金融が楽になったにもかかわらず、下請代金支払いというものにそう大きな改善がもたらされていないというふうに思われますので、年末に当りましても、下記代金支払い促進措置はやはり講じていきたいというふうに考えておるわけでございまして、従来からも公正取引委員会と協力いたしまして、その促進をはかっては参ってきたのでありますが、最近だいぶ大企業資金繰り方面も楽になってきた関係もございますので、特にこの下請企業に対する支払い促進を強力に行えば、それだけの効果が期待できるのではないかというふうに思われまして、本年は公正取引委員会で勧告を行い、あるいは場合によっては審判というような措置も講じていきたいということで、目下公正取引委員会と話を進めておるところでございます。なお政府あるいは地方公共団体支払いが、やはり下請関係支払い促進相当大きな役割を果すと思いますので、先般も次官会議決定をもちまして、公共団体あるいは政府機関、公社というような方面支払い促進させる、そういう一つ決定をいたした次第でございます。さらに従来は行わなかったようでありますが、先般通産大臣名をもちまして、大企業に対して年末金融対策の一助として、下請支払い促進するようにという一つ勧奨文書を送ったわけであります。  最後に零細の金融機関についての資金確保でありますが、これは商工組合中央金庫から信用組合に金を流す道を促進させるという方法、つまり系列金融積極化するという方法を講じて参るというつもりでおるわけであります。  ただいま私どもの方で考えていることは大体以上申し述べたような点でございまして、もちろんこれであらゆる中小企業金融問題が解決されたとは考えておりません。まだまだ残った問題があると思いますが、残った問題と申しますのは、結局信用力のきわめて弱いものを助けなくてはならぬことはもちろんなのでありますが、今の制度では、なかなかむずかしい。つまり解決の非常に困難な問題が残され、これについてどういう措置を講ずべきか、実は私ども頭を悩ましておるところでございますが、大体ただいま考えておるところを申し上げた次第でございます。
  12. 田中角榮

    田中委員長 以上の説明に対する質疑に入る前に、経済企画政務次官齋藤憲三君より発言を求められておりますから、まずこれを許します。齋藤憲三君。
  13. 齋藤憲三

    齋藤説明員 今回私ははからずも経済企画庁の政務次官を拝命することになったのであります。商工委員といたしまして、今日まで皆様方の驥尾に付して御指導鞭撻を賜わっておったのでございますから、私が政務次官としてはなはだ不適任であるということは、すでに皆様承知のことであると思うのでございます。しかし私といたしましては、たとい政務次官の任期が非常に短かくとも、私にとってこれが勉強の場所としては絶好の好機会であると考えているのであります。皆様方もすでに政務次官の御経験をお持ちになる方もおありでございましょうし、これから政務次官におなりになる方もございましょうし、お互いに政治家としてこの段階を踏むことは当然のことと私は考えておりますので、私もそういう意味でもって、一つ大いに勉強したいと思っているものでございますから、何とぞ相変らず皆様方の御指導鞭撻お願いいたしまして、曲りなりにもその職責を果して、りっぱに立ちのきたい、さように考えているのでございますから、どうか従来の御厚誼をそのままに、一つ鞭撻くださるように切にお願いを申し上げまして、はなはだ簡単でございますが、ごあいさつを申し上げる次第であります。(拍手
  14. 田中角榮

    田中委員長 なおこの際理事辞任の件についてお諮りいたします。理事山手滿男君より理事辞任の申し出があります。この際これを許可するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  15. 田中角榮

    田中委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。  なお山手理事辞任に伴う補欠選任につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  16. 田中角榮

    田中委員長 御異議なしと認めます。よって理事秋田大助君を指名いたします。     —————————————
  17. 田中角榮

    田中委員長 続いて先ほど説明を聴取した年末金融対策について、各委員質疑を許します。加藤清二君。
  18. 加藤清二

    加藤(清)委員 それでは二、三お尋ねいたします。毎年のことでございますが、年末になって中小企業金庫の中に金がなくなると、政府に対する怨嗟の声が一ぱいになりまして、野党の私どもまでがえらい迷惑をこうむっているのですが、これについては由来中小企業そのもののいけない点もあるのですが、向いに蔵が建つと自分の腹が立つというのですから、こういう方々相手融資ということは、非常に困難なことはよく承知しておりまするが、ただいま承わりますと、盛りだくさんなけっこうな方策が御準備されているようでございますが、これについて一つぜひ承わりたいということは、この親心周知徹底方をどのようにしていらっしゃいますかということでございます。なぜならば、いつの場合でもそうでございますが、ここで審議いたします折には、大へんけっこう、めでたしめでたしで済んでいくのでございますが、さて中小企業者窓口へ行ってみますると、これがそう思うようになかなかはかどっていない。それは需要と供給の関係で、焼け石に水の程度金額では、多くの方々にどうにも満足させることができないという点も多々あるようではございますけれども、そうでなくして、窓口業務方々が、中小企業の金を借りたいという方々に対する態度とか審査方法とかにいろいろな点、つまり親心がここに現われていないという点が、間々というよりも、従来多く見受けられているのでございます。その結果は商工中金のように金があり余って貸す相手がないという結果が生じてくる。金が余っておるということ、これは決して量が多かったのではなく、借り手が少くなったのでもなくして、結局審査の結果からそういうことが生じてきたのです。こういう点が多く行われているようでございまするが、せっかくこんなけっこうな案ができましたならば、これを窓口、特に本店のみならず、支店にも周知徹底をさせるような方策を講じていただきたいと思いまするが、その点について具体的なよい方策がありましたならば承わりたいのでございます。
  19. 佐久洋

