○片柳
眞吉君 私はただいま問題になっておりまする今年の米価及び麦価の問題につきまして
総理、
大蔵大臣、農林
大臣及び経審
長官に
質問をいたしたいと思うのであります。
米価の問題につきましては午前中他の
委員からも御
質問があったのでありまするが、この問題は生産者、消費者両面から見て参りましてきわめて重大な事項でありますので、数点に分かちまして御
質問いたしたいと存ずるのであります。
最初は、これは特に
総理にお聞きを願いまして御
答弁を願いたいのでありまするが、米価の問題が非常に大きな問題でありますることはただいま申し上げた
通りでありまして、その重大性からかんがみまして米価審議会におきまして農林
大臣の諮問を受けてここで十分審議をして
決定をすることになっておりますることは御
承知の
通りでありまして、むしろ
財政法三条の規定から見て参りますれば、事実上「国の独占に属する事業における専売価格若しくは事業
料金については、すべて法律又は
国会の議決に基いて定めなければならない。」こういう
財政法第三条の規定があるくらいでありまして、事の重大性なり、あるいは
財政法の精神から見て参りますれば、むしろ
国会で
決定すべき事項かとも思うのでありまするが、しかし諸種の事情で現在米価審議会に農林
大臣が諮られて、
決定をいたすことになっておるのであります。ところが新聞の報道等をいろいろ見ておりますと、むしろ中心の農林
大臣なり農林省はほとんどサイレントでありまして、何ら御意見の発表がないのでございますが、ところが民主党の内部においても米価対策
委員会を設置されて、廣川さんが会長になっていろいろ案を研究されておるようであります。あるいは一万二百円、一万百六十円、あるいは一万二百六十円、こういうような構想が新聞等に見えておるのでありますし、また
大蔵大臣もおいででありますが、まあ米価は当然これは農林
大臣が責任をもって
決定さるべき事項だと、こう私は思っておりますが、何かしら米価の
決定が農林省にあらず、大蔵省に移管をされたというような実は錯覚さえ新聞では持つのでございまして、事実は私はわかりませんが、去る十日の
日本経済新聞の記事を見ますと、大蔵省では
予算米価よりもさらに低いところの九千六百二十九円という米価を算定して与党である民主党に申し入れをしておる、こういうような記事も出ておるのでありまして、私は大蔵当局が財政上の見地から米価問題を審議することは、これは当然であると思うのでありますが、何かしらまた大蔵省自身が米価の細目にまで入っていろいろ意見を吐かれているという実は感じを持つのであります。そういう点から、実は私
どももやはり米価の
決定については午前中も
小林委員から関連
質問がございましたのでありまするが、もちろん与党なり自由党なり社会党の御意見を聞いて
政府案の作成をすることはこれは何ら異存はございませんけれ
ども、やはり最も権威ある
決定をされるのはこれは私は米価審議会であると、こういうふうに実は確信をいたすのでありまして、要するに
国会の議決にかわって便宜米価審議会でこれを審議するわけでありまして、そういう点から私は米価の
決定についてはもちろんこれはきわめてナイーブな御
質問になるかとも思うのでありまするが、米価の
決定についてはどの機関の意見を最も尊重されますか。米価審議会、あるいは農林
大臣というような、やはり所管機関の意見というものを尊重されることが当然であるのでありますが、先ほど申し上げましたような昨今の新聞等の情報がどうも肝心の農林省が全く沈黙を守っておって、他の政党なり、あるいは大蔵省方面から諸種の報道がされるということは、これは近く開かれんとする米価審議会の権威のためにも多少私は遺憾に思うような感じを持つのでありまして、
財政法第三条の精神からして参りましても、あるいは事の重大性に照らしましても、要するに
国会にかわる機関としての米価審議会でございますので、この意見を十分尊重されていただきたいと思うのですが、その点について
総理の御見解を承わりたいと思います。