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羽仁五郎君 この問題についてはもうこれ以上
質問をする意思がないのですが、しかしお願いをしておきたいのは、やはり
防衛科学研究所の
予算は、
日本全体の大学その他の教育機関の
予算の中で、
一般には大学その他の
研究機関の
予算は御承知のように全然ふやされていないのです。しかも
要求ば、あるいは入はどんどんふえている。ですから大学その他の
研究機関の
予算というものは総体的には減少しておるのです。それに反して
防衛科学研究所は昨年度から本年度にかけて六倍ないし十三倍というふうに、非常に飛躍的に
予算を増大しておられる。これはよほど根本的に再検討をせられる必要があるのじゃないか。今お聞きしたように、今
防衛科学研究所でやっておいでになります仕事はかなり雑多のようで、まあ雑多の基礎には政務次官御
説明になりましたような事情もあろうかと思います。しかし、何といっても原則的には
一般の
民間の、つまり軍事科学
技術全体が
進歩していかなければ、で、軍事科学
技術だけ
進歩するということは、過去の軍閥のあやまりを繰り返すことになってしまいますから、富士山の頂上に上るには、すそ野に沿ってついていかなければならないということは申し上げるまでもないので、やはり
一般の科学
技術研究予算、すなわち
防衛庁に限らず大学その他の科学
技術研究予算というものがやはり削られながら、
防衛庁の
予算がふえていくというのであって、今政務次官がお述べになりましたような御
説明も実際に実現しない。いろいろと、ずいぶん優秀な航空
技術者などが自転車を直したり何か仕事をやっております。それは必ずしも防衛科学に置かれなくても、大学その他でも十分そういった人の科学なり
技術なりが生かされるものですから、私は特に本年度
一般科学
研究費が百億前後にくぎづけされておるときに、
防衛科学研究所が六倍ないし十三倍というふうに飛躍的に
予算を増大されておるということは、今申し上げたような、特にこの
本法改正法律案の対象としておるような
秘密の問題についていても再検討せられる必要が私はあるのじゃないかと、それでさっきも申し上げましたように、科学的な
研究が同時に
実験と関連しなければ無
意味ですし、かつまた、その
実験にある
程度の試験
工場の設置というものが当然予想されることですし、
貸与を受ける高度の品物の
秘密は
内部で保持して、それで
修理していかれるということは私は全く不可能だというふうには考えられない、今までの御
説明を伺っても……。従って今後そういった面に御努力に相なるか、それともほんとうに全く大学その他の方に、やはり国家機関ですから同様の……、必ずしもこういう
一般国民に対する
秘密の保持という
方法でなくても、国家機関
内部の
秘密の保持の
範囲内でも、
防衛科学研究所以外でも、工業大学とか、何かそういう国立機関に仕事をしてもらうということもできるのじゃないか。願わくはどうか、安易な道に流れられて、
貸与されておる物というものについてはあまり
研究もしない、
修理もできない、それで
民間に
出していくという
方法でなすっては、先ほど
赤松委員の御
質問にありましたように、この法案が毎年拡大されていくということになるのはおそるべきことであります。政務次官もそういうことのお考えはないのでしょうか。しかし現在のようでは
日本が借りるたびに拡大していかなければならない、そういうことでなく、
内部でおやりになれるようにお願いしたいと思います。次に伺っておきたいと思うのは、その問題と関連するのですが、先ほど
政府委員の御答弁では、当分現在のところでは拡大のことはお考えになっていないということでした。そうでしたね、そこで伺っておきたいのですが、現在このいわゆる
秘密に
関係する、そしてこの
法律の問題に
関係するもので、やはり
国民が絶えず問題にしているのは、いうまでもなく原子兵器の問題で、これについては首相ないし外務大臣からしばしば国会で
お答えがありましたが、そこでこの
防衛庁が最近米軍とかなり共同の行動を演習その他でやっておられたりする事実もあるようですし、その根拠いかんはさておきまして、実際事実はあるようです。そこで伺っておきたいのは、これは政務次官の方から伺っておきたいのは、最近
自衛隊が米軍と共同に演習をし、まあ共同の行動の計画を持っておられるようですが、その際に米軍の方で原子兵器を用いるような場合についての対策は立てておられるのですか、おられないのですか。その点を
お答え願いたいのです。