    佐久説明員 金融がもとの方ではうまく——完全にうまくいっているとはなかなか申しかねますが、ある程度措置を講ぜられておりながら、現実に窓口でどうも最初の趣旨とだいぶ違う態度をとられておるという話は私しばしば聞いております。これの改善は最も大事なことだと思っております。そこで少し長期的な見方をして、中小企業つまり金を借りるそのもの信用力を高めるということは根本的にやらなくちゃならぬ問題だと私は思っております。先ほど申しましたように、私自身が中小企業について知識も経験も何もないので、口はばったいことを申すようなことになりますが、中小企業についての外側からの援助、つまり補助金とかあるいは金融とか、あるいは税制とか、こういう点ももちろんやらなくてはいけませんけれども、それに比べて、中小企業自体をもっと力を強めていくという点がどうもおくれているのではないかという感じがいたしますので、そういう問題が根本的に解決されないと、なかなかただいまお話の問題の解決はむずかしいことだと思います。しかしそれはある程度の時間をかしていただきませんと、できないことでありますので、さしあたりそれでは年末には間に合わぬということになります。そこで実際に貸し出しを行う窓口について、窓口をあずかる者がもっと中小企業の苦しい現状というものに理解を持つということが必要であると思いますので、関係機関に対しては機会あるごとに私もそれを申しておりますし、ただいま中小企業金融公庫商工組合中央金庫お話も出ましたが、金融相当正常化してきて、一般市中金融機関というのは貸出先をむしろ努力して探しているというような状況にございます。政府関係金融機関としても、もっとそういう方面に積極的な態度に出てもらうということを常日ごろ私も申しております。もちろんこの点は各支店なりあるいは出張所にも相当徹底をされておると思いますが、なおただいまの御要望の点は、今後も私ども努力したいというふうに考えております。
  20. 田中角榮

  21. 内田常雄

    内田委員 加藤委員から年末の中小企業金融対策について大へんけっこうな案だというお話がありましたが、ここに書いてある程度のことでは中小企業の欠陥というものは救えないのじゃないかという気がするのであります。この程度のことですと、毎年こういうことが繰り返されておって、お茶を濁すようなことになるので、中小企業庁長官もおかわりになったし、この機会に思いをひそめて、ほんとうに中小企業金融というものを円滑にして、毎年毎年年がら年中中小企業金融問題で同じことが繰り返されないように、ぜひ一つ長官に何らか新しい思い切った構想を出していただきたいと思うのであります。ことに先ほどから話も出ましたように、ちょうどいい時期で、政府支払い一般に多くなってきておる。その半面、金融機関の手元は一般的に非常に楽になっておりますし、ほっておいても市中金融機関はそろそろ中小企業のいいものについては自発的にも手を出そうという機運が見えているように思うのであります。こういう機会をとらえて、ただ銀行選別にまかした、銀行がほっておいても金を貸すという中小企業ばかりでなしに——中小企業の数というものは御承知通り五千何百万人もあるわけでありますから、それらの全般にもう少し手が届くような方法一つぜひ私どもも一緒に考えて参りたいと思うのであります。ここに書いてあることですが、一応こういうことではありましょうが、これをやるにもよほどの研究や覚悟が要るのじゃないかと思います。この政府指定預金の引揚延期問題でありますが、現在は商工中金を主として、相互銀行、あるいは信用金庫に若干の預託金の残りがあるようでありますが、これは佐久君なんかが地方においでになっているころに、新しく預託をやる制度をなくなしまして、そして残ったものを延ばしに延ばしてここまできておるので、これを延ばしてもらうということでは、実は年末金融積極的緩和には一つもならない。今日大蔵省とかあるいはその他の面から見ますると、輸出が非常にいい、従って外国為替特別会計から貿易業者を主として円の支払いが多くなっておる、あるいは農村方面において本年の豊作とか、あるいは米の予約前払金の放出というようなことで、政府支払いが進んでおるでありましょう。従って公庫余裕金というものをそれに加えて中小企業あて預託することは、資金量全体からいえばできないというようなことをおそらく言うのでありましょうけれども供米代金とかあるいは輸出の伸張に伴って出される金というものは、みな行き道がそれぞれあります。中小企業というものは千差万別いろいろありまして、農村に金が出たあるいは輸出業者に金が出たということだけでは、金が届かないところが何ぼでもある。これは今日地方に行って地方中小企業の実態を聞いてみますと、景気はいつ直るのですか、一体いつ少しは金も楽になるかという話ばかりでありまして、私どもは今景気はいいのだ、今日はおそらく最上かもしれない、これ以上全体に景気がよくなるとか、金融が直るとかいうことはないのだ、金は出ているのだが、金の操作の仕組みが悪いために、中小企業者のところに返ってこないので、この仕組みさえ何とかすれば金は出ているのだということを話すのであります。従って政府預託金の引揚げ延期という問題はもう一ぺん考えて、一方輸出業者の金あるいは供米代金に出る金は、他の吸収方法を考えながら、信用金庫でありますとか信用組合でありますとか、あるいは商工中金もそうかもしれませんが、何らか穴を埋める意味で、新しい預託というものを今後できたら始めたらどうか。これは先般第二十二国会で石橋通産大臣にも話したのですが、石橋通産大臣も大いにそれはやりたいので、大蔵省に交渉しているのだけれども大蔵省が四の五の言って、なかなか聞かないので、そのままになっているということであります。これは国庫資金の散超とか揚超とか、国庫資金全体の収支からいいますと、非常にむずかしい問題があるのでありますが、中小企業という上において、ぜひ一つ新しく考え直していただきたいと思います。ここに書いてある六十二億の引揚げ延期については、消極的ではありますけれども大蔵省に負けずに、私どもが応援いたしますから、ぜひ一つ来年まで延期するよう、あなたの責任あるいは通産大臣の責任をもって、ここに書いてある通り、これは大蔵省との話し合いでけっこうでありますから、法律も何も要らないということでありますから、書いただけに終らせないでぜひやっていただきたい。この第一項については大蔵省の方の言質をとってありますか、まずそれをお答えいただきたい。
  22. 佐久洋

    佐久説明員 ただいまいろいろの御要望、これは私も全く同感でございます。ただ長官がかわったこの機会に新機軸を出せといわれると、どうも能力が足りませんので、まだそこまで到達しておりませんが、先ほど私が御説明申し上げましたことで金融対策が完全だということは私も考えておりません。中小企業金融問題については従来もしばしば論ぜられておりながら今日までなかなか解決しなかった非常にむずかしい問題だと思います。私もできるだけ、私自身に知恵がないながら、皆様のお力をかりまして、そういう問題の解決に当りたいという気持は十分持っている点を一つ御了解願いたいと思います。  それから、預託金引き揚げを延期するという問題、これはもっとも場当りといえば場当りでありまして、窮余の一策ということで考えている問題でございます。大蔵省との話し合いの過程において言質を取っているかという御質問でございますが、確実な言質を得るというところまでまだ行っていないわけであります。しかし私どもとしては、多少手前みそな考えかもしれませんが、十分話し合いがつくという確信のもとに今交渉を進めておるところでございます。
  23. 内田常雄

    内田委員 佐久君の謙虚なるお話、まことにけっこうであります。ただこの預託金の六十二億は、まだ大蔵省と話し合いがついていないというお話でありますから、これは私どもあなたを鞭撻いたしますし、また月曜日にもこの委員会が続いて開かれる予定でありますから、当委員会の要望なり決議なりの形によって、大蔵省が大いにこの方に頭を向けるように、この委員会でも一つ委員長にお骨折りをお願いいたしたいと思います。  それから中小企業金融公庫国民金融公庫商工中金でありますが、それぞれ理事の方が参考人としてお見えのようでございますけれども、これにはいろいろ問題があるようであります。これは参考人の方にもぜひざっくばらんにお話を願いたいのでありますが、たとえば中小企業金融公庫であります。これは御承知通り、今大部分が代理貸しであります。代理貸しでありましても、甲種の代理貸しといって、代理店である地方銀行等が八割の担保責任を持った貸し出しでありますために、地方代理店銀行がなかなかこの貸し出しを取り次がないという実情は、これは理事の國府田君も十分おわかりだろうと思うのであります。従って、中小企業金融公庫には、政府としては一般会計から若干の金が行き、また資金運用部から金が行くのでありますが、その金がむしろだぶつきぎみでありまして、なかなか地方銀行がその金をのんで、一般中小企業者に貸し出さないという状況が今までもあり、今もあるのであります。現に私どもが、これは国会議員でありますし、地方民の要請を受けまして、これらの問題につきましていろいろ働くこともあるのでありますが、なかなか地方銀行がこれをのまない。もし金があれば自分の金を先に回す、あるいはまた中小企業金融公庫の金を貸した場合には、これはしてはならないことでありますが、自分のところの貸し出しの償還に回させるというような、少くとも自分の取引先でない中小企業者については代理店のあっせんをしないという傾向が実は多分にあるのでありまして、私が感じておるところの面からしますと、中小企業金融公庫は、資金量をふやすという問題、これはもとより大切でありますが、それよりももっと前に、与えられた資金をいかに有効に積極的に代理店をして貸し出しさせるかという問題があると思います。そのために今回、先般から直接貸し出しの道を広げたようでありますけれども、これもなかなかアイデアはいいでありましょうが、実際は人手がないというようなこと、また国民金融公庫のような十万や二十万の金を貸すのと違いまして、審査に時日を要しますために、なかなかそれも及ばない状態であります。どうしても代理店貸し出し方法を実際に合うように、また手続を簡単にするなり、いろいろしてぜひ改善をしていただきたい。佐久君の案には、中小企業金融公庫については代理店をふやすというようなことが書いてありますが、ふやすのは、これはもとよりけっこうであります。資金量をふやすのもけっこう、代理店窓口をふやすのもけっこうでありますが、ただ従来の四百の代理店を四百五十にしてみても何にもならない。信用金庫や信用組合が中小企業代理店、ただ中小企業代理店であるという看板を掲げることによって自己の信用を高めるという作用しかない。また中小企業金融公庫におきましてもろくなワクも与えられないのでありますから、その辺の問題を十分一つ考えていただきたい。これはどういうことになっておるかということをあとから國府田さんからも御説明をいただきたいと思います。たとえば国民金融公庫とこの辺が大へん違いまして、国民金融公庫の方は直接貸しをやっている。申し込み一〇〇に対して貸し出しが七〇%なり、六五%とかという数字が出るのでありますけれども中小企業金融公庫に集まった金というものは、その陰に代理店が寄せつけないでけ飛ばしているものがたくさんあるのでありまして、中小企業からのなまの申し出に対して、公庫貸し出したのが何十パーセントになっているかということをぜひお調べになっていただきたいし、またその結果をお知らせ願いたいのであります。これは中小企業金融公庫を責めるのではなく、あなた方とともに私どもは国民として御協力をして、この機関の真の使命を十分に発揮させるようにいろいろの面で御協力したいという面から申し上げておるのでございます。  それから国民金融公庫でございますが、ここに第三・四半期ワク百五十一億を百五十八億にふやすと書いてあるのです。これはぜひやってもらいたいのですが、先般私が国民金融公庫から聞きましたところによりますと、資金運用部の金が計画通り入ってきておらない。そのために従来の計画による貸し出しでさえもおくれておるのだ。いわんや第四・四半期計画分を、第三・四半期に繰り上げて貸そうと思っても、金がないのだ、もっぱら回収金にたよるしかしようがないというようなことになっておるようであります。これは委員の諸君も御承知のように、資金運用部資金、すなわち郵便貯金の成績が非常に最近悪くなってきている。これは銀行預金利子を無税にした等の影響その他のいろいろな影響があるでありましょうが、大蔵省の発表の数字によります限り、資金運用部資金すなわち郵便貯金の量が計画よりもはるかに下回っている。そのために先般、これも商工委員会に非常な関係がありますところの開発銀行に対する政府の与える資金を百三十億削減して、それを一般金融機関に肩がわりをするというようなことで、大部分のしわを開発銀行に寄せたようでありますけれども、どうもそれだけでは済まないので、やはりしわが国民金融公庫に対する計画資金中小企業金融公庫に対する計画資金に及んでいるようでありますが、一体政府はどうなさるのか。資金運用部でしわができた場合に、それをやはり開発銀行のような仕組みだけにかぶらせるのか、あるいは国民金融公庫その他の中小企業金融関係の方でも一緒にかぶるのか。しわをどのように処理させるのかという方針にも関連するのでありますが、せっかく佐久君が、こういう国民金融公庫資金量あるいは中小企業金融公庫の第四・四半期資金量をふやすと書いておりましても、これが私が長々と申し上げたことに必ずひっかかっておるはずでありますから、作文だけでなしに、資金運用部の金の少くなったことのしわは大企業に寄せて、中小企業には計画通り、いやここに書いてある計画以上に出すつもりなら、書いただけじゃなしに、ほんとうにやる覚悟を示していただきたい。私どもも応援しようということで、この点も十分御検討をお願いしたいのであります。  それから商工中金でありますが、さっきの加藤委員お話でありますと、これは金がふえているが、実際にはあまり金が出ていないというようなお話であったように思いますが、これは必ずしもそうではないので、私が聞いておりますことは、ぜひ一つ御研究を願いたいことは、商工組合中央金庫というものは、組合機関でありながら非常に組合に対する貸し出しの手続が煩瑣でありまして、本店においてはさようなことはないと思いますが、本店は全国に一つしかないのでありまして、大部分の活動は地方四十幾つかの支所を通じて活動しておるのでありますが、支所の能率がきわめて悪い。これは全国の定評であります。これは私は商工中金のファンでありまして、いかなる御援助も申し上げるつもりで従来やってきておるのでありますが、ぜひ一つ支所の業務運営について、しかもこれは一般金融機関と違うのでありますから、何らかの御検討を願いたい。ことに中小企業等協同組合法が改正されまして、先般各府県に府県中央会という協同組合の中央会ができ、また近く全国にも全国中央会というものができるでありましょう。これらの府県中央会並びに全国中央会がたよるところは、金融についてはあなたの方の商工組合中央金庫というものを系統金融機関として非常にたよっておるようでありますが、しかし中小企業協同組合中央会ができたときから、商工中金等も相手になれぬというような声もあるようでありますから、ぜひ一つその辺の業務運営について御研究を願いたい。なおまた先般の予算修正に伴いまして、商工中金に対しましては資金運用部から金が行かないで、一般金融市場からもっぱら商工債券で金を募っておられるようでありますが、金融市場がよろしいために商工債券の発行成績というものが、私は順調にいっておるのではないかと思う。順調にいかない面がありましたならば、これは一つ中小企業庁においても研究していただいて、ほかの金融債とは違いまして、商工中金債につきましては何らか特別の政府のお力添えをしてやらなければならぬ。必ずとってやって、貸方は十分中小企業に行き渡るようにぜひやっていただきたいと思います。  最後にこのかみ合せでありますが、一般市中銀行の貸方でありますけれども先ほども触れましたように、金が余ってきておりますから、一般市中銀行中小企業に手が及ぶでありましょう。従って全国銀行協会等の去年の申し合せ、また今年の申し合せも、これをぜひやれというようなことを通産省を通じてか大蔵省を通じてかプッシュをしていただきたいのでありますが、これについて思い出していただきたいのは、二、三年前に試験的だったと思いますが、市中銀行中小企業専門店舗というものを幾つか指定して作らせたことがある。それがどうも今日うやむやになっているのじゃないかと思われますので——あるいはうやむやになっていないかもしれませんが、このように通産省みずから市中銀行鞭撻して、金が楽になった機会に中小金融の一環をかつがせようという際に、あの構想をもう一ぺんしっかり立て直して、ほんとうに中小企業者一般銀行と取引しやすくなるような方法はないだろうかということを御研究願いたいと思います。しかし今まで申しましたこと、ここに書かれましたことは、一つ一つ点を拾ったようなものでありまして、最初に申し上げましたように、一般金融情勢はいいのでありますが、こういうことで困っておる中小企業が果して救われるかどうか。一つ現実の処理についてもう一ぺん御考慮、御研究を願いたいということを私の意見として申し上げたいと思います。
  24. 國府田守登

    ○國府田説明員 今の御質問でありますが、中小公庫の金が全体としてだぶついておるかどうかという問題でございますが、これは先ほど佐久長官から申しましたように、中小企業全体の金融というものは決してゆるんでいない。ことに普通の金融と違う長期金融である公庫資金需要につきましては、先般代理店あるいは私の方の支店を通じまして調査いたしましたところ、昨年の暮れに劣らない資金需要がある、こういう状況でございますが、ただ地域的にあるいは季節的に資金需要の増減があることは事実でございます。しかし全体としては、公庫資金資金需要というものは昨年中に劣らない資金需要がある。このために、先ほど佐久長官が申されましたように、昨年は第三・四半期に八十五億円の資金を用意したのでございますが、今年は百億円を用意するように準備いたしておるわけであります。このことあるを期しまして、政府からの借入金も年末に集まるように、こういうふうに準備してお願いしておるわけであります。  それから次に代理店の問題でございますが、お話がありましたように私の方の代理店は全部で四百四あるわけであります。そのほかに代理店支店を取扱い店といたしまして借り入れの申し込みを処理することになっておりまして、これらをひっくるめますと、約五千の窓口を全国に分布しておるわけでございますが、たくさんの代理店の中には、自分の資金ポジションあるいはその他の理由によりまして、不熱心かと思われるような代理店もあるわけでございますが、これに対しましては、私の方も連絡を常に心がけておるわけでございます。まだ不十分の点があるかと思いますが、同時に各地方におきましては代理店だけでなくて、ほかの代理店——地方銀行が不熱心であれば信用金庫あるいは相互銀行という方面ワクの運用によってその地方に十分資金がいくように心がけておる次第でございます。もちろん、先ほど申されましたように、代理店貸しについては保証責任というものがありまして、これについては限界があるのではないかというお話もございましたが、もちろんこの点を補いますために直接貸しを本店と大阪においては十月から、福岡、名古屋、札幌におきましては十一月一日から直接貸しを開始しまして、代理店貸しでなお及ばないところを直接貸しで補う、こういうふうに措置をいたしておるわけでございますが、開始早々でありますので金額的にはまだのしておりませんが、将来この面で十分補いたいと考えておる次第であります。
  25. 門司正信

    ○門司参考人 商工中金の方では資金が余っておるのに貸し出しの方がそれほど伸びないじゃないかというようなお話があったのでございますが、商工中金貸し出しの例年の実績を見ますと、大体上半期におきましては回収が多くて下半期になりまして資金が出ていく。ことに第三・四半期に非常に大幅な貸し出しの伸張を見るというような実績をたどっておるのでございます。そういう事情で、あるいは今年の前半あたりの数字をごらんになりまして、金が相当余っておるじゃないかというふうな御意見が出たかと思うのでありますが、昨年の十月末の貸し出し四百七十四億円に対しまして、本年の十月末の貸し出しは五百六十八億九千六百万円という数字でございますが、この第三・四半期におきまする私ども貸し出しの純増の見込みは、九十億と予想をいたしておるのであります。この数字は先般来全国を数ブロックに分ちまして、店舗長のブロック会議を開きまして、相当手がたい数字をもって計算をいたしたのでございますから、大体狂いはなかろうかと存じます。  このような予定貸し出しが出ますると、十二月末における貸し出しの残高は六百五十二億円ということに相なるのでございます。なお引き続きまして商工中金貸し出しの手続の煩瑣ということにつきまして御指摘があったのでございますが、この点は私どもも従来各業界からもそういう御批判をいただいておりまして、内部でもこれが改善にはできるだけ努力をいたしておるところでございます。やはり中小金融とはいえ、事業金融という性質から、ある程度のやむを得ざる調査はいたさなければならぬのでございますが、われわれといたしましては、新規の取引のものはともかくといたしまして、数回取引を継続されておるような、いわば事情のわかった組合に対しましては、極力手続を簡素にいたすように努力をいたしたいと思いまして、各出先の方にもそのような指示をいたしておるような次第でございます。  なお、年末金融と直接関係はないかもしれませんけれども商工中金が当面いたします一番大きな問題は何かということを申し上げたいのでございます。それは貸し出しの金利のことでございます。私ども資金源の大宗をなしますものは商工債券でございまして、現在おきましてすでに債券の発行高は四百六億というような数字でございまして、貸し出し金額に対して七一、二%になるかと思いますが、そういう大きな比重を占めておりますために、従って資金のコストが非常に割高にならざるを得ない。去る八月一日に商工中金におきましても、若干の金利の引き下げをいたしたのでございますが、これは自己努力による分もございますけれども、過般の政府出資十億円の増資に際しまして、これをいわゆる劣後配当というような格別の御措置をおとりくださったことによりまする利益を加えまして、これでやっとある程度の金利引き下げができた。できたとは申しながら、今まで長期金利が一率一割三分でありましたものを、一年以上二年までのものは一割二分にし、それ以上五年までのものは一割二分五厘にする、また短期融資につきましては、手形割引の金利が三銭であったものを一厘下げの二銭九厘にいたしたという程度であります。この点について引き下げ後におきましても、業界から商工中金の金利は高い、何とか引き下げろという強い御要望があるわけでございます。しかしながら先ほど申しましたような特殊の資金構成の事情から、容易ならぬ問題でございますので、この点につきまして政府御当局におかれまして、格段の御配慮をお願い申し上げます。承わりますれば、資金運用部の方も非常に資金源の点では御窮屈のようではございますけれども、何らかの形においてこれらの資金を債券によるよりも、相当低利に、また相当大幅に商工中金に納入いただきますならば、これによって金利の低下がはかられ、組合金融の推進に非常に役立つのではないか、かように考えるのでございます。
  26. 内田常雄

    内田委員 国民金融公庫の櫛田総裁が見えておられるようでございますから、政府資金の供給がおくれている問題、その他櫛田さんは特に中小企業金融につきましては、非常に抱負経綸を持っておられるようでありますから、われわれが国会としてどうしたらいいか、たまたま佐久君の発言ではふなれなそうでありますが、その点についても、一つわれわれのなすべきことをこの際御説明願いたい。
  27. 櫛田光男

    ○櫛田説明員 それでは貸金の状況について簡単に申し上げたいと思います。  年末の金融につきましては、国民金融公庫も、先ほど中小企業庁の長官からいろいろ御説明があったと存じますが、一切がっさいいろいろ財布の底をはたきまして、ともかくも百五十八億円という貸し出しを第三・四半期にやってみたい。それには回収の方でありますが、これが大体百三億円と見込まれます。資金運用部から四十五億五千万円の借り入れを見込みまして、あと十億ほど足りないのでありますが、その十億も、前期の繰越金とか、あるいは第三・四半期に若干の利益金が上ります。これは元来ならば来年の三月末の資金運用部に対する借入金の利息と見合うものでありますが、そういうものも何もかもはたき出しまして、とにかくやってみたい、かようにしまして百五十八億というプランを立ててみたのであります。その中で先ほど御指摘のありました資金運用部からの借り入れの問題でありますが、これについては資金運用部の方でも、郵便貯金の情勢その他からいいまして、いろいろ金繰りの方面については御苦労があるようであります。その事情もいろいろ承わっておるのであります。ともかく私どもといたしましては、この百五十八億円という数字も、最近の情勢におきましては、なおまだ相当足りないような感じの状況でありますので、少くともこれだけはどんなことがあっても確保していきたい。先般来大蔵省によくお願いをいたしておるところでありまして、大蔵省でも大体私ども趣旨とするところは御了承願っておるのではないかと存じますが、何分にも十二月というものを控えておりまして、そのときの郵便貯金の集まりぐあいといったようなものが非常に関係があるだろうと思います。そんなことで、終局的にお貸し出しを願うのは月を越してからでありませんと——大体十二月には三十四億ほど借りることになっております。それもできるだけ十五日までに拝借いたしたい。おくれますと間に合いませんから、それをお願い申し上げております。できる限りのことはしてやる、それまでのことは承わっております。ただ何分にもお金の問題でありますので、確定的なことは月を越す十二月早々になってはっきりしたことを承わるのではないかと思いますが、まあ私の感じでは、九九%と申し上げてよろしいかと思いますが、それだけのものは確保できるのじゃないか。せめてそれだけ確保できますれば、先ほど申し上げましたように、他方私どものいろいろなものをかき集めまして、十億ほどそれにつけ加えまして、百五十八億というものをやってみよう、さような状況にあります。御了承願いたいと思います。
  28. 田中角榮

    田中委員長 この際大蔵省より関係政府委員出席を求めておりましたところ、ただいま理財局国庫課鈴木秀雄君が出席をせられておりますから、念のために申し上げておきます。首藤新八君。
  29. 首藤新八

    ○首藤委員 先ほど佐久長官から、年末金融に対する対策としてもろもろの対策を講じておるということを承わって、了承いたしたのでありますが、幸いに大蔵省から、担当官が見えておるそうでありますから、企業庁の要請による各金融機関に対するところの指定預金、これを延期するかどうかということと、さらにまた年末に際して国民金融公庫あるいは中小企業金融公庫から新たな需要があった場合、遠慮なくこれに対して融資をするかどうかという点を、この際承わっておきたいと思うのであります。もし大蔵省がこれに対してわれわれと変った考え方を持っておるとしまするならば、われわれとしてもまたこれに対して積極的な対策を講じなければならぬというふうに考えますので、その点を一応大蔵省に承わっておきたい。これがまず第一点であります。  第二点は、ただいま商工中金からの一お話もありましたが、金利であります。一私たちは中小企業の経営を健全化するためには、現在のところ一番大きな問題として金利を取り上げなければならぬ。金利かあまりにも高過ぎる。よって過去数年来金利の引き下げを強く要望して参ったのでありまするが、今日までわずかに商工中金あるいは金融公庫において多少の引き下げを見ておりまするが、しかしそれは率直に申してスズメの涙ほどしか値せぬのであります。先年金融公庫ができまする場合に、私は七分五厘の金利以上は無理である、従ってぜひとも七分五厘に貸し出しができるような措置を講ずべきであるということを、強く発言しておいたのでありまするが、自来二年以上経過いたして、しかも当時の金融情勢と今日の金融情勢を比較いたしますると、格段の相違がありますにもかかわらず、わずかな引き下げでお茶を濁そうという態度は、ほんとうに中小企業に対する積極的な金融疎通の誠意があるかどうかということを疑いたくなるのであります。ただ商工中金の場合は、資金源が非常に大きく、高利の商工債券によっておりまするから、これはやむを得ませんが、しかしそれだからといって方法はないかというと、決して方法はないとは考えていないのであります。たとえば運用部資金であるとか、あるいはまたその他の方法によって、これを二分や三分の引き下げが可能ではないかというふうに考えておりまするが、これに対して企業庁はどういうお考えを持っておるか、この点を伺っておきたいと思うのであります。  第三点は、国民金融公庫あるいは商工中金あるいは中小企業金融公庫貸し出しの実態でありますが、私たちは、大体各方面からの情報を集めた場合、国民金融公庫商工中金に対しましては、最近あまりとかくの批判を聞かぬようになったのでありまするが、ひとり中小企業金融公庫に関しましては、まことにいろいろな批判を耳にいたしておるのであります。先ほど内田君が述べ、また加藤君も言及されたのでありまするが、今日の中小企業金融公庫貸し出し方法あるいは態度は、ほんとうに中小企業金融確保しなければならぬという自覚があるかどうかという点に、私は大きな疑いを持つのであります。特に私たちが一昨年この中小企業金融公庫を設置いたしまする場合に構想した点、いわゆる中小企業金融公庫をなぜ設置しなければならぬかという点を思い起して、今日の中小企業金融公庫貸し出し方針は、われわれの期待と全く相反しております。率直に申して、かような方法では金融公庫を作る必要はなかった。遠慮なく言えば、今担当の方は自発的に御引退なさる方がむしろいいのではないか、あなた方がおる限りは、幾らわれわれが積極的に中小企業金融公庫貸し出し促進しようとしても、おそらく私は期待に反するのではないか。しかも先ほど聞きますると、今の四百の代理店がすでに多過ぎるにもかかわらず、さらにこれを追加する。一体あなた方はどういうことを考えているのか、私はお聞きしたいと思うのであります。われわれが金融公庫を作った場合には、金融ベースに乗らない方を救うために金融公庫を作ったのであります。これを最も重要視して、これを全部の目的としてわれわれは作った。あなた方はこれに対して一体どういう貸し出し方法をやっておるか。先ほど内田君も言われましたが、各代理店から申請をいたしまするが、代理店自体が、公庫審査が非常に厳格だということで、十のうち九つまでは拒否しておるのが現状ではないかと私は思うのであります。この点、しかも一つが中金に来た場合、これもまたあらゆる審査に時日を要して、そして実際金が出るのは、半年も八カ月もたたなければ金が出ない。これがあなた方がやっておる現状であります。しかも一方におきましては、ただいま常盤橋経済研究会というものの情報を見ますると、先ほど加藤君は商工中金に金が余っていると言われましたが、これによりますると、中小企業金融公庫資金の運用をもてあまして、銀行に金を使ってくれと頼んでいるとはっきり書いてある。これは私は事実だと思う。私どもが設立した趣旨に対しましてはあまりにも大きな矛盾がある。従って今日まで中小企業金融公庫を作ったことによって、一般の中小業者は非常な期待と希望を持っておるのでありますが、今日では怨嗟の的になっておる。ことに昨年は乙種でありますか、要するに公庫が責任を持つという新しい制度をこしらえた。これも事実やってみますと、まことに厳格な調査審査をやる。一般銀行の何倍の手数を要する、従って業者の方がことごとく煩瑣な手続に困っておるのであります。結局投げ出してしまう。従ってこの中金のわずかな資金源が余って、銀行に持って行かなければ処分ができないという状態になっておると私は考える。こういうことで中小企業金融公庫の使命というものは果していない。現に私がタッチした問題にいたしましても、まことに非常識な扱いをしておる。また同時に十月から直接貸しをやる。これも一つ方法であろうかと私たちは考えていたのでありますが、いざ直接貸しをやってみると、今度は輸出オンリーだ、輸出でなければいかぬのだ。こういうことでほとんどの希望を拒否してしまっておる。これが今日までの実情であると申し上げたいのであります。一体あなた方はどういうふうにお考えになってこの重要なる使命を預かっておられるのであるか、私はそれを聞きたい。ことに零細企業であり、金融ベースに乗らない方を対象として融資するのであるから、別途に信用保険制度、信用保証協会等を作って、そうして危険率を防止をするような対策を講じてあるのであります。それにもかかわらず、それらのせっかくの機関を無視して、銀行よりもさらに厳格な調査審査をやる。これで中小企業金融の円滑な使命を果し得るでありましょうか。ここで私はまだたくさんありますが、きょうは時間がありませんからこの程度にしておきまするが、あなた方はどういう考え方でこの中小企業金融を預かっておるか、その所信をこの際ちょっと聞いておきたい。これが第三点であります。  以上三つの問題について、大蔵省企業庁と、幸いにして金融公庫から来ておりまするから、一応の答弁を聞いておきたいと思います。
  30. 鈴木秀雄

    鈴木説明員 指定預金のことについてお答えいたします。  十二月に指定預金引き揚げるかどうかというお話でありますが、これは最終的にきまっておりませんが、大体諸般の状況を考えまして、十二月の引き揚げは行わないという方針でございます。それからさらに指定預金をするかどうかという御質問かと思いますが、これは従来から指定預金制度について、いろいろ会計検査院あるいは中央銀行との関係その他の問題から、指定預金というものはできるだけやりたくないという方針でございますので、さらに指定預金をするということは考えておりません。
  31. 佐久洋

    佐久説明員 商工中金についての金利が高い、これを安くすることを考えてないか、こういうお話でございますが……。
  32. 首藤新八

    ○首藤委員 商工中金だけではない。商工中金はもちろん無理でありますが、この中小企業金融公庫あるいは国民金融公庫の……。
  33. 佐久洋

    佐久説明員 これは金利が安いに越したことがないということはもう当然のことでありますし、特に一般市中金融機関の金利もだいぶ最近は下ってきておりまして、それに比例して、経済環境からいうと非常に悪い状況におる中小企業者に対しては、本来ならばもっと安い金利の金を貸し得る道を講ずべきだと思います。結局そういうことをするためには、資金源を安く獲得するということが根本だろうと思いますので、御趣旨は私も全く同感であります。今後そういう方面方策を講じていきたい、かように考えておるわけであります。
  34. 加治木俊道

    ○加治木説明員 先ほど中小企業金融公庫のことにつきまして、いろいろお話を承わりました。まず第一点、今の中小企業金融公庫貸し出し態度と申しますか、これにつきましては、もちろん中小企業金融公庫の設立の本質にかんがみまして、質的補完ということを主眼として、それの推進についていろいろ方策を講じておるわけでありますが、私の方の従来の資金の流し方が大部分が代理店を通じて流す、この代理貸しで流すところにある種の限界がある、こういうふうに考えまして、皆さんの御了解を得まして最近直接貸しをもってその代理貸しで足りないところを補いたい、こういうふうに進んでいるわけでございます。同時に、先国会に御承認を得まして支店を増設いたしまして、代理店との連絡を緊密にするということによりまして、さらにその点を推進していくように心がけておるわけであります。  それから今直接貸しあるいはいわゆる公庫資金の乙の貸し出しについてお話がございましたが、この乙につきましても、今までは支店がございませんので、本店で全国のものを取り扱っていたわけでありまして、ある部面におきまして手の届かない点が多かったかとも存じますし、また直接貸しも、始めまして早々でございまして、御承知のように貸付がいわゆる相当金額の張るものでございますからこれが審査に手間取る、陣容の確保が十分でない、こういうような点から、最初におきまして貸し出し輸出に限った、こういうような事情もございまするけれども、順次この貸し出し対象を広げていく、こういうふうに持っていきたいと思っておるわけでございます。いずれにせよ、中小企業金融ということは非常に差し迫った問題でございまして、私の方もあるいはふなれなために非常に至らぬところもあると存じまするけれども、できるだけこのテンポに追いついていきたい、こういうふうにせっかく努力しているわけでありまして、その方針で今後も十分進んで参りたいと思っております。
  35. 首藤新八

    ○首藤委員 公庫の問題については、今の御答弁がございましたが、私たちはこれでは満足しない。よってこの次の機会に総裁並びにその他の責任理事をこの委員会に呼んでいただきたいということを委員長お願いしたいと思います。
  36. 田中角榮

    田中委員長 承知しました。
  37. 首藤新八

    ○首藤委員 なお大蔵省に申し上げますが、私の先ほど申し上げたのは指定預金引き揚げの延期と、もう一つは年末に差し迫って急に資金需要があった場合に、一時的に預金部資金を短期に融資してもらうかどうかという点でありますので、指定預金ではありませんが、この点を誤解のないようにお願いしたいと思います。
  38. 加治木俊道

    ○加治木説明員 実は先ほど中小企業庁の方からもすでに説明があり、また内田先生からも心配な点があるということを申されたのでありますが、私は実は中小企業庁とは同じような立場に大蔵省の中では立っておるのであります。できるだけ年末金融に困らぬように資金運用部の方にも勉強してくれということを頼んでおる一人でありますが、資金運用部資金状況は、もちろん当初に予想したほどの成績は上らぬのでありますが、百八十億円の肩がわりをやりましたあとの状況を見ましてもかなり困難なようであります。しかも一方地方財政の年末資金需要相当多額に上ると聞いております。まだはっきりとここで計画通りワク確保することは大丈夫ということも御返答いたしかねるような状況であります。しかしできるだけ、少くとも計画ワクだけは何とか確保するように今後も努力したいと考えております。そういう状況でありますので、それ以上に、たとえば第四・四半期の分を繰り上げるとか、あるいは短期に若干のつなぎをつけるというようなことは、今の資金運用部資金状況から見ます限りは、残念ながら非常に困難なのではないか、さように考えております。
  39. 小笠公韶

    ○小笠委員 簡単に、政府側のもろもろの政策を判断する上の材料としてお願いいたしたいのでありますが、とびらに、金融緩和状況はきわめて一部にとどまり云々と書いてある。そこで現在の中小企業金融がどの面に一番逼迫して、最も急なる施策を要するかということについて、どういう認定をとっておるかということが第一、また本年末に当って資金需要をどの程度予想しておるかという数字的な資料をぜひほしいのであります。そういう資料がなければ、これが全部完全にいったって何パーセントの充足を与えるかわからぬ、判断に苦しむのであります。その意味におきまして、今申し上げました資料、認識の点をはっきり次の機会に出していただきたい、これをお願いいたします。
  40. 内田常雄

    内田委員 加治木説明員の言われたことは、私が心配しておったことをその通り言われたのであります。ここに地方財政の方の専門家の方もおられますから特にお聞きを願いたいのでありますが、中小企業金融公庫国民金融公庫に対する資金運用部資金の貸付が計画通りにいっていない。それがおくれている。従って新中小企業庁長官がこの作文に書きましたように、第四・四半期のそれを繰り上げるとかいいましても、それどころではないプロパーの第三・四半期までの貸付計画を実行するまでに大蔵省から金が入っておりません。そこへもっていって、先ほど加治木君の発言によりますと、地方公共団体等において資金が赤字状態で、それの始末の問題で金が必要であるからわからぬというお話でありますが、もしそれ昭和三十年度地方財政の赤字を巷間伝えられるように単に政府資金融資でやるというようなこと、つまり交付税法その他の措置を講じないで、本来から乏しい資金運用部資金地方財政の赤字の糊塗策としてそちらへさくというようなことのために、中小企業の方にしわが寄るということになりますと、それは総合政策としてもまことにまずいところでありまして、われわれ商工委員会一同としてもとうていこれは黙視することはできない。これは地方財政の方にも大いに関連があるのでありますから、皆さんも聞いておいていただきたいと思いますが、その辺も、あなたは局長でありませんが、局長、大臣によくお伝え願って、中小企業にしわを寄せぬように、ほかの方はともかくとして、これが日本経済のうちで今一番悪いのでありますから、ここにしわを持ってこないようにお願いしたい。そういう状態になっておりますから、中小企業庁長官においても、着任早々ということで研究が足りないということでは困るのでありますから、ぜひこの点は十二月の中小企業を助けていただくようにお願いいたします。
  41. 加藤清二

    加藤(清)委員 私の質問は途中で腰折れになったわけでございますが、次回の委員会について一つ要請をいたしたいと存じます。ほかでもありませんが、中小企業金融の問題につきましては、いつもながらのことでございますが、特に年末融資については中小企業が早天の慈雨のようにこいねがっておる。こいねがうかたわら、怨嗟の声がある。従って新聞も毎日のようにこれを書く。こういうやさきに、幸いきょうは与党のお方もわれわれと同じ考え方でもつて意見が一致しているようでございまするので、この空気をぜひ当面の責任者の方々によく知っていただいて、差し迫った年末融資をできる限り円満に行うために、月曜日にはぜひ一つ関係方々全員の御出席を煩わしたいのでございます。  次にまた経済関係の諸大臣は全部留任のようでございまするので、今さら勉強をなさらなくともわれわれよりもよく御調査済みのことと存じまするので、この大臣もぜひ出て、与党も野党もこの際一つ協力して満場一致の姿において中小企業の年末融資を円滑に行われるよう、委員長においてお取り計らいを願いたいのでございます。
  42. 田中角榮

    田中委員長 善処いたします。
  43. 永井勝次郎

    ○永井委員 今日は非常に短かい時間の審議でして、十分な質問が行われなかった、月曜日に本格的な質問に入る、こういうことでありますので了承いたしますが、それについては各金融機関中小企業関係金融機関関係は全員一つ月曜日に出ていただく、それから関係各省の当該局長にはぜひ出ていただく、それから資料でありますが、これは確実に確保できる資金はどのくらいか、これだけは目下努力中、これはできればこれだけを目標にして努力しているというような確かな数字を、三段階ぐらいに分けて資料をぜひ月曜日には出してもらいたい。それに基いて話を進めていく。これは、質問のしっぱなし、答弁のしっぱなしでは問題は解決しませんので、これを具体的な数字の上に立って審議しなければならない、こう思いますので、この点一つ委員長から強く要話しておいてもらいたいと思います。
  44. 田中角榮

    田中委員長 適当に善処いたします。  明後二十八日午前十時より会議を開きます。なお同日は、石橋通産、一萬田大蔵の両大臣の出席を求める予定でありますから、関係機関責任者も当日必ず御出席下さるよう願います。  本日はこれをもって散会いたします。    午後零時四分散会